曜とルビィの事件簿   作:la55

23 / 44
この作品は新庄さんとのコラボでお送りいたします。
また、劇中のダイヤですが令和4年9月23日時のダイヤを利用しております。


曜とルビィの事件簿Ⅲ~運転開始日の殺人~  前編

 2022年9月23日、この日は西九州新幹線の開業日であった。盛大な開業式のあと、1地番列車が長崎駅の新幹線ホームから出発していった。そして、この日はそれ以外に運行開始するものがあった。それが・・・、

「こ、これが「ふたつ星4047」なんだね!!」(曜)

「うん、そうだね!!」(ルビィ)

そう、九州総局(JR九州)が全力を挙げてリニューアルした新型観光特急、いや、D&S特急「ふたつ星4047」が運転開始する日であった。

 そんなふたつ星に乗り込む曜とルビィ、実は、曜とルビィ、この日のためにふたつ星の午後の便(長崎~諫早~新大村~早岐~武雄温泉)の一番列車の予約をしていたのである。これには、曜、

「とても綺麗だね、この列車!!」

とかなり喜ぶとルビィも、

「やっぱり一番列車はいいね!!」

とこちらも大きく喜んでいた。むろん、曜とルビィと合わせて、

「俺がこの一番列車に乗ることができるなんてうれしいぜ!!」

と曜とルビィと一緒に乗り込む南もうれしい言葉を発するもその横にいた高山からは、

「でも、よくこの一番列車のきっぷが取れましたね」

とびっくりしていた。というのも、一番列車ということもあり、ふたつ星の切符は発売開始後たった4分で売り切れになるくらいプレミアムチケット化していたのである。これには、曜、

「だって、この日のために頑張ったんだもん」

と鼻高々にしていた。ちなみに、新幹線かもめの一番列車はたった10秒で売り切れたのだという・・・。

 

 そして、曜とルビィ、南と高山を乗せたふたつ星4047は長崎駅を14:53に発車した。その後、ふたつ星が誇るラウンジ40にて、

「うわ~、大村湾がとても綺麗に見えるよ!!」(曜)

「うん!!」(ルビィ)

と、長与・時津からの大村湾の車窓に曜とルビィは喜んでいた。むろん、南と高山も、

「こんな景色が見れるとはうれしいな」(南)

「たしかにそうですね。私の撮り鉄としての血が騒ぎ立ちます」(高山)

とうれしそうに言っていた。

 そんななか、ある女性クルーが、

「曜ちゃんとルビィちゃん、これ、千歌からのプレゼント!!」

と二段重の弁当と柑橘ジュースが曜とルビィの目の前に置いていった。これには、曜、

「ありがとう!!」

とその女性クルーにお礼を言うと、ルビィ、その渡した女性クルーを見て驚きつつもこう言ってしまう。

「って、なんで千歌ちゃんがここにいるわけ?」

そう、弁当とジュースを2人の目の前に置いてのはなぜかふたつ星のクルーをしていた千歌だった。これには、曜、

「なんか、千歌ちゃん、神出鬼没だね・・・」

と唖然となるだえkであった・・・。。

 そんな唖然となる曜とルビィに対し千歌はこう言った。

「2人とも、久しぶりの再会なんだし、そんなに驚かないでよ!!」

まぁ、3人とも別々の大学に進学していたため、3人が会うのは久しぶりだったのだ。

 とはいえ、千歌は唖然となったままの曜とルビィに対しこう言い続けた。

「それよりも、この弁当を食べてみて!!ふたつ星特製の「特製ふたつ星弁当」だよ!!」

そう、曜とルビィの目の前に置かれたのは(普通は予約が必要だが)ふたつ星4047が誇る弁当、「特製ふたつ星弁当」であった。この弁当はふたつ星のオリジナル弁当であり、有明海の海苔と佐賀牛がふんだんに使用した贅沢な二段重の弁当であった。そんな弁当を目の前にして曜とルビィはさっそくその弁当を食べてみる。すると、

 

「う~ん、とてもおいしい!!」(曜)

「とても歯ごたえがある!!」(ルビィ)

