雪美Pは元ユグドラシル   作:瑠和

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半年ぶりの投稿になりました。お久しぶりです。アイマス関連のニュースでいえばいきなり雪美の期間限定SSRが来たことにはビビりました。12000でお迎えできてよかったです本当に。
仮面ライダー関連でいえばオーズが完結編を作りますね楽しみです。

オーズが公開されるまでの楽しみに最新話をお楽しみください。これからは月一くらいで投稿できればいいなと思ってます


写ノ章

「はぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

影松真を振りかざして突貫するも、それはソニックアローで受け止められ、隙だらけの腹に蹴りを入れられる。逆側からも千夜が攻撃を仕掛けるが、エネルギー矢で足止めをくらう。

 

度重なる襲撃事件の犯人が判明し、その犯人は竜也の先輩であるプロデューサーの宇随佐一郎であった。千夜がそれに気づき、追い詰められたところを再び立ち上がった竜也が助けた。

 

しかし、宇随の強さは異常だった。二人係で追い詰めても尚余裕を持っている。

 

「どぉした竜也!」

 

宇随はソニックアローからエネルギー矢を放つ。竜也は影松真で弾き、そのまま再び宇随を斬りかかる。斬撃を当てると同時に宇随の前を駆け抜け、怯んだところに千夜がエネルギー矢を打ち込む。

 

さらに竜也が斬りかかるがカウンターで斬られ、千夜が接近したが宇随は千夜の斬撃を紙一重で躱し、背中を斬りつけた。

 

入れ替わりで竜也が斬りかかるがうまくいなされ、斬り飛ばされた千夜もエネルギー矢を放つが宇随は竜也を掴んで盾にする。

 

「がはっ!」

 

「お前!」

 

宇随は竜也を切り捨てる。転がった竜也は再び立ち上がろうとしたときにまだ治りきってない傷の痛みが響き、その場に倒れる。

 

「まだだ………まだ諦めるかぁ!」

 

竜也はカッティングブレードを三回倒す。

 

『マツボックリスパーキング!ドラゴンフルーツスパーキング!』

 

影松真切っ先を宇随に向けながら走りだし、ジャンプと共に影松真に抱きつく形で回転しながら突貫する。

 

「だぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

宇随はソニックアローで竜也の突貫攻撃を押さえるが徐々に押されていく。

 

「くそぉ!」

 

宇随はシーボルコンプレッサーを押し込む。

 

『ライムエナジースカッシュ!』

 

ソニックアローの刃部分であるアークリムにエネルギーが溜まり、竜也の技と相殺された。相殺で爆発が起き、二人は吹っ飛ばされる。

 

二人が離れたのをみた千夜はレモンエナジーロックシードをベルトから外しソニックアローに装填し、レバーを引く。

 

『レモンエナジー!』

 

ソニックアローから強力なエネルギーが放たれ、吹っ飛ばされたばかりで反応しきれなかった宇随は千夜の攻撃をまともに受ける。

 

「お前!」

 

「ああ!」

 

大きな隙ができた。竜也は千夜に呼ばれ、痛む体を無理矢理起こし、カッティングブレードを二回倒す。

 

『マツボックリオーレ!ドラゴンフルーツオーレ!』

 

影松真の両端にエネルギーが溜まる。それと同時に千夜もシーボルコンプレッサーを押し込み、ソニックアローを構えた。

 

『レモンエナジースカッシュ!』

 

ソニックアローのアークリムにエネルギーが溜まっていく。

 

「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」

 

二人は同時に技を放ち、それが宇随に命中した。宇随は吹っ飛び、工場の鉄柱に当たって地面に落ちる。

 

「…」

 

「…」

 

動かない宇随をしばらく見ていると、宇随は不気味にゆっくりと起き上がってきた。

 

「いまのは効いたぞ……竜也…」

 

「嘘だろ…」

 

「明らかに普通じゃない………気を付けろお前!」

 

「楓に……光を…」

 

宇随はベルトのロックシードを外し、ソニックアローに装填した。そしてソニックアローのレバーを引き、エネルギーを充填する。

 

「消えろぉぉぉぉぉぉ!!」

 

レバーを離し、エネルギー矢が二人に向かって放たれる。矢は二人の手前で拡散し、大爆発を起こした。

 

