Re.HUGっとジオウ!   作:yu-ki.S

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ウォズ「この本によれば普通の中学二年生、時見ソウゴ。彼には魔王にして時の王者『オーマジオウ』となる運命が待っている。彼は二人のレジェンドライダー、仮面ライダービルドとエグゼイドの力を受け継ぎ、流れはオーマジオウへと向かう。
そして今回、我が魔王は新たなレジェンドと出会い。そして、新たな誕生を……
おっと、また読みすぎてしまいました。ここからは先は、未来の話。でしたね」


第5話 夢を捨てた少女…二つのアナザー 2011

クライアス社あざばぶ支社にて。

チャラリートとオーラの前に、何処か小馬鹿にしている様な憎たらしい笑みを浮かべたウールが現れた。

 

「ジオウとプリキュアに一杯喰わされたって?チャラリート」

 

すると彼は、この間の作戦の失敗の事をチャラリートに意地悪く言い、次にオーラの方を見る。

 

「それに余裕綽々って感じだったのに、オーラも可愛いとこあるね。フハハハ!」

 

「うるさいな!」

 

「あんたのそういうところが可愛くない!」

 

二人が苛々しながら言い返すと、そこへ猫耳風のシニヨンを頭頂部に整え、黒と紫を基調としたスーツ衣装を着た暗い眼差しの少女、ルールーが現れた。

 

「今回の仕事の失敗で、チャラリートさんとオーラさんはかなり減点へとなると連絡がありました」

 

「うそ〜〜!」

 

「ちょっと待って!なんで私がそこまで減点されるのよう!ルールー!」

 

「相変わらずだな……」

 

彼女の通告を聞いたチャラリートは顔を押さえてショックを受け、オーラがルールーに文句垂れていると後ろから声が聞こえ、振り向くとそこから紫の服を着た力強そうな男が現れる。

 

「スウォルツ?」

 

スウォルツ。クライアス社のタイムジャッカーチームのリーダーである。

 

「スウォルツさん、タイムジャッカーチームリーダーのあなたが、こちらへ来るという連絡はうけていませんが?」

 

「社長からの指示だ。早急に若かりし日のジオウと、プリキュアを倒すように、な……」

 

「社長が……ですか?」

 

「社長の目的は、この時代のミライクリスタルの回収と、オーマジオウを排除する事だ」

 

自分が来たのは、社長からの連絡を伝える為だとスウォルツがルールーに伝える。

 

「我が社の会長である、オーマジオウ……

だが、奴はいずれ、こちらへと牙を向く恐れがある……

その前に、この時代のまだ若いジオウを倒せ。これとクリスタルの回収が最重要との連絡だ」

 

「……わかりました。そのようにこちらの社の上の者に連絡します」

 

スウォルツの連絡を上に伝えようと、ルールーはマントを揺らしながら去っていく。

 

「でも、ジオウは既にビルドとエグゼイドの力を手に入れているわ」

 

「ここで断ち切ればいいだけだ。新たな時の王者を擁立するのが、我らの目的だ」

 

 

 

その頃、2011年。

一人の青年がとある建物内へ入り、部屋の中で横たわる女子生徒へ掌から何かの力を注ぎ始める。

 

「どうした……力が…無くなって……」

 

だが予想していた以上に注ぐ量が少なくなっている……否、ゼロに等しいのを見て、自身の持つ()()()がなくなっていることに焦りを感じていた。

すると突如、青年以外の時が止まる。

 

「誰だ⁉︎」

 

「俺はタイムジャッカー、スウォルツというものだ」

 

「タイムジャッカー……」

 

タイムジャッカーという言葉を聞いた青年は、その単語を既に聞いたことがあるのか、さっきまでの焦りと憤りは鳴りを潜め、むしろ何処か嬉しそうな雰囲気を出していた。

 

「お前に新しい体験をしてもらう。意見は求めん」

 

『フォーゼ…!』

 

スウォルツの手にあるウォッチがアナザーライダーのウォッチへと変わった。

 

「断るわけないだろ。俺にはまだ力が必要なんだ!」

 

「そうか。ならば実験の開始だ」

 

スウォルツはそう言うと青年の体内にウォッチを埋め込む。

 

「歴史は変わった。今よりお前は、仮面ライダーフォーゼだ」

 

 

 

 

そして現代、2018年の方では、ソウゴ達三人がクジゴジ堂に来ていた。

 

「ただいま」

 

「お邪魔します」

 

「順一郎さん、こんにちは」

 

中に入ると叔父の順一郎が電話中だった。

 

「…ですからうちは時計屋でして、オーディオの修理はやってないんですよ」

 

どうやら、また時計以外の修理の依頼のようだ。

 

「…はい、もちろん、オーディオでも時計はついてますけども。おそらくオーディオがメインであって時計はおまけみたいな部分……あ、やります。やらせて戴きます。取りに行きます。失礼します」

 

電話を切るとソウゴ達が帰ってきたことに気づく。

 

「あ、いらっしゃい!」

 

「お客さんですか?」

 

「うん、古くなったオーディオを直してほしいんだって。うち、時計屋なんだけどね」

 

「また、時計以外の修理ですか?」

 

「叔父さんてさ、なんでいつもやりたくない修理引き受けちゃうの?」

 

「いや、決してやりたくないわけじゃないよ。本音を言えば時計の修理のほうが好きなんだけどね」

 

そう言うと順一郎は修理品を取りに行く準備をする。

 

「あ、そうだ」

 

ふと、なにかを思い出した順一郎がレジを取り出した。

 

「ソウゴ君、あのイケメン君とこに行くなんならこれ持っていてくれない?」

 

「レジ?」

 

「調子悪かったから直して欲しいて頼まれたんだ」

 

