卯ノ花さんの光源氏計画   作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)

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浮竹、戦う‼︎

生徒達は霊術院にある授業の中で斬術の授業が最も嫌な時間となっている。斬術の授業は基本的にペアを組んで試合をする事になっている。

 

組み合わせは男女でランダムなのだが、一部例外がいる。双護と京楽だ。京楽は女子相手なら紳士的に加減するが男子生徒が相手ならあまり加減はしない。双護は加減しているつもりはあるのだが、全力でしか剣を振るった事がない為か加減下手で相手にトラウマを植え付けてしまう。

 

女子に人気な事に腹を立てたとある男子生徒は双護に本気の決闘を挑み3分後には四番隊隊舎へと担ぎ込まれた。因みに、この試合で竹刀を5本を割り、壁を3箇所壊した。

 

そう言った理由から双護との試合は京楽か浮竹がするようになっていた。

 

 

「双護との試合は久しぶりだな」

 

 

「十四郎は体調どう?」

 

 

向かい合う双護と浮竹。浮竹は病弱である為体調の良し悪しによって双護の相手が出来るかどうか決まる。

 

 

「絶好調だが悪かったら加減してくれるのか?」

 

 

「そっか、なら良かったよ。手加減するのも疲れるんだ」

 

 

朗らかに笑いながら肩を回し絶好調をアピールする浮竹。それを見た双護は小さく笑い、一瞬で距離を詰め竹刀を振る。

 

しかし、浮竹は分かっていたのか何事もなかったように双護の一撃を受け止める。

 

 

「はしゃぐのは良いけどさ。せめて試合開始の合図くらい待ってよお二人さん………………」

 

 

京楽の呆れたような呟きを他所に2人の試合は激しくなっていく。霊力即ち霊圧の高さは死神そのものの強さを示す。技術を含めた総合力なら双護と浮竹では双護に軍配が上がるが、霊圧の高さに限定すれば浮竹の方が上だ。

 

緩急をつけ、フェイントを織り交ぜた双護の攻めに防戦一方になりがちな浮竹だが力技で双護の耐性を崩し反撃をする。

 

 

「腕を上げたね、十四郎‼︎」

 

 

「負けてばかりもいられないからな‼︎」

 

 

「そっか、ならこれはどうかな?〈破道の四 白雷〉」

 

 

威力は低級の破道らしく大したものではないが、その速さは相当なものであり、一部の隊長格の間では密かに人気のある鬼道だ。

 

浮竹は一瞬驚いた様子を見せるが、冷静に竹刀で受ける。受けた竹刀は砕ける。

 

浮竹の竹刀が砕けたのを見て双護は勝ちを確信した。あとは竹刀を突きつけ、勝利宣言をするだけだと。

 

 

「な!?」

 

 

「少しばかり詰めが甘いんじゃないか?」

 

 

砕けた竹刀を双護に投げつけ双護との距離を詰める浮竹。投げつけられた竹刀を払うと、浮竹は何処からか取り出した小太刀サイズの竹刀を双護へと向けて振るう。

 

 

「こういう事があるから奥の手って必要だよね」

 

 

竹刀が当たる瞬間、双護の身体から霊圧が爆発するように吹き荒れる。

 

その余りにも爆発的な霊圧に吹き飛ばされる浮竹。先程まで自分が持っていた筈の竹刀が焼け焦げ崩れるのを見て驚愕した浮竹。

 

 

「双護、今のは……………?」

 

 

「さぁ?勝負を続ければ分かるかもよ」

 

 

「それもそうだな」

 

 

先程の爆発的な霊圧に備え自身の霊圧を高める浮竹。両者の霊圧がぶつかり合い、周囲の緊張感が高まる。

 

 

「あの〜、盛り上がってるとこ悪いんだけど今こっちにもの凄い勢いで山じぃが来てるよ」

 

2人の間に割って入るように京楽が2人に声をかける。緊張を解くと、元柳斎の霊圧がこちらに迫ってきている事を感じた双護と浮竹。

 

 

「あー…………………授業って事忘れちゃってたな」

 

 

「今日ばかりは俺も一緒になって怒られるとしよう」

 

 

「君達が怒られるってなると僕まで怒られるんだよ。という訳で……………逃げるよ‼︎」

 

 

京楽はそう言って2人を掴み瞬歩しようとするがそれはかなわかった。

 

 

「お主らの考えそうな事くらい分かるわい」

 

 

京楽が逃げようとする際に3人に向け縛道を放っていた元柳斎。京楽が2人を掴んだ瞬間の隙を逃さなかったのだ。

 

 

「さて……………儂の言いたい事は分かるな?」

 

 

「お爺ちゃん、竹刀とかもっと丈夫なやつにしない?」

 

 

「すみませんでした、元柳斎先生」

 

 

「今回ばかりは僕関係無いし、帰って良いかな?山じぃ」

 

 

「ばっかもぉぉぉぉぉぉぉぉん‼︎」

 

 

こうして授業の終わりには元柳斎の怒鳴り声が響くというのが霊術院の日常となっていた。

 

後にこの斬術の授業を担当していた教官は「あの子達以降の生徒が大人しすぎて正直心配になる」と語る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊術院の校長室。そこには元柳斎と京楽の2人がいた。

 

 

「首尾はどうじゃ」

 

 

「概ね山じぃの予想通りだよ。現時点で本家の影響が少ないってのが唯一の好材料かな」

 

 

「ふむ、そうか……………………」

 

 

「単純に生徒間のやり合いで済ませてくれるような奴じゃないから山じいが介入するんでしょ?僕の方でも貴族側に呼びかけはするから山じぃからも頼むよ」

 

 

2人が話しているのは双護の陰口の件だ。今はただの陰口で済んでおり、本人が気にしていない為問題にする程の事でも無いのだが、これを主導しているのが五大貴族の関係者であるとの情報を元柳斎は掴んでいた。

 

五大貴族が絡んで来るのなら血染めの花嫁事件で護廷ならびに卯ノ花家に恨みを持つ中央四十六室が絡んでいる可能性が高い。

 

そうなればどんな些細なきっかけで家族纏めて処刑という事になりかねない。護廷の戦力としても、祖父としても双護並びに卯ノ花家はなんとしても護らなければならない、そう決心している元柳斎。

 

表立って動けない為、学生側の協力者として京楽と浮竹がいる。と言っても浮竹は体調の問題もある為メインで動いているのは京楽で浮竹は事情を知っているだけになっている。

 

 

「同輩を疑うような真似をさせて済まなんだ」

 

 

「謝らないでよ。双護はこれからの尸魂界に必要な人材だからね。なんとしても守ってみせるよ」

 

 

「うむ、頼りにしておるぞ」

 

 

「まぁ今回のやり口を見るに、かなり陰険で気に入らないけど本家を使えるほどのタマじゃないから最悪のケースってのは無いと思うよ」

 

 

そう言って校長室を出る京楽。その様子を見て普段からこのように思慮深く行動していれば叱る必要も無いのにとため息を吐く元柳斎であった。




京楽さんあんな言い方してますけど翻訳すると

「ボクの親友を虐めようだなんて許されないよね。あとやり方が姑息で気に入らない。許さん」

って感じです。

男の友情って良いですよね

双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。

  • 涅ネム (マユリ印ヒロイン)
  • 虎徹勇音  (長身系真面目臆病風妹)
  • 砕蜂    (一途な真面目ちゃん)
  • 雛森桃  (正統派美少女)
  • 四楓院夜一  (褐色お姉さん)
  • その為 (活動報告にお願いします)
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