ポケットモンスター ピュリファイ   作:欠葉三沙奈

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プロローグ

ポケナビに スタジアムがうつっている…

ダブルバトルだ!

 

―――――

 

「行け!ドッペル!ワダツミ!」

「シャーモ!カイン!」

試合開始とともに出された4匹のポケモンに実況が反応する。

「さあ試合が始まりました!ジェイムス選手はゲンガーとカイリュー!シンヤ選手はバシャーモとジュカイン!シンヤ選手の選出負けですかね」

相手のポケモンを確認したジェイムスが指示を出す。

「ドッペルは影に隠れて相手の死角を突きながらシャドーボール!ワダツミは空からぼうふうで攻撃!」

「ジェイムス選手は有利を確認して安定した指示を送っています。シンヤ選手は…」

シンヤはモンスターボールをすでに構えている。

「シャーモ!カイン!戻れ!行け!ギラス!テラ!」

選出負けを補うため素早く交代を判断する。そしてバンギラスが起こしたすなあらしで遮られたシャドーボールとぼうふうをバンギラスが受ける。目立ったダメージは無い。

「おおっと!シンヤ選手、上手い交代で選出負けを挽回!ダメージを計算に入れてもシンヤ選手有利か!」

「テラ!カイリューにストーンエッジ!ギラスはじしんだ!」

すなあらしで出来たカイリューの傷にプテラは的確に攻撃を打ち込む。

カイリューは耐えきれず戦闘不能になった。

ジェイムスは相手の猛攻に慌てて残ったゲンガーに指示を出す。

「ドッペル!影から出てプテラに10まんボルト!」

ゲンガーは10まんボルトを撃つがすなあらしの影響で決めきれない。

そして着地したところにバンギラスのじしんがきゅうしょを捉える。

「一瞬の反撃!シンヤ選手選出不利から一気に巻き返しました!」

 

―――――

 

「ミズメ!そろそろバトルアイランドに着くわよ!船から降りる準備しときなさい!」

母の声でポケナビの映像から意識が戻される。

父の仕事の都合で行くことになったバトルアイランド。高校入学と時期が重なったためバトルアイランドの高校を受験し、家族全員でバトルアイランドに引っ越しすることになった。

その引っ越しのためアサギタウンから出ている連絡船に乗り、バトルアイランドに向かっているところだ。

「バトルもいいけどちゃんと勉強もしなさいよ」

ポケナビの画面を見た母に釘を刺される。

「…分かってるよ」

バツの悪いように答える。

しかしながら胸の高鳴りは止まらない。

あと一時間もすればあのスタジアムに、あのバトルコートに立つ側になれる。

ジョウト地方から連れてきたポケモンたち、そしてまだ見ぬポケモンたち。

数多のポケモンとともに戦い抜くのだ。

目指すはチャンピオン。ここから挑戦は始まる。


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