曜とルビィの事件簿   作:la55

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※この物語は2020年3月現在の時刻表を参考に作っております。
 また、この物語は肥薩線がまだ運行していたものとして扱っております。
※この物語は毎週月・水・金に投稿しております。


曜とルビィの事件簿Ⅱ~日本一の殺人風景~ 後編

「この事件、あなたたちが犯人だと思うの!!」

このルビィの言葉に渡たち4人組はすぐに、

「へぇ~、それがどうしたというわけ?」

と白を切る様子。そんな渡たち4人組に対してルビィはあることを言った。

「その焼香はね、4人組のうちの3人が「いさぶろう・しんぺい」に乗って熊本から人吉、そして、吉松へと行ったことなの!!」

これには、渡、

「へ、へぇ~」

と少し動揺するもすぐに、

「でも、それに乗った証拠ってあるわけ?」

とこれまた否定した。

 そんな渡たち4人組に対し曜はある人を呼んだ。それは・・・、

「なら、この人に証言してもらうよ、「いさぶろう・しんぺい」のクルーに!!」

そう、「いさぶろう・しんぺい」のクルーだった。そのクルーは曜の前にくるなりこう証言した。

「たしかにこの4人のうち3人を見ました。たしか、熊本から人吉、そして、吉松へ、駅弁を食べながら車窓を楽しんでいました」

たしかな証言、でも、渡はすぐに反論した。

「へぇ~、でもね、「いさぶろう・しんぺい」は人吉~吉松の観光列車!!熊本駅から人吉駅まで俺たちを乗せてきてくれるとは思えないな」

この渡も「いさぶろう・しんぺい」が人吉~吉松間の観光列車であると思っているようだった。

 だが、それをルビィは論破してみせた。

「それは間違いだよ!!だって、「いさぶろう・しんぺい」はね、熊本から人吉まで特急として運行しているんだもん!!」

そう、実は「いさぶろう・しんぺい」は熊本~人吉は特急(熊本8:31→人吉10:09→吉松11:30)として運転していたのだ。というのも、「いさぶろう・しんぺい」は熊本の車両基地の所属、そのため、熊本から人吉まで回送ではなく特急として旅客輸送をしていたのである。で、渡たち4人のうち3人はその列車に乗って熊本から人吉、そして、吉松まで向かったのである。

 ただ、これには、渡、すぐに反論。

「言っておくが、そんなの他人の空似だろ!!嘘をつくな!!」

 だが、これには、南、さらに反論する。

「それだったらこの証言があるのですがね・・・」

すると、南、ICレコーダーを持ちながらそれを再生した。すると・・・、

「あそこのことか・・・、とてもすばらしかったような気が・・・」

という4人のうちの1人の声が聞こえてきた。これには、4人組の1人、

「えっ、その声って僕のじゃ・・・」

と唖然となってしまう。これには、南、

「すいませんね。俺、聞き込みする際、録音することにしているのでこんな証言がとれるのですのよね」

と笑いながら答えていた。そう、南はあとでなにかの証言になるからと聞き込みの際、ICレコーダーで録音しているのである。そして、渡たち4人組の聞き込みのときも南はICレコーダーで録音しておりこの証言がとれたのである。

 それでも南はさらに続ける。

「これは「いさぶろう・しんぺい」で「矢立越え」のことを俺たちで話していたときにあなたちの1人が言っていたものです。あなたたちは「いさぶろう・しんぺい」に乗っていないと言っていたが、この「矢立越え」の証言があるのであればあなたたちは「矢立越え」をみてそこを遺体遺棄の場所として選定したのかもしれませんね」

そう、この渡たち4人のうちの3人は「いさぶろう・しんぺい」に熊本から人吉、そして、吉松まで乗っていたのである。そして、「矢立越え」を見てそこを遺体遺棄の場所と決めたのである。

 そして、ルビィはまとめにはいる。

「渡さんたち4人のうち3人は「いさぶろう・しんぺい1号」に乗って熊本から人吉まで来たの。さらに、その列車に乗って吉松に行く途中、「矢立越え」を見てそこを遺体遺棄の場所にすることを決めたの。そして、先に来ていた仲間と一緒に吉松から人吉まで車で行って被疑者を誘拐、その現場を偶然見ていた善子ちゃんたちすらも誘拐したんだ!!そのあと 被疑者を殺して「矢立越え」の場所で遺体を木につるした上に善子ちゃんたちを犯人に仕立てるために遺体と近くに放棄したんだ!!」

 だが、それでも渡たちは否定した。

「ふんっ、たとえそうであってもそれを着実にいえる証拠がないんじゃないかな?善子っていう子なんて知らないし、その子を俺たちのワゴン車に乗せた、という証拠なんてないんだぞ!!」

