CROSS ROAD   作:メルヘンに気ままに

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お待たせしました。



第4話

 

「…ラ……セ…様……ーーーセラ様!!」

 

「…はっ!」

 

はたと目を覚ます。目の前にいるのは我がセラフィムの第3席であるミカエル。その表情には驚愕と不安がありありと浮かんでおり、何か良くないことが起きていることを易々と私に想像させた…良く、ない…こと?

 

「……主はどちらへ…?待ちなさい、何故私は意識を失って、ま、まさか敵襲!?」

 

「セラ様…!て、敵襲はございません!ですから武器を、武器をどうかお納めください!!貴方に暴れられると本当に死者が出かねません!!」

 

「敵襲でないのなら何故主がおられないのですか!!……ま、まさか…主も我々をお見捨てに…?」

 

「セラ様!?お気持ちを確かに!!」

 

良くないことが頭をよぎる。敵襲はミカエル曰く無いらしいがだとすると主の姿が見えないのはおかしい事だ。となると、主は私を…私共を…。再び意識が明滅するのを感じる。主がいない世界なんてあっていいのだろうか、否、存在してはいけない。主がいるからこの世界は存在しているのだ。中心の存在であらせられる主がいない世界なぞ根本として間違えている。

 

焼かねば…間違えている世界なら世界の根本から焼き払わねば。握っていた拳から聖焔が吹き上がる。信じられないモノを見るような表情を浮かべるミカエル。貴方もセラフィムの一員であるなら何故聖焔を熾さない?まさか貴方が…否、お前が我々の主を…

 

「…止めておけ、バカ天使」

 

聖焔を纏う拳をミカエルに叩き込む寸前、拳が凍りついた。背後から近付いてくるのは不敬にも神々から悪魔を纏めあげる役割を担っている堕ちた熾天使の姿。

 

「止めておけ…だと?止めるか、この私を?堕天使風情が?」

 

「別にこの世界がどうなろうと構わんが、お前そのまま馬鹿なことやってみろ。笑われるぞアイツに」

 

小馬鹿にするように鼻で笑う堕天使。普段であるならば浄化するため斬り掛かるところだが、今はそれどころではない。拳を握り、氷を砕くと堕天使の前に詰め寄り、その顔を睨み上げる。

 

「…主はどちらへ?」

 

「お前本当に覚えてないのか…?」

 

「…覚えて……?うっ、あ、頭が…」

 

堕天使の言葉を皮切りに記憶が蘇る。

 

そ、そうだ…私は…主が付近の探索をすると仰せになられたから随行しようとして…そして……主は私ではなくメタトロンとあの悪魔を選んで下界に降りられたのだ。

 

「蘇る記憶浅かったな。そうだ、お前が硬直している間にアイツはベルとお前のとこのお嬢様を連れて散歩しに行った。それでお前は急に泡を吹いたと思ったら立ちながら気絶してミカエルに起こされた、これがここまでの顛末だ。ベルがいるから万が一なんてことは無いだろうが…はぁ、何故俺を選ばんのかね。いつの時代も神の考えることは分からないな」

 

「…な、なぜ主は私を選ばずにメタトロンと…ベルゼブブさんを?」

 

「俺については分からんが…まぁお前についてはアレじゃないか?」

 

キザに背後を指さす堕天使。その背後には《遠隔視の鏡》の映像が宙に映し出されており、皆が食いつくようにその画面を眺めていた。

 

そして、その画面には主と人間の対話する光景が映し出されていた。

 

画面越しにも神々しい姿を変わらず保っておられる主の姿……そして、ついでに映る人間。どうやら畏れ多くも主と直接対話をしているようだ。

 

「…ぅ、うぅ…」

 

「…泣くほどのことか?」

 

「…主、お優しい。導くべき人類と直接対話されるとは…人類間ではこの話は未来永劫と語り継がれるでしょう。あぁ…聖歌隊を、聖歌隊を呼びなさい!この神話の一部始終を歌として残すのです!」

 

「この部屋に入る許可を受けてるのは今のとこ俺らだけだぞ」

 

「では私が!……おや?」

 

私も皆と同じく画面を食い入るように見つめながら脳をフル回転させ、曲を考えていくが、画面を見ている内に不審なものを見付けた。

 

