書くとしたら、若干デッキ内容が変更するかもしれません。
【第7ターン】
| 朝倉 紫帆 | ライフ2 | 手札6 | デッキ27 | リザーブ1 | トラッシュ6 | カウント1 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 竜騎士皇アヴァルケイン | コスト7 | 紫 | 起幻・醒皇・魔影 | コア3(S) | Lv2 | BP13000 | シンボル紫1 |
| 魔石の竜騎士ザクソン | コスト3 | 紫 | 起幻・魔影 | コア1 | Lv1 | BP2000 | シンボル紫1 |
| 竜騎士ソーディアス・ドラグーン | コスト6 | 紫 | 起幻・魔影 | コア1 | Lv1 | BP5000 | シンボル紫1 |
| 竜騎士の創界石 | コスト3 | 紫 | 創界石・起幻 | コア3 | Lv1 | シンボル無 |
| 星見 光 | ライフ3 | 手札6 | デッキ22 | リザーブ0 | トラッシュ6 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 天星12宮 光星姫ヴァージニア(疲労) | コスト3 | 黄 | 光導・楽族 | コア2 | Lv2 | BP4000 | シンボル黄1 |
| 天星12宮 樹星獣セフィロ・シープ | コスト3 | 緑 | 光導・遊精 | コア3(S) | Lv2 | BP3000 | シンボル緑1 |
| 永遠のキズナ 馬神 弾 | コスト4 | 赤 | 創界神・超星・光導 | コア7 | Lv2 | シンボル赤1・神1 | |
| 創界神ダン | コスト2 | 赤紫緑白黄青 | 創界神・光導・ウル | コア1 | Lv2 | シンボル神1 |
「『竜騎士ソーディアス・ドラグーン』でアタック!」
『ソーディアス・ドラグーン』にはコア2個以上のスピリットに指定アタックすることが出来る効果があるけど、今回は敢えて発動しない。さあ、アイツはどう動くか。
「フラッシュタイミング、マジック『クローズドジェミニ』を使用! そのアタックをただちに終了させる。さらに私の場に『創界神ダン』がいるので、このターン私のライフは1しか減らない! コストは『セフィロ・シープ』から使用!」
選択したのはマジックによる防御。突撃した竜騎士の攻撃を黄色い魔法陣が防ぐ。
くっ。本当ならこのターンで決着が付くはずだったのに……だけどまだ、このターンを終える気は無い!
「『竜騎士皇アヴァルケイン』でアタック!」
今度は槍を持った竜人が猛突する。
「『アヴァルケイン』のアタック時効果により、『ヴァージニア』のコア2つをトラッシュに送る!」
再び竜騎士の槍から放たれた波動が、黄色い少女に襲い掛かる。だけど……
「効かないよ! 『樹星獣セフィロ・シープ』Lv1・Lv2効果! 相手の効果では系統:『光導』を持つスピリットのコアは2個以下にならない!」
「なっ!」
白い羊が嘶くと、紫の波動が打ち消される。これではスピリットを消滅させることが出来ない。
この結果に歯噛みする。だけどアタシの本当の狙いはそこじゃない。
「『アヴァルケイン』アタック時効果発揮! 自分のカード名に『竜騎士』を含む転醒前スピリットを裏返すことで、このスピリットは回復する!」
そう。本当ならこの効果で連続アタックを仕掛けてアイツのライフを全部砕くつもりだった。だけど今はこの効果を利用して、次のアイツのターンを凌ぐ!
