卒論ってシステム生み出したやつに一発ビンタしてやりたい。
烈が隊士に連れられ出陣したのとほぼ時を同じくして、双盾は痣城邸にいた。
当主の私室にて双盾は兄と対面していた。
「子が生まれたそうじゃないか、おめでとう」
「ありがとう、まさか兄さんに祝って貰えるなんて思わなかったよ」
「思ってもない事を……………」
「何を言って「黙れ‼︎昔からお前はそうだった‼︎」」
双盾の言葉を遮り当主は怒りを露わにする。昔から溜め込んでいたものが一気に吹き出したかのように。
「そうやって出来た人格を装って周囲に愛想を振り撒き、俺を見下していただろ‼︎父も母も貴様が当主になれば比べられていた俺を憐んでいただろ‼︎」
双盾の才能は痣城始まって以来のもの。平凡以下な当主の才能とは比べるまでもなかった。先に生まれただけで当主になれる、双盾が病弱でなかったら…………幼少期から腐るほど聞かされてきた言葉。
どれだけ努力しようと、どれだけ成果を出そうと誰も見ない。誰も認めない。常に比較されてきた当主にとって双盾の優しげな瞳は自身を見下しているとしか思えなくなっていた。
「哀れなお前に教えてやろう!!あの大罪人は流魂街の更木にて化け物と殺し合いをしている。仮に殺せなくても我が痣城の財力で雇った腕利きを配備している‼︎それにガキの方にも暗殺者を送り込んでいる‼︎どうだ、双盾‼︎お前を嵌めた、俺はお前を超えたんだ‼︎」
この作戦を思いついた時、当主は初めて双盾に勝てた気がした。
「あとはお前を殺すだけだ‼︎大罪人やガキを殺せなくてもお前を殺せばあの女の絶望した顔を見られるからなぁ。どのみちお前たちは俺に負けるんだぁ‼︎」
「残念だよ、兄さん」
計画を聞かされた双盾の顔には焦りや苛立ち、恐怖といった感情は一切無かった。そこにはただの憐れみしかない。
「またお前は俺をぉぉぉぉぉぉお‼︎やれぇ、こいつを惨たらしく殺せぇ‼︎」
当主が大声で叫ぶとどこからともなく斬魄刀を構えた男達が双盾に斬りかかる。
しかし、双盾は慌てる事なく蚊でも払うかのように二度三度斬魄刀を振るう。すると双盾に斬りかかっていた男は糸の切れた操り人形のように崩れ落ちた。
しかし当主が呼び出した刺客はまだ多くいた。
「お前が化け物じみているのはよく知っている‼︎だがお前は長時間戦う事は出来ない‼︎ここにいる奴らは一番金を掛けて用意した強者揃いだ‼︎お前のような化け物でも耐えきれないだろうなぁ‼︎」
双盾を警戒してか痣城の傭兵達は斬魄刀を始解させている。炎熱系、氷雪系、直接攻撃系………さまざまな斬魄刀がただ1人のために向けられている。
「お前達のせいで、使用人も部下も俺を見なくなった‼︎皆痣城の名に畏怖を感じなくなった‼︎お前のせいで俺はぁぁぁぁぁぁ‼︎」
「やっぱり当主は兄さんで正解だったんだ…………家名を守ることを最優先にして他貴族にも負けず一族を守ろうとするなんて僕には出来ない」
「殺せェェェェ‼︎殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセェェェェェェェェ‼︎」
当主の声を号令にして一斉に斬りかかる傭兵達。双盾は1人ずつ丁寧に斬って落とす。
避けて、斬る。躱して、斬る。防いで、斬る。傭兵達は必死に双盾を殺しにかかるが誰も双盾に傷をつけられない。誰も双盾の表情を崩す事は出来ない。
「当主として重圧にも負けず、当主として頑張ってきた兄さんを本当に尊敬してた」
また1人、斬って落とす。
「僕を憎んでいたのも知っていたし、殺そうとしているのも知ってた。それが兄さんの為になるならそれも仕方無いと思っていた」
当主にゆっくり、ゆっくりと近づく。襲い掛かる傭兵達を虫でも払うかのように斬って落とす。
「だけど一つだけ許せない事がある。僕の家族に手を出した事だけは絶対に許さない」
その言葉には普段の双盾ならば考えられない程の怒気が含まれていた。
怒気を撒き散らしながら双盾はゆっくりと当主を間合いに捉える。周りにいる傭兵達は動く事が出来ない。少しでも間合いに入れば死ぬという事を本能で理解してしまったからだ。
「さよならだ、兄さん」
無慈悲に刃を振り下ろす双盾。当主の目には能面の如く無の表情をした双盾が写っている。怒りはしているがその瞳に当主は全く写っていない。
道端の石ころをどかすような、特に意味の無い事をするような顔で斬ろうとしている。
しかし、その刃が当主を斬ることは無かった。当主の眼前で刃が止まっていたからだ。
「ゴフッ……………これは………………」
大量の吐血に困惑する双盾。戦闘になる事を想定し、麒麟寺から貰っていた丸薬を飲んでいた双盾。霊圧を解放したからといって効果が切れるような時間は経っていない。
「フフフ、フフフハハハハハハ‼︎やった、間に合った。間に合ったぞ‼︎あの貧乏人がちゃんと仕事していたようで助かった‼︎」
「どういう………事だ……………」
「お前が飲む薬に仕込みをしたんだよ‼︎大罪人に気付かれないように少しずつ仕込んできたがやっと効果を表したか‼︎」
「なるほど、だから薬が変わったのか…………」
双盾が服用していた薬はある日を境に変わっていった。普段薬を運んでくる隊士が別の薬を持ってきたのだ。烈が別の薬を処方したのだろうと思い特に警戒もせずに服用していた双盾。