「…堕天使、あれ…気のせいじゃなければなのですが、あの人間さっきから主を見つめる目が不敬ではありませんか?」

 

「な、お前がアイツを見る時の目と全く同じだ」

 

「それに、唇の動きを見たところ主のお名前を呼んでいるような…?」

 

「あぁ、レヴィが確認したところリアス殿って呼んでるらしいな。レヴィもそれを認識した途端気が狂ったように壁に頭打ち付け始めたよ」

 

頭が真っ白になるとは正にこのことか。そもそも、神が人類の前に姿を現すなど奇跡どころでは済まされない、本来ならば滂沱のごとく涙を垂れ流し、地に全身を伏せ歓迎せねばならぬことなのだ。それをあの人間…許すまじ。

 

「あ、ああ、あ、貴方達は何をぼうっと眺めているのですか!?主のご威光を理解できない愚かな生命体は浄化です!!ミカエル、矢を番えなさい!!神の威光を!愚かな人類に神の威光を知らしめるのです!!」

 

「し、しかし…」

 

「黙りなさい!!先程から私を窘めるようなことばかり言っているけれどそれでも貴方は本当に主を崇拝する熾天使なの!?私たちの焔はあの御方への滾る愛が溢れ出て熾きるもの!!あの無礼者を即滅殺せずして何が熾天使ですか!!」

 

「セラ様!恐れながら進言させていただきますが、この度の対話は主様が望まれたもの。セラ様同様にメタトロン様が主様に忠言された際には…メタトロン様は主様の雷を脳天に喰らっておりました」

 

「っ!神の…雷を…?」

 

ピシャンと私の脳天にも雷が落ちた。神の雷とは熾天使となり、その最高域に達した時点で授かる第10位階の魔法。狙った対象に必ず命中するその雷は、命中と同時に神の如き痛撃を与えると共に命中対象の移動速度を遅くする名前の通り神の威光を示す御業である。主が我々にそのようなものを放つなど…

 

「セラ様、私の言い方が間違えておりました。拳骨です、ベルゼブブ様とメタトロン様は主様より愛のある拳骨を賜っていました」

 

「…?仮に神の雷であろうが主の振るわれる我々への行動には全て愛が伴っているのよ?いいなぁ、メタトロン…私なら神の雷も下賜いただくのに」

 

「…???」

 

「ミカエル、お前も大変なのは分かるがここで俺を見るのは違うだろ」

 

「…セラ様は普段はもっとお淑やかで天使の鏡のような御方なのです。それが…おのれ人間…主様の御尊名をお呼びするだけには飽き足らずその上でセラ様の尊厳まで破壊するとは…許すまじ」

 

「お前天使の中ではまともな方だがちゃんと天使してるよな。まぁ、いいだろ。アイツが望んでそうしてる訳だしな、セラの尊厳については知らないが」

 

ミカエルと堕天使の会話を左から右に流し、画面を見つめる。そこにはどう言ったわけか楽しげな主の姿と、赤面し主と話している人間の姿が映っていた。

 

■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪

 

ベルゼブブとメタトロンに説教をしてから少しして。森の開けた場所でフェミーの方々に野営の支度をしてもらっているうちにフェミーのリーダーであるジョソンさんから俺は話を聞いていた。

 

「国家関係の情報として私が知り得るものはこれくらいでしょうか…リアス殿?」

 

「あぁ、失礼しました。なるほど、バハルス王国にリ・エスティーゼ王国、それにスレイン法国ですか…やっぱり聞き馴染みがありませんね」

 

ざっと話を聞いたが、やはり全て聞いた事の無い名前ばかり。そもそもギルドに国ってつけるギルドは余程の大所帯か少し痛いギルドだけだった。ソースは俺、最初は難しい漢字を沢山使い✝︎〇〇〇〇帝國✝︎みたいな名前にしようと思ってた。ギルメン全員対俺で全面戦争の危機に陥ったのも今では良い思い出だ。

 

まぁ後者はともかく、前者であるなら俺が知らないわけが無い。ギルドはプレイヤー数が多ければ多いほど資金も戦力も潤沢になるものだ。基本上位にいるギルドは大半が100人を超えるプレイヤーを有するところばかり、その辺のギルドなら俺は覚えてるし、仮に今ジョソンさんから聞いた名前がどこかのギルドのものだとしても、俺が知らない無名ギルドの時点で烏合の衆。俺一人でもそこそこの戦果を残すことが出来るだろう。