「わかった」

 

順一郎に頼まれ、ソウゴとはなはレジをハリーのいるハウスへと向かう。さあやは他の用とかで一緒じゃないが。

 

「そういえば……時見君って、叔父さんと暮らしてるけど、お父さんとお母さんはどうしているの?どこかの仕事に赴任とか?」

 

「ううん。俺、両親いないんだ」

 

「えっ?」

 

はなの質問にソウゴはいないと答える。

 

「9年前に事故で亡くなったんだ」

 

「………ごめん」

 

「いいよ。今は叔父さんと楽しく暮らしているし、寂しくないよ」

 

話してる間にハリーのハウスへと到着し、中へと入る。

 

「ハリー。これ叔父さんが修理してくれたよ」

 

「おお、すまんな。ソウゴ」

 

ソウゴがレジを机に置く。

 

「はぐたん!」

 

はながばくたんを抱こうとしながら中を見ると、化粧品や服などを用意していたのが見えた。

 

「ゲイツやツクヨミはまだ学校から帰ってないの?」

 

「さぁな。まぁ、遅いのはいつもの事や」

 

「そっか……」

 

「何してるの?」

 

なのでハリーが何をしているのか質問してみた。

 

「うん?こっちで暮らすためにも店開こうと思てな」

「ヘアメイク・ファション!その他女子の憧れがつまったショップ。その名も『ビューティーハリー』や!」

 

「それいいね!俺も手伝うよ!」

 

「私もカリスマ定員になる!」

 

ソウゴとはなの二人も手伝う気満々のようだ。

 

「いや、はなはやる事あるやろ」

 

「えっ?」

 

「残りのプリキュア探しや」

 

「そっか」

 

「あと二人だけ……(俺も頑張ってウォッチを集めなきゃ!)」

 

残りのプリキュア探しの事を話しているのを横目にソウゴがウォッチの事を考えていると、はなは誰を仲間にするか考えていた。

 

「そうだ!」

 

「誰か思い当たる人がいたの……?」

 

 

 

翌日、はなが教室でさあやに昨日閃いたことを話す。

 

「スカウト?プリキュアを?」

 

「うん!この前のあの人!」

 

「あの人って?」

 

「輝木ほまれ、だって……」

 

輝木ほまれを次のプリキュアにしたいと話すと、二人は彼女の顔を思い浮かべる。

 

「めっちゃ美人だし、すごいオシャレだし!」

 

はなが彼女の事を尊敬しながら話すと、ふと気になったことをソウゴとさあやに聞く。

 

「どこに行けば会えるかな?」

 

「「……」」

 

二人が顔を合わせたその時、教室の扉が開く音が聞こえた。

 

「にょほ〜!か、か、か、輝木ほまれさん⁉︎」

 

まさかのスカウト相手である輝木ほまれご本人が入ってきた。

だが、彼女が教室に入った途端に周りがざわめく中、はなの後ろの席へと座る。

 

「お、おはようございます」

 

「おはよ」

 

はなは緊張しながらほまれに挨拶する。

 

(綺麗な眉毛……)

 

ほまれの顔に見惚れていると、見られている事に気付いた彼女はクスッと笑う。

 

「……変な奴」

 

「はぅ!」

 

 

それからしばらく経った休み時間、三人はほまれの行動を陰から見ていた。

 

「同じクラスだなんてこれはもう運命……何てお願いしよっかな」

 

「「輝木ほまれには、気をつけた方がいいよ」」

 

どうやってプリキュアにスカウトしようかと考えてたソウゴ達の後ろから、クラスメイトの女子二人が現れる。

 

「輝木ほまれには気をつけろ?」

 

「……なんで?」

 

外の中庭へと場所を変えると、二人に何故ほまれが危険なのかを聞く。

 

「不良だからよ」

 

「不良?…そういえば、たしか教室で見たのも今日がはじめてだな」

 

はなは自分が転校してきてから、確かに彼女が教室にいたことなかった事を思い出す。

 

「ほまれさん今年から、スポーツ特進クラスからうつってきたの」

「フィギュアスケートをやってたのよ」

「でも突然やめちゃって、学校にも全然来なくなって」

「派手な人とつるんでるって噂だし」

 

「「こわ〜い」」

 

「う〜ん、そんな人には見えないけど」

 

二人が怯えながらそう言うも、はなは髪をいじりながら、そんな事は無いように感じていた。

 

「話してる最中だけどいい?」

 

そこにツクヨミとゲイツが現れ、クラスメイトの女子二人はゲイツを見た途端去っていった。

 

「なんだ……」

 

「ゲイツの顔が怖いから逃げたのよ?」

 

「……?」

 

ツクヨミはそう言うが、本人には自覚がないようだ。

 

「ねぇ、さあや。頼みがあるんだけどいい?」

 

取り合えずゲイツの顔がどうのこうの話は置いておいて、ツクヨミがさあやに頼みがあると話し掛ける。

 

「二人とも、今日は俺の見張り……良かったの?」

 

普段なら視線が痛い程ソウゴを監視してるはずが、今日は監視がなかったから、その監視される筈の本人は気になってツクヨミとゲイツに尋ねる。

 

「ちょっとね」

 

「もしかしてアナザーライダー?」

 

ソウゴがそう言うと二人が目を逸らす。どうやら当たりのようだ。

 

「お前は来――」

 

「来るな!って言っても行くよ!」

 

ソウゴはゲイツの言う事は聞かず、一緒に行くつもりだ。

 

「で、それでどこに行くの?」

 

 

 

その頃、輝木ほまれは放課後の野球部員の練習を眺めていると、ジャージを着た先生が彼女の前に現れる。

 

