日輪を宿す暁   作:狼ルプス

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大変長らくおまたせしました!鬼滅の刃は久しぶりの投稿です!

遂に遊郭編の放送日が決まりテンションが上がっています!

頻度は遅いですが投稿は続けていきます!


ヒノカミの柱稽古・弐

炭治郎が無一郎邸に来て一週間ほど経った頃。炭治郎以外の隊士は素振りや打ち込み台での練習。真菰は炭治郎が無一郎の柱稽古を始めて翌日に課題を終わらせて次の柱稽古である岩柱の悲鳴嶼の元に向かった。

 

 

 そして、炭治郎は無一郎と高速移動の稽古に勤しんでいた。

 

 

「そうそう!」

 

 

 今日も、無一郎の楽しそうな声と、木刀を打ち合う激しい音が、道場内に響く。

 

 

「(やっぱり速い!俺も速く振るっているけど、無一郎君もどんどん太刀筋が早くなってる!)」

 

 

「炭治郎、さっきより速くなってるよ。筋肉の弛緩と緊張の切り替えを滑らかにするんだ」

 

 

「わかった!」

 

木刀のぶつかる音が響き渡る中、目の前で繰り広げられる光景には、他の隊士達も、息を飲む。何しろ二人の太刀筋は全く見えないからだ。無一郎はともかく、炭治郎は鬼殺隊最強、織斑一夏の継子の為、炭治郎もこれまでの戦いで真菰に次いで柱に近い実力を身につけている。体力も無一郎の稽古で万全な状態になっている。

 

 

 

「そうそう、そうしたら体力も長く保つから」

 

 

「(凄い、更に速くなっていく……!)」

 

ペースをさらに上げていく無一郎に炭治郎は何とか食らいつく。

 

 

 

「(流石炭治郎、一夏さんに鍛えられたことだけはある。僕の剣筋にもしっかりついてきてる。ちょっとだけ意地悪しようかな…)」

 

 

無一郎は笑みを浮かべると、深く呼吸を行う。炭治郎も無一郎が何かするのを匂いで感じ取り警戒する

 

 

ーー霞の呼吸 漆ノ型・朧

 

朧は動きに大幅な緩急をつけ敵を攪乱する歩行術。 これにより炭治郎は思惑している。

 

「(姿が消えた⁉︎これはまるで……霧の中にいるような感覚!)」

 

炭治郎は無一郎が技を使ってきた事に驚くも、すぐに冷静に分析する。呼吸を整え無一郎の気配を辿る炭治郎

 

「そこ!」

 

炭治郎は木刀を振るうも、無一郎の姿は揺れ動き、霧と化してしまい不発に終わる

 

「(落ち着け、来るのは一瞬、集中するんだ、集中!)」

 

漆ノ型・朧は姿を見せる際は亀のように遅く、姿を消す際は瞬き一つの間という形で動く事で敵を翻弄する。

 

炭治郎は翻弄されながらも持ち前の嗅覚で無一郎の動きを読み取る

 

 

 

「(そこだ!)」

 

炭治郎が防御姿勢を取ると、そこには木刀を振り下ろしていた無一郎の姿があった

 

「っ……⁉︎」

 

 

朧はその最高速度は並の上弦に匹敵する筈だが、それを受け止められた無一郎は驚いていたが、すぐに笑みを浮かべ木刀を下ろす。

 

 

「うん、ばっちりだね。次の柱のところに行っていいよ、炭治郎」

 

 

無一郎のこの言葉には、炭治郎も思わず目を見開いた。

 

「えっ、もういいの?今ので?」

 

「うん!いいよ」

 

そんな炭治郎に、無一郎はニコッと笑いかける。

 

「けど、まだ一週間も経ってないよ?」

 

 

 腑に落ちない炭治郎に対し、無一郎は笑顔のままその理由を話始めた。

 

 

「だって、炭治郎言ったことちゃんと出来てるもん。それにさっきの攻撃、本気で炭治郎に当てるつもりだった。それを炭治郎は受け止めた。合格以外なにもないよ!流石一夏さんの継子だね」

 

「ありがとう、無一郎君。それに無一郎君の攻撃も凄かったよ!今回は偶然受け止められだけど、一歩遅かったら確実に攻撃を喰らってた。俺もまだまだ頑張らなきゃ…!」

 

「あはは!お互いこれからも頑張ろう、炭治郎!」

 

 

そんな無一郎に、炭治郎は笑顔を浮かべた。

 

 

そんな和やかな空気の中。炭治郎に便乗して、先輩隊士達が手をあげる。

 

 

「じゃ…じゃあ、俺たちも……もう二週間いるので…」

 

 

 あわよくば、この素振りと打ち込み台地獄の二週間から解放されるのでは・・・と勇気を振り絞り、話しかけてきた。

 

 

 けれど、その淡い期待も すぐに砕けて消えた。

 

 

「何言ってるの?君たちは駄目だよ。素振りが終わったなら打ち込み台が壊れるまで打ち込み稽古しなよ」

 

 

 炭治郎に対しての、優しい笑顔から一転。低い声と厳しい言葉には、隊士達も肩を落とした。

 

 

「(((落差が凄い……)))」

 

 

これには、炭治郎はあわあわと見守るしかなかった。

 

 

 

 

 

「炭治郎、忘れものはない?」

 

「うん!大丈夫!」

 

炭治郎は屋敷の玄関の前に最後の確認をしていた。

 

「次は甘露寺さんのところに行くんだよね?ちょっと変わった稽古内容って聞いてるから頑張ってね」

 

「うん!ありがとう無一郎君、それと言い忘れてたんだけど…俺が寝込んでいる間、禰豆子の相手になってくれてありがとう!」

 

