一夏が胡蝶姉妹と再会してはや一ヶ月、一夏は煉獄邸から、蝶屋敷へ拠点を移し、三人で過ごしている。
あの後、一夏は一度煉獄邸に戻り、事情を説明し、蝶屋敷へ引っ越したのだ
そして縁側で一組の少年少女が会話に花を咲かせていた。
「千寿郎は杏寿郎と真逆の性格でしっかりした子でさ、今は家事を一人でこなせる様になったんだ」
「へぇー、会ってみたいわね。それに比べて、一夏も知っての通り、私の姉さんなんて天然な所もあるから心配だわ。見ての通り、更に超絶的なまでに魅力的になった分、不埒な男もいっぱい釣れるから余計に……。」
「はは、否定はできないな。カナ姉も二年前よりも綺麗になったけど……俺はしのぶの方が可愛いと思う」
「え⁉︎なな、な……いきなり何言ってんのよ⁉︎わ、私が可愛い… 別に私は、可愛くなんて…」
「…?大丈夫かしのぶ、顔が真っ赤だぞ?」
一夏はしのぶの額に手を当て、自身の額を、彼女の額に当てている手にくっつける。しのぶは異性に、ましてや想いを寄せている相手にここまで接近され、更に顔を真っ赤にして、一夏から距離をとる。
「ちょっ⁉︎何するのよ⁉︎」
「え…何って、熱があったら大変じゃ…」
「熱なんてないから!」
……一夏も少し天然なところに磨きがかかってしまったようである。
◇
一夏が蝶屋敷に住み始め二日目のこと、
「鬼の頸が斬れない?」
「うん、私の力じゃ…どんなに鍛えても一生斬れる事はないって言われたの。一夏なら“見える”からわかるんじゃないの?私の力じゃ……鬼の頸は斬れない。私は鬼が嫌う藤の花を研究して毒を作って、今年の最終選別をなんとか乗り切った。だけど、その中で一人の剣士が凄まじい勢いで鬼を倒しているのを見て私は嫉妬した。煉獄の炎を体現している様な剣士だった。鬼殺隊になって研究も進めているけど、周りは否定してる。『毒で鬼なんて殺せない』って!この話を聞いて一夏も思ったでしょ、私じゃ鬼を倒せないって!!」
一夏にあたっても意味はないと分かっていたのに、抑えていた私の醜い感情が爆発してしまいました。でも、一夏は……
「鬼を毒で殺す…か、……凄いな」
「………え」
「毒で鬼を殺す…普通なら思いつかない発想だ。『鬼は日輪刀で頸を斬らないと死なない』,『藤の花は鬼除けの効果しかない』、それが“常識”だったからな……しのぶはしのぶにしか出来ないやり方を思いついたんだろ?素直に凄いと思う。未来にいた時、束さんが言ってたんだ、『固定概念(じょうしき)に縛られていたらいつまでもそのままだ。新しいやり方を見つけてからこそ発展する物がある。』って!だがらしのぶ、お前なら絶対にできる。現にしのぶはそれを使って最終選別を生き残ったんだろ?」
「………」
「…?しの…ッ⁉︎しのぶ!ど、どうした⁉︎」
「…え?」
目元を触れると涙を流していたことに気づきました。それを見ていた一夏は目に見えて狼狽してましたっけ。
「ご、ごめん!な、泣かせるつもりはなかったんだ!えっと、俺はただ…しのぶやってることが純粋に凄いと思って……でも、知ったような言い方だったんなら、その、すまない…」
一夏は頭を下げて謝ってきました。違う……そんな理由じゃない。
「違うの一夏、姉さん以外にそんな風に言われたことがなかったから」
私は嬉しかった。本当は一夏に否定されると思ってた。だけど、姉さんと同じで、やってる事を否定しないでくれた……!