しかし、その隊士は痣城当主によって多額の借金を背負わされていた。その借金を帳消しにする代わりに薬のすり替えをさせていたのだ。
「やれぇ、貴様ら‼︎今ならお前らのような役立たずでもあの愚物を殺せるだろう‼︎やれぇ‼︎」
「うん、元々死ぬつもりなんて無かったけど……………彼の為にも余計に死ねなくなったな」
双盾に薬を運んで世話をしていた隊士は付き合いこそ短いが烈からも双盾からも信頼される人格を持った青年だった。仕事熱心で優しい男。
そんな彼が外道の片棒を担がされるには深い理由があったのだろう、自分がここで死ねば彼は自分を責めるかもしれない、何も悪く無い彼に大丈夫だと一言伝える為に死ぬわけにいかないと無理矢理霊圧を上げ斬魄刀を構える双盾。
傭兵の攻撃を斬魄刀で防ぐ、しかし少し前のような圧力は出ていない。その間に背後から一太刀、振り向きざま一太刀貰いながらも反撃で後方にいた傭兵を斬る。背後から突き刺さされ腹から斬魄刀が突き出ている。
一太刀を受けて斬るというのを繰り返す双盾。双盾自身にもどれほどの時間斬魄刀を振り続けているのか分からなくなっていた。
背中には針山のように斬魄刀が突き刺さっており、両手両足は辛うじて繋がっている程。身体中探して傷を負っていない所を探す方が難しいレベルだ。
「ば、馬鹿な………ニ百人以上用意したというのに………ば、化け物め」
当主が用意した傭兵、実に二百四名。その全てを殺し切ったのだ。息も絶え絶え、大量に血を流し意識も朦朧としている双盾。
それでも双盾は一歩ずつ進み、四番隊隊舎へと向かう。
罠に嵌められようがそれを蹴散らす実力が烈にはある。しかし今は万全な状態ではない。今の状態でも列を殺せる存在は尸魂界中探してもそういない。それを分かっているが心配しない理由にはならない。
烈がいない間双護を守るの誰か。自分しかいない。四番隊を信用していない訳ではない。それは父として譲れない家族を守るという役目からくる思いだ。
烈が帰ってきた時笑顔で迎える為にも、あの隊士を安心させる為にも死にたくない、死ねない。その想いだけで一歩ずつ進む双盾。
あと少し、あと少しで隊舎に着く。その想いだけが今の双盾を動かしている。
「双盾‼︎大丈夫ですか、双盾‼︎」
双盾を呼ぶ声、それは烈だった。結んでいた髪が解け、烈ではなくハ千流と名乗っていた頃の格好だ。隊服のあちこちは破れ血が滲んでいるが、烈自身に怪我は無いようだった。
「烈………さん?」
「はい、私です‼︎卯ノ花烈です‼︎もう無事です、今貴方を治してみせます」
「ただ………いまです。いま、帰りました」
「…………はい、おかえりなさい。双盾」
何よりも聞きたかった一言、それを聞いた双盾は今まで張り詰めていたものが途切れた。
かろうじて保っていた双盾の意識はブラックアウトした。
詳しいことは伏せますが僕の友人が誹謗中傷されました。
自分の作品(二次創作も含む)を作り、世間に発表している身であれば誰しもある経験でしょう。
技術的な指摘は心にくるけど、実際その通りだし勉強になるからありがたいんです。でも妄想乙とか、文才無いくせに小説書くなとかそういう人を傷つけようとする言葉指摘でも無いですからね。大体の人が言うけど好きじゃなければ見なければ良いんです。でも、何かしら感想送りたいなら言葉を選んで建設的なやりとりをしてください。
誹謗中傷され、傷ついている方へ。世の中は基本賛否両論です。自分に良いことを言ってくれる人ばかりじゃ無いです。どうしても誹謗中傷する輩は出てきます。そういう輩が出てくるのはあなたがより多くの人から注目されるようになったからです。次のステージに進んだ証拠なのです。誇りましょう。その輩すら黙らすくらい素晴らしい人間となって見返してやりましょう。
でも傷つくものは傷つきます。そういう時は家族や友人に相談しましょう。望む答えを持ってないかもしれませんが少しは楽になります。
僕で良ければいつでも愚痴を聞きます。個人メッセで良ければ気軽に送ってきてください。あなたが次の一歩を踏み出すお手伝いが出来れば良いなと思います。
感想、評価お待ちしてます。
双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。
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涅ネム (マユリ印ヒロイン)
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虎徹勇音 (長身系真面目臆病風妹)
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砕蜂 (一途な真面目ちゃん)
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雛森桃 (正統派美少女)
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四楓院夜一 (褐色お姉さん)
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その為 (活動報告にお願いします)