とおいしそうに食べていた。この2人の言葉に、千歌、

「千歌も食べたいけど仕事があるからまたね!!」

と言っては2人の場から離れてしまった。これには、曜、

「千歌ちゃん、本当に神出鬼没だね・・・」

と言うとルビィも、

「うん、そうだね・・・」

と曜に同意していた。

 ただ、そうしているうちにふたつ星は、次の停車駅、諫早駅に15:30に到着していた。ただ、ここでは約15分もの停車時間があるため、曜は南にあることを尋ねてみた。

「南さん、特急なのにどうしてこんなに待ち時間があるのかな?」

 すると、南はこう答えた。

「なにか列車の待ち合わせかもしれないな」

その南の答えに会わせるかのように高山がある列車を指さしてこう言った。

「もしかするとあの列車の待ち合わせなのかもしれませんね」

高山が指さす方、隣のホームにある列車が飛び込んできた。すると、ルビィ、

「あっ、とてもかわいい!!」

とその列車の先頭を見ては目をキラキラさせていた。

 と、ここで、南、その列車について解説を始めた。

「あの列車は大村線を走るYC1系なんだ。これでもハイブリットで動く列車なんだ」

そう、この列車、YC1系は最新鋭の気道車であった。この列車はディーゼルエンジンで発電機を駆動させて電気を発生、その電気でモーターを回す+蓄電池も搭載したハイブリット車両であった。従来の気道車よりも環境にやさしい気道車でもあった。

 そんな列車を見てはルビィはこんなことを言った。

「長崎っていろんな列車が走っていておもしろいね!!」

これには、南、

「たしかにそうなのかもしれないな。だって、長崎は今日から気道車大国になったんだからね」

と答えていた。

 ただ、このとき、曜たちは知らなかった。この気道車は特急であるふたつ星を抜いて先に出発していったことを・・・。

 

 そして、15:45にふたつ星はハウステンボスに向けて諫早駅を出発していった。さらに、ふたつ星は新大村駅を16:05に出発した。だが、このとき、南と高山のもとにある情報が舞い込んできた。それは・・・、

ピピピ

という南のスマホからの音に南が気づいたことから始まった。南はすぐに、

「ちょっと電話に出てくる」

と言ってはデッキに出ては電話を受けるとすぐに高山のもとに行ってはこそこそ話を始めた。これには、曜、

「あれっ、いったいどうしたのですか?」

と南に言うと南はこう答えたのだ。

「今さっき、長崎駅近くのビルで女性の殺死体が見つかったんだ」

だが、南たちは列車のなか、ということもあり、南、

「今は列車のなかに乗っているからな、その現場に行くことができない。でも、長崎には桜井と岩泉がいる。ここはあの2人に任せることにしよう」

と言ったは自分のスマホをもう一度見た。すると、長崎で見つかった殺死体の状況がメールにて届いていた。メールの送り主は長崎にいた桜井と岩泉であった。殺された女性の名は長里であり、その女性は刺されたあとがあったため、ナイフで一刺しだったことがわかった。これには、高山、

「なんて惨い殺し方なんだ・・・」

と絶句していた。

 

 そんななか、ふたつ星は次の停車駅、千綿に16:20に到着した。ここでは10分間停車しては大村湾の景色を時間たっぷり見ることになっていた。そんなとき、ルビィはこの時間をつかって列車内のトイレに行くことにした。

 だが、ここで事件が起きた。トイレのドアをルビィが開けたとたん、ルビィ、

「キャーーー!!」

という叫び声をあげた。これには、ルビィの近くにいた曜がルビィに近づいてトイレを見てはこう声を上げた。

「ひ、人が死んでいる!!」

そう、トイレに男性の死体が見つかったのである。これには、南、

「いったいどうしたんだ!!人が殺されていたのか!?」

とすぐに仕事モードに切り替えてはルビィの近くに近づいては現場の様子を写真を数枚撮るととすぐに高山に対し、

「高山、すぐにこの被疑者の身元をあたってくれ!!」

とこの男性の近くに落ちていた財布を高山に渡しては身元を調べるようにお願いした。すると、高山、

「はい、わかりました!!」

と殺された男性の身元を調べ始めた。

 そして、南は男性の遺体の方を見てはこうつぶやいた。

「どうやらナイフで一刺しのようだな・・・」

そう、この男性はナイフで一刺しで殺されたのである。

 すると、高山は殺された男性の身元がわかったらしく南にある情報を語った。

「南さん、この男性の身元が判明しました。殺された男性の名は湯江、長崎にあるあるIT企業の社員とのことです」

さらに、この男性に関する情報が長崎で捜査している桜井と岩泉からももたらされた。それはというと・・・、

「南さん、どうやら、長崎で殺された長里とふたつ星で殺された湯江は恋人同士だったそうです」

これで2つの殺人は1つの線で結ばれた。南、これに気づいたのか、桜井と岩泉に対しこうお願いした。

「桜井、岩泉、すぐにこの2人のまわりになにか起こっていなかったのか調べてくれ!!今すぐにな!!」

 

