曜とルビィの事件簿   作:la55

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※この物語は2020年3月現在の時刻表を参考に作っております。
※この物語は毎週月・水・金に投稿しております。


曜とルビィの事件簿Ⅱ~殺人列車で行こう?~ 前編

♪~

ここは熊本駅の三角線ホーム。そこでは軽快なジャズの音、「A列車で行こう」の音楽が流れていた。これには、曜、

「なんか旅情を感じられるジャズの音だね!!」

と言うとルビィも、

「うん、そうだね!!」

と返事を返していた。

 そんな曜とルビィであったが、ちょうどそのとき、黒と金のボディをした観光特急がホームに入線してきた。その観光特急の名は「A列車で行こう」。國鉄九州総局が誇るD&S特急の1つである。D&S、九州総局では「特別なデザイン(D)、運行する地域に基ずくストーリー(S)」の列車のことを「D&S特急」と名付けていた。その1つが「A列車で行こう」である。

 この「A列車で行こう」であるが、その特徴はなんといってもカウンター形式のバー、「A-TRAIN BAR」が設けられていることであり、そのバーではビールにハイボール、この列車オリジナルのカクテルが飲めるようになっていた。

 そんな「A列車で行こう」であるが、曜とルビィがこの列車に乗る目的、それは、ズバリ、

「これで大人の雰囲気が楽しめるね!!」(曜)

「うんっ!!」(ルビィ)

そう、いち早く大人の雰囲気を味わいたい、ためだった。

 そんなことを言っている間に熊本駅のホームに「A列車で行こう」が到着、曜とルビィが乗り込もうとしている、そのときだった。突然、

「あれっ、陽ちゃんとルビィちゃんではないですか?」

と2人を呼ぶ声が聞こえてきた。これには、ルビィ、

「あれっ、誰か、ルビィたちのこと、呼んでいる!!」

と後ろを振り返る。すると、そこにいたのは・・・、

「南さん!!」(ルビィ)

そう、そこにいたのはこの世界にはいないはずの南だったのだ。これには、曜、

「あっ、南さん!?たしか、あっちの世界に戻ったのではなかったのですか?」

とびっくりしてしまう。これについては、前作、「曜とルビィの事件簿」のエピローグを呼んでもらいたいのだが、前回のコラボの際、la55の世界と新庄さんの世界が離れたときに南たちがお別れのメールを送ってきたのだが、それによって曜とルビィは南たちがこの世界の住人ではないこと、そして、南たちがもとの世界に戻ったことを知ったのである。そのため、もう南たちとは会わないと曜とルビィは思っていたのだが、ここにきてまさかの再会を果たすとはさすがの曜もびっくりだったのである。

 そんな曜に対し南の隣にいた青年がこう言ってきた。

「あっ、この人たちが南さんが言っていたこの世界での協力者なのですね」

この千年の言葉に、ルビィ、はっとする。

「えっ、この人、誰?梶山さんじゃないの?」

ちなみに梶山とは南の元相棒であり、前作にも出演していた公安官である。今は班長として活躍しているのだが、それは置いといて、これには、南、

「まぁ、職業柄、異動というものがあるのだけどね」

と前置きしつつ隣にいる青年の紹介をした。

「俺の今の相棒である高山だ。俺と同じく鉄オタでもある」

 すると、その青年こと高山は自己紹介と始めた。

「始めまして、僕の名は高山直人、列車をこよなく愛する鉄オタであり、公安特捜班の一人です」

これには、曜、

「それを聞いているだけで「類は友を呼ぶ」って感じがするよ・・・」

と言うと、南、

「まぁ、たしかに俺は鉄オタであることを認めるが「類が~」はちょっと言い過ぎではないか・・・」

と言ってしまっていた・・・。

 