「輝木、練習……顔だけでも出してみないか?もう足はいいんだろ?」

 

しかし先生へ何の答えも返さず、ほまれはそのまま帰っていく。

先生はそんな彼女を呼び止めることも出来ず、只々苦々しい表情を浮かべていた。

 

 

 

「女子生徒の連続失踪事件?」

 

一方のソウゴ達は、これからツクヨミとゲイツが行こうとしているところに向かっていた。

 

「うん。警察はまだ気づいてないんだけど、ここ数年に渡って起きてる。

失踪した女子高生に不思議な共通点があってね。天秤座生まれの18歳であること」

 

「そうか……アナザービルドもアナザーエグゼイドもターゲットに共通点があったよね。確かにそんな妙な共通点、アナザーライダーの仕業って考えるのが自然かも!」

 

ツクヨミの話を聞いたソウゴは、これまでのアナザーライダーの行動からして共通点があった事に気付き、この事件もアナザーライダー繋がりだと考えていた。

 

「で、なんでそこ行くのに、俺も一緒なんや……店の準備が……」

 

「ごめん、保護者が必要だから。順一郎さんは仕事で無理だから、頼めるのハリーしかいなかったの」

 

店の準備があったのにと文句を言いながらも、ハリーもはぐたんを抱きながら保護者として付いてきてきてくれた。

しばらくして、青いブレザーの制服が目立つ学校へとやってきた一同。

 

「天ノ川学園……」

 

その学園は見るからに、ソウゴ達より年齢が高い人ばかりの居る高校の学校だった。

 

「ごめんね、さあや。色々面倒なことしてもらって」

 

「ううん、高校の見学って言えばアポが取れるから大丈夫」

 

ツクヨミがさあやに頼んだのは、この高校の見学のお願いだったらしい。

 

「家出した女子生徒を捜索している情報を入手してね」

 

そう言って、ツクヨミはソウゴ達にその生徒のチラシを見せる。

 

「彼女もまた天秤座の18歳だった」

 

「これまでの失踪事件は何年かおきだが、一つの学校で立て続けに起きている。ここでもまた同じことが起きる可能性がある」

 

「そうか。この学校で、天秤座生まれの18歳の娘を見張っていれば、アナザーライダーを捕えられるかもしれない!」

 

「そう言う事、じゃあ中に入りましょう」

 

ハリーは外で待つとして、ソウゴ達は学園の中へと入っていく。

そのままソウゴ達は見学をしたフリをしながら、色んな生徒から天秤座の生徒は誰かと尋ねる。

 

 

「あぁ〜!見つからない!」

 

「めちょっく…見つからない」

 

――しかし、天秤座の生徒は中々見つからない。

 

「そもそも、友達の誕生日って仲の良い友達にしか話さないよね」

 

やはり、天秤座生まれの生徒を探すのはかなり難しい。

 

「大変そうだね。我が魔王」

 

「うぉっ!また出た」

 

どうすれば天秤座の生徒を探せるのだろうかと考えていると。またしても、ソウゴの前にウォズが突如して現れた。

 

「いい加減慣れて欲しいな。我が魔王」

 

「誰?」

 

はなはウォズに会うのは初めてだったようで、怪しい恰好でソウゴに親しげに話し掛ける男性を訝しげに見る。

 

「ソウゴ君にドライバーを渡した、ウォズさんって人」

 

「ご機嫌ようキュアアンジュ。それと初めましてキュアエール。私の名はウォズ、よろしく」

 

いつものように自己紹介すると、ソウゴはそういえばと思いながらウォズの顔を見る。

 

「ウォズがここにいるということは、やっぱりアナザーライダーが女子生徒失踪事件に関連してるってことだよね?」

 

毎回ウォズが現れるとアナザーライダー絡みで色々知ってたりする為、何か情報を得ているのかと聞く。

 

「確かに、この件にはタイムジャッカーが噛んでいる。でも情報が錯綜していて、私にもよく読み解けないんだ」

 

「なんだ……」

 

ウォズが大した情報を持ってない事に落胆したが…

 

「一つ教えられるのが、この件は“流れ星”から始まった」

 

「流れ星?それってどういう……?」

 

どういう事かと思いながら目を離すと、ウォズの姿はなかった。

 

「またいなくなった…」

 

「進出鬼没だ……」

 

「そこのお前ら、どうした?」

 

いつもどうやって消えているのかと考えていたソウゴの耳に声が聞こえ、振り向くと一人、グレーのスーツ姿の男性がこっち近づいてくる。

 

「見たところ、天高の生徒じゃないな?」

 

口調からしてここの先生だと思われるが、頭のリーゼントで不良かもと思う部分もあった。

 

「はい!私達ラヴェニール学園から来たんです」

 

「ラヴェニール学園って、中学のか?」

 

「はい。今日はここに高校見学に来たんです」

 

「へぇ〜」

 

「ここの先生ですか?」

 

「あぁ、如月弦太郎だ。よろしくな!」

 

ここの教師である男性は、『如月弦太郎』と名乗る。

 

「あ、そうだ。これ!」

 

何かを思い出した弦太郎が手に持っていたチラシをソウゴに渡す。

 

「⁉︎」

 

「これって……」

 

その貰ったチラシは、彼らが探していた行方不明事件の生徒のチラシだった。

 

「俺の生徒なんだ。なんかあったら教えてくれないか?」

 

「あの!」

 

弦太郎が去ろうとするとソウゴが声をかける。

 

「うん?どうした?」

 

「この学校で、天秤座生まれの生徒知ってますか?」

 

教師である弦太郎なら何か知ってると思い聞いてみたが、彼は顎に手を当てながら少し考える。

 

「天秤座……ちょっと待ってろ」

 

