砕蜂は四楓院夜一を敬愛していた。支えるべき主として、1人の女性として四楓院夜一を敬愛していた。
それが、双護と出会い砕蜂の中の夜一への想いは少しずつ変化を見せていく。最初は夜一に纏わりつくいけ好かない男と思っていたが気が付けば異性として双護を異性として意識するようになる。
双護を意識し始めてからも夜一への憧れは変わらなかったが、忠誠心や敬愛の心とは別に対抗心のようなものが芽生え始めた。
しかし、幸せそうに身を寄せ合う2人を見て自分はこれで良いと納得させるようになっていた。
しかし、起きてしまった魂魄消失事件。これにより夜一は失踪。双護は四十六室と一部貴族による嫌がらせや精神的な喪失で自我すら危うい状態に陥る。
それからだった。砕蜂が夜一に対して殺意すら覚えるようになってしまったのは。
「さぁ、何処からでもかかってこい砕蜂」
「何時迄も自分の方が上と思うなよ、四楓院夜一‼︎」
夜一は人差し指をクイクイと折り曲げ、かかってこいと誘った。それに対し砕蜂は自身の斬魄刀を勢い良く引き抜き、地面へ突き刺す。
その瞬間、夜一の視界から砕蜂の姿が消える。夜一は慌てる事無く、身を屈め砕蜂の背後からの攻撃を避けた。
「随分と速くなったものじゃな」
「貴様こそ、現世で腑抜けていた割にはよく避けた」
「白打も昔より鋭くなっとるしの。これはうかうかしてられんな」
「隠密機動総司令を捨てた貴様と違って私はこの100年間研鑽を積み重ねて来た‼︎戦士としての格の違いを見せてやろう」
そう言って砕蜂は地面に突き刺した斬魄刀を抜き取り、構える。
「尽敵螫殺『雀蜂』」
砕蜂の右手に蜂を模した様な形に変化し、中指には針を思わせる刃が現れる。
始解をした砕蜂を見て思わず息を呑む夜一。砕蜂の斬魄刀はどういうものか知っているし、その能力も把握している夜一。
しかし、今の砕蜂は夜一の記憶にある砕蜂では無くなっていた。練り上げられた霊圧、技量を増した白打、そして何より目の前の相手を絶対に倒すという気迫が今の砕蜂を形作っていた。
「雀蜂の能力は知っているだろう?降参するというのなら顔面に一発で済ませてやっても構わんぞ」
「知らんうちに物騒になったの………………まぁ正直お主には殴られるのも致し方無いとは思っておる。じゃが、大人しく負けてやるつもりは無いぞ」
瞬歩で距離を詰め拳を放つ夜一。夜一の攻撃を受け流し、砕蜂が雀蜂で攻撃をするがそれを最小限の動きで避ける。
砕蜂の猛攻を捌きながら雀蜂を警戒する夜一。砕蜂が持つ雀蜂の能力とは弐撃決殺。
雀蜂で攻撃した箇所に二度目の攻撃を与えると対象を殺すという能力である。
「どうした、雀蜂を警戒しているせいか攻めが疎かになっているぞ」
「蜂紋華に時間制限があるとはいえ弐撃決殺は警戒すべき力じゃからの」
蜂紋華とは砕蜂が雀蜂で攻撃した際に現れる紋様であり、その箇所をもう一度攻撃する事で弐撃決殺が完成する。
「やはり貴様はその程度という事だ。私が成長した可能性を考慮していない‼︎」
「しまっ‼︎………………」
油断していた訳でも無く、警戒を怠っていた訳でもない。しかし、反応が遅れてしまった夜一。砕蜂の鋭い一撃が砕蜂の胴体を貫く。
すぐさま反撃するがその時には砕蜂は夜一の間合いから離れていた。
攻撃を受けた夜一の胴体には腹部を覆う様に蜂紋華が現れていた。
「蜂紋華が消えるまで逃げようと考えるなよ?それにもう時間制限は無い」
「双護の奴め……………厄介なものを仕込みおって」
夜一は思わず砕蜂を鍛え上げた双護に毒付く。白打の技術は兎も角、瞬歩のみでいえば夜一に並んでいる。瞬間的なスピードのみでいえば砕蜂に軍配が上がる可能性すらあった。
しかし、この呟きは砕蜂に聞こえており、確実に怒りのツボを押さえていた。
「そうやってまたあの人の事を知った口を…………恥を知れ裏切り者‼︎」
「知ってるも何も彼奴とは入隊の頃からの付き合いじゃしの」
「ならば、何故双護殿を捨てた⁉︎答えてみろ‼︎」
「こうして一護を連れてきたという事は何があったかは知っておるのじゃろう?お主らを巻き込む訳にはいかんかっ「巫山戯るな‼︎」」
夜一の言葉を遮り砕蜂が怒りを露わにする。砕蜂の拳は僅かにだが血が滲んでいた。
「巻き込む訳にはいかない?詭弁を語るな‼︎あの人は貴様を助ける為に必要であれば何だって投げ出す。貴様がどれだけ裏切ろうと笑って許すと知っている癖に勝手に背負い込んだ事を私は責めているんだ‼︎」
「砕蜂……………」
