日輪を宿す暁   作:狼ルプス

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タイトルは少し適当過ぎたかもしれません。

場合によって変更する可能性もありますのでご了承下さい


日、炎と水

音、霞、恋柱の柱稽古を終わらせた炭治郎は次の柱稽古の場所である伊黒邸へと着いていた。

 

しかし伊黒邸へつくと小芭内に待ち構えられていた。

 

 

「竈門 炭治郎、俺はお前を待っていた」

 

「よろしくお願いしま…「黙れ、殺すぞ」ええっ!?」

 

 急な言いがかりに驚く炭治郎。そんな炭治郎を無視し、小芭内は話を続ける。

 

 

「甘露寺からお前の話は聞いた。随分とまあ、楽しく稽古をつけてもらったようだな」

 

 

 蜜璃と小芭内の二人は文通をしており、蜜璃の稽古での出来事は蜜璃の手紙を通して知っていた。

 

 

「俺は甘露寺や一夏のように甘くはないからな」

 

 

そう言いながら、炭治郎を睨む。

 

 

「は、はい!(初っぱなから、とてつもなく嫌われている)」

 

道場へ案内された炭治郎は、その光景に唖然とした。

 

 

「(処刑場?)」

 

 

一夏と同じことを思った炭治郎、そこら中、ぐるぐる巻きにされた隊士の人達が、木の柱に巻き付けられ青い顔をしている。

 

「説明するからよく聞け。お前には、この障害物を避けつつ、木刀を振るってもらう」

 

ただでさえ木の柱によって、入り組んだ環境になっている道場内は、誰もが動きづらい。

 

 その上に人が縛られてるともなれば、一太刀で人に当たってしまう可能性は大いにある。

 

 

これには、さすがの炭治郎も口を開いた。

 

 

「あの、この…括られている人たちは何か罪を犯しましたか?」

 

すると、じっと炭治郎を見ながら 小芭内は口を開いた。

 

 

「…まぁ、そうだな、弱い罪、覚えない罪、手間を取らせる罪、イラつかせる罪と言う所だ」

 

「(もう、えらいこっちゃ…)」

 

 

 内心でそう呟くしか出来なかった。

 

小芭内のその目はまるで“お前らも出来なければこうなるぞ”と脅し含んだ目をしていて、炭治郎は思わず震え上がった。

 

 

世にも恐ろしい、蛇柱による地獄の訓練を開始した。

 

 

 

隊士達の間をぶつからないよう進む炭治郎。

 

 使うのが木刀だとしても、当たれば大怪我。この可哀想な隊士達の間を縫って、小芭内の攻撃が来る。

 

 

「(これが本当にやばい。だって この人の太刀筋、異様な曲がり方するんだもん)」

 

 

その瞬間。炭治郎に小芭内の放った木刀が当たった。

 

 

「ぐああっ!」

 

「のろい」

 

 

 激痛に涙する炭治郎。一夏により鍛えてきた炭治郎だが、現柱との差はまだまだある為、一方的に痛め付けられる程の追い込まれた状況

 

 

持ってるのは同じ木刀なのに、どうしてこんなに曲がるんだ。狭い隙間でも、ぬるりと入ってくる攻撃。

 

 まさに蛇そのもの。本当に蛇から攻撃されてる感覚だ

 

「一夏は太刀の木刀を使いながら、正確な攻撃をしているぞ?」

 

「(この狭い空間の中で太刀⁉︎)」 

 

炭治郎は一夏が太刀形の木刀を使って小芭内と稽古を行っていた事に驚く。あの長さの刀身で括られている隊士たちに当たらず攻撃を当てるのは至難の技、それを一夏は容易く行っている事に炭治郎はただただ驚くことしかできなかった

 

それに加えて、やっぱり この隙間を狙おうとした時の、仲間の心の声!!

 

 

(頼む!! 頼む!! 頼む!! 頼む!!頼むうううう!!頼む、当てないでくれ!!)

