卯ノ花さんの光源氏計画   作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)

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悪魔の罠 其ノ参

「しっかしまぁ……………瞬歩使う虚だなんてボク達の手に余るんじゃないのコレ」

 

 

「その子の能力ってどんなの?」

 

 

「説明してる暇は無いみたいだから双護は好きに攻めてくれ。フォローはボクがするよ」

 

 

「そう、じゃあいこうか」

 

 

瞬歩を使う変異体の虚。通常の虚でさえ経験の無い霊術院生が1人で相手するには無理がある。それが変異体であるなら尚更だ。

 

 

「瞬歩だけじゃなくて普通に強くないか?コイツ」

 

 

「なんか段々の霊圧も上がってるし早い所仕留めないとね。春水‼︎」

 

 

「嶄鬼」

 

 

虚と距離を詰めて瞬歩をさせず攻め立てる双護はただの浅打では決定打に欠けると京楽と攻守を交代する事にした。

 

頭上からの攻撃に対応しきれず斬られる虚。ダメージは受けたがそのまま京楽へ反撃しようとする。すると京楽の背後から双護が飛び出して腕を切り落とす。

 

 

「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️‼︎」

 

 

「影鬼」

 

 

いつのまにか消えていた京楽が虚の背後に出来ていた影から現れ斬りつける。

 

 

「君臨者よ 血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ 真理と節制 罪知らぬ夢の壁に僅かに爪を立てよ〈破道の三十三 蒼火墜〉」

 

 

京楽が離脱すると同時に双護が放った蒼い炎が虚を呑み込む。

 

 

「駄目だね…………少しずつだけど霊圧が上がってる」

 

 

「春水の手札でなんとか成りそうなのはある?」

 

 

「この子は我が儘だからね。ボクの方はあまり期待しない方が良いよ。双護こそ、さっきのやつはやらないのかい?」

 

 

京楽の斬魄刀は癖が強い。それは使う本人ですら苦労する程だ。

 

 

「素直に十四郎の合流を待った方が良さそうだね」

 

 

双護が見せた鬼道と斬術の組み合わせは不完全であり、消耗が激し過ぎる。技が失敗する可能性もある中で連発するようなものではないのだ。

 

 

「あらら、もう再生が終わるよ。嫌になっちゃうね全く」

 

 

2人の斬撃で斬り刻み、蒼火墜によって半身を焼き尽くしたが、それでも短時間での再生をしている。

 

 

「さっきより霊圧の上がり方が凄い。春水、分かってると思うけど油断しないでね」

 

 

「当然」

 

 

2人同時に駆け出す。再生直後の隙を狙うのだ。浮竹も合流すれば勝率は上がり、救援まで時間を稼ぐのが楽になる。

 

双護は京楽の前に出て先手を取ろうとした。

 

 

「〈縛道の一 塞〉‼︎」

 

 

双護の動きが硬直した。気絶させた隊士が目を覚まし、縛道を双護に向け放ったのだ。通常時なら簡単に弾く事が出来る程度の完成度。しかし、今は戦闘の最中である。一瞬の隙が命取りとなってしまう。

 

京楽がすぐさま双護を守ろうとするが虚の拳は双護を捉えていた。後方へ吹き飛ばされ岩山へ叩きつけられる双護。

 

 

「は、ははは‼︎やった、やったぞ父上‼︎憎き卯ノ花に一矢報いる事が出来-------------------」

 

 

隊士は歓喜の声をあげていたが、最後まで言いきる事は出来なかった。上半身を虚に喰われてしまったからだ。

 

因果応報とはいうが、時灘に利用された挙句虚に喰われて死ぬ。京楽はこの名も知れぬ隊士が少しだけ哀れに感じた。

 

 

「やれやれ、無事に帰れてもボクが怒られる羽目になるじゃないか。この貸しは高くつくからな双護」

 

 

京楽は再び斬魄刀を強く握りしめ虚と対峙するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『………………きて…………お…………て………ん』

 

 

 

『起きて、起きてご主人』

 

 

虚に殴られ岩山に叩きつけられた双護はいつのまにか全てが真っ黒に塗りつぶされた空間にいた。

 

 

「ここは……………………」

 

 

『ここはヨミの場所だよ。ご主人がヨミを起こしてくれたから呼ぶ事が出来たの』

 

 

双護の目の前に現れたのは黒い布を纏った少女。黒く塗り潰された空間であってもその顔は何故か認識出来た。

 

 

「えっとヨミちゃん?僕今戦ってる最中なんだけど…………ここから出る事って出来ないかな」

 

 

『ヨミの事呼んでくれたらここから出れるよ』

 

 

名を呼ぶということ、現実とはかけ離れた空間。この場所が斬魄刀の精神世界であるという事が理解出来た。

 

 

『この場所、暗くて冷たくて怖い所だけどご主人が居てくれるなら寂しくない。お仕事も頑張れる』

 

 

「僕はここから出て戦わなくちゃいけないんだ。僕と一緒に戦ってくれるかな?」

 

 

『いいよ、ご主人の為にヨミ頑張る。ヨミはね◼️◼️◼️◼️っていうの』

 

 

ヨミと名乗る少女がそう告げると双護の視界は突然クリアになり、意識は現実に戻ってきた。

 

 

「おぉ、なんとか生きてるみたいだな‼︎」

 

 

「全く……………寝坊が過ぎるんじゃないのかい?」

 

 

双護の前には双護を守るようにして戦っている浮竹と京楽がいた。どれだけ長い時間双護は意識を失っていたのかはっきりしないが2人の身体はボロボロになっていた。

 

 

「寝起きな所悪いんだが、後は任せても良いか?少し疲れたみたいだ」

 

 

「うん、お疲れ様十四郎。あとは僕がなんとかするよ」

 

 

双護が肩に手を置くと糸が切れた人形のようにその場に座り込む浮竹。その様子を見ると京楽は始解を解除し浮竹と同様にその場に座り込む。

 

 

「ボクも疲れたし、さっさと決めてくれよ。あと、貸し一つだからね」

 

 

普段通り飄々とした振る舞いの京楽だが、霊圧の消耗が激しく疲労もピークを迎えているようだった。それもそのはずで、霊圧が上がっていく虚相手に浮竹が合流するまで単独で押し留め、浮竹と合流してからも双護が目を覚ますまで全力で闘っていたのだ。

 

双護は小さく笑い浅打の刃を軽く触れ、その名を呟く。

 

 

「暗闇より出で、宵闇より我が声に応えよ」

 

解号を唱えるとただの浅打は鍔が変化し、刃は墨で塗りつぶしたような黒色に染まった。そして双護を取り囲むように影が大きく広がった。

 

 

 

月詠神楽(つくよみかぐら)




という訳で双護くん始解ですね。京楽さんが始解してるのに関してはお家の話が関係してるって事で個人的な解釈になるんですけどこの人なら霊術院生の時既に始解しててもおかしくないなと思いまして。

次回は双護くんの始解バトルです!!お楽しみに!!!

双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。

  • 涅ネム (マユリ印ヒロイン)
  • 虎徹勇音  (長身系真面目臆病風妹)
  • 砕蜂    (一途な真面目ちゃん)
  • 雛森桃  (正統派美少女)
  • 四楓院夜一  (褐色お姉さん)
  • その為 (活動報告にお願いします)
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