弦太郎に連れられ、ソウゴ達は職員室の前へと移動した。

 

「ほぅい!」

 

するとソウゴへ、一人の生徒の名前と誕生日が記載された紙を渡した。

 

「山吹カリン。うちの学校だと、天秤座生まれはこいつだけだ」

 

「この人が……」

 

「でも、おかしいよな。俺が探している生徒も天秤座生まれだからな。早く見つけてやりてえ」

 

弦太郎は自分の生徒の事を心配する。

 

「見つかるよ、絶対に」

 

見つかるよ、と言うソウゴの顔から、彼は何かを感じる。

 

「そうだな。うぃ!」

 

すると弦太郎は笑みを浮かべながら、ソウゴの拳を数回打ち合わせる。

 

「何これ?」

 

「友達の印だ!よろしくな!」

 

「それ、すごくいい!」

 

はなは友達の印を見て、感激していた。

 

「でも、お前とは会ったことがあるんだよな」

 

弦太郎はソウゴに会ったことがあると言うが、本人は身に覚えがなかった。

 

「よくわかないけど、よろしく!俺、時見ソウゴ!」

 

「おっ!」

 

取り合えずソウゴは仲良くなった印として、弦太郎と握手を交わす。

 

 

それからしばらくして見学も終わり、ゲイツとツクヨミに弦太郎から貰った紙を渡す。

 

「山吹カリン。こいつが次に狙われる可能性があるな……」

 

「そうね。明日からマークしておきましょう」

 

貰った紙を見ながら二人が話していた。

 

「う〜ん……」

 

「どうしたの、難しい顔をして?」

 

一方でソウゴは難しい顔をしていたはなにそう問いかけた。

 

「やっぱり、ほまれさんプリキュア似合うと思うだけど」

 

はなは輝木ほまれにプリキュアになってもらえないかと考えていた。

 

「さあやちゃん反対なの?」

 

「そう言う訳じゃないんだけど……でも、誘われてなるもんじゃないと思うだけど」

 

「そうだね。俺もさあやも、野乃も、なりたいと思ったから仮面ライダーやプリキュアになったんじゃないかな?多分、俺達が会った晴夜やマナも同じじゃないかな?」

 

「たしかに。ではどう言えば……」

 

今までに会った仮面ライダーやプリキュアを見ても、誘われてなった感じはなかったと思い出す。

 

「行こう、もぐもぐ」

 

すると、通りすがりのペットショップから輝木ほまれが白い子犬を連れて出てきた。

 

「にょほほ〜!輝木ほまれさん!」

 

はながほまれの登場に又しても驚いていると、ゲイツはほまれを見て小首を傾げる。

 

「誰だ?」

 

「同じクラスの輝木ほまれよ。少しは覚えなさいよ」

 

ゲイツはまだクラスメイトの名前と顔を覚えてない様だ。

 

「なんでこんなとこに……」

 

「帰りの途中や」

 

なんでクラスメイトがここに居るのだと思っているほまれに、ハリーがそう言っていると…

 

「はぎゅ〜」

 

「きゃ……きゃわたん♪」

 

彼女はハリーの腕の中に居るはぐたんを見て、デレッデレに惹かれていた。

そのまま犬の散歩のために、一緒に付いてきてくれた。

 

「犬飼ってたんだ」

 

「拾っただけ。迷い犬なんだ。飼い主を探してる間だけ」

 

「もぐもぐって?」

 

「と……とりあえず今だけの名前」

 

犬の名前について問うと、ほまれは恥ずかしながら言う。

 

「不思議な出会いっていうか?」

 

「えっ?」

 

「不思議な出会い?」

 

ソウゴ達に“不思議な出会い”について聞かれたほまれ。

すると彼女は、もぐもぐが車に轢かれそうな所を助けた時、赤ちゃんの声が聞こえ、それと同時に時間が止まった事があったと話し始める。

 

「⁉︎」

「同じだ⁉︎」

 

それは、はなとさあやにも起こった現象と似ていた。

 

「出てけ!出てけ!」

「ここは、俺たちがつかうんだあっち行け!」

 

すると近くから声が聞こえ、一同がそっちへ顔を向けると、近くのバスケの公園で場所の取り合いが発生していた。

それを見たソウゴが「王様になる身としては、何とかした方が良いよな~」と思っていると、さっきまで近くにいた筈のはなの姿がなかった。

 

「コラーー‼︎」

 

「え?…あっ、いつの間に!」

 

そして気付いた時には、彼女がソウゴ達の予想を超えるスピードで公園へと仲裁に向かっていた。

 

「意地悪ダメ!」

 

「何だ?生意気な小学生だな」

 

「小学生じゃない!」

 

「どうしたの?」

 

悪ガキ達に小学生じゃないと文句を言っていると、遅れてやって来たソウゴ達が少し離れた所にいた子供達から事情を聞く。

曰く、バスケしたいのに悪ガキ達が出て行けと言って、公園を独り占めしようとしているらしい。

 

「まぁ、公園の独り占めは良くないよ」

 

「じゃあ、俺たちと試合しようぜ。負けたら出てやる!」

 

「バスケで? さあやちゃん、時見君、得意?」

 

「俺はまあ、なんとか……」

 

「球技はそこまでは……」

 

バスケの試合で決めようと言われるも、殆どのメンバーは経験が全然無い為かなり不利の様にも見えた。

だがほまれが後ろから現れると、子供が持っていたバスケットボールを取り、投げつける。

 

「3 on 3でいいよね」

 

「あぁ、良いぜ。俺たちの相手じゃねえ」

 

「大丈夫、勝つから」

 

ほまれは心配そうに見詰める女の子の頭を撫でて、勝つから大丈夫だと言う。

 

「ったく、店の準備があるのに……」

 