 

「なるほど。やはり、リアス殿は我々の知らない大陸からいらしたのかもしれませんね…それで…その、リアス殿、私もお伺いしてもよいだろうか?」

 

「えぇ、俺に答えられることならいくらでも」

 

「では、その、失礼して…その、先程から思ってはいたのだが、リアス殿は人間ではないのですか…?」

 

「え?あぁ、見ての通り悪魔です。そういえば先程聞いた国は全て人間の国家でしたね。もしかしてこの辺りってあまり異形種はいないのでしょうか?」

 

「あ、悪魔…」

 

驚いたような表情を浮かべるジョソンさん。ほんの少し、ピクリとだけ腰にある剣の柄に手が寄った。その途端背後から2つの気配が迫ると同時にジョソンさんの全身が硬直した。

 

「ベルゼブブ、メタトロン、ステイ。」

 

「…無理やて、旦那はんに埃ひとつでも付こうもんなら全身全霊を以て埃と原因を排除するのがウチらや。いくら旦那はんのお願いや言うたって黙ってそれ見てられるほどウチらお利口ちゃいます」

 

「…えぇ、ベルちゃんの言う通りですわ。御身をお守りさせていただくために私たちは存在しているのですから」

 

俺の言葉で瞬時に固まる2人、しかし、ベルゼブブの握るナイフは既にジョソンさんの頸に宛てがわれており、その捻くれた刃体からは想像も出来ない斬れ味によって一筋の血が流れている。

 

「うん、だからとりあえずステイ…ごめんなさいね、見ての通りベルゼブブが俺と同じで悪魔、メタトロンが天使なんです。ウチのギルドは天使と悪魔で構成されてまして」

 

「は、はい」

 

「あー、とそれで…先程話されたこと以外に何か知っていることってありますか?」

 

ジョソンさんの顔色が段々と青ざめていく。目は泳ぎ始め、額からは脂汗が流れる。数回パクパクと口を動かすと、微かに喉を鳴らし、口を開いた。

 

「…り、リアス殿。何故そのような質問を…?」

 

カタカタと小さく震えるジョソンさん。薄らと顔に貼られていくその表情に俺は優しく微笑んだ。

 

「…ありがとうございました。お見受けしたところ毒に対する耐性はないようですね」

 

「り、リアス殿…?」

 

「いやはや、なんだかんだ言ってやはりかつての仲間が創ったNPCですからね。俺からすりゃ子供みたいなものだ、結局可愛いんです。その子供たちがここまで言うなら仕方ない。情報助かりました。では、我々はこれで失礼します…ベルゼブブ、メタトロン行こう」

 

「…リ、アス…どの」

 

ジョソンさんに背を向け、歩き出すと後ろを着いてくるベルゼブブとメタトロン。少ししてから背後からドチャリと肉が崩れ落ちるような音が響いた。

 

「焦った〜。旦那はん止めるの遅いから殺ってええんか思ったら止めるんやもん。もう手遅れやのにどないしよか思たわ」

 

「あ、主様!私先程の言葉一生忘れませんわ!ねぇベルちゃんお聞きになられて?主様が私達を子供のようって!可愛いって!!」

 

「…ベルゼブブ、残りの2人は?」

 

「そんなん旦那はんが話してる内にもう眷属に食わせたったわ。なぁ、そんなことよりウチ可愛い?なぁ、なぁ?」

 

「主様!わ、私は!?私にもお教えくださいな!」

 

ベルゼブブが適当に目をやった辺りを見ると、人骨が2つ並んでおり、背後からは夥しい数の羽音が響いている。その傍から見ると地獄のような景色の中、懐いた子猫と子犬のように背後を付いてくる2人。

 

「2人とも俺の可愛い部下だよ…つかさっきの人の反応を見るに天使はさておき悪魔は相当忌み嫌われてるっぽいよね。今後も悪魔ってだけでこんな敵視されるのかなぁ、しんどいなぁ」

 

「幻術で翼消せばええんちゃう?さっきの第3位階までしか使えへん女の脳喰った眷属が言うてるわ。この世界じゃ第3位階使えるゆうだけで一流らしいで?そのレベルやったら低位階でも通じるやろ。そも幻術やったらニスロクが得意やし」

 

