隊首会というのは基本的には月に一度開かれるものである。しかし、瀞霊廷を揺るがしかねない事件などが起きた際に一部の隊長の呼びかけで緊急に開催する事が出来る。
「これより緊急の隊首会を開催する。議題は流魂街は更木に出現した大軍の虚とそれを統率していた変異体虚についてだ」
変異体の虚というワードにざわつく隊長達。滅却師の襲撃以来、隊首会が開かれるような虚の出現は無かったからだ。
「事件の詳細については一番隊三席如月姫乃から語ってもらう」
後方で控えていた姫乃が前へ出てきて一連の流れについて語る。
小隊を率いて大量発生したという虚の殲滅と原因の調査という任務の為更木に赴いたこと。
突如報告を受けていた数倍の虚、数にして100は超えているであろう虚の大群。それを率いるかのように存在する特異な虚。
詠唱破棄とはいえ八十番代後半の破道を受けても高速で再生し、虚閃を放った事、最終的に別行動していた雀部が合流後討ち取った事、虚の死骸からボロボロになった斬魄刀が現れた事。
「その斬魄刀というのはどのようなものなのです」
焦る様子も見せず沈黙を貫いていた烈が発言する。顔には出さないが彼女には嫌な予感がしていた。
姫乃が持ってきた木箱の中から結界で封じているが漏れ出している霊圧を烈は知っていた。
「これが、その斬魄刀です」
木箱を開けると刃こぼれをした斬魄刀があった。形状から浅打ではないというのが分かるが、嫌な霊圧を放っているというのは何も知らない隊長達にも理解出来た。
「私なりに霊質解析をしたところ、この斬魄刀が放つ霊圧と変異体の虚の霊圧は極めて酷似していました。その上で私の結論はこの斬魄刀を持つ死神を虚が喰らった事で変異し、軍を率いる程になったと言うことです。しかし、これほどの霊圧を放つ斬魄刀を持つ隊士がそうそう負ける訳がない、そしてこの霊圧を持つ隊士を私は知らない」
「その斬魄刀を持っていた者は流魂街に住んでいた少年でしょう」
烈の発言にどよめく隊長達。姫乃の霊質解析の腕前は隊長達の間でも話題に上がる程のものであり、その姫乃の解析から知り得ない情報を烈が出したからだ。
「ふむ、その口ぶりからすると何か知っておるようだな」
「あれは私が双護を産んだばかり頃の話です。出産の影響か霊力の回復が出来ていない状態で私単身の出撃命令がありました」
「血染めの花嫁か。して、その話と今回の事件の関連性は?」
「私が更木に着いた時には貴族の死骸の上にいる少年がいました。その少年の持っていた斬魄刀がその斬魄刀です」
血染めの花嫁、瀞霊廷では有名な事件である。卯ノ花双盾と烈による貴族の大量虐殺事件とされている。烈は結果的に証拠不十分という事で罪に問われなかったが血だらけの双盾を抱えて瀞霊廷を歩いていた姿を目撃されていた。
その様子からこの事件は血染めの花嫁事件として瀞霊廷の語るべきでないものとして扱われている。
「霊力の回復が追いついていなかったとはいえ、当時の少年の単純な戦闘力は全快時の私以上でしょう」
護廷最強の称号、剣八の名を語ってきた烈の強さは隊長達の知るところ。その烈よりも上の実力であると言うことは元柳斎ですら瞠目した。
より強い者との戦いを求め強さと言うものに誰よりも貪欲であった烈が認めた己より強き者。
今の瀞霊廷において烈より強いといえる人物は元柳斎しかいない。
「鬼道、卍解…………私の持ち得る全てを使ってようやく勝つ事が出来る相手でした。あの少年が成長すれば私以上の剣八になっていたでしょう」
「なるほど、それ程の死神を喰らったのであれば今回の事態も把握は出来た。この斬魄刀は儂の方で預かり後日零番隊へと提出するが良いな?」
「私は構いません。少年の弔いは既に済ませています」
烈の言葉を追うようにして隊長達が同意を示す。
「如月三席、この斬魄刀を持って下がるがよい。それでは次の議題だ。仮称ではあるが真央霊術院についてだ」
姫乃が斬魄刀を木箱に戻して部屋を出て行くのを確認した元柳斎は次なる議題に入った。
死神の育成機関、真央霊術院の設立の目処が立ったのだ。貴族の根回しや教員、教材の手配などやる事山積みであったがそれも無事に終了した。
今回の隊首会を通して瀞霊廷に生徒の募集がかかる事になった。
「才能のある者は流魂街出身でも可能な限り推薦せよ。任務のついでで構わん。それでは今回の隊首会はこれで終わりとする、解散‼︎」
隊長達がぞろぞろと部屋を出て行く中、烈はその場に残っていた。
「お主をそうさせる程その少年は強かったのか」
元柳斎から見た烈の表情には悔恨の色が見えた。
「強さだけならいずれ貴方を超える死神になったでしょう。かつての私と同じ血に飢えた獣としてですが」
「双護では儂を超えられないと?」
元柳斎にとって孫にも等しい双護であるが、贔屓目無しに見てもその才能は圧倒的なものだ。真っ当に訓練と経験を積めば自身を超えると元柳斎は考えていた。一部の隊士からは総隊長が孫馬鹿になったと噂されているが。
「まさか、私と双盾さんの息子です。初代剣八の名において史上最強未来永劫無敵の死神にしてみせます」
「ほっほっほ、そうなれば儂も隠居が出来るのぅ。2人目は女の子だと嬉しいのう」
快活に笑う元柳斎はまさに孫の成長を期待する祖父そのものだった。
「現世でのハラスメント行為は死罪ですよ?私が介錯してさしあげましょうか?」
「お主はいつまで経っても辛辣だな。双盾も苦労するな」
「そんなに斬られたいのならはっきりと仰ってください。スッパリといってあげます」
落ち込んでいた様子の烈がいつもの調子を取り戻したのを確認した元柳斎はこの後、烈を煽るだけ煽って全速力で逃げた。
その結果、一番隊の隊舎が一部半壊するという事件が起こり雀部の胃に穴が空いた。
隊舎の一部が半壊していますが元柳斎先生も烈さんも斬術と白打しか使用していません。化け物ですね。修繕に関する手続きとか諸々雀部さんに丸投げするので雀部さんの勤務時間が伸びます。一番隊は意外とブラック。
烈さんと2人きりの時は元柳斎先生はパパモードになります。双護くんに対しては常時お爺ちゃんモードです。一番隊隊舎に来る度に秘蔵の茶菓子とかあげてます。
・隊舎に顔を出し元柳斎から秘蔵の茶菓子を貰い、元柳斎の立てた抹茶を飲む。
・雀部と座学という名のお茶会その後訓練
・夕飯前におやつを食べた事が烈にバレ、元柳斎と雀部が怒られる。
割とこんな流れが多いです。これに如月姫乃という鬼道の先生が加わりますね。双護くんの先生&保護者がどんどん増えていきます。
双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。
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涅ネム (マユリ印ヒロイン)
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虎徹勇音 (長身系真面目臆病風妹)
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砕蜂 (一途な真面目ちゃん)
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雛森桃 (正統派美少女)
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四楓院夜一 (褐色お姉さん)
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その為 (活動報告にお願いします)