思ったよりUAやお気に入り登録が多くてうれしいです。
まつりが部屋から出て行ってしまった後、長門は物思いにふけっていた。
「ここは鎮守府。しかも私の生まれ故郷、呉にある鎮守府だ。あそこは帝国海軍の中でも一番の鎮守府だったから規律はどこの鎮守府よりも厳しかった。でも…、ここも同じ呉鎮守府なはずなのに…なぜか規律が厳しい感じもしない。むしろのんびりしているような感じだ。何故だ…」
その時、ドアを控えめにノックする音が聞こえ、まつりとはまた違った女性の声がした。
「あの…。提督から頼まれてきました。開けていただけますか?」
「あぁ。」
そういって長門は部屋のドアを開けた。そこにはピーナッツのような色をして、後ろの髪はどうやったらそうなるのか分からないような髪型をした比較的長門と同じくらいの身長の女性が立っていた。カレーが載ったトレーを持っている。
「私の部屋ではないが…、まぁ入ってくれ。」
訪問してきた女性の正体をまだ知らない長門は、他人行儀な笑顔で突然の訪問者を迎えた。
一方、訪問者の方は知っているというか、何かを察した様子で目に涙を浮かべつつ部屋の中へと入った。
それをみた長門は部屋のドアを閉めつつ訪問者に尋ねる。
「なぜあなたは私の顔を見て泣いているのだ?それより…、あなたはなんという名前だ?」
「そうね。姉さんはまだこっちの世界や私たちについて知らないのよね。」
涙を拭きつつそう言った訪問者の答えに、長門はハッとしたような顔をした。
「その姉さんという言い方…。もしかしてだが…、あなたは…。」
「ええ、たぶん姉さんの考えていることはわかるわ。そう、私は長門型戦艦二番艦の陸奥よ。」
陸奥がその言葉を言い終わるか終わらないかのうちに長門は陸奥に思いっきり抱きついた。
ちょうどその時、まつりが部屋へと帰ってきた。
「陸奥!あなたってば何してるのよ?それに長門もよ。」
そのまつりの言葉に長門は少しだけ顔を赤らめ、陸奥と抱き合っていた手を離した。
「陸奥。私はあなたが今日の秘書艦だから長門にご飯を持っていくのを許可しただけ。」
「でも……」
「提督。今回の件は私が悪かったんだ。私が提督が言っていた明日までは私のことを秘密にしておくと言っていたことを忘れて陸奥を部屋に入れてしまったことがいけなかったんだ。陸奥のことはあまり責めないでやってくれ。」
長門はさすが陸奥と並んで国民の誇りだけあって30度のきれいなお辞儀をしてまつりに頼み込んだ。
それをみたまつりはせっかくの姉妹の再開を邪魔した自分に少しだけ腹を立て、微笑した。
「まあ、今回のことはなかったことにするわ。陸奥、長門のことは明日の朝礼の時まで秘密ね。ここにいる3人だけの秘密よ?わかった?」
「提督、ありがとう。わかったわ。姉さん、明日ね。」
そういって陸奥は部屋を出て行った。
「長門、とりあえずカレー。食べたら?」
そう言ったまつりの言葉で長門は思い出したような顔になる。
「あぁ、そうだな。」
長門は自分の妹がこの呉鎮守府にいたことに喜びをかみしめながらカレーを食べた。
「長門、明日は五時に起床ラッパが鳴る予定だから今日は早く寝たら?」
そのまつりの言葉に素直に従うことにした長門はもそもそとベッドに入る。
「提督、私は先に寝かしてもらう。」
「えぇ。長門、おやすみ。」
そう言ってまつりは部屋の電気を消し、そっと部屋を出ていく。
長門が艦娘になって初めての夜は無事に更けていきそうだ。
次話も頑張ります( ´∀` )
構成は全然考えていないのでがばがばです。