 そんな4人であったが「A列車で行こう」は「A列車で行こう」のBGMとともに熊本駅を12:23に出発した。そのとき、ルビィ、あることに気づく。

「あれっ、この列車ってある列車に似ているような気がする!?」

そう、なんか、列車の形式がある列車に似ている、というのだ。これには、南、

「まぁ、たしかに、ルビィちゃんの言っていることもたしかだな」

と言うと、ルビィ、

「?」

と頭の上にハテナマークを浮かべてしまった。これには、南、

「あっ、ルビィちゃん、ごめんごめん」

と謝ると高山が嬉しそうになりながらも、

「まさか、ルビィちゃんも鉄オタですかな?」

と言ってしまう。これには、曜、

「えっ、ルビィちゃんって鉄オタなの?」

と言うも、ルビィ、それを、

「全然違うよ!!なんかある列車に似ていると思ったの」

と完全否定しつつも別の列車と同じものを感じていた。

 そんなとき、高山がルビィが感じたものの正体を明かしてくれた。

「ルビィちゃんが感じたもの、それはね、特急ゆふ号、じゃないかな。この列車はね、ゆふ号や九州横断特急で使っていたキハ185系を改造したものなんだよ」

そして、高山はこの列車について詳しく語った。この「A列車で行こう」を含めたキハ185系であるが、昔、四国総局の方で活躍していた特急列車であったが後継の列車が登場してくると余剰が生まれるようになった。そのため、このとき、古い列車の後釜を探していた九州総局の利害の一致のため、キハ185系数十両が四国から九州へと渡ったのである。その後、キハ185刑は「ゆふ」「九州横断特急」として今でも活躍しているのであるが、その一部がある列車を経て「A列車で行こう」に改造されたのである。

 で、この高山の説明を聞いてルビィは目をキラキラさせながら、

「ということは、この列車って、昔、四国で活躍していたのが今では九州で活躍しているだね!!」

ただ、これには、曜、

「たしか、以前に一度、この説明を南さんがやっていたような気が・・・」

曜、たしかにそうだが、ここはぐっとこらえよう。ただ、その説明に満足しているせいか、高山、

「どやっ!!」

とどや顔になっていた。まぁ、以前、同じような説明をしていた南からすれば高山のどや顔にはただただ、

「ははは・・・」

と苦笑いするしかなかった・・・。

 

 とはいえ、実はこの「A列車で行こう」、熊本~宇土~三角と短い距離を走るため、乗車時間は40分とかなり短かった。そのため、曜とルビィはある目的を果たす。それは・・・、

「う~、うまい!!もう一杯!!」(ルビィ)

「これぞ大人って気分だね!!」(曜)

そう、その目的とは・・・、「A-TRAIN BAR」で飲んで大人の雰囲気を味わうことだった。でも、2人はまだ未成年じゃ・・・、ってご心配なく。だって・・・、

「まだお酒は飲めないけど、デコポンジュース、とてもおいしいね!!」(曜)

「うんっ!!」(ルビィ)

「A-TRAIN BAR」といえばハイボール・・・なのだが、2人は未成年、ということでデコポンストレートというジュースを飲むことで大人の雰囲気をいち早く味わっていたのだ。

 そんなときだった。突然、2人の目の前に聞きなれた声が聞こえてきた。

「こちら、デコポンストレートをサイダーで割った(ノンアル)カクテルだよ!!」

すると、曜とルビィ、2人ともカウンターの上に出されたデコポンサイダー割りを飲むと、

「うまい!!」(曜)

「とてもおいしいね!!」(ルビィ)

と喜んでしまった・・・のだが、ふと、曜、

「こんな(ノンアル)カクテル、よく考えたね・・・」

と言っては前を向く。すると、突然、曜、

「って、千歌ちゃん!!」

と千歌の名前が出てしまった。これには、デコポンサイダー割りを出したバーテンダーこと、

「そうです!!私、千歌です!!」

と、なんと、千歌がいるではないか!!これには、ルビィ、

「千歌ちゃん、なんでここにいるの?」

と千歌に言うと、千歌、なんかすごいことを言い出してしまった!!

「だって、千歌、この列車のバーテンダーにあこがれていたもん!!でも、まだ未成年だから、私、未成年の人にも楽しめるように未成年専用のバーテンダーとして働いているんだよ!!」

これには、曜、褒めてしまう?