ハリーがこの調子じゃあ店の準備が出来ないとブーたれながらもベンチに座り込み、ツクヨミとゲイツ、さあやは観戦へとまわる。

 

「さあやはいいの?」

 

「私は球技はちょっと……ゲイツ君は良かったの?」

 

「面倒事にいちいち首を突っ込みたくない」

 

興味なさそうな顔でソウゴを睨みつけるゲイツの視線を受けながら、ソウゴとはな、ほまれチームによる3対3の試合が始まる。

 

「ディーフェンス!ディーフェンス!」

 

「うわっ!」

 

だがいざ始まると、ディフェンスをするはなは簡単に抜かれ。ソウゴも奮戦するが、向こうの方がずっと上手いのか、ドリブルしている最中でもあっさりと奪い取られてしまう。

 

「話ならねぇ」

 

相手が強くないと知り、余裕をかます悪ガキの一人。

だがその時、ほまれが一瞬のうちに相手からボールを奪った。

 

「まぐれだ!」

 

相手がボールを奪いに行く。だが、ほまれは簡単にドリブルで抜ける。

 

「話ならねぇな」

 

ほまれが相手が言ってたセリフを意趣返しに言い放つと、その凄まじい瞬発力でディフェンスにくる相手を余裕で躱す。

 

「流石、輝木さん」

 

「あの子すごい…」

 

「あの瞬発力、かなり鍛えられてるな」

 

ゲイツが感心した様子で観察していると、ほまれはそのままフリーでシュート体制に入る。

 

「っ――」

 

しかし、何かを思い出したのか、ほまれは急にシュートを打つのをやめ、はなにボールをパスした。

 

『えっ?』

 

「野乃!シュート!」

 

「えっ⁉︎ えっと、えっと、ふぇ〜い!」

 

はなはいきなりシュートと言われ、咄嗟の勢いでボールを投げる。

 

「あっ……」

 

すると偶然にも、彼女が投げたシュートはゴールへと入った。

それを見た悪ガキは「マジかよ……」と漏らしながら、初心者に負けた事実にガッカリする。

 

(なんで……打ったなかったんだ?)

 

はなはシュートが入った事に腕を上げながら喜んでいるが、ソウゴはそれよりも何故さっきシュートを打たなかったのかが気になっていた。

 

「やった〜!ぎゃっ!」

 

はながほまれに近づこうとすると、勢いよく転けて顔面からダイブする。

 

「大丈夫?」

 

「――じゃなかった。めちょっく!」

 

「……大丈夫?ってか、『めちょっく』って?」

 

「『めちょっく!』は、めっちゃショックの略なのイケてるでしょ♪」

 

「何それ〜」

 

はなから『めちょっく』の意味を聞いてほまれが微笑する。

その時、悪ガキの一人がほまれの顔をジッと見てある事を思い出し、その顔を驚愕の色に染めた。

 

「思い出した!お前、天才スケート選手の輝木ほまれだろ!」

 

「なに⁉︎ 有名人か!」

 

「天才で有名人だと?」

 

「逃げろ!有名人にはかなわねえ!」

 

「「「チクショー!覚えてろ!」」」

 

ほまれが天才スケート選手で有名人と思い出した悪ガキ三人組は、負け惜しみを言いながら走って逃げていった。

 

「行っちゃった……」

 

「なんだったんだろう?」

 

その後、子供達からお礼を言われ、しばらく一緒に遊んでいると夕方となった。

 

「ほまれさん、超カッコよかった!」

 

「あんたの方がイケてるよ」

 

プレーを見てカッコよかったと言うはなに、ほまれがそう言い返すと、ゲイツが彼女にある質問する。

 

「おい、何故あそこでシュートを打つのをやめた?」

 

「何となく……決められないと思ったから」

 

「違うな、お前は何かに怯えた。違うか?」

 

ゲイツが問い詰める様に言うとほまれが顔を下に向け、何かを思い出す。

 

「さぁ……どうだろね」

 

ほまれは問いをはぐらかすと、もぐもぐを連れて去ろうとする。

 

「ほまれちゃん!」

 

「ちゃん……」

 

「私、ほまれちゃんと仲良くなりたいの!」

 

はなの言葉を聴いたほまれは大した反応を見せずに、そのまま去っていった。

 

 

 

 

その頃、クライアス社のビル内部。

社内は誰もいない中、ルールーとチャラリート、オーラの姿があった。

 

「データの分析が完了しました」

 

「サンキューで〜す」

 

ルールーが何かのデータを二人に渡す。

 

「ルールーちゃん。残業ゴメンね〜」

 

「問題ありません」

 

「感謝するわ。これで奴らも終わりね」

 

「対策はばっちり。ハプニングでもない限り大勝利」

 

「ハプニング?」

 

ハプニングとはどう言うことだと首を傾げながら、ルールーは疑問に思う。

 

「例えば、また新しいプリキュアがあらわれるとか?まさかね〜」

 

「こっちも、奴らがウォッチを手に入れなきゃ楽勝よ」

 

 

 

 

翌日、ハリーのハウスへと集まったソウゴ達は、ミライパッドで輝木ほまれについて調べていた。

 

「宙飛ぶ期待の星、天才輝木ほまれ……ジャンプ失敗のケガによる長期休養へ」

 

「…ケガしてたんだ。バスケはあんなにすごかったのに、ほんとはまだ足が痛いのかな?」

 

「昨日のバスケのプレーではそんな感じには見えなかったけど……」

 

「痛いのはきっと足じゃなくて……」

 

「足じゃなくて……?」

 

さあやはなんでシュートを打たなかったのか察していると、ハウスの扉が開く音が聞こえた。

 

「うん?誰か来た?」

 