「…ベルフェゴールですか。私あの悪魔嫌いですわ、ただでさえ怠惰なんて情けない位のくせして、主様の招集に面倒だなんて…」

 

「堪忍したってや、ニスロクはニスロクでええとこもあるで?ほら、まず料理が美味いやろ?それにあんなけったいなこと言うとったけど多分ウチらの中でもウチの次に旦那はんのこと慕ってんのアイツなんやで?あ、これルシフェルはんには内緒な」

 

ハエの羽音と草を踏みしめる音、鼻をつく鉄の香りとほんの少しの腐敗臭。空はそれを真っ青になりながら見つめている。

 

「…いやー、平和平和」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

平和…と思っていた時もありました。

 

最低限の情報収集を終え、とりあえずギルドに戻ってきた俺を待っていたのは先程までの平和が幻だと思えるほどの環境だった。

 

「た、ただいま」

 

「ただいまじゃねぇだろ。どうすんだよこれ」

 

帰宅の挨拶をすると同時、表情に呆れと怒りを混ぜたルシフェルに詰め寄られる。そこには見たことの無い数の青筋を浮かべたセラがセラフィムのメンバーに羽交い締めにされており、向かい合うような状況で水色のショートボブがよく似合う儚げな少女を守るように七罪の…一部を除いたメンバーが立ちはだかっている。

 

詰め寄ってくるルシフェルは置いて、ポツンと唯一席に座るのはやはり、あの悪魔だけ。興味無さげにコチラを見つめるとその視線を俺の方へ…いや、俺の隣へと向けた。それに釣られるように隣へ目を向ける。そこには小さく震えるベルゼブブがいて…

 

直後ズドン、と重たい音が響くと同時に1歩前に出たベルゼブブにルシフェルを除く全員が硬直した。

 

「…あ〜、すまん。なんやウチのレヴィがなんかやってもうたみたいやな?セラ…なんや、言うてみぃウチが審判したるわ」

 

「……貴女には関係ありません」

 

「ええからええから、関係あらへんとか不粋なこと言わんといてや。ほんで、なんやて?」

 

「……」

 

先程まで青筋まみれだったセラは、バツが悪そうに俯くと黙りこくってしまう。

 

「なんや、また得意のだんまりかいな。ほなええわ、レヴィ何があったかウチに説明せぇ」

 

「リアス様が人間に向かって笑ってたから…あたしのリアス様なのにって言ったら…セラに怒られた」

 

「あぁ、そらお前が悪いわ。旦那はんは誰のモンでもない、むしろその逆やて、ウチらが旦那はんのモノや、こんなん常識やろ。後でウチの部屋来いな、折檻や。ほんでセラ、お前ウチが帰ってきてるっちゅうことは旦那はんも帰ってきてるって分かるやんな?なぁ」

 

「っ、い、いえ…その、主よ、これには訳が…」

 

「ハッ、今更青なっても知らんわ。あんたセラフィムのリーダーやったっけ?ウチが代わったろか?なぁ、ウチのルシフェルはんが日頃から近頃の天使は〜言うてんのジョークやと思ってたん?あ?コラ舐めとんちゃうぞ。ルシフェルはんはな?親切心で旦那はんの御前で醜態さらしとんちゃうぞ、言うて忠告してくれてんねん。ありえへん言うてくれてんねん」

 

「…じ、自刃してお詫びいたし」

 

「お前ほんま殺すぞ。何ひとりで楽になろうとしてんねん。ええわ、お前出てけや、旦那はんの迷惑やって、いやほんまに。死んでも誰も得せんから旦那はんの前から消えろ。うっといねんカス」

 

「そ、それだけは!!」

 

「じゃかあしい!!はよ消えろ言うてんねん!!」

 

気が付けば先程までの喧騒はどこへやら。ルシフェルがやれやれといった様子でため息をつくが、それ以外の音は消えたかのように無くなっている。強いて言うならレヴィ…先程の儚げな少女、七罪の嫉妬担当であるレヴィアタンがひっそりと泣いているくらいか。

 

この空気懐かしい…ベルゼブブの生みの親であるりゅーせんどーさんがガチギレした時マジでこんな雰囲気だったよなぁ。普段は飄々としてんのにあの人キレるとマジで怖いんだよ…んで、その時は…

 

「…ベルゼブブ、ごめんね」

 

「あぁ、すんません…え?」

 

こちらへ振り返ったベルゼブブの表情が驚愕に染まった。それもそのはず、俺はベルゼブブに向かって振り上げていた手を、その身長の割にたわわな胸辺り目掛けフルスイングしていたのだから。

 

「いやキレすぎやろー!もうええわ〜」

 

そうそう、あの時もキレすぎで凍ってた空気に耐えきれなくなった俺が下手くそなツッコミかまして、りゅーせんどーさんが思わず吹き出して平和に解決…した……あれ?