『アヴァルケイン』が咆哮を上げると、それに呼応するように『ソーディアス・ドラグーン』の体が紫色に発光する。
「さあ、『転醒』しなさい!」
そして灼熱の爆風が吹き荒れる中、私は浮かび上がったカードをキャッチし掲げる。
「目覚めよ、竜の力を受け継ぐ新世代の王! 『竜騎士王ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ』!!」
| 竜騎士王ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ | コスト8 | 紫 | 起幻・魔影・死竜 | コア1 | Lv1 | BP8000 | シンボル紫2 |
|---|
そして姿を現すのは、鎧を身に着けた巨竜の背に跨る『ソーディアス・ドラグーン』の姿。そしてさらにその力が発揮される。
「『ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ』の転醒時効果発揮! トラッシュの転醒カード以外の『騎士』をコストを支払わずに召喚できる!」
今度は『ソーディアス・ドラグーン』が剣を掲げると、地面に亀裂が走り、紫色の閃光が放たれる。
「甦れ、知啓を宿せし先導者、『竜騎士アンブローズ』!!」
そして地面を割りながら、まるで悪魔のような姿をした騎士が現れる。
| 竜騎士アンブローズ | コスト4 | 紫 | 起幻・魔影 | コア1 | Lv1 | BP4000 | シンボル紫1 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 五英雄 竜騎士皇アヴァルケイン | コア3(S)→2 | Lv2→Lv1 | BP13000→6000 |
さらにここまで沈黙を保っていた、アタシの背後に輝く『竜騎士の創界石』もまた、真の姿を見せる時が来た。
「『竜騎士の創界石』の効果! コアが4つ以上乗ったため、『転醒』する!」
ピシリという音と共に、紫色の結晶が割れる。そして流れ出るのは黒い瘴気。相変わらずこの演出は悪趣味だと思う……。
「現れなさい、異魔神ブレイヴ『竜騎士魔神』! 『ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ』に
声にならない叫び声を上げ、それが現れる。まるで竜の死体のようなそれは、左腕の槍からエネルギーを巨竜を駆る騎士に流し込む。
| 竜騎士王ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ(+竜騎士魔神) | コスト13(8+5) | 紫 | 起幻・魔影・死竜 | コア1 | Lv1 | BP14000(8000+6000) | シンボル紫3(2+1) |
|---|
これが創界石ネクサスの真の姿、『ブレイヴ』。ブレイブカードは特定の条件を満たすスピリットと合体することで様々な力を与えることが出来る。特にこの『竜騎士魔神』は2体のスピリットと合体できる強力なカードだ。
そして忘れそうになるけど、今もまだ『アヴァルケイン』のアタックの途中。竜騎士の槍の一撃がアイツに迫る。
「ライフで受ける!」
その一撃をアイツはその身で受け、ライフの光を1つ失った。これで残りライフ2。
「ターンエンド」
これ以上ライフを奪うことは出来ないから、アタシはターンの終了を宣言する。だけどアタシの場には回復状態のスピリットが4体。しかも手札には、コスト4以上のスピリット/アルティメットからのアタックによるダメージを防ぐ『リミテッドバリア』もある。次のターンは絶対に凌げるはずだ。そして返しのターンで止めを刺してやる。
【第8ターン】
| 朝倉 紫帆 | ライフ2 | 手札6 | デッキ27 | リザーブ1 | トラッシュ6 | カウント3 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 竜騎士皇アヴァルケイン | コスト7 | 紫 | 起幻・醒皇・魔影 | コア2(S) | Lv1 | BP6000 | シンボル紫1 |
| 魔石の竜騎士ザクソン | コスト3 | 紫 | 起幻・魔影 | コア1 | Lv1 | BP2000 | シンボル紫1 |
| 竜騎士王ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ(+竜騎士魔神) | コスト13(8+5) | 紫 | 起幻・魔影・死竜 | コア1 | Lv1 | BP14000(8000+6000) | シンボル紫3(2+1) |
| 竜騎士アンブローズ | コスト4 | 紫 | 起幻・魔影 | コア1 | Lv1 | BP4000 | シンボル紫1 |
| 星見 光 | ライフ2 | 手札6 | デッキ22 | リザーブ1 | トラッシュ8 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 天星12宮 光星姫ヴァージニア(疲労) | コスト3 | 黄 | 光導・楽族 | コア2 | Lv2 | BP4000 | シンボル黄1 |
| 天星12宮 樹星獣セフィロ・シープ | コスト3 | 緑 | 光導・遊精 | コア1(S) | Lv1 | BP2000 | シンボル緑1 |
| 永遠のキズナ 馬神 弾 | コスト4 | 赤 | 創界神・超星・光導 | コア7 | Lv2 | シンボル赤1・神1 | |
