やはり俺達が鬼殺隊最強と言われるのは間違っている。   作:甘味の皇帝

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拾伍

蝶屋敷

 

炭治郎「あーー!!鋼鐡塚さん!!怪我は大丈夫ですか良かった!!」

鋼鐡塚「ハァッハアッハアッハァーーッハァーーッハァ、」

炭治郎「大丈夫じゃない感じですか!?」

すると、鋼鐡塚は炭治郎に刀を渡す。

炭治郎「あっ刀…ありがとうございます…!!

煉獄さんの鍔だ!!小鉄くんを守ってくれてありがとうございます…」

後藤「座ってください大丈夫スか?」

鋼鐡塚「ハアハアハア」

鋼鐡塚は息が荒いまま椅子に座る。

鋼鐡塚「刃…刃……刃を…」

炭治郎「刃かな!?刀身も見ますね!」

そして、炭治郎が刀を抜く。

炭治郎「はぁ……凄い…漆黒の深さが違う…」

鋼鐡塚「鉄の質もいいし前の持ち主が相当強い剣士だったんだろう」

炭治郎「滅の文字……」

鋼鐡塚「これを打った刀鍛冶が全ての鬼を滅する為に作った刀だ。作者名も何も刻まずただこの文字だけを刻んだ。この刀ほ後から階級制度が始まり柱だけが悪鬼滅殺の文字を刻むようになったそうだ」

炭治郎「そうなんですねすごい刀だ…」

炭治郎が震えながら答える。

炭治郎「?…でも前の戦いでこれを使った時は文字が無かったような…?」

鋼鐡塚「…………だからそれは第一段階までしか研ぎ終えてないのにとお前らが持ってって使ったからだろうが…錆が落としきれてなかったんだよブチ殺すぞ……!!」

炭治郎「すみません!!」

鋼鐡塚「今もまだ傷が治りきってなくてずっと涙が出てるんだよ痛くて痛くてたまらないんだよ!!研ぎの途中で邪魔されまくったせいで最初から研ぎ直しになったんだからな!」

そう言って鋼鐡塚は炭治郎の頬を摘む。

炭治郎「すみません」

後藤「でも怪我の酷さならコイツの方も負けてないっスよ。体中の骨折れまくってるしコイツ」

鋼鐡塚「………ブチ殺すぞ……!!」

後藤「話通じねぇな!!」

鋼鐡塚「いいか炭治郎お前は今後死ぬまで俺にみたらし団子を持ってくるんだいいなわかったな!」

鋼鐡塚のひょっとこのくちが炭治郎の頬に刺さる。

炭治郎「は…はい持っていきます」

炭治郎「ありがとうございますお大事に!!」

後藤「噂には聞いてたけどスゲェ人だな」

炭治郎「今日はかなり穏やかでしたよ。相当つらいみたいです」

後藤「マジかよ」

玄弥「さっきからうるせぇんだよ」

隣の病床にいた玄弥が言う。

炭治郎「あ、ごめん玄弥。もう済んだから騒がしくして悪かっ……」

「バリンッ!!」

後藤「うおおお!!」

窓を割って伊之助が入ってくる。

炭治郎「ああーー!!伊之助…!!何してるんだ窓割って…!!」

後藤「お前バカかよ胡蝶様に殺されるぞ!!」

伊之助「ウリィィィイ!!」

後藤「黙れっ!」 

後藤が伊之助の頭を叩く。

玄弥「(部屋を別にしてほしい)」

伊之助「強化強化強化!!合同強化訓練が始まるぞ!!強い奴らが集まって稽古つけて…何たらかんたら言ってたぜ!」

炭治郎「?…何なんだそれ?」

伊之助「わっかんねえ!!」

炭治郎「なるほど」

その後伊之助はしのぶに叱られた。

 

 

特別な訓練が始まりました。その名も"柱稽古"

柱より下の階級の者が柱を順番に巡り稽古をつけてもらえるという。基本的に柱は継子以外に稽古をつけなかった。理由は単純忙しいから。柱は警備担当地区が広大な上に鬼の情報収集や自身のさらなる剣技向上の為の訓練その他にもやることが多かった。しかし禰豆子の太陽克服以来鬼の出没がピタリと止んだ現在嵐の前の静けさとも言える状況であったがそのお陰で柱は夜の警備と日中の訓練にのみ焦点を絞ることができた。

 

 

 