たしかにその通りであった。渡たち4人のうち3人が「いさぶろう・しんぺい」に乗ってきたこと、ただそれだけでは相手の犯行といえる証拠としては弱かった。

 だが、ここで南は動いた。南、渡たち、4人をにらむとこんなことを言ってきた。

「実はですね、善子ちゃんたちが誘拐されたところからこんなものが見つかったのですよ」

これには、渡たち、

「へぇ~、なんでしょうか?」

と尋ねると1つの証拠を南は取り出し4人の前に見せてはこう告げた。

「これは誘拐された善子ちゃんたちの一人、花丸ちゃんの本です」

 

 そう、南は人吉に捜査のために来ていた同僚の桜井、松本、梶山にお願いしてもう一度誘拐現場を捜査していたのである。そのとき、桜井はあるものを見つけると南に連絡したのである。

「南さん、なにか本が見つかりました」

すると、南はすぐにその本について桜井に聞いてみた。

「その本の持ち主は誰なのかわかるか?」

と、ここで、なぜかこの少女が登場しては南と桜井の電話に乱入してきた。

「あっ、これって花丸ちゃんの本だよ!!」

これには、南、びっくりしてはその少女の名を叫んだ。

「って、なぜ、ここに千歌がいるんだ?」

そう、2人の電話に乱入してきたのは人吉駅の駅弁売りのバイトをしていた千歌だっただのだ。

 でも、そんなことなんてお構いなし、なのか、千歌、すぐにこんなことを言ってきた。

「この本にブックカバーがあるでしょ。でね、そのブックカバーの下部分に名前があるんだよ。そこにはちゃんと「花丸」って書いてあったの」

これには、桜井、少し気になることを千歌に聞く。

「って、花丸ちゃんのことを知っているの?」

これには、千歌、こう答える。

「そりゃそうだよ。だって、花丸ちゃんは一緒に誘拐された善子ちゃんの友達であって、千歌たち、Aqoursの大事な一員なんだもん!!」

この千歌の言葉を聞いて桜井ははっとした。

「ということは、善子ちゃんと花丸ちゃん、あと、梨子ちゃんは、偶然、被疑者が誘拐されたところを居合わせたために一緒に誘拐された、ということですね」

その桜井の言葉を聞いてか、南、すぐに、桜井、松本、梶山にこう命令した。

「桜井、松本、梶山、すまないがすぐに熊本県警と熊本鉄道公安とともに誘拐現場の近くにある防犯カメラの映像を探し出せ!!その防犯カメラの映像に被疑者と善子ちゃんたちを誘拐した車などの映像が見つかるはずだ!!」

 こうして桜井たちは熊本県警と熊本鉄道公安の力を借りて誘拐現場近くの防犯カメラの映像を探し出し、その誘拐現場に近づく黒服とサングラスの男とキャップ帽をしている男の姿、そして、渡たちが乗るワゴン車に似た車の映像を見つけたのである。

 

 そして、南はその本とともにそのときの映像を見せると渡たちにこう言った。

「これがあなたたちが被疑者と善子ちゃんたちを誘拐した証拠になるのです!!」

その南の言葉に渡は、

「うぐぐ」

とうなるしかなかった。

 と、ここで、南、怒涛のごとく、次の証拠を提示しては渡たちを追い詰める。

「それに、その誘拐に使ったあなたたちのワゴン車の傷、遺体遺棄現場の木々をひっかけた傷ですよね」

すると、渡たち、激しく動揺する。

「うぅ、そ、それは・・・」

そう、ワゴン車にはひっかき傷が残っていた。それは遺体遺棄現場にあった木をひっかけた傷であった。これには、南、

「言っておきますが、そのひっかき傷の原因となった木からこのワゴン車の表面に塗ってある塗料の成分が見つかりました」

さらに、ルビィはそのワゴン車の後ろのバックドアを、

「る、ルビィも証拠をみつけるもん!!」

と勝手にあけるとその車の後方トランクの場所から、

「あっ、これって善子ちゃんのヘアゴム!!」

となくしたと思っていたヨハネのヘアゴムが見つかった。これには、南、

「あの~、どうしてあなたたちのワゴン車に乗ったことがないはずの善子ちゃんのヘアゴムが見つかったのですかね。これって善子ちゃんを誘拐して遺体遺棄現場に連れて行った絶対的な証拠ですよね・・・」

と渡たちに迫るとついに観念したのか、渡たち4人組のうちの1人がついに白状した。

「う~、仕方がなかったんだもん!!あいつ(被疑者)のせいで僕たちの人生は真っ暗になったんだもん!!」

そう、被疑者を殺したのは渡たち4人組だった。これには、渡、

「ふんっ、ばれたから仕方ないな。あぁ、そうさ、あいつ(被疑者)を殺したのは俺たちだ。もう自供したんだ!!俺たちの勝手にさせてくれ!!」

 すると、高山が渡たちにある質問をした。

「でも、どうして被疑者を殺したんだ?」

これには、渡がこんなことを自供した。

「俺たちがあいつ(被疑者)のことをSNS上で貶したんだ。ただそれだけなのにあいつは俺たちのことを訴えてきた。それが許せなかったんだ!!」

詳しくいうと次の通りであった。渡たち4人は被疑者に対してSNS上で誹謗中傷を繰り返していたのだが、被疑者はそれを裁判所に訴えたのである。その後、渡たちは敗訴、被疑者に対して多額の慰謝料を払うことになったのである。だが、それをよしとしなかった渡たちは被疑者を殺してそれをなしにしようとしていたのである。