はな達が扉の方へと行くと、そこには見覚えある人がいた。

 

「あっ…」

 

「弦太郎さん」

 

「よう、また会ったな」

 

昨日の高校で会った教師、如月弦太郎はソウゴ達に挨拶をすると、あのチラシを手に持って彼らに見えるように掲げる。

 

「ここにもチラシ貼らしてくれねぇか?」

 

「学校だけじゃないんですか?」

 

「以外と違う場所の方が、何か情報が掴めるかもしれないからな」

 

それを聞いたソウゴはハリーに許可を取りながらチラシを受け取り、ハウスの柱へと貼り付ける。

 

「まだ、見つからないようですね」

 

「あぁ、中々見つからない」

 

彼曰く、自分の生徒が中々見つからないという。多分、弦太郎にも焦りがあるのだろう。

 

「でも、弦太郎さん凄いです!生徒の為にそんなに必死になれるなんて!」

 

生徒想いで凄い先生だとはなが言うと、弦太郎は笑いながら拳を胸に当てる。

 

「当たり前だろ。天高の生徒も他の先生は全員俺のダチだ。俺のダチは全員……俺が守る」

 

「なんかそれいい!王様になるのに必要な事!」

 

「王様?」

 

「うん、俺の夢なんだ!民を全員守る。なんか、カッコいいじゃん!」

 

「面白いやつだな」

 

王様になりたいと語るソウゴの言葉に、流石の弦太郎も微笑する。

 

「じゃあ……俺も」

 

すると何かを思い立ったソウゴは弦太郎のチラシを半分取る。

 

「一緒に探すよ!一人よりも二人の方が早いって言うし!」

 

「じゃあ私も!」

「私も手伝います」

 

一緒に探すと言うと、はなとさあやも一緒に手伝うという。

 

「お前ら……サンキューな!」

 

三人は弦太郎と共にチラシ渡し、生徒探しの手伝いをする。

 

 

その頃、ゲイツとツクヨミは一人の女子高生を監視していた。

 

「あれが、山吹カリンか?」

 

「えぇ」

 

監視していたのは、天ノ川学園の天秤座生まれの山吹カリンという少女だった。

 

「奴を狙いにアナザーライダーが来るかもしれない」

 

「そうだと良いけど……」

 

「どうした?」

 

ツクヨミは何か不満そうな顔をする。

 

「あの子のことを調べてみたけど、あの子事件があった学校から何度も転校している」

 

パッドに書かれた彼女のデータをゲイツに見せる。

 

「何…? もしかたらあいつ、アナザーライダーと関わりがあるかもしれない」

 

それを聞いたゲイツは、アナザーライダーとの関わりがあると睨む。

 

「あれは……輝木ほまれ?」

 

ゲイツが双眼鏡から覗くと橋の方を歩いている輝木ほまれを見つけた。

 

「えっ?本当だ……それに、うちの学校の先生?」

 

 

ゲイツ達が見ている事を知らないほまれは歩いていると、反対の方からラヴェニール学園の教師……梅橋先生が現れ、彼女を見て足を止める。

 

「先生……」

 

「輝木……お前のスケートをはじめて見たとき、俺は感動した……

お前の姿に、元気をもらった気がしたんだ…輝木ほまれ、お前はスターだ。

だから、もう一度頑張ってみないか?」

 

「やめて、もういいんだって」

 

「輝木……」

 

「もうほっといて……」

 

ほまれは梅橋先生から去っていくと、橋横の塔に着地していたチャラリートが先生からトゲパワワを発見する。

 

「明日への希望よ!消えろ!ネガティブウェーブ!

発注!オシマイダー!」

 

そして、梅橋先生からジャージ姿のオシマイダーが作られた。

 

「クライアス社!ツクヨミは彼女を保護しろ!俺はオシマイダーを!」

 

「わかった!任せて!」

 

ゲイツはオシマイダーの方、ツクヨミは山吹カリンの方の保護へとそれぞれ別れて向かう。

 

 

一方、ソウゴ達もその異変に気づいていた。

 

「これって、まさか……」

 

「オシマイダー!」

 

「あっちだ!」

 

「おい!どこ行くんだ⁉」

 

急いで発生した場所へと向かい、弦太郎も急に何処かへ行ってしまった三人の後を追う。

 

 

「何これ……先生!」

 

ほまれは急な異変に驚き、辺りを見回すと宙に先生が宙に浮いてるのに気づく。

 

「ほまれちゃん!」

 

「離れて、ここは危険だ!」

 

ソウゴ達三人が現場へとやってきた。

 

「なんだよ。あれ?」

 

ひとつ遅れてやって来た弦太郎は、初めて見た巨大な怪物に驚く。

 

「そんなことより先生が!」

 

ほまれの当惑を含んだ声を聞き、宙に浮いてる先生を確認した。

 

「どうすれば……」

 

「大丈夫。さあやちゃん!時見君!」

 

「うん!」

「ここは任せて!」

 

ほまれに大丈夫だと言って、はなはプリハートを取り出す。ソウゴとさあやもジクウドライバーとプリハートを取り出す。

 

「待て、奴を倒すのは俺だ」

 

「ゲイツ」

 

更にゲイツも現れ、ジクウドライバーを取り出しながらソウゴの横に立つ。

 

「行くよ!」

 

『ジクウドライバー!』

 

はなの掛け声と共に二人はジクウドライバーを装着し、ウォッチを取り出した。

 

『ジオウ!』

『ゲイツ!』

 

ウォッチをドライバーに装填し、ドライバーのロックを解除すると、ソウゴの後ろから時計が、ゲイツからタイマーが出現した。

 

「「変身!」」

「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」

 