「そ、そうなのか?周りの人もいったいどう考えてるんだ?これが現実になったらすごい事だぞ…」
「うん、少しだけやってる事に自信が持てた。ありがとう…一夏」
「……!ど、どういたしまして」
その時の一夏は凄く照れていて可愛い顔をしていました。一夏は元々表情の変化が少ない分、照れる様子を見ると、私も自然と笑みが溢れます。
「(そう言えば、しのぶの会話の中に出た『煉獄の炎を体現している剣士』って……間違いなくアイツのことだな)」
一夏はしのぶの会話に出た凄腕の剣士が杏寿郎だと確信した。
◇
そして、現在、蝶屋敷の道場内で一夏はしのぶと稽古をしている。二人は木刀をぶつけ合い汗を流していた。
「(蟲の呼吸 蜈蚣ノ舞・百足蛇腹)」
強烈な踏み込みと同時に四方八方にうねる百足のような動きで撹乱するが一夏は冷静に呼吸を整え木刀を構える。
ーー日の呼吸 漆ノ型・斜陽転身
しのぶの攻撃を躱しながら鋭い一薙を放つ。
「…くっ!」
しのぶは一夏の攻撃をなんとか受け流し距離を取る。しのぶは呼吸を整えながら一夏の追撃に備えるが、一夏が動く気配はない。しかし一夏には隙もなく上手く攻めることのできない状態だ。
「(前から分かってはいたけど、やっぱり一夏は強い。ましてや鬼殺隊の技術をもともと身につけてたから、練度の差がありすぎる……)」
「日の呼吸 㭭ノ型・飛輪陽炎」
刀を両腕で振りかぶり、揺らぎを加えた独特な振り方で、撹乱させる。
「(っ!木刀が揺らいで!)」
しのぶは判断が遅れ、木刀に重い攻撃が当たり吹っ飛ぶ。しのぶはなんとか受け身は取るが、受けた攻撃が重く手は震えてしまっている。
「はあ、はぁ、はぁ」
「…………」
しのぶは息を荒立てたが、すぐに落ち着き呼吸を整える。対して、一夏は汗をかいておらず、息は一つも切れておらず、表情一つも変えず凪いている。
そしてしのぶは呼吸を整え、木刀を片手に持ち突きの構えを取る。
「蟲の呼吸 血蚊の舞・千刺病針!」
「日の呼吸 陸ノ型・日暈の龍・頭舞い」
しのぶから放たれる多方向からの連続突きを、一夏は流れるような足運びにより同じく攻撃を受け流し、そして、
「日の呼吸 壱ノ型・円舞」
一夏は、しのぶの木刀を切り裂き、刀身を折ってしまった。
「はぁ、はあっ、はぁっ」
「俺の勝ち、だよな?」
「ええ、降参よ」
しのぶは降伏し、その場で座り込み、息を整える。
「はぁ、はぁ、一夏、あんたどれだけ強くなってるのよ?一昨日久しぶりに舞を見たけど、動きも更に良くなってる様に見えるし、何度やっても勝てる気しないんだけど」
「しのぶこそ、動きにキレも増しているし、太刀筋が早くなったんじゃないか?前とは格段に腕も上がってるし、呼吸の仕方も良くなってる」
「一夏と何回もやれば嫌でも上達するわよ。姉さんにも勝てる実力も備えているし……姉さんも言っていたわよ。《一夏の助言のおかげで動きも格段に良くなった気がする》って。それにあんなこと言われたら」
「ん?すまない、最後の方が聞き取れなかった…」
「なんでもないわよ」
その後、しのぶは一夏から助言してもらいながら木刀を振るう。そして、しのぶの動きは格段に良くなっていった。
現時点での原作とのしのぶの違い
一夏とは両親を喪う前からの仲、次第に一夏に惹かれていき想いを寄せる様になる
使用呼吸 蟲の呼吸
一夏との鍛錬の末、常中を会得し、腕も上げている
現時点の実力は原作の柱のしのぶと同じ
中の人の繋がりで、一夏に使わせるとしたらどっち?
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神気合一
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冥我神気合一