 だが、これには、南、キレてしまう、いや、断罪した。

「そんなのただの逆恨みだ!!本来はしてはいけないことをお前たちはやったんだ!!それ自体問題であるのに、それを人のせいにして人を殺すなんて人の風上にもおけないことだぞ!!」

たしかにその通りである。SNS上に限らず人のことを誹謗中傷すること自体問題といえる。だが、それを相手から訴えられた、その結果、敗訴して多額の慰謝料を払うことになった、としてもそれを逆恨みしてその人を殺すこと自体絶対にやってはいけないことなのである。それを平気でやること自体許せない行為といえた。そのため、南は渡たち4人に対して断罪したのである。これにはさすがの渡ですら、

「・・・」

と無言になるしかなかった・・・。

 その後、意気消沈した渡たち4人組は警察によって逮捕された。自分たちの自供だけではなくヨハネたちの渡たち誘拐現場での証言もありそれが決めてとなった。こうして、曜とルビィの初めての事件の解決を試みた事件は幕を下ろすこととなった・・・。

 

 そして、

「ルビィたち、ありがとう!!」(ヨハネ)

とようやく警察から解放された、善子、花丸、梨子の3人は警察署の前にいたルビィと曜に抱きついてはお礼を言った。それに対してルビィと曜は、

「いやいや、そんなことないよ・・・」(ルビィ)

「でも、ようやく解放されてよかったね!!」(曜)

と喜んでいた・・・のだが、その一方で、ルビィ、

「でも、ルビィたちだけで事件を解決できなかったね・・・」

とがっかりしながら言うと曜も、

「うん、そうだね・・・」

とこちらもがっかりの様子。たしかに曜とルビィからすれば渡たち4人組が熊本から人吉までどうやってきたのかを南たちの手を借りて解決しただけだった。それは渡たち4人組を逮捕できるくらいの力はなかった、と2人は思っていたからだった。

 だが、これに対して南はこうフォローした。

「でも、今日は陽ちゃんとルビィちゃんの力によるものが大きかったんじゃないかな」

 ところが、ルビィ、あることに気づいていた。それは・・・、

「でも、南さんに高山さん、ルビィたちが推理しているあいだ、なにかわかっていたような気がしたんだよね・・・」

すると、南がこんなことを言ってきた。

「まぁね。だって時刻表を見ればすべてがわかるんだからな」

そうである。ルビィと曜は時刻表を見ずに南と高山の助言を得て渡たち4人組の熊本から人吉までの行程を推理してみせたのである。だが、南と高山はこのときにはすでに時刻表をみただけでその行程がわかったのである。これには、曜とルビィ、ともに、

「今度から時刻表をみることにする・・・」

と反省していたのである。だが、このときの反省がのちに曜とルビィに大きな手柄が舞い込むことになるとはこのときの2人には知る由もなかった・・・。

 と、ここで、なぜかこの少女が登場した。

「陽ちゃんにルビィちゃん、そんなにがっかりしないで!!この駅弁でも食べて元気を出して!!」

これには、曜、

「あっ、千歌ちゃん、ありがとう!!」

と駅弁を渡してくれた少女こと千歌にお礼を言うとともにルビィも、

「うん、千歌ちゃんを見ていたら元気が出てきた!!」

とガンバルビィのポーズをしては元気がでたことをアピールしていた。これには、千歌、

「うん、よかった、よかった!!」

と大きくうなずくのであった。

 

 そして、人吉駅前のロータリーで駅弁を食べる、千歌、曜、ルビィ、ヨハネ、花丸、梨子の6人。その光景を見て南はこう思った。

(この6人だからこそAqoursは輝けるのかもしれないな!!)

むろん、6人とも同じ想いであった。

(やっぱり6人で食べる駅弁は最高だよ!!)(千歌)

(この6人の想いはずっと残っていく、そう思えるよ!!)(曜)

(くくく、リトルデーモンたちよ、この私とともに輝けよ!!)(ヨハネ)

(おら、今の時間が最高ずら!!)(花丸)

(これを音楽で表現できないかな。それくらい、今の時間が最高!!)(梨子)

(ルビィたち6人は、今、最高の瞬間を迎えている!!だから、ルビィ、これからも頑張るからね!!)(ルビィ)

その想いを胸に6人は明日へと向かうのであった・・・。

 

日本一の殺人風景~完~&To bi conntuned

 

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