善逸「らしいよ……」

炭治郎「そうなんだ!凄いな」

善逸「何も凄くねえわ最悪だよ地獄じゃん。誰なんだよ考えた奴死んでくれよ」

炭治郎「こらっ……自分よりも格上の人と手合わせしてもらえるって上達の近道なんだぞ。自分よりも強い人と対峙するとそれをグングン吸収して強くなれるんだから」

炭治郎は熱弁する。が、

善逸「そんな前向きなこと言うんであれば俺とお前の仲も今日これまでだな!!」

そう言って善逸は炭治郎のおでこを噛む。

炭治郎「いたたた」

善逸「お前はいいだろうよまだ骨折治ってねぇからぬくぬくぬくぬく寝とけばいいんだからよ!!俺はもう今から行かなきゃならねぇんだぞわかるかこの気持ち!?」

炭治郎「ごめんごめん」

言い終わると善逸は泣きながら病室を出ようとしたが、

炭治郎「あっ善逸…言い忘れてたけどありがとう」

善逸「俺に話しかけるんじゃねぇ……」

炭治郎「いやいや待ってくれ……上弦の肆との戦いで片足が殆ど使えなくなった時前に善逸が教えてくれてた雷の呼吸のコツを使って鬼の頸が斬れたんだ。勿論善逸みたいな速さではできなかったけど本当にありがとう。こんなふうに人と人との繋がりが窮地を救ってくれることもあるから柱稽古で学んだことは全部良い未来に繋がっていくと思うよ」

善逸「………馬鹿野郎お前っ…そんなことで俺の機嫌が直ると思うなよ!!」

めちゃくちゃ笑顔で返答する善逸。

炭治郎「(あっゴキゲンだ。よかった)」

そして、今度こそ善逸は出ていった。

 

廊下

 

何だ?善逸が気持ち悪いくらいニコニコして廊下を歩いてるぞ。

八幡「善逸?」

善逸「あっ!八幡!」

八幡「お前今から柱稽古だろ?」

善逸「そうだよ!」

八幡「俺と小町柱になったばかりだからまず自分で巡ってから稽古つけろって言われたんだよ」

善逸「そうなんだ」

八幡「だから一緒に行かないか?」

善逸「うんわかった」

そんな感じで俺と善逸は最初の柱、宇髄さんの元に向かった。

 

 

宇髄「遅い遅い遅い遅い!何してんのお前ら意味わかんねぇんだけど!!まずきそたいりょくが無さすぎるわ!!走るとかいう単純だことがさこんなに遅かったら上弦に勝つなんて夢のまた夢よ!?ハイハイハイ地面舐めなくていいからまだ休憩じゃねぇんだよもう一本走れ!!」

 

柱稽古。まずは宇髄によるしごき。基礎体力向上から始まり甘露寺蜜摛による地獄の柔軟。時透無一郎による高速移動の稽古。蛇柱による太刀筋矯正。風柱による無限打ち込み稽古。岩柱による筋肉強化訓練。雪柱による連帯訓練。

鳴柱によるここまでの稽古の成果を見る為の実戦式戦闘訓練。柱にしてみても次から次へとかかってくる隊士を延々と相手することでさらなる体力向上が見込める。そこから心拍と体温を高め痣が出せるようになればボロ儲けである。すでに痣の出ている者は常に"痣状態"でいられるよう訓練していく。その過程で得た情報は隊全体に伝達・即共有で隊全体の力を上げていた来たる戦い備えて……1人の男を除いて。

 

義勇邸

 

炭治郎「ごめんくださーい冨岡さーん。こんにちはーすみませーん義勇さーん俺ですー竈門炭治郎ですーこんにちはーじゃあ入りますー」

義勇「(入ります?いや…帰りますだな聞き間違いだ……)」

だが炭治郎は扉を開けて入ってきた。

義勇「!?」

:

:

:

炭治郎「ていう感じでみんなで稽古してるんですけど」

義勇「知ってる(近い…)」

炭治郎「あ!知ってたんですね良かった。俺あと7日で復帰許可が出るから稽古つけてもらっていいですか?」

義勇「つけない」

炭治郎「どうしてですか?じんわり怒っている匂いがするんですけど何に怒ってるんですか?」

義勇「お前が水の呼吸を極めなかったことを怒ってる。お前は水柱にならなければならなかった」

炭治郎「それは申し訳なかったです。て鱗滝さんとも話したんですけど使ってる呼吸を変えたり新しい呼吸を派生させることは珍しいことじゃないそうなので…特に水の呼吸は技が基礎に沿ったものだから派生した呼吸も多いって…」

義勇「そんな事を言ってるんじゃない。"水柱が不在の今"一刻も早く誰かが水柱にならなければならない」

炭治郎「水柱が不在?…?…?義勇さんがいるじゃないですか」

義勇「俺は水柱じゃない…」   

炭治郎「……」

義勇「帰れ」

 

御館様の手紙『炭治郎。怪我の具合はどうだい?情けないことに私は動けなくなってしまってね。義勇にと話がしたいんだけれどもうできそうにない。今はとても大事な時だから、みんなで一丸となって頑張りたいと思っているんだ。義勇と話をしてやってくれないだろうか。どうしても独りで後ろを向いてしまう義勇が前を向けるように根気強く話をしてやってくれないか』

