ヘスティアファミリアで頑張ります!   作:プラス九

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11.対談

 

「他派閥の者が朝食に同伴しているのを快く思わない者もいると思うが、彼は僕の友人だ。今回は僕の顔に免じて許してほしい」

 

 朝食の前に、簡単に団員への挨拶を済ませて隅にある席に向かう。なるべく目立たないようにと思っての行動だったが、フィンに誘われて止むなく向かう方向を変えるしかなかった。

 

 指示された席に座るとフィンの他に、リヴェリア、ガレス、ティオナ、ティオネの顔ぶれがあった。初めにガレスから改めて謝罪を受けるが、他派閥の第一級冒険者に手合わせしてもらえた感謝を伝えると、愉快そうに笑われる。リヴェリアから朝の件で説教をされそうになるが、フィンが止めたりと楽しく食事することができた。

 

「そういえばアイズの姿が見えないが。ティオナ、何か知らないか?」

 

「アイズだったらダンジョンに行ったよ」

 

「全くあの子は。もう少し落ち着きを持ってくれれば良いのだが」

 

 周りの様子からロキファミリアではよくあることなのだろう。聞いていた剣姫のイメージとは違っていた。剣姫とも話をしてみたいと思っていた為、ルインは少し残念に思う。

 

 ヘスティアがロキファミリアに到着したのは、朝食から少し時間が経ってからだった。ルインの姿を見てすぐに飛び付きたがったが、他派閥の面々の目線がある手前何とか踏みとどまる。初めにフィンから形式的に挨拶が行われ、今回の経緯と、その謝罪をされる。本人同士は納得して和解している旨を聞かされた時にルインを見るが肯定する様に頷いていた。

 

「そこでこのまま終わりというのは流石にファミリアとして立場がないからね。僕個人で何をするかはルインに相談して決めることは出来たけど、ファミリアとして何をして欲しいかを神ヘスティアに尋ねたい」

 

「それなら、ボクのファミリア正直言ってまだまだ零細もいいところなんだ。交流のあるファミリアも少ないから、もしよかったらルイン君と友達になってあげて欲しい。……そりゃあ、ロキとは仲は良くないけど眷族達は関係ないからね」

 

「……大手ファミリアへの貸しをそんなことに使うとは、やはりルインの主神と言えばいいのか。神ヘスティア、すまないがそれは叶えられない。主神の許可を取る前に、彼は僕の友人なんだ。それこそファミリアなんか関係ないからね。だから、これからも彼の友人であり続けることを約束するよ」

 

 ヘスティアは、その言葉に大いに満足する。その後は、堅苦しい雰囲気をではなく、和気合あいと談笑していくがら最後はロキとヘスティアが罵り合うことで、今回の面会は終了した。リヴェリアがロキを押さえつけているうちに、ルインがヘスティアを、引き離しそのまま帰宅することになったのは、誰もが苦笑いを浮かべていたが。

 

 ルインは、ロキファミリアを出てからヘスティアと共にヘファイストスのところに訪れていた。ヘスティアはバイトの為、すぐに持ち場に向かったが、心配をかけたお詫びをどうしてもしたかった。

 

「ヘファイストス様、昨日はどうもありがとうございました。色々ありましたけど、とても良くして貰えたので、ロキファミリアのことは許してあげてください」

 

 元気な様子を見せてくれたルインに、初めは安心していたが、騙されたことに納得は出来なかった。しかし、ヘファイストスが帰った後のことを楽しそうに説明しているルインを見ると、毒気を抜かれてしまう。

 

 そんなところまで主神に似なくても良いのに。

 

 許してもらえるように、いつまでも話続けそうなルインを見て、思わず溜息を吐き、ヘファイストスは降参するように許すことを伝える。

 

「ありがとうございます。今度の遠征に協力するって聞いたので、喧嘩したままだと嫌だったので良かったです。あと、ヘスティア様の借金も返せそうです!」

 

「ちょっと待って。どうしてそこで借金の話になるの?」

 

「フィンさんがお詫びに何かしたいって言ってくれたので、お金を貰えないか相談したら、全額出してくれることになりました!勿論、ヘスティア様の借金とは内緒にしてです」

 

 ヘファイストスは話を詳しく問いただしていくと、ルイン個人の借金返済という泥を被って話をつけたようだ。ヘスティアに説教することすら出来ないので、別の意味での苛立ちを覚えてしまった。ルインも、少し機嫌が悪くなるヘファイストスに疑問を持ちつつもロキファミリアとの和解に、ヘスティアの借金問題と解決でき満足気に帰ることができた。

 

 次にルインは、タケミカヅチファミリアへと足を運んだ。生憎、タケミカヅチはバイトに行ったとのことで、出迎えてくれた命に言付けをすることにした。

 

「命さん、昨日はすみませんでした。勝手に稽古を休んでしまって」

 

「いえ、それについてはヘファイストス様より伝言を受けていたので気にしないでください。それよりも、これから私達もダンジョンに向かうのですが、ルイン殿も一緒にどうですか?」

 

「いえ、今回は少し病み上がりでして、一人で上層を少しだけ行くだけなので気にしないでください」

 

「そうですか。でも、次こそは一緒に行ってください。生まれや派閥は違っても同じ流派を学ぶ者なのですから、変な気遣いは無用です」

 

 いつもダンジョンに向かう際に誘ってくれる命に、申し訳なく思いながらも、今回も断りを入れてしまう。念の為今日の稽古も休むことを伝えてルインは一人ダンジョンへと向かった。




ヘスティアの要求ですが、ヘファイストスの想いとルインのことを思ってのことです。流石に金銭や物品要求するのは、ヘスティアらしくないかなと。
ヘファイストスが出会いの為と言っていなかったら、銭ゲバコースもあり得たような……。
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