「う~、千歌ちゃんって神出鬼没だよね・・・。去年の9月なんて、SLの補助機関士だったり、かとおもえば「あそぼーい」や「36+3」のクルーの一人になっているんだよ。私からすればすごいと思うよ・・・」

まぁ、これについては前作を読んでもらえたら幸いなのだが、そんな曜の言葉を真に受けてか、千歌、

「陽ちゃん、もっと褒めて、褒めて」

と声をあげていた。

 そんななか、南と高山はBARで飲んでいる人を見た。すると、

「なんか怪しいですね」(高山)

「たしかにそうだな」(南)

と2人はその怪しい雰囲気を醸し出しているその人を見る。というのも、その人はまるで体育会系な体格をした、全身黒ずくめ、黒い帽子に黒いコート、黒いズボンとまるで某有名な探偵漫画に出てくるような服装をしていたのだ。その人は千歌の隣にいたバーテンダーにこんな注文を繰り返していた。

「Aサイダーを1つ・・・」

Aサイダー、それは「A列車で行こう」で売られているオリジナルサイダーであった。ちなみに、千歌が曜とルビィのために出したデコポンサイダー割りはデコポンストレートにこのAサイダーで割ったものだった。そのAサイダーだけを飲んでいた黒ずくめの人に対しそのバーテンダーはこんなことを言ってしまった。

「お客さん、Aサイダーだけ飲んでいますね。少しはハイボールを・・・」

だが、これには、黒ずくめの人、すぐに、

「俺はお酒が飲めないんだ・・・。あまりそのことを言うな・・・」

と断りをいれてきた。そんなあまりに怪しすぎるのか、南は職業柄、自分のスマホに黒ずくめの人を写真に撮った。これには、高山、

「サイダーばかりを飲む人なんて、なんか怪しいですね」

と言うと南も、

「うん、そうだな・・・」

と自分のスマホをなおすとともにうなずいていた。

 

 と、そうこうしているうちに「A列車で行こう」は一面一千(+側線)の終点三角駅に13:03に到着)、曜とルビィ、南と高山は「A列車で行こう」を降りた(なお、この列車は13:50に「A列車で行こう」熊本行きとして運行)。そのあと、4人は世界遺産である三角西港へと車で移動、4人で観光した・・・かにみえたが、13:20ごろ、南のもとにある電話がはいる。

「はい、南ですが・・・」

と電話にでる南。すると、南、こんなことを言ってしまう。

「なんだって!!熊本駅のトイレで人が殺されたって!!」

そう、なんと、熊本駅のトイレで男性の殺人遺体が見つかったのである。死因はナイフでひと刺し。南はすぐに後方に待機させてある、桜井、岩泉、小梅そ熊本駅に直行させるとともに元相棒の梶山にもすぐに連絡すると、

「至急、熊本駅の防犯カメラの映像を見てくれ」

と梶山にお願いした。すると、すぐに、梶山、それを察知したのか、

「それならもうすでに確認は済んでいます」

という連絡が南のもとにもたらされた。これには、南、

「梶山、でかした!!すぐに教えてくれ」

と言うと梶山はすぐに南に報告した。梶山の報告は以下の通りである。被疑者が殺されたトイレの入口を捉えていた防犯カメラの映像から被疑者が殺されたのは12:24ごろ、その30秒前に被疑者と一緒にトイレに入っていく人がいた、というものだった。

 そして、梶山は重大なことを南に報告した。

「そして、被疑者と一緒に入っていった人の服装はあまりに特徴的でした。全身黒ずくめでした。それはまるで「自分が犯人です」といっているものでした」

これには、南、はっとする。

「たしか、俺たちが乗っていた列車にもそんな人がいたぞ」

 しかし、そのとき、梶山はあることを南に伝えた。

「でも、それだと矛盾していませんか。南と高山が乗った列車、「A列車で行こう」、は熊本を12:23発ですよね。でも、被疑者が殺されたのは12:24ごろです。なので、「A列車で行こう」に乗っていた人が熊本駅で被疑者を殺すことは不可能です」

そう、「A列車で行こう」に乗っている人がその被疑者を殺すことなんて不可能だったのだ。南たちが乗っていた「A列車で行こう」は熊本駅を12:23に発車している。対して、被疑者が殺されたのは12:24ごろ、1分のタイムラグが生じている。なので、「A列車で行こう」に乗っていた全身黒ずくめの人が熊本駅で被疑者を殺すことは現時点の情報では不可能だったのだ。

 そんな南たちであったがことの重大さを鑑みて、曜とルビィを連れて三角駅へと戻っていった。これには、ルビィ、

「まさか、事件!?」

と南に言うと、南、

「ああ、そうだ」

と答えていた。これには、曜、

「なんか南さんと一緒にいるだけで事件が起こりやすいよ」

とただただそう言うしかなかった・・・。

 

