よろしくお願いいたします。
「椿ちょっといいかな?」
学園に到着し自分の席に着くと同じクラスの生徒会、沢井円花に声をかけられた。
長い黒髪に可愛らしいピンクのリボンを付けた彼女は附属の時から4年間同じクラスでもう見慣れた顔である。
学園では聖母と呼ばれており男女問わず人気者。そんな彼女が登校早々に授業をふけようとしていた私に話しかけてくるなんて何かあったのだろうか。
「どうした?沢井」
「今日は授業サボらないよね?」
サボりの常習犯である私に釘を刺す一言。
コイツも歌恋と似てお節介焼きなのである。
附属の時から何かと私に構ってくる面倒臭い女子なのだがなんとも言えない包容力の前にあまり強気にはなれないし何度も助けて貰っているのであまり逆らうようなことはしたくないのだが。
「別にサボりゃしねぇよ」
「そう、よかった」
別にサボりはしない。ふけるだけである。
学生鞄から緑色のポシェットを取り出し席を立つ。
「サボりはしない。ただふけるだけだ」
そう言い放ち教室を出る。
沢井は聞こえていなかったのか頭の上にはてなマークを浮かべたような表情で小首を傾げた。
だが直ぐに私の行動でサボることに気がついたのか「もうっ」と声を上げていた。
沢井は昔からそうだ。口では注意するものの実力行使で止めには来ず、色々とお節介を焼いてくるのだが深く踏み込もうとはしてこない。
それが私とっては心地の良い関係で、人嫌いな私にとっての唯一の女友達とも言えるのだろう。
そうして授業をふけた私は屋上へと足を運ぶ。
するとそこには見知った顔の後輩が落下防止のフェンスの金網を右手でつかみながら誰もいない校庭を見下ろしていた。
「よっ、不良娘。こんな所でまたサボってんのかい?」
そう声をかけるとビクッと体を反応させ顔をこちらに向けた。
少し茶色がかった髪色を肩まで伸ばしちょこんと一つ縛りにしたサイドテールの可愛らしい少女。
名前は朝倉柚姫。附属の3年生で1年前からこうして屋上で顔を合わせるうちに打ち解けた私の数少ない女友達である。
「白河先輩……。先輩こそまたタバコですか?」
「いやいや、健全な私はそんな不良みたいな事しないよ」
ポシェットから赤いパッケージの箱を取りだし朝倉の隣に座る。
肺炎がどうたらと注意書きが書いてあるその箱から棒状の物を1本取りだし火をつける。
「はぁ……。説得力皆無ですけど」
ジトっとした目をこちらに向ける朝倉に対して鼻で笑い返す。
朝倉もそこまで私に興味はないのかこの状況を他人に漏らしたことは無い。
「こうでもしなきゃ生きていけないのよ」
「先輩……。おっさん臭いです」
再びため息をつく朝倉だったが心無しか少し笑っているように思った。
こうして屋上で二人きりになる時は毎回と言っていいほど無言で時間が過ぎる。
ごく稀に朝倉の方から話しかけられることはあるが決まって悩み事の相談がある時だ。
「先輩。笑わないで聞いてください」
こういう切り込み方は初めてだった為少し驚いたがいつもと変わらぬ態度で言葉を返す。
「なによ」
朝倉はいつもとは顔つきが違い、何か怯えているような感じがした。
実際に体が少し震えている。
数秒待っても話し始めることは無く、躊躇っていた朝倉に私は裏技を使うことにした。
「……朝倉。手ぇ貸してみ」
「えっ」
朝倉からの了承を得る前に右手を掴む。
すると私の中に言葉が流れ込んでくる。
《急にどうしたんだろう》
私が聞きたかった心の声とは違うが2年前から使わなくなったこの力を正常に使えていることに安堵する。
「せ、先輩?」
朝倉はいきなりのことについていけず驚いた表情で私を見つめていた。
それもそうだろう。いきなり先輩に右手を捕まれ無言になっているのだから。
「朝倉。私って魔法使いなんだ。だからこうしていればお前の心の声を聞くことが出来る」
「いきなり何を言って…」
「だから、言うのが嫌だったら心の中で言え。いや、違うな。心の中で思っとけが正解か」
私の言葉にはてなマークを浮かべながら戸惑っている朝倉。
「えと、心の中で思えばいいんですか?」
素直な後輩である朝倉は戸惑いながらも私の言葉に従おうとする。
だがこんなに純粋で可愛い後輩にこの力を使うのはやぶさかでは無い。
どうしても嫌悪感は拭えないのだが。
《私が予知夢を見る事、言っても信じて貰えないだろうな》
すると心の声が私の中に入ってくる。
予知夢か……。
まぁ、何がどうであれかけてあげる言葉は1つしかない。
「朝倉。私はお前のことを信じてるよ。それが例えどんなにありえないことでもな」
火をつけっぱなしのタバコを地面に擦り付けて消す。
携帯灰皿にそれを入れ立ち上がった。
「ま、私の事は信じなくていいよ。なんせ魔法使いなんて嘘だからな」
朝倉の表情がポカンとしていたので私は返事を待つことなく屋上を後にする。
本来なら人の心を聞く力なんてすぐにでも無くしたい。
だがこんなに嫌悪する力でも時には役に立つ事もある。
ましてや可愛い可愛い後輩の為。
朝倉も言うか言わないか迷っただろう。
彼女にとって究極の選択と言っても過言ではないから。
使ってしまった力に後悔しつつも少しくらいは人の為になったはずと自分に言い聞かせ、次のサボり場所である保健室へと向かうのだった。
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ここから先は貴方にとって良くない事が書いてあります。
本当に先へ進むのですね?
あなたの気持ちは分かりました。
ですが貴方にとっても、彼女にとっても辛い事が待ち受けているでしょう。
ここからはあなたの選択次第で全てが決まります。
その責任をあなたは負えますか?
そうですか。
なら貴方に託しましょう。
未来が変えられるといいですね。
では、ご武運を。
なんて言いましたがなんてことは無い作者の趣味でただの選択問題です。
気軽にやってしまいましょう。
純粋に作品を楽しんでくれている方は見ないのをお勧めしますね。
静まり返った病室。
ベットで寝ているのは貴方の大切な人。
もう死ぬのを待つだけ、そんな状態。
そんな状態の大切な人を
①見守る
②殺す
②を選んだ方はこれでもかってくらい下へスクロールしてください。
一番下までスクロールしてくださいと言う意味ですよ?
①の方はゆっくりスクロールをお願いします。
①を選んだ貴方
つまらない回答ですがチュートリアルはどうやらクリアできたみたいですね。
次のお話へ進んでもらって結構です。
さよなら。
ここから先を読むということは2つの回答を見るという事です。
貴方はそんなズルをする人間ではないでしょう?
なのでこのまま直ぐに次の話に進んでください。
絶対ですよ?
②を選んだ貴方
ほらズルした。
分かるんですよ。
だって私も同じことをしますからね。
はい次の話へどうぞ。
②を選んだ貴方
実に面白く、猟奇的な回答ですね。
私的には100点満点です。
ですが次の物語を読むことはできません。
貴方が殺してしまったのですから。
でもこれはただの小説。何度でもやり直せます。
今度はクソつまらない①の回答の先でお会いしましょう。
では、さよなら。
お読みいただきありがとうございます。
本編後の文が私が描きたかった文です。
本編後と言うのは間違いですね。
紛れもない本編です。
これからもこのような文になりますがよろしくお願いいたします。