卯ノ花さんの光源氏計画   作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)

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護廷、動く

8話

 

祝言を終え、無事夫婦となった双盾と烈。これにより双盾は痣城から離縁する形となり、2人の苗字は卯ノ花となった。

 

双盾は病室から、四番隊舎にある烈の屋敷に移動出来るまで回復していた。

 

 

「名を名乗るがよい」

 

 

「卯ノ花双盾と申します。以後お見知り置きを」

 

 

烈が結婚して以降初の隊首会が開かれた。そこには各隊の隊長達だけではなく、双盾もいた。

 

珍しい参加者に威嚇を込めてなのか普段よりも強めに霊圧を解放している隊長達。一般隊士であれば息を詰まらせる程の高密度の空間であっても双盾は凛としていた。

 

 

「ふふ、皆さん。そのように双盾を警戒しなくても彼は敵ではありませんよ。話があるのなら私が聞きますが?」

 

 

双盾の名乗りで夫婦である事を実感したのか烈はご満悦だった。しかし、次の瞬間には冷たい霊圧を解き放つ。

 

能面のような無表情でいた烈が笑顔を浮かべているだけで他の隊長達にとっては恐怖だ。それに加えて他者を殺さんとする冷たい霊圧で隊長達は冷や汗が止まらなかった。

 

 

「皆の者、気を鎮めよ。して、双盾よ…………お主が提案した若手隊士の教育制度の導入だが大変興味深い」

 

 

元柳斎の一言で警戒を解く烈。烈が霊圧の解放をやめた事で隊長達も安堵した。元柳斎がいなければ自分達は死んでいたかもしれないと思うほどだった。

 

双盾が病室にいた時、暇潰しにと考えていた鬼道や斬術の練習方を他の隊でも導入すべきと烈を通して元柳斎に提案したのだ。

 

 

「机上の空論でしたが、烈の意見も加えてみたら思っていた以上のものになりました。現在、烈の許可を得たうえで四番隊の隊士で実践しています」

 

 

「うむ、成果が出たならまた報告するがよい」

 

 

今の護廷十三隊は強い。滅却師の侵攻を防ぎ、数多の虚や逆賊を討伐してきた。

 

しかし、若い隊士の実力不足や次世代の隊長副隊長の候補が中々決まらないという課題を抱えていた。平均的な戦力で一番劣っている四番隊の実力が底上げされれば他の隊では更なる効果が見込める。

 

元柳斎は双盾の言葉を聞いて若干だが目を細めた。

 

 

「この提案聞いた上で儂は死神の育成機関の設立を宣言する。また、この若手隊士の育成案を各隊実行せよ‼︎異論のある者はこの場で申してみよ‼︎」

 

 

勿論異論は無い。どの隊も次世代の育成は急務なのだ。隊士の強化案が成功したならそれを使って自身の実力を更につける事もできる。

 

どの隊も十一番隊ほどでは無いが戦闘狂の一面を持っている。より強くなってより強い者と戦うという事に心が躍らない訳が無かった。

 

 

「といっても育成機関の方は今すぐに出来るものでは無い。先ずは各隊の隊士の育成を任務とする」

 

 

幾ら次世代の育成が急務だからといって死神の育成機関を作るのは容易ではない。場所の確保、人員の確保、貴族への根回しなどやる事を挙げればキリが無い。

 

それにいきなり育成機関を作ると言っても貴族達は承認しない。そこで貴族達を認めさせる為に双盾の育成案が正しい事を現役の隊士で実践して結果として示す事が必要になってくる。

 

 

「では、以上をもって此度の隊首会を終了とする。解散‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隊首会が開かれていた時と同時刻、痣城邸に複数の貴族が集まっていた。

 

 

「あの忌々しい愚物を放り出せたと思ったが、一部の者達の間では卯ノ花を痣城の分家として迎え入れ愚物を当主にという輩がいる」

 

 

痣城当主は、自分の地位を脅かす双盾を追い出す為に卯ノ花との見合いを承諾し実質的な追放に成功したが、反対派は護廷の隊長と結婚した事で逆に勢い付いていた。

 

 

「ワシらにどうせよと言うのじゃ」

 

 

「あの愚物を殺さねばならん。あの愚物を生かしておいては貴様らとてその地位が危ぶまれよう」

 

 

双盾の噂は貴族の間では相当なもので、その才能から自身の家系に加えたいと考える貴族もいる。

そうなれば今の当主達は地位を追われる事になる。

 

 

「かといってあの者はあの卯ノ花ハ千流の手元にあるのだろう。暗殺者を送り込むのは得策とは言えんぞ」

 

 

「濡れ衣を被せようにも四番隊に移動した事でそれも難しくなった」

 

 

双盾を殺す上で最大の壁となるのが烈だ。しかし、そこらの暗殺者程度では相手にもならない。

 

罪を被せようにも好き勝手やっていた十一番隊の時とは違って罪の被せようが無い。

 

 

「愚物とあの罪人の間に子が産まれるのを待つ。産んだ直後であればあの罪人も弱っている。貴様らにはあいつらの監視と暗殺者を見繕ってもらう」

 

 

「ふむ、ならば四十六室へ多少の根回しも必要か」

 

 

万全の状態の烈を殺す事が出来るのは瀞霊廷の中では元柳斎しかおらず、一介の貴族では彼を簡単に動かす事は出来ない。

 

産後の体力が無くなった状態であれば殺す事は出来る。そして烈を殺せれば病弱な双盾を殺す事は容易。

 

 

「そういえば…………流魂街の更木に恐ろしく強い奴が居ると聞いたが」

 

 

「ふん………誇り高き痣城が、そんな流魂街の名も知れぬ者を使うなど出来んわ。兎も角、この計画が上手くいった暁には相応の報酬をくれてやる」 

 

 

「いざとなれば四十六室を通して強引にでも殺せばよい。そう構えずともワシらに任せるが良い」

 

 

集まった貴族達は下卑た笑顔を浮かべ暗躍しようとしていた……………………

 




双盾結婚して反対派が活発に………貴族達不安よな。痣城、動きます。の巻

中央霊術院の創設フラグと怪しげなフラグの建設……………更木にいる強い奴とは………………この先の展開を書けると思うとなんかワクワクしてきました。皆さんに楽しんでもらえるような激アツ展開を書ければと思ってるので楽しみにしていてください。

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双護くんヒロインダービー!!!!※双護くんと絡ませるのが明らかに難しいキャラはヒロインとしての採用が難しくなりますのでそこはご了承ください。

  • 涅ネム (マユリ印ヒロイン)
  • 虎徹勇音  (長身系真面目臆病風妹)
  • 砕蜂    (一途な真面目ちゃん)
  • 雛森桃  (正統派美少女)
  • 四楓院夜一  (褐色お姉さん)
  • その為 (活動報告にお願いします)
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