 

 炭治郎にもこれが本当に聞こえて精神をえぐられていた。今までにない緊張感で、彼の手はブルブル震えた。

 

これは相当、正確な太刀筋で刀を振らないと、大惨事となる。しかし炭治郎は一夏に鍛えられているのもある為、括られている隊士たちも普通の怪我では済まないだろう

 

「ギャッ!!」

 

「あっ!ごめんなさい!!」

 

炭治郎の一撃を食らった括られている隊士は泡を吹いて気を失ったが、しばらくの間放置された

 

 

 

 

 

 

 

 

そして伊黒邸での稽古四日目

 

 

 

カン!パァン!と木刀のぶつかり合う音が、道場内に響き渡る。

 

四日目ともなれば 殆どの攻撃を躱し、炭治郎からも攻撃を仕掛けることができるようになっていた。

 

炭治郎は冷静に小芭内の隙が生まれるのを待っていた。

 

 

「!」

 

 

「(浅い!)」

 

「(この太刀筋……)」

 

 

一瞬の隙を狙い攻撃したが、木刀の当たりが甘かった。小芭内はそんな炭治郎の姿を見て、一瞬だったが一夏の姿が重なった

 

 

 「(今だ!)」

 

次の攻撃より先に、全力を注いだ一振りを小芭内に当てた。

 

 

炭治郎の一太刀が小芭内に当たった瞬間。炭治郎は訓練終了と言われた。

 

 

「じゃあな、さっさと次の稽古に行くんだな。それから馴れ馴れしく甘露寺と喋るな」

 

 

「ありがとうございました(なんで?)」

 

何故蜜璃の名前が出てくるのかわからない炭治郎は最後まで嫌われていて悲しかった。

 

こうして、炭治郎は蛇柱との柱稽古は終わりを告げた。

 

 

 

 

 

「ふっ、あの太刀筋、一夏と似てきたな。あいつとは遠く及ばないだろうがな…」

 

 

炭治郎の指導を終えた小芭内は、彼の太刀筋を見て、少しだけ炭治郎のことを認める事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 静かに佇む竹林の中、とてつもない空気が纏わりついた。その場にいるのは一夏、杏寿郎、義勇の3人だった

 

 

 

「準備はいいか、杏寿郎、冨岡さん」

 

 

「…問題ない」

 

「同じく!いつでも行けるぞ!しかし、本当に俺たちに本気で相手をするのか?一夏の口からそんな言葉が出るとは、よもやよもやだ!」

 

「ああ、他の柱も誘ったけど、稽古が忙しくて断られたからな、この際、俺のことを鬼舞辻無惨と思って二人がかりできてほしい、当然、重い怪我をさせないよう努力はする」

 

今いるのは少し開いた竹林にある広場、この場には太刀の木刀を持つ一夏と、羽織を脱いでいる杏寿郎、義勇が片手に木刀を構えていた。

これから柱同士の稽古が行われようとしているが、都合が良いのは杏寿郎のみで、義勇の場合は一夏同様誰もきていない状態の為、個人稽古や柱同士の稽古のみしている状況だ。

 

 

 

「うむ!そちらも全力で来るのならば……こちらも全てを出し切るまで!冨岡と組む機会もそうそうないからな!よろしく頼む!」

 

「(足を引っ張らないよう)努力する」

 

「うむ!頼りにしてるぞ!」

 

杏寿郎の言葉に義勇は少し嬉しそうだ。杏寿郎は義勇に話しかける数少ない相手なのだ。

 

 

「その意気やよし、早速始めますよ」

 

一夏は太刀の木刀を上段に構える。すると一夏から目に見えるほどの何かが溢れ出し、二人は警戒する。

 

 

「こおおおおおっ……」

 

余りの鬼気に二人は冷や汗が流れる。そして

 

 

 

 

 

 

「神気合一!」

 

「「!!?」」

 

 

 

すると一夏から信じられないほどの焔の闘気が溢れ出て、左目の金色の瞳が光っていたのだ

 

目を見開く杏寿郎と義勇。それと同時に、一夏が動き出した。

 

 

 

「日の呼吸改・炎舞疾風」

 

「(なっ⁉︎消え……)」

 

 

その瞬間一夏の姿が消え、瞬きする間に二人の間合いを詰め、容赦なく攻撃を仕掛ける

 

 

すると、その攻撃の衝撃で 義勇は吹っ飛んだ

 

 

「冨岡!!「心配する暇があるのか?」っ⁉︎」

 

「(はっ、速いっ!!!!)」

 

杏寿郎はなんとか攻撃をうけとめるが、威力が高い為、そのまま押し出されてしまう

 

 

「くっ!(透き通る世界でも反応出来ないとは……これが……一夏の本気の剣。いや、鬼舞辻無惨はこれほどの化け物と言うことなのだろう。だが、ここで怖気付くわけにはいかない!)」

 

 

ーー全集中 炎の呼吸 壱ノ型・不知火

 

 

体制を立て直し、目視の難しい速さで一瞬にして距離を詰めた杏寿郎は、その勢いのままに一夏に迫ったが

 

 

 