「ぐっ!」

 

「がはぁ!」

 

二人は攻撃に耐えきれず、吹っ飛ばされると同時に変身を強制解除させられた。千夜は軽傷で済んでいるが竜也は病み上がりとも言い切れないまだ入院中の状態であり、その場でもがき苦しむ。

 

「あっ……がぁ!うぁぁ!」

 

「竜也!」

 

その様子を見ていた雪美が影から出てきてしまった。雪美は竜也に駆け寄る。雪美が来てしまったことに気にかける余裕もないほど竜也は苦しんでいた。

 

「雪美さん!」

 

千夜は雪美と竜也を庇うようにして前に出る。

 

「俺の正体に気づかれた以上残念ながら生かして帰す訳にはいかない…」

 

宇随は再びレバーを引き、三人を狙う。

 

「くっ!」

 

千夜が再び変身しようとゲネシスドライバーを構えるが既に二回も打ち倒されている身であったため、全身の痛みに耐えきれずベルトをその場に落とす。

 

「あぐっ……」

 

「去らばだ」

 

エネルギー矢が放たれる。それに気づいた竜也は激痛が走る体を無理矢理起き上がり、二人の盾になるようにエネルギー矢に立ちはだかる。

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

「竜也!」

 

「お前!」

 

そのときだった。死の寸前のせいか、竜也はすべての時間がゆっくりに感じた。しかし、その感覚は死の寸前だからではないことに気づく。

 

「力が欲しいか…」

 

どこからからか声が聞こえてくる。そのささやきは、悪魔か、天使か、神か。詳細はわからなかったが竜也にはそんなことどうでもよかった。

 

「…ほしい…大切なものを!すべてを守る力を!!」

 

竜也は迷わず願った。すると竜也の目の前に金色の光が集まり、ロックシードを生成した。竜也はそれを掴み、ベルトにセットする。それとほぼ同時にエネルギー矢が命中し、爆発が起きる。しかし、その爆発の先から立ち上がる影があった。

 

『ジンバードラゴンフルーツ!ハハーッ!!』

 

「何?」

 

竜也は再び変身した。そしてその手には影松真ではなくソニックアローが握られていた。

 

「おぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

竜也はソニックアローを構えて走り出し、竜也の急な変身に動揺していた宇随を切り裂く。

 

「ぐっ!」

 

「あぁぁぁぁ!!!」

 

さらに追撃するが、そう簡単に追撃を許す相手ではなく攻撃は防がれる。

 

「なんだこの力は…いったいどこから!」

 

「あんたは尊敬に値する人間だったが!もう絶対許さねぇ!!!」

 

竜也はソニックアロー同士の競り合いに押し勝ち、カッティングブレードを倒した。ソニックアローを投げ捨て、姿勢を低くして構える。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

「竜也ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

『ライムエナジースカッシュ!』

 

立ち上がった宇随もシーボルコンプレッサーを押し込み、構える。

 

「ふっ!」

 

「はぁ!!」

 

二人同時に飛び上がり、エネルギーを集中させたキックを同時に放つ。

 

「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「はぁぁぁぁ!」

 

二人のキックはぶつかり合い、爆発を起こす。そして、技のぶつかり合いに負けたのは宇随だった。勝利した竜也は勢いのまま地面に着地し、着地と同時に変身を解除する。

 

落ちた宇随も変身を解除させられ、気絶した

 

「はぁ、はぁ、はぁ…………」

 

「おい!大丈夫か!」

 

その場に貴虎がちとせと共に駆け付けた。千夜のことを信じて任せていたが、竜也が病室から抜け出したという話を聞いて貴虎を呼んだのだ。居場所は千夜のスマホでわかっていた。

 

「ちとせ……貴虎…」

 

竜也は二人の姿を確認したと同時に倒れ、気絶した。

 

「竜也!」

 

「お前!」

 

「魔法使いさん!」

 

三人は竜也に駆け寄る。貴虎は気絶している宇随に近づく。

 

「この男が…今回の首謀者か」

 

貴虎が地面に転がったライムエナジーのロックシードを拾おうとしたとき、どこからか飛んできた弾丸がロックシードを打ち抜き、破壊した。

 

「!?」

 

弾丸が飛んできた方向を見ると、そこにはアーマードライダーブラックガイムがいた。

 