 

炭治郎「はい!!」

御館様の言葉を額面通りに受け取った炭治郎。昼夜問わず義勇に話しかけまくる。ひたすら話しかけまくる。戸惑う義勇。これは一生続くのだろうか?話したらつきまとうのをやめてくれるだろうか。

 

四日後…義勇根負け。

 

義勇「はぁ…俺は最終選別を突破してない」

炭治郎「えっ…最終選別って藤の花の山のですか?」

義勇「そうだ。あの年に俺は俺と同じく鬼に身内を殺された少年……銹兎という宍色の髪の少年と共に選別を受けた」

炭治郎「…!」

義勇「13歳だった。同じ年で天涯孤独。すぐに仲良くなった。銹兎は正義感が強く心の優しい少年だった。あの年の選別で死んだのは銹兎1人だけだった。彼があの山の鬼を殆ど1人で倒してしまったんだ。銹兎以外の全員が選別に受かったが俺は最初に襲いかかって来た鬼に怪我を負わされて朦朧としていた。その時も銹兎が助けてくれた。銹兎は俺を別の少年に預けて助けを呼ぶ方へ行ってしまった。気がついた時には選別が終わっていた。俺は確かに七日間生き延びて選別に受かったが…一体の鬼も倒さず助けられただけの人間が果たして選別に通ったと言えるだろうか。俺は水柱になっていい人間じゃない。そもそも柱たちと対等に肩を並べていい人間ですらない。俺は彼らとは違う。本来なら鬼殺隊に俺の居場所は無い」

 

小町「(はぁそうゆうことだったんだ)」

小町は炭治郎たちの会話を後ろから立ち聞きしていた。

小町「(後で鮭大根奢ってあげよ♪小町やっさしー♪)」

 

義勇「柱に稽古をつけてもらえそれが一番いい俺には痣も出ない……銹兎なら出たかもしれないが。もう俺に構うな…時間の無駄だ」

 

小町「(……義勇さんって……後ろ向きすぎない?お兄ちゃんでもここまでじゃないよ?)」

 

炭治郎「(きっと義勇さんは自分が死ねば良かったと思ってるんだなあ。痛いほどわかる。自分より生きていて欲しかった大事な人が自分よりも早く死んでしまったり…それこそ自分を守って死んだりしたら抉られるようにつらい。

銹兎…狭霧山で俺に稽古をつけてくれた少年。不思議な体験だった。もう死んでしまっていたはずの彼らが俺を助けてくれた。そうか銹兎は義勇さんと一緒に選別を受けたのか。生きていたら義勇さんと同じがくらいの歳になる人。

凄いなぁ凄いなぁ。選別の時みんなを助けたんだ。俺にはできなかった。自分を守るのが精一杯で。銹兎が生きていたら凄い剣士になっていただろうなぁ。それもあって義勇さんは自分が死んでいたら良かっと思っているんだ。)」

小町「(…)義勇さん」

炭治郎「!?」

義勇「小町か」

小町「どうもです♪」

炭治郎「こ、小町ちゃんいつからそこに?」

小町「すいません少し立ち聞きさせてもらいました。それで、一つだけ義勇さんに聞きたいことがありまして……」

義勇「……何だ?」

小町「義勇さんは銹兎さんから託されたものを繋いでいかないんですか?」

義勇「!」

「パァン!」

義勇の脳裏に頬を叩かれた時の音がなる。

 

義勇『さ、銹兎…』

銹兎『自分が死ねば良かったなんて二度と言うなよ。もし言ったらお前とはそれまでだ。友達をやめる。翌日に祝言を挙げるはずだったお前の姉もそんなことは承知の上鬼からお前を隠して守っているんだ。他の誰でもないお前が…お前の姉を冒涜するな。お前は絶対死ぬんじゃない。姉が命をかけて繋いでくれた命を託された未来を……お前が繋ぐんだ義勇』

 

義勇「(痛い……)」

義勇の頬に叩かれた時の痛みが蘇る。

義勇「(何故忘れていた?銹兎とのあのやりとり。大事なことだろう。思い出したくなかった。涙が止まらなくなるから。思い出すと悲しすぎて何もできなくなるから。蔦子姉さん……銹兎。未熟でごめん)」

小町「(?…何かまずいこと言っちゃったかな?…でも小町がそんな失敗するはずは…)」

義勇「小町、炭治郎遅れてしまったが俺も稽古に…「義勇しんざるそば早食い勝負しませんか?」 

小義「「(なんで?)」」

 

そば屋

 

小町「あっ義勇さん大変そうだったので小町が鮭大根奢って上げますよ♪」

義勇「…ありがとう」

炭治郎「(義勇さん鮭大根好きなのかな?凄く嬉しそうな匂いがする…)」

その後ざるそば早食い勝負をした後小町の奢りで3人は鮭大根を食べた。

 

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