 そして、南たちが13:28ごろに三角駅に到着、すると、そこには体育会的な体格をしている黒ずくめの男とその男と体格が似ている付き添いの男がいた。これには、南、

「なんか怪しそうだな」

と言ってはその男たちのところに行くとその男たちに声をかけた。

「大変申し訳ないがちょっと聞きたいことがあるのだがね・・・」

 すると、黒ずくめの男の付き添いの男がこんなことを言い出してきた。

「あの~、私たちにどのようなご用件でしょうか」

これには、黒ずくめの男の付き添いの男、

「あっ、鉄道公安隊の人でしたか」

と驚いては自己紹介を始めた。

「私の名前は牛沼南斗と言います。隣にいる黒ずくめの男は私の双子の兄の牛沼北斗といいます」

どうやら黒ずくめの恰好をしている男が双子の兄の牛沼北斗、付き添いの人が双子の弟の牛沼南斗というのだという。

 すると、北斗の方が南に対していちゃもんをつけてきた。

「う~、お前は誰だ!!俺に近づくんじゃない!!」

これには、ルビィ、北斗の息がかかったのか、こんなことを言い出してしまう。

「うわ~、お酒くさいよ!!」

そう、北斗は酔っぱらっていた。いや、かなり酒浸りになっていたのだ。これには、高山、

「なんでこんなに酒浸りになっているのですか?」

と北斗に尋ねるも北斗はただ、

「酒を飲みたいから飲んでいただけだ!!」

とただ答えるのみであった。

 そんな北斗をみてか、南斗、こんなことを言い出した。

「北斗は酒癖が悪いのです。お酒があればどんどん飲んでしまうのです。私はお酒を飲まないのとは対照的ですね」

そんな南斗の言葉を南は耳を傾けて聞いていた。

 そんななか、南の近くにいた刑事は黒ずくめの服を着ていた北斗を見てはあることをつぶやく。

「もしかして、熊本駅で人を殺したのは北斗さんではないでしょうか・・・」

どうやら、刑事、北斗を熊本駅での殺人の犯人ではないかと睨んだのである。

 だが、曜は意外なことを言った。

「あの~、もしかして、「A列車で行こう」に乗っていませんでしたか、北斗さん・・・」

これには、北斗、こう答えた。

「あぁ、たしかに、俺は「A列車で行こう」に乗っていた。そこのBARで俺は飲んでいただ」

これには、ルビィ、列車のなかでのことを思い出しては、

「たしかに黒ずくめの人は乗ってBARで飲んでいた・・・」

と驚いてしまった。

 そんな曜とルビィの言葉に刑事ははっとした。

「これでは熊本駅での殺人の辻褄が合わなくなるではないか・・・」

そう、北斗を犯人とみた場合、辻褄が合わなくなる・・・、そう刑事は思ってしまったのである。だって・・・、

「たしか、全身黒ずくめの犯人は12:24に(熊本駅のトイレで)被疑者を殺したはず。でも、目の前にいる黒ずくめの人(北斗)は(熊本駅を)12:23に発車した「A列車で行こう」に乗っていた。これじゃアリバイがあるじゃないか・・・」

たしかに北斗にはアリバイがあった。また同じことを言うが、全身黒ずくめの人が熊本駅のトイレで被疑者を殺したのは12:24ごろ、でも、全身黒ずくめの人が熊本12:23発の「A列車で行こう」に乗っていた。なので、もし、黒づくめの人が北斗でああるなら、北斗のアリバイは実証されたことになるのである。

 と、ここで別の刑事があることに気づいた。

「でも、そうだったら、「A列車で行こう」に乗っていた黒ずくめの人が別人だったら北斗さんが犯人だと説明できるのではないでしょうか」

たしかにその通りである。被疑者を殺した黒ずくめの人と「A列車で行こう」に乗っていた黒ずくめの人が別人だったら北斗のアリバイは崩れるのである。

 だが、ここで南斗がその刑事の意見を崩した。

「でも、それだったらここに北斗はいないはずです。だって、12:24に被疑者を殺してここに来るまでの交通手段がありませんから・・・」

たしかにその通りであった。12:24ごろに被疑者は殺された。それなのに、その約1時間後には北斗がここにいる、それに間に合うための交通手段がないというのだ。たとえば、ここまで車で来ることもできるが、北斗は酔っぱらっている、これだと飲酒運転になってしまうのである。また、熊本駅から三角駅付近までは特急バス「あまくさ号」が走っているのだが、それに間に合うためのバスがなかったのである。いわば、北斗がここに来る交通手段なんてなかったのだ。

