不信のナルゲルは信じない   作:雪ノ助

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ども、雪の助です。
誤字報告ありがとうございました!
次回は殆ど戦闘回になると思います。




3話 勇者

俺は宿に帰ると、ベッドに寝転がり舌打ちをした。

嫌なことを思い出したせいか、とてもいい気分ではなかった。

あれだけの事をしておいて、ごめんなさいで済ますつもりだったのだろうか?

頭が熱くなり、手に持っていたコップを握りつぶす。

いや、やめよう、奴らのことについて考えるのは、頭に血が上るだけだ。

それにしても、最近はよく遭遇するな。

そろそろ他の地域に行くか。

俺は手早く荷造りをし、宿から出た。

 

 

◆◆◆◆

私には一人の幼馴染がいた。

とても優しく、万能で、私の理想の人だった。

私が勇者としての才能があると判明した後も、唯一態度を変えず接してくれた。

ついには結婚を約束する仲にまでなり、私は幸せの絶頂にいた。

 

 

あの時までは

 

 

私はあろうことか、汚い下民から催眠魔法を受け、一時的に催眠されてしまった。

最後までは行かなかったものの、私は彼に酷い言葉を浴びせ、裏切ってしまった。

許されないことはわかっている。

だが、あの優しい彼だ。

きっとまたやり直せる。

 

 

そう思っていた。

 

 

後日、催眠が解けた私はすぐさま男を八つ裂きにし、彼の元に向かったのだが、もうすでに彼はこの村にはいなかった。

彼の家族に理由を聞くと、彼を騙し、計略にはめ眠らせ奴隷商人に売り飛ばしたと言う。

私は激怒した。

なぜこのような事をした。

すると彼の両親は俯き、仕方なかったんだとぽつりぽつりと言い訳を言い出し、彼の妹は完全に生気を失い部屋に籠もっていた。

 

私は魔王討伐の任務を遂行しつつ、彼を探し続けた。

そして再開したのは、探し始めてから5年後だった。

唐突な再開だった。

たまたま入った王都の飲食店にて、偶然出会った。

が、私はすぐに気づけなかった。

あの希望に満ちた目は淀み、黒ずみ。

顔の所々についている傷跡。

濃厚な殺意。

威圧感に背筋が凍った。

私は勇者だ。

自分の実力には自信があったのだが、すぐ分かった。

彼には勝てない、と。

素通りしようとしている彼の肩を掴み、問いかける。

「ヒルくん…だよな…?」

「…」

反応はしない。

彼は顔をこちらに向けずに

「人違いだ」

と言った。

その声は面影こそあるものの、彼らしからぬ凄まじい威圧感を感じた。

「あ、、う、、あ、」

私はその威圧感と殺意に圧倒され、声すら出すのがやっとだった。

彼は再び玄関口に歩き始める。

「待って!待ってくれ!あのときは催眠魔法にかかってて、あれは私の意思じゃなかったんだ!」

訴えかけても彼は玄関口に向かい歩き続け、とうとう出ていってしまった。

私はその場に立ち尽くしていた。

どうすれば信じてもらえるのか

もうあの笑顔を見ることは叶わないのか。

もうあの幸せな時間を過ごすことができないのか。

ああ、やだ

やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ!!

 

その日から私は彼の事しか考えなくなっていた。

彼の声を聞きたい

彼に甘えたい

彼の笑顔をみたい

彼とまた交わりたい

しかし、それも今日叶う。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

部屋から出た途端。

銀鎧を纏った兵士が目の前に立ちはだかった。

鎧には王国兵士の紋章が刻まれている。

「勇者様からお呼び出しだ。一緒に来てもらおう」

「断る、と言ったら?」

「…、手荒な真似はしたくない」

兵士は剣を抜き、俺に突きつける。

「フゥ…」

ため息をつくと俺は腰に携えている剣を抜剣し、兵の首をはねた。

俺は廊下にでて、窓から外を確認する。

どうやら周辺は王国兵士に囲まれているらしい。

俺が何をしたというのだろうか。

すると両側の階段から階段を駆け上がる音が聞こえてきた。

「目標確認!!」

こちらに迫ってくる。

俺は窓から飛び降り、塀を乗り越え魔力で足を強化、屋根に飛び乗り駆け出す。

「ッ」

側面から矢が飛んで来るのを紙一重で躱しながら走り、他の屋根に飛び移る。

奴らの追跡は終わらない。

住民がいる家にもお構いなしに魔法を放つ。

なぜそんなに必死なのだろうか。

「うっとおしい奴らだ」

そう言った瞬間、俺の足元の屋根からひび割れる音が聞こえてきた。

俺は反射的に前に飛んだ。

すると俺がさっきまでいた場所がいきなり爆ぜ、一人の女が降り立った。

銀色の髪の毛、あの整った顔立ち、透き通る肌。

間違いない。

「シャトレーセ…!」

思わず声がでる。

「そうだ、お前のシャトレーセだ。」

俺はすぐに落ち着きを取り戻し、言った。

「あの男はどうした?」

「八つ裂きにしたよ」

「あんなに熱烈に愛し合っていたのに、もう他の男に移ったのか?」

「あの時は、仕方なかったんだ、催眠にかかってて…」こんな女に惚れていたのか。

俺は心底呆れた

 

「…、話を、聞いてくれ…」

「なりふり構わず俺を拘束しようとしてくる連中の長の話なんて聞きたくはないがな」

最近、俺を裏切った人間に合うことが多い。

この前は妹だった女。

その前はあの村の長だったか。

今回は元婚約者

ついてないというレベルではない。

「なあヒルくん、お願いだから元にもどってくれ。

もう一度やり直そう、きっと二人な「はあ?」え?」

まだやり直せると本気で思っていたのか。

「まだやり直せると本気で思っていたのか?」

「一方的に別れを告げたのはどっちだ?

もしかしてもう忘れたのか」

「悪いが元に戻ることは不可能だ」

シャトレーセは唖然としており、その目に生気は宿っていなかった。

俺はその場を後にしようと歩き出した。

その時

「あは、アハハ、アハハハハハハハハハハハハ!!」

「!?」

「ああ、そうだ、そうすればよかったんだ、そうすればはなしをきいてくれるよね?」

シャトレーセは腰に携えていた聖剣を抜き、構えた。

俺も剣を構え、臨戦態勢をとる。

こうして俺は、魔王を倒した女勇者と戦闘を開始した。




駄文ですみませぬ…
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UA10000記念、なにを書けばいいか

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