卯ノ花さんの光源氏計画   作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)

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誤字指摘ありがとうございました。指摘してもらえたのが初めてでよく分からない感じだったので名前を控えるのを忘れてしまいました。本当にありがとうございました!!

今回は戦闘回です。

楽しんで貰えたら嬉しいです。

というか戦闘描写って難しいのね!!


卯ノ花、喜ぶ

痣城邸、双盾の部屋の裏にある空きスペース。ちょっとした観賞用の樹木が植えられているが軽い運動をする広さはある。

 

 

「体調が良い時はここで軽い運動をしてるんですよ」

 

 

「御託は結構。さっさとかかってらっしゃい」

 

 

それを聞いた双盾は斬魄刀を抜刀する。浅打と始解している斬魄刀とでは見た目が違う。能力を解放していなくても始解した斬魄刀は一目で分かるのだ。

 

双盾の斬魄刀も浅打とは見た目が違っている。

 

 

「それじゃ、遠慮なくいかせて貰います!!」

 

 

卯ノ花は驚いた。病弱という割に鋭い踏み込み、そしてそこから繰り出される斬撃も思ってた以上に鋭かった。

 

しかし、まともに鍛えられない故の弊害か鋭い踏み込みと斬撃も脅威というレベルには到底なり得ない。

 

 

「なるほど、思ってた以上ですね。ですが騒ぐほどのものでもない」

 

 

「これは手厳しいですね」

 

 

驚いたと言っても思ってたよりも数段良かった程度の事。もう少し鍛えれば楽しいと思える位には強くなるかもしれない。

 

病弱な双盾と遊ぶには時間が足りない。もっと時間をかけて強くなってくれればと口惜しく思う卯ノ花。

 

この試合も長引かせてはいけないと思った卯ノ花は殺さないギリギリの加減で一撃入れることにした。しかし、双盾は卯ノ花の斬撃を皮一枚のところで避けた。

 

 

「今のは危なかった」

 

 

「余裕で避けておきながら何を言いますか」

 

 

今度は逃すまいと、三回斬魄刀を振るうがそれも華麗に躱していく。それは舞でも舞っているかのようだった。

 

これまで数多の剣士と戦ってきた卯ノ花をもってしても完璧と言わざるを得ない程の回避。より速く…………より鋭い攻撃も去なし、躱し、避ける。

 

防御面の技術だけで言えば山本元柳斎を超えているのではと思うほど完成された技術。

 

まさに天衣無縫。縫い目の無い天女の羽衣のよう、その技術には隙も綻びも一切存在しなかった。

 

卯ノ花は体の奥底から溢れ出す喜びを抑えられなくなっていた。

 

しかし卯ノ花は忘れていたのだ。双盾は病弱であることを。その完璧な動きに綻びが生じた

 

 

「カハッ‼︎」

 

 

突然の事ながら卯ノ花は刃を止めた。そして二つの意味で驚いた。一つは双盾が突然血反吐を吐いた事、もう一つは、とどめをさせる相手を前に刃を止められた事。

 

 

「大丈夫ですか⁉︎大丈夫ですか、双盾‼︎」

 

 

次の瞬間、卯ノ花の身体は勝手に動いていた。自身の羽織っていた隊長羽織を包み枕代わりにして頭の下に敷き、双盾を寝かせる。

 

回道をかけ、双盾の体調を安全圏内まで持っていく。

 

 

「貴様、何をしている⁉︎痣城に仇をなすつもりか⁉︎護廷の者といえどやはり罪人に痣城の敷居を跨がせるべきで「黙りなさい」ふ、ふん‼︎その者を死なせてみろ、貴様の命は無いぞ‼︎」

 

 

護廷隊が結成された事で、貴族の発言力と言うものは弱まっていた。その事から中級から下級貴族の中で反護廷の風紀が高まっていた。

 