「………」

 

一夏はその場から動かずに杏寿郎の技を簡単に無効化した。

 

 

「っ⁉︎(受け流された⁉︎)」

 

 

一夏はそのまま杏寿郎に向け、木刀を振おうと構えを取ると、真上から気配を感知した。

 

 

「水の呼吸 捌ノ型・滝壷」

 

 

滝から流れ落ちる水流の斬撃が迫る。

 

 

一夏はその場からすぐに離れ距離を取る

 

 

「冨岡、無事だったか!」

 

 

「………」

 

義勇は無言のままだったが、隊服は土で所々汚れていた

 

 

「(冨岡さん、なんか怒ってる?)」

 

一夏は義勇の珍しい感情に少しだけ驚いていると、義勇が口を開く

 

 

「織斑、俺は今頭にきてる。体中猛烈に痛いからだ」

 

 

そんな義勇の言葉に対し、杏寿郎も少し驚いていた。

 

 

「(やっぱり怒っていたかか、珍しいこともあるんだな)」

 

「煉獄、(上手く合わせろ)生半可でかかれば(俺たちはすぐに)やられる」

 

「承知した!」

 

 

ーー水の呼吸 参ノ型・流流舞い

 

ーー炎の呼吸 拾ノ型・加具土命・龍焔

 

 

二人は水と炎、同時に技を繰り出し、撹乱させながら木刀を振るう。一夏は透き通る世界で二人の攻撃を受け流し、必要最低限の動きで避けていく

 

「(攻撃が……!)」

 

「(全て見切られている!これは透き通る世界だけではない!まるで……どこにどう来るのか見抜かれているこの感じ…!)」

 

 

義勇は柱二人がかりで攻撃をしても、全く一夏には通じない事に驚く、この二人も一夏により腕を上げているのは自覚出来るほどわかっていたが、一夏の本気に全く通用しなかった

 

 

杏寿郎も杏寿郎で、透き通る世界での練度も上げていたつもりが、一夏の早さについていくことができず木刀を振るう。

 

 

 

「水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き」

 

波紋の中心を狙うように一夏に突きを放ち、一夏は刀身で受け流し、木刀をを振るい、義勇はギリギリで一夏の攻撃を躱す

 

 

「肆ノ型・打ち潮」

 

潮の如く淀みない動きで斬撃を繋げ一夏に繰り出すも、全て避けられる。

 

 

「水の呼吸 改陸ノ型・ねじれ渦・流流」

 

回転し、その勢いを利用して斬りつけるも一夏は距離を取る。そのまま義勇に走りながら接近する

 

 

「全集中…水の呼吸・拾壱ノ型・凪」

 

刀の届く範囲内に入った対象全てを斬り刻む技だが、一夏は止まることなく迫り、居合の構えを取る

 

 

 

「日の呼吸改 烈日紅鏡・紅葉切り」

 

その場から一夏の姿が消えると、一夏はすでに義勇の背後に立っていた。

 

 

 

 

音を立てないその剣速は凄まじく、一夏は凪の隙を掻い潜り、義勇にすれ違いさま斬りつけたのだ。

 

義勇は一夏の動きが捉えられず、何をされたのかわからないまま地面に倒れ伏した

 

 

「冨岡!!(よもや、何をされた?全くわからなかった!!あの冨岡がいとも簡単に…!)」

 

 

「大丈夫だ。すぐに目を覚ますよう加減はしてある。後はお前だけだ、杏寿郎……」

 

 

「ッ⁉︎」

 

まるで別人と感じるような一夏の剣気、殺気にも近い感覚に杏寿郎はその場から動けなかった。無闇に動けば一瞬にしてやられるのは肌で感じずとも目に見えていた。

 

 

「(落ち着け!!俺は炎柱…煉獄杏寿郎!!この程度で怖気つけば無惨に勝つなど夢のまた夢だ!!)」

 

杏寿郎は自身を鼓舞し、木刀の柄に力を入れ、構えを取る

 

 

「炎の呼吸 絶技!」

 

 

杏寿郎は炎の闘気を纏う。しかし一夏から見る杏寿郎の闘気に変化があった

 

 

「(刃に纏う蒼い炎の闘気……成る程、更なる領域に踏み入れたか)」

 

 

「玖ノ型・煉獄!!」

 

その龍は今までの赤ではなく、蒼い炎へと開花していた。蒼炎の龍はそのまま一夏へ襲い掛かる。

 

 

「やっぱり凄い奴だよ…お前は」

 

 

一夏は居合の納刀するような構えを取る。

 