 

「お、おい!ベル!大丈夫か!?」

 

「ベルちゃん!?だ、大丈夫ですの!?」

 

「べルゼブブ様!?め、メタトロン様!か、回復!」

 

「あん、あれだけ必死に怒っていた下僕に対してあの強烈な一撃…わたしだったら昇天してたかも…」

 

「流石俺らのボス!あのベルゼちゃんを瞬殺かよ!」

 

「ね〜、世の中結局力だよね〜」

 

気が付けば壁にめり込み、意識を失ったかのように力なく床に倒れ込んでいるベルゼブブ。それを救助するためゾクゾクと天使や悪魔がその場に集い始める。誰がこんな残酷なことを…って俺ですね。そういえば俺ルシフェルに殴られてダメージ受けてたじゃん、この世界フレンドリーファイア有効ですやん。ましてや俺は近接職でゴリゴリのアタッカーかつワールドチャンピオン防具&ギルド武器装備のバフてんこ盛りガチガチガチ装備で、かたや紙装甲の魔術特化ビルドのベルゼブブ…うん、これは……

 

「ご、ごめん!ごめんねベルゼブブ!!違う、違うんだって!!」

 

「流石にやっていいことと悪いことがあるだろ!」

 

「ち、ちが…!空気重かったから!!」

 

「る、ルシフェ、ル…はん…ええ、んや…流石、旦那はん…ウチ、の、命すら…この、暴、食…の、悪魔…の命…さえ、笑いの、為…に……」

 

もしかしなくても明らかにやりすぎですね。虚ろな目で俺のツッコミ(傍から見たらただの暴虐行為)を称賛したベルゼブブはパタ、と力なく腕を地面に落とす。

 

「…べ、ベルちゃーーーん!!!」

 

「…おま……ウチの、ナンバー2を……おま…」

 

メタトロンの悲痛な叫びと、困惑で怒りが追いついていないルシフェル。他の皆は先程メタトロンが怒った時以上にシーンと静まり返っていた。

 

皆も下手なツッコミには気をつけような。ソースは俺、下手すると部下を殺しちゃうかもだぞ!

 





ルーク・シア・フェルマー

属性:極悪ーーーカルマ値-500

種族:«堕ちた熾天使»ーーー5Lv
《熾天使》ーーー5Lv
《最上位悪魔》ーーー5Lv
ほか

職業:ダークナイトーーー10Lv
ハイドディザスターーーー5Lv
など

種族レベル50Lv + 職業レベル50Lv =100Lv

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マルクデュー神殿を拠点として作られた«CROSS ROAD»。そのNPCの中でも悪魔のみで構成されている拠点防衛の要である七罪のリーダーを務めるNPC。名前は頭文字を取ってルシフェルになるよう作成されたため、これと言った意味は無いらしい。

魔法剣士として作成されたNPCであり、マルクデュー神殿のエリアによってカルマ値の善悪にバフ/デバフが掛かるという特性から本来配置されているエリア《深奥部:獄門の番》においてはこれ以上ない程の番人となる。

魔法剣士ではあるものの、肝心の魔法に関しては《堕ちた熾天使》の種族を選択した際に余ったレベル程度しか習得していないため、ガチ構成の魔法剣士には魔法剣士として劣る。しかし、彼と交戦したことのある別ギルドのプレイヤーはこう溢したという。

「道理であの厨二病プレイヤーがワールドチャンピオンになれるわけだ」

ギルドメンバーと同格であれ、とキャラ設定で決められているため平気でリアスに対しタメ口を使うが、他のNPCと同様にリアスを心から敬い、慕っている。また、作成者である《ブルーケイブ》は非常に面倒見が良い兄貴分であり、創造物である彼もまた面倒見が良い兄貴分として他の七罪NPC及び天使からも評判が良い。
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