| 創界神ダン | コスト2 | 赤紫緑白黄青 | 創界神・光導・ウル | コア1 | Lv2 | シンボル神1 |
「ふふっ……」
だけどこんな状況でもアイツの顔から笑みが消えないことに、思わず口を開く。
「何がおかしいの?」
「ううん、ちょっと嬉しくて……」
そう言うとアイツは満面の笑顔を向けてきた。
「だってさ、目の前の手強いカードバトラーを相手にしながら、こうしてスピリット達やダンと一緒に戦ってる。こんなの嬉しいとしか言いようが無いじゃない!」
……ああ、やっと分かった。コイツはただただバトルが好きなんだ。バトルで勝つことよりも、スピリット達と一緒になって戦うというこの状況を純粋に楽しめる。そんなカードバトラーなんだ。だからこそ強い……。
それを理解して、自分が感じていたコイツに対するモヤモヤした気持ちが消えて、アタシも思わず笑ってしまった。
「良いよ、全力で掛かってきなよ。アタシとアタシのスピリット達が迎え撃ってあげる!」
「ふふっ、それじゃあ遠慮なく。スタートステップ!」
そしてアイツ―いや光はカードを引く。このターン、どんなカードを出して来るのか……。
「折角だし、このカードを使おっかな」
そう言って手札から1枚のカードをプレイすると、どこからか獣の叫び声が聞こえだした。
「星空に轟く王者の叫び!!」
そしてそれは急に空から降りて来た。白い装甲。鋭い牙に爪。青白く輝く瞳。
「『獅機龍神ストライクヴルム・レオ・
それは間違いなく十二宮Xレアと呼ばれるカード、獅子座を表すスピリットに酷似した姿だった。
| 獅機龍神ストライクヴルム・レオ・Λ | コスト8 | 白 | 起幻・光導・機獣 | コア4 | Lv3 | BP15000 | シンボル白1 |
|---|
その美しい姿に思わず溜息が零れる。
「まだだよ、次はこのカード!」
そう言って1枚のカードを掲げる。すると空に輝いていた太陽が消え、夜に変化した。
「星の瞬きよ、この手に集え!
そして空に輝く星々の光が集まり、一本の剣となって落下してくる。それを白銀の獅子がその口で掴み取った。
| 獅機龍神ストライクヴルム・レオ・Λ(+銀河星剣グランシャリオ) | コスト12(8+4) | 白赤 | 起幻・光導・機獣 | コア4 | Lv3 | BP19000(15000+4000) | シンボル白1赤1 |
|---|
「そして『ヴァージニア』をLv3にアップ」
| 天星12宮 光星姫ヴァージニア | コスト3 | 黄 | 光導・楽族 | コア3 | Lv3 | BP5000 | シンボル黄 |
|---|
全ての準備は終わったとばかりに、アイツはこちらに強い視線を向けてきた。それにアタシも対抗するように睨みつける。
「アタックステップ!」
そしてアイツはテーブルに置かれたカードに手を乗せる。
「良いよ、掛かってきなよ!」
「くすっ、『獅機龍神ストライクヴルム・レオ・Λ』でアタック!!」
アイツが攻撃を命じたのは機械の獅子。鋭利な剣を咥えて迫ってくる。だけどアタシの場には……
「『ストライクヴルム・レオ・Λ』Lv2・Lv3アタック時効果! ターンに1回、回復できる!」
宣言と共に機械の獅子が全身に白いオーラを発する。なるほど、それで連続攻撃を仕掛けて、こっちのスピリットを倒すつもりなのか……この時はそう思っていた。
だけどアイツはさらに効果を発揮させた。
「『ストライクヴルム・レオ・Λ』の効果! 系統:『光導』を持つスピリットが回復した時、『転醒』できる!!」
「な、『転醒』!?」
アイツが放った言葉にまさかと、思わず呆然とする。
獅子は青い光を纏い、その姿を変貌させた。白銀だった体は青く染まり、顔はバイザーが付いた仮面に覆われまるで単眼のように見える。そして背中から生えた翼で、その巨体は空へと舞い上がった。
| 天醒獅機ストライクヴルム・レオ・ブレイカー(+銀河星剣グランシャリオ) | コスト12(8+4) | 青赤 | 起幻・光導・機獣 | コア4 | Lv3 | BP22000(18000+4000) | シンボル青1赤1 |
|---|
これがアイツの『転醒』……。
「『ストライクヴルム・レオ・ブレイカー』転醒時効果発揮!」
だけどアタシが目を奪われている間に、獅子が『ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ』に向かって、空中から青いレーザーを打ち込む。それを剣で防ぐけど、徐々に押し込まれているのが背後から見て分かった。
「最もコストの高い相手スピリット1体を破壊!」
そして遂に剣が焼き折れ、竜騎士は胴を光線で撃ち抜かれて炎上した。
「そして破壊したスピリットのシンボルの数だけ、このスピリットに白のシンボルを1つ追加する!」
破壊された『ソーディアス・ドラグーン・ケーニヒ』のシンボルは2……つまり『ストライクヴルム・レオ・ブレイカー』のシンボルはブレイヴを含めて4つ……それを受けるわけにはいかない! ここは『リミテッドバリア』を……
「さらに『天醒獅機ストライクヴルム・レオ・ブレイカー』Lv2・Lv3効果! お互いのアタックステップの間、相手は自身のフィールドにあるシンボルと同じ色を含まないマジック・バーストは使用できない!」
「えっ!?」
今、アタシの場にあるシンボルは紫だけ……そして『リミテッドバリア』の属性は白。つまり使用することが出来ない!?
