リンディさんと厚い握手を交わした後、私はユリがいる取り調べ室へ連れて行ってもらった。
「大丈夫かなぁ…」
「大丈夫よ。ユリさんの相手をしてるのは優しい子だから
ユリさんの嫌がるような酷い事は絶対してないわ。」
少し不安になって漏らした独り言に優しい言葉をかけてくれるリンディさん…
さすが一児の母といったところか、一言一言の安心感がまた違う。
…でも、さすがにあのユリが易々と他人、しかも自分を捕まえた相手の仲間と友達になるとは考えにくい。
だって、負けたら即、腹を切りそうなカタブツな雰囲気をいつもだしてんだよ?
…予想通り、扉越しにユリのいる部屋に耳を澄ましてみるが声一つ聞こえてこない。
(やっぱり黙秘権とかガンガン使って場の空気を険しいものにしちゃったのかなぁ…)
彼女なら十分にやりかねn「キャー!!それだけはダメ―――!!」
すると突然、扉の向こう側からユリのものではない悲鳴が…
(ついに殺っちゃったか…)
恐る恐る扉に近づく。
自動でスライドして開いた扉の先には…
ボードゲームで仲良く遊ぶユリとエイミィさんと思しき女の子がいた。
…まっ、まぁ、こ…こんな事だろうとは思ってたけどねっ!
「ねっ!言った通りでしょ? エイミィなら安心だって!……ここまでとは思ってなかったけど…」
リンディさんの予想もを超える光景だったようだ。
でもまぁ、あのカタブツな感じのユリが、ニコニコしながら遊んでいるところをみると
普段の様子とのギャップで少し驚いたが、半面、少しだけ安心感のようなものも感じられた。
「おいっ!お前…子供を見る母親のような顔になってるぞ……大丈夫か?」
「……? クロノこそ、私の顔の小さい変化が分かるほど見てるなんて……大丈夫?」
「なっ! 人がせっかく心配してやったのにっ」
そう言って、クロノはそっぽを向いてしまった…
(でも、クロノに言われなかったら気がつかなかった…
私がそんな表情をしてたとは………老けたのかな?)
私たちがそんなやり取りをしながら入り口で立ち尽くしていると
エイミィさんがイスから立ち上がり不安げな表情で私たちの方へ近づいてきた。
「艦長!!ユリちゃんはいい子です!!」
「分かってるわ。安心してちょうだい」
「じゃあっ!」
「そう、彼女たちは無罪放免。そしてもうひとつあなたに良い知らせがあるわ。
今日から彼女たちはあなたの“同僚”になるの」
「!!!」
エイミィさんは満面の笑みでユリのもとへ駆けて行き、
ユリの手をブンブン振りながら握手をして喜びを表している。
…アレ?……ここにきて私、まさかの空気化?
「いけない!このままではクロノと同じ空気君的立ち位置に!!」
「誰が空気君だ!!」
「君だよクロノ…まさか気がついてなかったの!?」
私とクロノがワイワイ騒いでいると、エイミィさんが再びこちらへ近づいてきた。
「あなたが澪ちゃんだよね。さっきはごめんね…
私はエイミィ・リエッタです。エイミィって呼んでくれていいよ!これからよろしくね!」
「はっ、はい!!よろしくお願いします!」
…とても気さくな人だった。
いきなりフレンドリーな話し方をするもんだから少し戸惑ったがこういう人は嫌いじゃない。
むしろ、好感のもてる人だtt『マスター。夕食を摂られるべき時間になりました。』
…確かにニケの言うとおり、お腹が空いてきた。でも、私の感想の最中、その上
とても良い雰囲気の中でその発言は余計だったと思うよ……
「ニケ…ごはんは後で食べるから…」
『いけません。食事は定期的に摂り、
身体活動のためのエネルギーを絶やさないようにしなければなりません。』
「でもいまh『即時帰還を進言します。』…」
私の言葉を
すると、エイミィさんがニケに話しかけた
「ニケさんだよね? 私たちこれからのことを話し合わないといけないから
少しのあいd『マスターの
いえ…」
エイミィさんが撃沈した。
「ニケさんの言うことにも一理あるわね。……じゃあ、この
『ですが、時間的に帰宅時には夜の道を歩くことになります。』
「なら、今晩はこの艦に泊まっていくといいわ!澪さんの住んでいるとこでは明日は日曜なのだし。」
『……了解しました。それでいいでしょう。』
おぉ!さすがリンディさん!!
あのニケを言い伏せるなんてっ………この人…できる!
そして、今更ながら私は思う
(私とユリの意思は聞かないんだね…二人とも)
見事に大きい流れに逆らえず、流されるヘタレ気味な私であった……
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