「何者だ!」

 

貴虎は戦極ドライバーを取り出し、装着する。

 

「そう警戒しないでくれ。私はデータを取りに来ただけだ」

 

「データだと?」

 

「そこに転がっている彼は実に役に立ってくれた…これで私の実験は加速する………そのドライバーは君にあげよう呉島貴虎。今後がより面白くなるだろう」

 

そう言ってブラックガイムは無双セイバーのガンモードで再度ライムエナジーロックシードを撃ち、念入りに破壊した。

 

「では」

 

そう言ってブラックガイムは姿を消そうとする。

 

「待て!」

 

当然貴虎が追おうとするが、その目の前と雪美たちのところに下級インベスが現れる。ブラックガイムが召喚したものだ。

 

「!」

 

「くっ!」

 

『メロンアームズ!』

 

貴虎は変身し、目の前のインベスをメロンディフェンダーで弾き飛ばして無双セイバーのガンモードで雪美たちのところに現れたインベスを撃つ。

 

貴虎はガンモードで動きを一瞬止めたインベスに一気に接近し、カッティングブレードを一回倒した。

 

『メロンスカッシュ!』

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

エネルギーを溜めた無双セイバーでインベスを切り、撃破する。さらにカッティングブレードを三回倒してメロンディフェンダーを構える。

 

『メロンスパーキング!』

 

メロンディフェンダーを投げるとブーメランのように回転しながらインベスに向かっていき、命中するとインベスは撃破された。その間にブラックガイムは工場付近から姿を消し、追跡は不可能になっていた。貴虎は変身を解除する。

 

「…あれが本当の黒幕か………」

 

「竜也!竜也!」

 

今黒幕を追うのは得策ではないと判断し、貴虎は倒れている竜也の方を見て救急車を呼ぶことから始めた。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「う…」

 

竜也は目を開ける。意識がぼぅっとしていて今自分がどういう状況かわからなかった。これまで何があったのか、ここはどこなのか、起き上がって確認しようとするが全身が痛くてまともに動けそうにない。

 

仕方なく視線だけ動かすと横には瞳に涙を溜めた雪美の顔があった。

 

「竜……也…?」

 

「雪美?」

 

雪美はぽろぽろと涙をこぼす。竜也は痛む体を動かし、雪美の頭を撫でる。

 

「どうした…?何泣いてるんだ?嫌なことでも…あったか?」

 

「竜也…っ!」

 

雪美は泣きながらベッドに寝ている竜也に抱き着いた。

 

「うわ!なんだ雪美?」

 

「よかった…目が覚めて………よかった…」

 

「そうか…俺は…」

 

ここでようやく竜也はここまで何があったかを思い出す。しかしいま竜也がいるのは病院ではない。見るにどこかの家の一室のように見えるがいやに広い。

 

「起きたか」

 

雪美ばかりに目がいって気づかなかったが部屋には貴虎もいた。

 

「貴虎…ここは?」

 

「ここは君のプロデュースしている黒埼ちとせの家だ。今回のことは公にするといろいろ面倒なのでな。君もアイドルプロデューサーとしてマスコミに追われるのは面倒だろう?」

 

今回の事態は346プロのプロデューサーが起こした不祥事であり黒幕までいる。それに竜也も少なからず関わっている。そこからかつてユグドラシル社員である人間が再びヘルヘイムに関わってると知られると346プロに迷惑がかかる。その観点から普通の病院ではなく事情を把握し、マスコミに対しても権力で強く出れるちとせの家に世話になることになったのだ。

 

「傷が癒えるまではゆっくり休むと良い。事件の黒幕に関してはこっちで調べておく」

 

「ああ……あ、宇随先輩は!?」

 

竜也は今回の事件の犯人であった宇随のことを思い出す。

 

「………宇随佐一郎は意識不明でいま君と同じくこの家で治療を受けている。妙なのは、君に比べて体のダメージも少ないのにまるで何日も戦い続けたように衰弱しきっていることだ」

 

「そうか…」

 

「まぁ、今は自分の体を直すことに専念することだ」

 

そう言い残し貴虎が出ていくと、入れ替わりで食事を持った千夜が入ってきた。

 

「目が覚めたようですね」

 

「千夜!」

 

