「助けてーーー!!!」
少女の金切り声が響いた刹那、校舎の一角が音を立てて崩れ落ちた。
非常ベルが鳴り響き、次々と生徒が校庭に避難してゆく。だが、数人の生徒は逃げようともせず崩れた現場をいつまでも見つめていた。崩れた現場にいるであろう少女ー
ここ星ノ海学園は表向きは全寮制の学校であるが、その目的は思春期の少年少女にのみ発現する超能力を科学者の人体実験から保護することである。立ちつくしている生徒達は星ノ海学園の生徒会役員で、それぞれが能力者であり、校内はもちろん時には校外に出て能力者を取り締まることもある。
その生徒会にとって自校の生徒の能力使用を止められなかったという事実はあまりにも重いものだった。
「行きます!!」
「ダメだ危険すぎる!!」
灰色髪の少年-
「歩未…歩未ーーー!!!」
丈士朗と奈緒の前にいた黒髪の少年が突然現場に向かって走り出し、瓦礫を一つ一つどけ始めた。
少年ー
「歩未…歩未…」
だが─あるいはだからなのか─迫り来る危険に気づかなかった。
瓦礫の一つがひび割れ、有宇に向かって落ちてきた。
「「「乙坂さーーーん!!!」」」
生徒会の仲間である奈緒、丈士朗、
やがて救助隊が到着し、2人とも発見された。あれだけの事故にもかかわらず、生きていた─
一方、有宇は変わり果てた姿で発見された。瓦礫の落下が致命傷となり、一目見ただけでは誰か分からないという目を覆わんばかりの惨状に一同は言葉を失った。柚咲に至っては、半年前にバイク事故で姉の美砂を亡くした記憶がよぎったのか、腰が抜けたうえに青ざめた表情で終始うずくまっていた。
全てが終わり、血塗られた瓦礫を前に前髪の長い男が雨空の下立っていた。
初めまして、ロッククラスターと申します。
この作品でデビューすることとなりました。拙い作品ですが、最後まで楽しんでいただけたら幸いです。