卯ノ花さんの光源氏計画   作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)

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やめて!!死なないで時灘!!

また月詠神楽で斬られたら時灘は死んじゃう!!お願い死なないで時灘!!疋殺地蔵の毒はまだ残ってる。ここを堪えれば勝てるんだから!!



次回、時灘死す!!


時灘、死す!!

「ヨミちゃん、どれくらい持つ?」

 

 

『無理矢理毒を押さえ込んでる状態だから長くは厳しい』

 

 

双護にとって不思議な感覚だった。痛覚があるというのに半身が全く動かないのだ。疋殺地蔵の使い手の事はそれなりに長い付き合いである為ざっくりとした能力の把握はしていたが、実際に受けてみると想像していたよりも意地の悪い能力であった。

 

 

「解毒の条件もよく分かってないしね。これ以上長引かせるつもりもないよ」

 

 

 

「笑わせてくれるな、卯ノ花‼︎少なくとも半身は麻痺してる筈だというのに私に勝つつもりなのか!!!!!」

 

 

「確かに、ヨミちゃんに動かせるようにしてもらってはいるけど、体半分はまともに動かせない。けど、僕が弱くなったってお前が強くなった訳じゃないだろ」

 

 

「餓樂廻廊‼︎」

 

 

「ヨミちゃん、合わせてね」

 

 

『もちろん』

 

 

吠えるように艶羅鏡典を餓樂廻廊に変化させる時灘。時灘の背後に現れた怪物は双護を捕食しようと一斉に動き出す。

 

半身の操作をヨミに任せている為天魔影狼のような技で相殺する事は出来ない為今の双護に取れる選択肢は餓樂廻廊のようや高火力の斬魄刀が満足に振るえない近距離戦しかない。

 

襲ってくる餓樂廻廊を弾きながら少しずつ距離を詰めていく双護。体半分をヨミに無理矢理動かしてもらっているせいなのか反応は出来ていても若干の遅れが見えてしまう。

 

 

「どうした、どうした⁉︎あれだけ大口を叩いた割に傷だらけじゃないか‼︎」

 

 

幾ら本来の餓樂廻廊よりもスケールダウンしているとはいえその威力はかなりのもの。本来の動きが出来ない今の双護では捌ける攻撃も捌けない。

 

なんとか防いでいるが少しずつ傷は増えていく。

 

 

「やっと良い顔をするようになったじゃないか、卯ノ花‼︎お前も高澤も善人ですといった顔をする奴らの苦しむ顔はいつ見ても最高だよ‼︎」

 

 

「お前、高澤さんの事覚えてるのか」

 

 

「忘れる訳が無い‼︎お前程では無いにしろアレはそれなりに良い玩具だったからな。もっとアレで遊べなかったのが悔やまれる」

 

 

「それを聞いて安心したよ」

 

 

突如、双護を襲っていた餓樂廻廊が全て爆ぜるような爆炎に呑まれ、焼け落ちた。

 

月詠神楽からは一度目の瞬閧とは比べ物にならないほどの炎が吹き荒れている。

 

 

「お前の事だから高澤さんの事忘れてると思ってたけど覚えてるなら良かった。忘れたまま死なれちゃ高澤さんに申し訳が立たない」

 

 

「美味い話には裏があるというだろう。なんの警戒もせず、目の前にぶら下げられた人参に飛びつくからあんな目に合う。あんな法螺話を信じるような親では高澤は遅かれ早かれ死ぬ事になってただろうさ」

 

 

「清々しいまでのクズだな、改心の余地があるって信じてた浮竹が不憫に思えてきたよ」

 

 

「お前じゃなくてあいつを玩具にするのも面白そうだ。お前を殺した後にでも遊ばせてもらおう‼︎」

 

 

再び餓樂廻廊を繰り出す時灘しかし、現れた化け物は一瞬にして消し炭となってしまう。

 

 

「僕が言うのもアレだけど浮竹は怒らせない方が良いよ。あ、でもお前にこの後なんて無いんだから気にする事じゃないか」

 

 

纏っている影と合わさって黒く揺らめく双護の炎。いつのまにか時灘を間合いに入れた双護は二度と月詠神楽を振るう。

 

すると鮮血と共に時灘の両腕が宙を舞った。

 

 

「ッッッーーーーーー‼︎‼︎‼︎」

 

 

突如走る激痛に痛がる声すら出ない時灘。ヨミの影で止血されている為そのまま死ぬ事も出来ない。

 

 

「何か言い残す事はある?」

 

 

「はっ、尸魂界の歴史たるつなーーーーーーー」

 

 

「別に言わせてあげるとは言ってないけどね」

 

 

時灘が言い切る前に首を刎ねる双護。夥しいほどの血を流しながら糸の切れた人形のように力なく倒れ込む時灘の身体。

 

 

「続きは地獄でゆっくりと話すと良い」

 

 

破道の五十四である廃炎でこときれた時灘の遺体を焼き尽くす双護。時灘の遺体が灰になったのを見届けると双護の体を異様な脱力感が襲った。

 

 

『ご主人、無茶したから大分霊力使ってる。疋殺地蔵の毒も残ってるからちゃんと治してもらった方がいい』

 

 

双護の使う瞬閧は歴代の瞬閧と比べかなり特殊なものである。炎属性の鬼道の威力を底上げする為に風の属性を無理矢理捻じ込んだ事で霊力の消耗がかなり激しくなってしまっている。

 

 

「四番隊に戻らなきゃな…………あーやばい、半身どころか体全体動かしにくくなってきた」

 

 

『ヨミが無理矢理止めてて、その間にご主人が動き回ってたから毒の回りが速くなってる』

 

 

「ごめん、ヨミちゃん……………斬魄刀に戻っててくれ…………る………………か、な」

 

 

意識が薄くなっていく中でなんとか言い切った双護はその場に倒れ込む。

 

 

(やったよ、高澤さん…………みんな、あとはたの………)

 

 

「無茶する所は烈さんに似たのかな?」

 

 

「と、父さん⁉︎」

 

 

地面に倒れようとしていた双護を抱きとめたのはいつのまにか現れていた双盾だった。

 

普段は病弱ゆえに四番隊隊舎で寝たきりの生活をしている双盾がなぜか自分のまえに現れた事に薄れかけていた意識が目覚める双護。

 

 

「なんでここにいるの⁉︎寝てないと‼︎」

 

 

「なんでって言われても迎えにきたからとしか答えられないな…………今日は凄く体調が良いんだよ。でも、後で烈さんへの言い訳一緒に考えてくれると嬉しいかな」

 

 

「やっぱり病室抜け出してきたんだ」

 

 

双盾の体調が良い時は病室を抜け出し隊舎内を散策したり、訓練中の隊士にアドバイスしていき烈に見つかり怒られると言うのが四番隊の日常風景である。

 

当初は隊長の夫という事で扱いを躊躇う隊士が多かったが、本人の温和な雰囲気と優しい口調によりすっかり人気者となっている。

 

 

「その話は置いといて何か言う事は無いかい、双護?」

 

 

「迎えにきてくれてありがとう?」

 

 

「それもそうだけど、違うかな」

 

 

「えっと………………ただいま、父さん」

 

 

「おかえり、双護」

 

 




CV山寺宏一におかえりなさいとか言われてぇ人生だった。

双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。

  • 涅ネム (マユリ印ヒロイン)
  • 虎徹勇音  (長身系真面目臆病風妹)
  • 砕蜂    (一途な真面目ちゃん)
  • 雛森桃  (正統派美少女)
  • 四楓院夜一  (褐色お姉さん)
  • その為 (活動報告にお願いします)
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