それならっ!!
「トラッシュの『キャメロット・ナイトX』の『不死』発揮! コスト8のスピリットが破壊されたため、トラッシュから召喚できる! そして『キャメロット・ナイトX』でブロック!」
『アヴァルケイン』に乗っていたコアを利用して復活した小さな騎士が立ち向かうけど、剣の一振りで破壊された。
さらにこれがアイツの背後で今までコアを溜め続けていた創界神ネクサスの効果を起動させた。
「『永遠のキズナ 馬神 弾』のコアを3個ボイドに送り、『神技』発揮! 『ストライクヴルム・レオ・ブレイカー』が相手スピリットだけを破壊したことで、相手のライフのコア1個をボイドに送る!」
背後に立っていた赤髪の青年の姿をした創界神が右腕を上げると、アタシに向かって空から流星が降り注ぐ。
「くっ!!」
地面が揺れたかと思うほどの衝撃でアタシのライフの光が1つ失われる。
「再び『ストライクヴルム・レオ・ブレイカー』でアタック!!」
そして再度、銀獅子が迫ってくる。先程と同じように放たれたレーザーが今度は『アヴァルケイン』を撃ち抜いた。
「『魔石の竜騎士ザクソン』でブロック!!」
アタシの場のスピリットが剣を構えて、銀獅子に立ち向かうものの、巨体に似合わないスピードを前に翻弄されるしかない。
そして不意の尻尾の一撃を受け竜騎士が体勢を崩したその瞬間、銀獅子が口に咥えた剣で竜騎士を袈裟斬りにして破壊した。
「『ヴァージニア』でアタック!」
「『竜騎士アンブローズ』でブロック!」
最後に残ったスピリットも迎撃に出るけど、黄色い少女が放った光弾を受け、倒れ伏した。
「ここまでか……」
アタシが小さく呟くと同時に、いつの間にか攻撃をしていた羊の攻撃を受け、アタシの最後のライフも砕ける。
アタシの負け。悔しさが溢れる。だけど同時に、どこか爽快な気分になったのだった。
「紫帆さん、ありがとうございました。本当に楽しいバトルでした!」
バトルを終え、観戦していた部員達の拍手を受けていたアタシに、アイツが声を掛けて来た。
アタシも楽しいバトルが出来て良かった。だけど少し気になることがある。
「ねえ、ちょっと……」
「はい、何ですか?」
やっぱり……アタシは思わず口を開く。
「何で敬語なの?」
さっきまでバトルしていた時は砕けた口調だったのに、終わった瞬間に敬語に変わる。それに距離感を感じて、思わず口に出してしまった。
「あ、ちょっとバトルになると熱くなってしまって……」
そんなアタシの指摘に対して、どこか照れくさそうに答える。でも折角バトルをしたんだから……
「敬語使わなくていいよ」
「え?」
「折角、あんなに楽しいバトルをしたんだから、そんな固い口調使わないで。アタシもアンタの事は呼び捨てで呼ぶから。良いでしょ、光?」
そんなアタシの言葉にアイツは一瞬固まった後、すぐに笑顔になってこう返した。
「うん……じゃあ私も紫帆って呼ぶね!」
そしてアタシ達は入学後、初めての友人となったのだった。
【本話の最強カード】
『獅機龍神ストライクヴルム・レオ・Λ/転醒獅機ストライクヴルム・レオ・ブレイカー』
●転醒前は回復効果と超装甲を兼ね備えた強力な防御型スピリット。
●転醒すると、相手のマジックやバーストを封じつつ、相手のスピリットを破壊してシンボルを増やすことが出来る、超攻撃型スピリットに変化するぞ。