掛け声と共にソウゴとゲイツはドライバーを回し、はなとさあやはミライクリスタルをセットし、姿を変える。

 

「輝く未来を〜抱きしめて!みんなを応援♪元気のプリキュア!キュアエール!」

「輝く未来を抱きしめて!みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』

 

変身を完了すると、四人はオシマイダーに構える。

 

「あのウォッチ……」

 

「やっちゃってい!オシマイダー!」

 

弦太郎がウォッチを見て何かを感じると、オシマイダーが攻撃してきた。

 

「「タァッ!」」

 

それをエールとアンジュは腕を前に出して受け止め。その隙にゲイツがジカンザックスを放つが、オシマイダーは飛び上がって避ける。

 

「何……」

 

「オシマイダ〜!」

 

今度はバスケットボールをエールへと投げつけた。彼女はそれを避けたが、新しいボールを投げつけられ直撃してしまう。

 

「エール!」

 

「だったら!」

『フィニッシュタイム!』

 

だったらと、ジオウがドライバーのロックを解除。オシマイダーの周囲に「キック」の文字を展開されると、ジャンプしながらドライバーを回す。

 

『タイムブレーク!』

 

そうして自身の足裏に文字を集束させ、ライダーキックをぶちかまそうとするが、簡単にはじかれた。

 

「データはばっちりなんだよ」

 

チャラリートはジオウ達にデータのメモリーを見せて、余裕そうに言う。

 

「プリキュア!」

 

「あんた何か知ってるの?あの二人がプリキュアだって」

 

「はぁ!?なんでばれとんねん!」

 

ハリーはほまれにプリキュアの正体がバレたことに驚愕していると、アンジュがプリハートを操作する。

 

「フレ!フレ!ハート・フェザー!」

 

アンジュはハートフェザーをオシマイダーに放つが、今度はバットを出してハートフェザーを返され、アンジュとゲイツに直撃して倒れてしまう。

 

「もう終わりかよ。じゃあ、さっさとギブアップして」

 

「俺は……諦めない!俺は、みんなを守る!」

 

「お前……」

 

ジオウが起き上がる姿を見て、ゲイツは何かを思っていた。

 

「おっと!」

 

するとジオウの前に、白を基準にした複雑なモールドやコウモリに似た耳、パイプのような衣装の付いたアナザーライダー……アナザーフォーゼが現れた。

 

「アナザーライダー!」

 

アナザーフォーゼは頭をキュッと撫でると、右腕から半透明のロケットを出し攻撃に出る。

ジオウは対抗するが、アナザーフォーゼからロケットを投げつけられた際の爆発の勢いで吹っ飛ばされる。

 

「ソウゴ君!」

 

「私達……プリキュアも、諦めない!」

 

エールとアンジュが起き上ると、それを見たジオウもすぐさま起き上り、エグゼイドウォッチを取り出す。

 

「だったらこれで!」

『エグゼイド!』

 

ウォッチを起動させてドライバーに装填すると、ロックを解除しドライバーを回す。

 

『アーマータイム!レベルアップ!エ・グ・ゼ・イー・ド! 』

 

(あいつ……本当に……)

 

少し離れた所で弦太郎が、複眼に「エグゼイド」と描かれたエグゼイドアーマーを装着したジオウを見て何かを思い出していると、ゲイツは落ちていたビルドウォッチを見つける。

 

「借りるぞ!」

『ビルド!』

 

律儀にそう言ってビルドウォッチを装填し、ドライバーを回転させる。

 

『アーマータイム!ベストマッチ!ビ・ル・ドー!』

 

複眼にはひらがなで「びるど」と描かれた物になり、ゲイツにビルドアーマーが装着された。

 

「はぁ!」

 

「ゲイツ……!」

 

「勘違いするな、俺以外に倒されたくないだけだ」

 

そのままアナザーフォーゼへと向かい、ドリルクラッシャークラッシャーで攻撃する。

 

「2011年……ぐわぁ!」

 

しかしアナザーフォーゼの左肩に記された日付を見て油断してしまい、アナザーフォーゼの攻撃を受けてしまう。

 

「ゲイツ!」

 

「ソウゴ!これ使え!」

 

「えっ?うぉ⁉︎」

 

彼らの様子を見ていた弦太郎が何かを投げると、その投げつけたものをジオウがキャッチする。

 

「これって……」

 

キャッチしたのは、アウトリガーグリップ部が白で、ウェイクベゼル部がオレンジ色のライドウォッチだった。

 

「それはお前のだろ!」

 

「よーし……」

 

弦太郎がウォッチを持っていたのを見て、「前にも会ったことがある」と言ったのはそういう事だったのかと腑に落ちながら、ウォッチを起動させようとする。

しかし、アナザーフォーゼはライドウォッチを使用させまいと攻め込んできた。

 

「はぁ⁉︎」

 

「ソウゴ君!」

 

だが、ジオウへ殴りかかるアナザーフォーゼの拳を誰かが受け止める。

 

「ウォズ!」

 

なんと、ウォズが生身でアナザーフォーゼの攻撃を止めていた。

 

「――外道。お前如きが我が魔王の継承の儀を邪魔するなど、おこがましいにも程がある。下がれ!」

 

そう言うとウォズはアナザーフォーゼの拳を振り払う。

 

「さぁ我が魔王。継承の儀を」

 

「う、うん……」

 

『フォーゼ!』

 

生身でアナザーフォーゼを振り払ったウォズに驚きながらも、フォーゼライドウォッチを起動させるとドライバーに装填し、ロックを解除してドライバーを回した。

 

『アーマータイム! 3・2・1! フォーゼ!』

 