痣城当主はこのまま双盾が死んだことを機に護廷隊を意のままにするチャンスである事、護廷隊の力で他の貴族の先に行けるというチャンスと睨んだ。

 

それ故の言葉、決して弟を気遣っての言葉などでは無い。

 

回道の効き目が明らかに弱い。より長く斬り合いを楽しむ為修めた卯ノ花の回道はかなりのレベルだ。

 

その卯ノ花をもってしても双盾が回復する兆しは見えてこない。傷ついた器官を修復はするが、回復までは繋がらない。

 

 

「やはり、このままでは埒が明きませんね…………気乗りはしませんが、あそこに連れて行くしかありませんか」

 

 

「貴様‼︎そいつを何処へ連れていく⁉︎何処かへ連れ去ろうというのなら然るべき所へ出てもらうぞ⁉︎」

 

 

「どきなさい、彼は専門的な医療を受けさせる必要がある、見たところ碌に薬すら与えていなかったようですね。心配するふりなど止めて、つまらない銭勘定でもしてなさいな」

 

 

双盾の部屋には薬らしきものは見当たらなかった。痣城当主としては適切な医療で双盾の病弱が改善される訳にはいかない。その為、碌な治療をさせず死ぬのを待っていた。

 

その事を指摘された痣城当主は激昂した。

 

「貴様ぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 

斬魄刀に手をかけ抜刀しようとする痣城当主。しかし、その場に倒れ込んでしまう。

 

 

「この程度の霊圧に耐えきれないようでは話になりません。雑魚は雑魚らしく地べたに這いつくばっていなさい」

 

 

卯ノ花の霊圧解放に耐え切れなかったのだ。卯ノ花としてはちょっとした威嚇程度のつもりだったが倒れ込む程解放したつもりはなかった。

 

隊長羽織を双盾に被せ、卯ノ花は瞬歩で痣城邸を後にした。

 

 

「全く…………何故こんな事をしているのでしょうね」

 

 

卯ノ花は自分に起こりかけている変化に戸惑っていた。取るに足らない羽虫と思っていた双盾を必死に助けようとする自分に戸惑っていた。

 

大罪人と恐れられ、敵味方に容赦も慈悲も見せず暴れていた剣の鬼としての自分が変わりつつあるのを実感していた。

 

ただ自分を満たす相手であれば良いと思っていたが、今の卯ノ花の中には双盾を助けたいという想いしか無かった。

 

 

「絶対に死なせませんからね。絶対に貴方を助けてみせます」

 

 

四番隊隊舎にたどり着いた卯ノ花。四番隊は殺し屋集団と恐れられている護廷隊には珍しく医療を請け負っている隊だ。

 

 

「麒麟寺さん‼︎助けてください‼︎」

 

「久しぶりに顔出したと思ったら何事だ?」

 

 

リーゼント頭の男性死神、麒麟寺天示郎。卯ノ花に回道を教えた張本人だ。

 

 

「助けてほしい人がいます。私の力だけでは助けられません。礼なら何でもします、彼の命だけは助けてください‼︎」

 

 

息を切らして頼み込む卯ノ花を見て麒麟寺は驚きを隠せなかった。

 

戦う事以外に興味を示さず、より長く斬り合う為だけに回道を教えてくれと頼み込んで来た時は何度か断った事もあった。

 

回道は傷を癒す為の技、戦う事しか頭にない卯ノ花では修める事が出来ないものだと思っていたが根負けして教える事になった。これまで卯ノ花に回道を教えたことに後悔しない日は無かった。

 

自分が教えた技術で更に暴れ回り、罪を重ねるのではないかと思っていたのだ。

 

 

「良いぜ、奥の部屋に連れてきな。その優男を助けてやるよ」

 

 

そんな卯ノ花が必死に誰かを助けようとしているのだ。麒麟寺はそんな彼女の変化に応えてみたくなった。

 




素敵な恋愛描写が出来ねぇ…………………


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双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。

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