「本当に貴様が浦原喜助を助ける必要があったのか⁉︎貴様の権力でも使ってどうにかする事が出来た筈だ‼︎貴様がそうやって双護殿を裏切って消えた事であの人がどんな目に遭ったかは知っている筈だ‼︎」
瞬歩で距離を詰めながら夜一へと猛攻を仕掛ける砕蜂。夜一はなんとか雀蜂の一撃を捌いているが捌き切れなかった攻撃により、身体のあちこちに蜂紋華が現れる。
「砕蜂、本当にすまんかった」
「その謝罪は私に向けるべきものではない‼︎それは貴様があの人に言うべき言葉だ‼︎消えぬ十字架として一生背負って死ね‼︎」
「喜助を助けた事自体に後悔は無いし正しかったと思っておる。ただお主のいう通り他に手段があったかもしれないのも事実。あの時の儂はアレしか思い付かんかった。お主がどうしても許せんというのならその刃を受けるのも構わん。しかしの、彼奴の為にもまだ死ぬ訳にはいかん。じゃから、全力で抵抗させてもらうぞ」
「貴様が消えてからもあの人の心にはいつも貴様がいた‼︎仕事をしている時も、私といる時もあの人の心には貴様がいた‼︎」
砕蜂は依然として猛攻をしかけているが夜一は違和感を感じた。雀蜂での攻撃を出来るだけ避け、攻撃したとしても蜂紋華が出ていない所を狙っている。
怒りや殺意に満ちていた気配が変わり、目尻に涙が浮かび始めていた。
「私だってあの人の心の拠り所で在りたかった‼︎あの人の側にいたかった‼︎」
「砕蜂………………」
砕蜂が異性として双護を慕っている事を夜一は知っていた。自分から消えておいて何様だとなるが、双護が知らない女と一緒になるというのは嫌だった。砕蜂ならば憂う事は無い。そう考えていた。
「あの日、貴様が消えた日。消えたのが貴様で無く、私であったならとどれだけ思った事か」
目尻浮かんでいた涙が大きな雫となって落ち始める。ぽたり、ぽたりと落ちる涙。気が付けば砕蜂は雀蜂を解除し、納刀していた。
「……………………」
「どれだけ近くに居ても心は何処か遠くにある。肌が触れ合う距離いるというのに何処か遠くに感じる。こんか思いをするのであれば私が消えたかった‼︎どうして………………どうして私に命じてくださらなかったのですか、夜一様………………」
泣き崩れる砕蜂。夜一は砕蜂に近づき抱きしめた。
「すまん、儂の我儘がお主を傷付けたんじゃな。お主の言う通り、双護を傷つけ、お主傷つけた罪は一生掛けて償う」
砕蜂は泣いた。この100年間溜まっていた涙を出し尽くすように泣きじゃくった。
最初の構想だと瞬閧使って殴り合うみたいな展開にしたかったけど流れでこうなった。
夜一さん、中々悪い事してるけどその分覚悟決めてやった事なので許してあげてほしい。本人もちゃんと罪悪感感じてるし罪を償おうともしてます。
砕蜂としては夜一に連れて行ってもらえなかったの事よりも、双護に酷い目を合わせた事に憤り過ぎてブチギレしてる感じです。夜一も敬愛してるし、双護の事は異性として好きではあるけど2人が幸せならOKですの精神でいたら夜一居なくなって隙が生まれて攻め込んだら自分は全然相手にされてなくて逆に辛くなるという。
ぶっちゃけ夜一と砕蜂の組み合わせに割り込む双護くんは殴られた方が良い。
夜一と双護の組み合わせは本筋なので変えられませんし変えませんが、他の人との組み合わせが見たい人は僕の活動報告から双護は致したいの所にリクエストを書いてください。
双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。
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涅ネム (マユリ印ヒロイン)
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虎徹勇音 (長身系真面目臆病風妹)
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砕蜂 (一途な真面目ちゃん)
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雛森桃 (正統派美少女)
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四楓院夜一 (褐色お姉さん)
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その為 (活動報告にお願いします)