翌日、俺はカナエと一緒に親方様と呼ばれる産屋敷輝屋と会う。
カナエ「それじゃあ行きましょうか」
「はい」
すると、口元を隠し目だけだして隠と書かれた帽子?を被った人が2人いた。
「この方達は?」
カナエ「この人達は隠といって、親方様の屋敷に案内してくれるの。隠の人達以外は、誰も親方様の屋敷を知らないの」
なるほど。万が一捕まっても、場所が分からなきゃ吐きようがないからな。
隠1「ではこちらの目隠しを」
布を渡されそれで目を隠す。
隠1「では私におぶさって下さい」
なるほど。おんぶで運ぶわけか。だが…
隠1「ぐおおおおおっ!!!」
そらそうなるわな。俺の体重って見た目よりかなり重いからな。ここでトリコの特典の影響が出るとは思わなかったわ…
「あの〜大丈夫ですか?」
隠1「だい…大丈…む…無理」
だろうな。
「あの〜すみませんが、私1人で行けますので」
カナエ「けど森川さん。親方様のお屋敷の場所知らないですよね?
」
「安心して下さい。スゥ……エコーロケーション!反響マップ!」
反響マップで、この辺りを確認する。
「…そこか」
俺は隠れる様に建ってる屋敷を見つけた。
「では私はお先に行ってますので」
そして俺は剃で屋敷に向かった。
「「「……」」」
隠2「花柱様…あの方は人間ですか?」
カナエ「私も驚いてるわ」
隠1「体重も重かったし、何者なんでしょう?」
カナエ「アハハ…」
「ここが親方様がいる屋敷か」
とはいえ、カナエ達が来るまで勝手に入る訳にはいかないよな。
「お待ちしておりました」
「!?」
すると門が開き、そこから着物を着た銀髪の女が立っていた。
「昨日、花柱様からお聞きしております森川様ですね。私は産屋敷あまねと申します」
この人が産屋敷あまねか。
あまね「中で主人が待っておいでです。時期に花柱様もご到着されます。お先に中へどうぞ」
「これはどうもご丁寧に。では失礼します」
俺はあまねの後に続き、屋敷に入っていった。廊下を歩き襖の前に止まる。
あまね「こちらで主人がお待ちです。貴方、森川様をお連れしました」
『入ってもらって構わないよ』
あまね「失礼します」
そして中に入る。そこには布団の中で座ってる男がいた。しかし、男の目が他とは違っていた。これってまさか…
「この様な格好で申し訳ないね」
「いえ…お気になさらず」
「既に胡蝶カナエから聞いているとは思うけど、改めて名乗らせてもらうよ。私は産屋敷輝屋という」
「自分は森川大輔といいます」
あまね「妻の産屋敷あまねです」
俺は座り挨拶をする。
輝屋「足を崩してもらって構わないですよ」
「では失礼して」
俺はあぐらをかく。
「……」
輝屋「ああ。これは病でね」
「病…ですか?」
輝屋「そう。我が産屋敷一族は、男児が生まれるとこの病にかかってね。男児は全て短命なんですよ」
短命ねぇ…これってどう見ても呪いのタグ位だよな?多分俺ならこの呪いは解除できるが…
「……」
輝屋「今はまだ微かに見えるが、その内盲目になる事は避けられないんですよ」
「……」
盲目…か。なんとかしてやるか。だが、それはカナエの奴が来てからだ。
「失礼します」
するとカナエがやってきた。
カナエ「遅れて申し訳ありません。親方様」
輝屋「大丈夫だよカナエ。丁度いい時間だよ」
カナエ「ありがとうございます。森川さん、本当に到着していたんですね」
「ええ」
輝屋「おや?森川さんは隠に連れられて来たわけではないんですか?」
カナエ「はい親方様。森川さんの重さに耐えれず、隠の人が運べなかったので、自力でこのお屋敷に辿り着いたんです」