「平気だよ。なんだかんだで僕も楽しかったから……」

 

無一郎は炭治郎が寝込んでいる間、禰豆子と紙飛行機を作り遊んでいたことがあるのだ。

 

禰豆子は無一郎のことを「むいくん」と呼び、無一郎は満更でもなかった。同い年の友達がいない彼にとっては新鮮な感覚だったのだ

 

 

「じゃあ、俺はそろそろ行くよ。無一郎君も、稽古頑張って!」

 

「うん!炭治郎も気を付けて…」

 

無一郎は炭治郎の姿が見えなくなるまで見送った。

 

 

 

 

「そろそろ出てきてもいいですよ、一夏さん……」

 

「気づいていたのか…」

 

すると無一郎の後ろに一夏が姿を現した。

 

 

「気配を完全に断っていたんだが、前より鋭くなってきたな、無一郎…」

 

「記憶がない時も一夏さんに何度も打ち負かされていたから…」

 

 

一夏と無一郎は記憶がない時も稽古をする時があり、無一郎は何度も一夏に打ち負かされた。記憶障害のあった時の無一郎はその内容も忘れていたが、身体が覚えていた為、腕も上げていたのだ。

 

今では記憶も戻り、一夏の知っている以上に腕も上げているのだ。

 

しかし、唯一忘れがちの時の無一郎も、一夏の日の呼吸で行う舞、日輪ノ神楽だけはしっかり覚えていたのだ

 

 

「それより一夏さん、その左眼は……」

 

「そっか、この状態で無一郎に会うのは初めてだったな。大丈夫、別に鬼による物じゃないから心配は無用だ」

 

無一郎は一夏の変化に驚くも、嘘はついていないとわかり、無一郎は追求はしなかった

 

 

「それで、稽古はどうだ?」

 

「炭治郎の友達や真菰さんは問題はないけど、二週間いる隊士たちは全然ダメです。あれでよく生きていたと思いますよ」

 

「あはは、そうか」

 

容赦のない言葉に一夏は苦笑いすることしかできなかった。事実一部を除く隊士たちは基礎や力不足で、全くできていないものが多い為、柱たちも呆れるしかないのだ

 

 

「それより、一夏さんはどうしてここに?」

 

「ああ、今俺の所は誰もきていないんだ。個人稽古や他の柱同士の稽古をやっていて、今は様子を見に来てな。多分数日もたったらカナヲか真菰が来る予定だ」

 

 

「なるほど、納得です」

 

現状、日柱の一夏と、水柱の義勇の稽古は、8人の柱の稽古を終えた後に受けるようになっている。

 

どちらの稽古を受けるかは隊士たちの自由となっている。カナヲと真菰は一夏の稽古を受けると事前に言われている為、一夏は現状二人を待っている状態だ

 

 

「一夏さん、よければですが、今…暇ですか?」

 

「ああ、暇だが……」

 

「今は休憩の最中ですけど、よければ相手をしてくれませんか?」

 

「ああ、もちろん構わない。内容は?」

 

「まずは将棋からしませんか?」

 

「いいよ、構わない」

 

 

 

その後無一郎の休憩は一夏と将棋をし、時間を潰した。その後は一夏と無一郎の柱同士の稽古を行った。

 

その剣戟を見た無一郎の稽古を受けている隊士たちは、もはや実戦に近く、異次元の領域にいる二人に、空いた口が塞がらず、見えない剣や動きにただ呆然と見ることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「炭治郎君久しぶりー!おいでませ、我が家へ!」

 

「ご無沙汰してます!お元気そうで良かった!」

 

一方恋柱邸にたどり着いた炭治郎はペコッと一礼する炭治郎に、蜜璃はキラキラの笑顔を向ける。

 

「炭治郎君もね!」

 

そんな中。炭治郎の鼻にふわりと香る甘い香りが掠める。

 

 

「養蜂してらっしゃるんですか?蜂蜜のいい香りがします」

 

 

炭治郎の問いに、蜜璃は嬉しそうに頬へ手を当てた。

 

「あっ、分かっちゃった?そうなのよー!巣蜜をねぇ、パンに乗っけて食べると、超絶美味しいのよ~~」

 

 

そんな蜜璃に手を引かれ、甘露寺邸へ入った炭治郎。彼の手を引きながら、蜜璃は楽しそうに話を続ける。

 

 

「バターもたっぷり塗ってね!三時には紅茶も淹れて、パンケーキも作るから、お楽しみに!」

 

 

 蜜璃から放たれる聞き慣れない言葉に、炭治郎は ただただ笑顔のまま疑問符を浮かべていた。

 

 

「(ばたー?こうちゃ?ぱんけぇき??)」

 

 

恋柱・甘露寺流の訓練では、全員レオタードと呼ばれる西洋由来の競技用の服を身に纏い、音楽に合わせて踊ることもしばしば。

 

 

柔軟は地獄、ある意味殆ど力業によるほぐしだった。

 

 

「ガンバ!」

 

「ギャアアアアアッ!!」

 

また一人、蜜璃の力業によるほぐしを受け、悲鳴をあげる声が 道場内にこだまする。

 

炭治郎はこれを一夏が見ていたら、苦笑いする姿が浮かび上がるのが想像出来ていた

 

 

 

 

 

蜜璃のほぐしを受けてない者は、音楽に合わせて踊るように言われていたが、大半の隊士が 地獄のほぐしの悲鳴に震え、まともな修行にはなっていなかった。

 

 

鈍い炭治郎は格好も特に気にせず、蜜璃の稽古を難なくクリアするのであった

 

 

 

産屋敷夫妻とにちかとひなき、珠世を含め生存させるかさせないか

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