千夜は腕にギプスを付けている。それをみて竜也は深く後悔した。自分の判断で担当アイドルを傷つけてしまった。いくらそれ以上の脅威が迫っていたとはいえ、戦うことを強要したのは竜也だ。

 

「すまん……俺のせいで…」

 

「…何を言っているのですか?私はお前の願いを聞き届けた気はありません。皆を守る使命などお前ひとりが背負っていればいい。私はお嬢様に火の粉が降りかかるのではないかと考え、自分で戦う道を選んだだけです」

 

「千夜…」

 

「つまりこれは自分の決断による怪我であり、ただの自己責任です」

 

確かに千夜は自己判断で貴虎と交渉し、犯人の捜索を始めた。あくまでも竜也が頼んだのは守ることであり、戦うことではなかった。この怪我は無理に自分で犯人を追い詰めた結果ともいえる。

 

「だけど…」

 

「うるさい。黙って飯を食え。お前。さっさと食わないと口を開いた状態で固定して流し込むぞお前」

 

動けない竜也の口元に千夜はおかゆをすくったスプーンを持っていく。竜也は少し照れながらも食べさせてもらう。

 

「………味はどうですか」

 

「おいしいよ。この食事も、今回のことも……月並みな言葉しか出ないし感謝してもしきれないけど…いろいろありがとうな。千夜」

 

竜也は微笑んで礼を言った。

 

「…」

 

少し千夜は固まってから雪美におかゆを渡す。

 

「であれば私がこれ以上ここにいる理由はないのであとは雪美さんに任せます。怪我もしていますしお嬢様のお世話もあるので」

 

「任せて……」

 

雪美は雪美なりに力強く返事をした。その姿に千夜は少し笑みをこぼすと出て行った。千夜がいなくなると雪美は嬉々として竜也に食べさせる。

 

「はい………あーん……」

 

「あ…」

 

竜也は少し照れながらも雪美に食べさせてもらった。食事を終え、雪美とお話をしながら休んでいると竜也が担当しているアイドル達がやってきた。

 

「Pちゃん!」

 

「プロデューサーさん!」

 

「おお、みんな…」

 

竜也が目を覚ました聞き、みんな駆けつけたのだ。特に美優は涙を流して喜んだ。

 

「よかったです…目を覚ましてくれて………」

 

「心配かけてすまなかったな…みんな…」

 

「まったく、アイドルに心配をかけるプロデューサーなど言語道断」

 

凪が竜也のベッドの上でゴロゴロしながら叱責する。

 

「手厳しいな」

 

「これからは気をつけなさい。夜な夜なPが心配で枕を濡らすはーちゃんを慰める凪の身になってほしいものです」

 

「ちょっと!なー!!!!!」

 

恥ずかしい事情を話され、颯は顔を真っ赤にして叫ぶ。竜也は小さく笑いながら颯の手を取る。

 

「心配してくれたのか………ありがとう。ごめんな、颯」

 

「Pちゃん………だってPちゃん死んじゃうかもって…」

 

颯、凪、美優、ちとせ、雪美、芳乃、悠貴、みんなの顔を見て竜也は愛されてることを実感した。今回は少し無茶をしすぎたかと反省する。夕方になり、皆が帰っても雪美は帰ろうとしなかった。今日は雪美の家に両親はおらず、今日だけは泊まりたい、一緒にいたいとのことだった。

 

竜也は心配をかけた手前ダメだともいえず了承した。そして夜になると雪美は竜也の部屋を再び訪れた

 

「一緒に………寝たい…」

 

竜也が最初に病院に運ばれた時、雪美が泣いていたことは聞いていた。竜也をどれだけ大切に思ってくれているかというのはよくわかっていた。竜也は少しずつ動くようになった手で布団を開ける。

 

「おいで」

 

本来だったらこういうのも認められない。だがここはちとせの家でマスコミにバレることもない。以前も雪美の家で肩を寄せ合って眠ったりもしたし今だけは許可した。

 

雪美は竜也に寄り添って眠る。その間にペロも入ってきた。ここ最近なんだかんだ多忙で、尚且つ命がけの戦闘もした。竜也も疲れ切っていた。目の前の大切な存在を抱きしめ、束の間の安らぎを得て眠りについた。

 

 

 

続く

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