 こうなると警察もお手上げなのか、

「「A列車で行こう」の乗客に聞きにいけ!!」

とばかりに三角駅に残っていた「A列車で行こう」の乗客に聞き込みを行うもよっぽろ目立っていたのか、黒ずくめの人が列車のBARで飲んでいたことを次々と証言していった。さらには、黒ずくめの人は「A列車で行こう」が到着した13:03から13:24ごろまでずっと三角駅近くにいたこと、そのあと、黒ずくめの人は三角駅構内に入っては付き添いの人である南斗を連れて13:26ごろに三角駅から出てきた、とのことだった。これでは北斗の証言が証明されてしまう。そのためか、警察、

「う~、これでは事件が振り出しに戻ってしまった・・・」

と悔し涙を流していた。

 

 一方、曜とルビィは三角駅構内を巡っていた。事件のことは南たちに任せ、自分たちは三角駅構内を巡ることにしたのだ。そのとき、ルビィはあるものを見つける。

「えっ、なんで、普通列車がここにいるわけ?」

そう、なんと駅のホームには13:31発の普通列車が止まっていたのである。これには、曜、慌てふためく。

「でも、たしか、この三角駅って1つのホームしかないよね!!それなのに次の「A列車で行こう」の出発は13:50!!今は13:29!!「A列車で行こう」がどこにもいないよ!!「A列車で行こう」ってどこにいったの?」

そう、今まで曜たちが乗っていたはずの「A列車で行こう」がどこにもいなかったのである。三角駅は1つのホームと1つの側線を持つ。なので、普通ならホームもしくは側線に「A列車で行こう」が止まっているはずである。だが、そのホームには13:31発の普通列車が止まっているのみだった。むろん、側線にもいなかった。でも、「A列車で行こう」は、今度、13:50に三角駅を出発することになっている。それなのに「A列車で行こう」は三角駅のホームにももう1つの側線にもいなかったのだ。そのため、曜とルビィは慌てふためいたのである、こう言いながら。

「千歌ちゃんはどこにいったの?」(曜)

「千歌ちゃん!!」(ルビィ)

そう、千歌は、今、「A列車で行こう」のBARでバーテンダーをしている。それなのにその「A列車で行こう」が行方不明、なので、とうの千歌も行方不明、となっていたのである。

 そんなときだった。突然、曜とルビィのところにある声が聞こえてきた。

「あぁ、その列車なら西の引き込み線にあるはずだ!!」

その声で曜とルビィは西の方を見る。すると、そこにはたしかに引き込み線があり、「A列車で行こう」がそこに鎮座していたのである。これには、曜、

「あぁ、びっくりした」

と言うとともにルビィも、

「もう、心配したんだから・・・」

と声を上げると近くを見た。すると、

「あっ、南さん・・・」

と南の名を言った。そう、曜とルビィに西の引き込み線のところに「A列車で行こう」があることを伝えたのは南だった。南は高山と一緒に事件の証拠になるものを探していた最中だった。

 そんな南は普通列車と「A列車で行こう」の両方を見る。すると、南、あることをひらめいたのか、

「待てよ。もしかすると・・・」

と時刻表を出してはなにかを確かめるとにやっと笑ってはこんなことを言い出してきた。

「これであいつのアリバイも崩れたのかもしれないな」

と言っては高山に対しある命令を出した。

「すぐに普通列車の乗務員にこんな乗客はいなかったか確認してくれ」

これには、高山、

「わかりました。この普通列車の出発時刻は13:31!!すぐに聞いてきます!!」

そう言うと高山はすぐに三角駅に止まっていた普通列車の乗務員に話を聞くとすぐに南のところに戻っては、

「たしかに南さんの言う通りでした」

と南が思っていることを察知したのか南にそう報告した。

 すると、南はすぐに、北斗・南斗兄弟のいるところに行ってはその兄弟に対してこう切り出した。

「あなたたちのアリバイ、すべて崩れたぜ!!」

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