背後から現れたアーマーを装着したジオウの姿は、複眼にはカタカナで「フォーゼ」と描かれており。両肩はロケットの先端部分が左右に分かれた形状をした可変装甲『フェアリングフラッパー』が装着。

両腕にはロケットモジュールを模した装置――『ブースターモジュール』があり、背中や脚部にもブースターが搭載されていた。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来をしろしめす時の王者。その名も仮面ライダージオウ・フォーゼアーマー!」

 

相変わらずのウォズの祝いの言葉を言うと、弦太郎がジオウの隣へと移動する。

 

「宇宙……キターーー‼︎」

「宇宙……行くーーー‼︎」

 

「じゃあ、あとは頼むぜ」

 

揃って同じポーズを取ると弦太郎が離れる。その時、アナザーフォーゼがミサイルを撃ってくる。

 

「ほぉ!」

 

フォーゼアーマーのジオウは後方へジャンプし回避すると、両手のロケットでミサイルを撃ち落とす。

 

「なんか、いける気がする!」

 

そのままジオウは飛び回り、アナザーフォーゼを翻弄する。

その姿に、ほまれは目を奪われる。

 

「わたしも……わたしも………もう一度……」

 

フォーゼアーマーで飛び回る姿に何かを思い出していたその時、はぐたんから黄色い光が放たれ、ミライクリスタルが出現した。

 

「あれってミライクリスタル?」

 

「じゃあ、輝木さんが……!」

 

「――走れ!」

 

「えっ?」

 

「あれは、お前の未来や!」

 

「はぎゅ!」

 

ミライクリスタルを見たハリーが、ほまれへ走る様に叫ぶ。

 

「オシマイダー!アナザーライダー!奪え!」

 

チャラリートがオシマイダーとアナザーフォーゼに命令を出し、妨害しようとする。

 

「行かせないよ」

「いけ!ほまれちゃん!」

 

二人の援護でほまれは、クリスタルが光る場所へと走る。

 

「もう一度……」

 

そしてクリスタルの下へと辿り着いて、クリスタルに手を伸ばそうと、足に力を込めてジャンプをしようとする。

だが瞬間、彼女の頭に静寂と暗黒に包まれたスケートリングが、過去のトラウマが過った。

その時生まれた迷いは彼女の足を引っ張り、掴もうとしたその手はクリスタルに掠ることなく、代わりに何もない虚無のみを掴んだ。

 

「あっ――」

 

彼女は翼を捥がれた鳥の様に地面へ落下し、そのまま転倒しようとしていた直前、弦太郎がクッションになってほまれを支えた。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「………あんたは」

 

「如月弦太郎。先生だ、よろしく」

 

助けてくれた弦太朗にお礼を言いかけたその時、宙に佇んでいたミライクリスタルは彼女を見捨てる様に消え去り、ほまれの表情が曇り始める。

 

「ッ――無理……私…飛べない……ッ!」

 

「―――また、泣かせてしまった。俺はなんて、不甲斐ない教師なんだ……」

 

未来を掴みとれず、己の限界を超えられなかった事に絶望した彼女の目から、涙が溢れる。

そんな彼女を見たオシマイダーの目からも涙が出ると、エールがエネルギーのポンポンを生み出した。

 

「フレフレほまれちゃん!フレフレ先生!」

 

ほまれとオシマイダーとなった先生にエールをかける。

 

「ほまれちゃん!わたし、まだなんだかよくわかないけど……負けないで!負けちゃダメ〜!」

 

エールはそう言いながら走りながらジャンプと攻撃を繰り出し、オシマイダーを翻弄する。

 

「フレフレ!ハート!フォ~ユ~!!」

 

そしてプリハートを操作し、ハート型の光線がオシマイダーに直撃。

 

「ヤメサセテモライマァ~ス~」

 

オシマイダーは消滅し、残るアナザーフォーゼはフォーゼアーマーを纏ったジオウが押していた。

 

『フィニッシュタイム!フォーゼ!』

「トドメだ!」

 

そう言うと体がロケットに変形して突撃し、自分ごとアナザーフォーゼを宇宙まで飛ばした。そして、ドライバーを一回転させる。

 

『リミットタイムブレーク!』

 

「宇宙ロケットきりもみキーック!」

 

無重力状態で身動きが取れない相手に回転蹴りを放つと、アナザーフォーゼは大気圏を貫けて地面へ直撃。体は爆炎に包まれていた。

 

「何だ?今の技は」

 

「えっ?きりもみキック……」

 

宇宙から帰還したジオウは、さっきの技名についてゲイツに話す。

 

「お前ら⁉︎ あのライダーまだ居るで!」

 

『えっ⁉︎』

 

だがハリーがまだアナザーフォーゼが動いていると言うので、全員がアナザーライダーの方を見る。

 

「何……あれ?」

 

「体が綻びてる……」

 

するとアナザーフォーゼの体が綻び、何かが出てくるように見えた。

 

『ファイズ…!』

 

「馬鹿な……」

 

「別のアナザーライダーが出てきた……⁉」

 

まさか、一人の人間から、また違うアナザーライダーが現れたという事に、みんなは驚きを隠せずにいた。

 


次回!Re.HUGっとジオウ!

 

第6話 舞え、新たな誕生!二つのレジェンドの意思 2003

 

 




おまけ

ほまれ「やっほー!輝木ほまれだよ。
はぐたんのかわゆさは、わたしだけのものなんだから!
でもクライシス社のせいで、わたしのメンタルはボドボドよ!!
〈[トラウマ][足の怪我][恐怖心][飛べない]のロイヤルストレートフラッシュ!〉
別に“エクシードタイムバースト!”したって、カッコよくないんだからね!!」

HUGっとジオウ!第6話!『流れ星とロケットバースト炎上中!?』

次回も、ハグって行くジオ〜!

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