輝屋「それは驚きだね。隠の数人の子達以外は、この場所は分からないはずなんだけどね」
「まぁ、それは自分の力ですね」
輝屋「そうですか。それで森川さん。カナエからの報告によると、鬼を倒してその周りの森が大変だったと聞いてますが」
「ええ。私が鬼を倒しました」
輝屋「どうやって鬼を倒したかお聞きしても?」
俺は鬼を倒した技について話した。同時に俺がこの世界の住人ではない事も。
「「「……」」」
「まぁ、黙りますよね」
輝屋「そうだね。けど、流石に別の世界からって話は驚いたけどね」
あまね「はい」
「なら、確実に信じてもらえる方法を見せましょう」
カナエ「どうするんですか?」
「今からする事は、ここのいる4人だけの秘密にして下さい」
輝屋「分かったよ」
あまね「分かりました」
カナエ「はい」
「なら…投影・開始」
俺はそう言うと、ある宝具を投影する。
「「「!!」」」
流石に何も無い場所から、いきなり物が出れば驚くか。
輝屋「…驚いたね」
あまね「ええ…」
カナエ「……」
「産屋敷さん。今から貴方の呪いを解きます」
「「「!?」」」
輝屋「本当に…できるのかな?」
「ええ。これなら死んだ人間以外は、どんな呪いや病も治せます。ただ、そんな何回も使用できるモノじゃないので、今回は自分が別世界の人間って証明する為に使います」
輝屋「…分かったよ」
「では始めます…どうか誰も傷つけぬ…傷つけられぬ世界でありますように…
すると、輝屋にかかっていた呪いが修復し、あっという間に呪いに掛かる前に戻った。
輝屋「……」
「どうですか?」
輝屋「ああ…体が物凄く軽い…」
あまね「貴方…」
輝屋「あまね…私の顔はどうなっているかな?」
あまね「はい…とても…お美しい顔です」
輝屋「そうか…」
カナエ「グスッ…親方様…本当によかったです…」
輝屋「ありがとうカナエ。そして森川さん」
すると輝屋とあまねは、俺に向かって土下座をする。
輝屋「我が産屋敷一族の呪いを解いていただき、本当に感謝します」
あまね「私からも、主人を治していただき本当にありがとうございます」
「いえ、気にしないで下さい。ただ私が別世界から来たと証明できたので」
しかし、流石だなこの宝具。輝屋呪いもあっという間に治すとはな。
輝屋「森川さん」
「ん?」
輝屋「私の事を今から輝屋と呼び捨てにしてくれて構わない。敬語も必要ないよ」
「そうですか。ならそうさせてもらいますね」
輝屋「構わないよ。あまねもいいかい?」
あまね「はい。貴方の呪いを治してくれた、私達の恩人です。断る理由がありません。森川さん、私の事もあまねで結構ですので」
「分かりました」
カナエ「……」
まぁ、自分の上司が今日いきなりあった奴に、呼び捨ての上タメ口で話せって言われりゃ驚くわな。
カァー!カァー!
するとカラスが部屋に入ってきた。
「胡蝶カナエ!胡蝶シノブガ急ナ話アリ!至急蝶屋敷ニモドレ」
カナエ「あら?しのぶのカラスね。一体何かあったのかしら?親方様、あまね様、申し訳ありませんが、私は失礼します」
輝屋「ああ。今日は森川さんを呼んでくれてありがとう。後日隠の子達に贈り物を届けさせるよ」
カナエ「い、いえ!その様な必要は…」
輝屋「カナエ。確かにカナエは、森川さんの事を私の伝えた。けれど、カナエが森川さんと出会わなければ、私の呪いはまだ続いていたんだよ。だから受け取ってくれるかい?」
カナエ「…御意」
そしてカナエは部屋を出ていく。
カナエ「森川さん。親方様達のお話が終わったら、蝶屋敷に戻って来て下さいね。食事の準備をして待ってますんで」
そう言い残し、カナエは蝶屋敷に戻っていった。