 

 

「──の呼吸・奥義」

 

一夏は神速の速さでその場から動き、斬り付ける。すると既に一夏は杏寿郎の背後に立っており、一夏は太刀の木刀を横に振るうと、杏寿郎はその場に倒れ伏した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数十分たち、義勇がパチッと目を覚ました。

 

 

 

「……!」

 

ガバッと体を起こした義勇は、キョロキョロ辺りを見渡すと、自身の屋敷の和室に寝かされていることに気づく

 

 

すると、隣で膝を抱えるように座る一夏に気づいた。

 

 

「冨岡さん」

 

状況が掴めない義勇に気づいた一夏は話を始めた。

 

 

「織斑……そうか、俺は」

 

「身体の調子は如何ですか?痛みとかは何か違和感はありませんか?」

 

「……問題ない」

 

「よかったです」

 

「煉獄はどうした?」

 

「杏寿郎なら、先に目を覚まして「次もよろしく頼む!」と言って帰りました」

 

 

「そうか……」

 

 

「……冨岡さん、やっぱり何処か吹っ切れたようですね」

 

「……?」

 

「大方、炭治郎がきっかけになったのはわかりますが、おそらくあなたの兄弟弟子である錆兎さんが関係していたんですよね?」

 

 

「っ!何故お前が錆兎の名を…」

 

「真菰から聞いたのと、義勇が羽織っている半羽織で……」

 

「真菰の奴め……」

 

一夏は真菰から義勇の事は聞いており、もう一人の兄弟子である錆兎の事も聞いていた。義勇の羽織も半分は錆兎が着ていたものをそのまま使用しており、もう半分は義勇の姉からだ

 

「その様子だと、欠けていたもの、思い出したんですね…」

 

「ああ、思い出すたび頬に痛みを感じる……」

 

「そうですか……」

 

「その後稽古に参加しようと声をかけようとしたら、何故か炭治郎とざるそばの早食い勝負をすることになった…」

 

「ブフッ!!ざ、ざるそばの早食い勝負って……クフフ、アハハハハッ!!何をどうしたらそんな考えに辿り着いたんだ炭治郎のやつ…!」

 

 

一夏は炭治郎の予想外の行動に笑い出した。しばらく笑った一夏はなんとか落ち着きを取り戻す。

 

 

「ははは、ふぅ、やっと落ち着いた」

 

「織斑は(声を出して)笑う事もあるのだな」

 

「そう、ですね…しのぶからも珍しいなんて言われるくらいでしたから」

 

「そうか……」

 

「冨岡さん、久しぶりに結構話しますね…」

 

 

「俺は「元々よく話す以外でお願いします」………」

 

義勇は何も言えず、しばらく無言が続いたが、何かを思い出したのか口を開いたら

 

 

「織斑、一つ聞く。稽古の際にお前が見せた技、神気合一…と言ったか?あれはなんだ?」

 

「そう、ですね、杏寿郎には話せませんでしたけど、冨岡さんになら話しても良さそうです。長くなりますけど、聞きますか?」

 

「……構わない」

 

「わかりました。まず、俺自身についてお話しします」

 

一夏は自身の事、一夏の内にはもう一人の人物“継国縁壱”の生まれ変わりであり、内で宿っていることを話す。初めて参加した柱合会議の際は独自で編み出したと説明しているため、胡蝶姉妹しかこの事実は知らないのだ。

 

「始まりの呼吸の剣士の……」

 

「俺は柱稽古の間、個人稽古で…内面にいる彼と……一戦交えたんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想的な世界の中で、日による斬撃による剣撃が繰り広げられていた。

一人は焔の闘気を纏わせながら、もう一人は首元や額に陽炎の痣があり、互いに二振りの日輪刀を構えていた。

 

 

 

「日の呼吸 陸ノ型・日暈の龍 頭舞い」

 

「日の呼吸黒式・日影」

 

 

目視できる程の日の気を纏わせた二人は、苛烈な攻防を繰り広げている。

 

「日の呼吸 玖ノ型・輝輝恩光」

 

「日の呼吸・幻日虹」

 

日による攻撃を連続で残像と化し避ける侍、その場は張り詰めた空気が雷のように肌を刺激していた

 

 

 

 

 

その人物は現鬼殺隊日柱・織斑一夏と、一夏そっくりな姿をした継国縁壱だった。

 




あえて言いますと、一夏の繰り出した奥義は日の呼吸ではありません。

産屋敷夫妻とにちかとひなき、珠世を含め生存させるかさせないか

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