 それから10分後、岩泉、桜井からこの2人に関する情報がもたらされた。岩泉曰く、

「どうやら、2人が務めているIT会社の社長とのあいだになにかいざこざがあったようです」

とのこと。詳しく言うと次の通りであった。長里と湯江、そして2人の上司にあたる社長の現川は会社の方針に対して対立を深めていた。そのため、現川は2人を殺したがっていた、というのだ。これには、南、ある人に連絡してはこうお願いした。

「あっ、高杉班長、お願いがあります。小海と一緒に現川の居場所を探して欲しいのです」

そう、南は自分の上司である班長の高杉にお願いをして現川の居場所を探してもらうようにお願いしたのである。あっ、ちなみに、高杉と小海は西九州新幹線の警備のため、西九州新幹線の出発地、武雄温泉駅にいた。この南の頼みにより、高杉と小海は現川を探すことにしたのだ。

 そんななか、またやもや岩泉と桜井からまた連絡がはいった。それは・・・、

「南さん、どうやら長里が殺されたのは15:00ごろとのことです」

どうやら、長里が殺されたのは15:00とのこと。このことには、高山、こう答えた。

「15:00ですか・・・。もし同じ犯人によって殺されたのであれば長里を殺してからふたつ星に長崎から乗車、ふたつ星の車両で湯江を殺すなんて難しいことですね・・・」

そう、ふたつ星の長崎発車時刻は14:53である。で、長里が殺されたのは15:00ごろである。長崎からふたつ星に乗って2人を殺すなんて無理があった。これには、南、

「たしかにそうだな・・・」

と考え込むしかなかった。

 そんななか、高杉から連絡が入る。

「南、現川が見つかった!!武雄温泉駅の近くのカフェでお茶をしていたぞ!!」

どうやら現川が見つかったようだ。これには、南の近くにいた曜から、

「これで事件も解決だね!!」

と安心しきっていた。

 だが、待っていたのは意外なものだった。現川は高杉に会うなりこんなことを言い出してきたのだ。

「すまないが私にはアリバイがある。私は諫早にずっといたんだ。そして、諫早15:51発のかもめ40号に乗って武雄まで来たんだ」

その証拠なのか、現川は1枚の乗車券を見せてきた。その乗車券を見る限り、現川の言っていることは正しかった。この乗車券には、「諫早15:51発、武雄温泉16:13着、かもめ40号」と書かれていたのだ。むろん、「乗車済み」という印鑑も押されていた。この情報を受けてルビィはこう言い出してきた。

「でも、「諫早にずっといた」という証明なんてできないじゃないかな」

そう、現川がずっと諫早にいた、という証明はできていなかったのだ。これには、南、

「たしかにそうだな。でも、(長里が殺された)長崎から諫早まで来る方法がな・・・」

と現川が長崎から諫早まで来る方法を考えていた。

 そんななか、高山からある情報が入ってきた。それは・・・、

「南さん、どうやら湯江が殺されたのは諫早より以遠とのことです」

そう、湯江が殺されたのは諫早より以遠というのだ。というのも、ふたつ星の乗客からの聞き込みでふたつ星が諫早に到着する直前にトイレを使った乗客がいたらしく、それ以降、トイレを使った乗客などはいなかったのである。

 これにより南はある仮説を立てた。

「犯人は15:00ごろに長崎で長里を殺したあと、なにかの手段を使って諫早まで来てふたつ星に乗車、湯江を殺した、のかもしれないな・・・」

 すると、高杉からこんな情報が入ってきた。

「現川に事情聴取をしているのだが、長里と湯江の話をするとかなりの恨みを持っているのか、2人に対する恨み節を爆発させていたぞ。これだったら現川が2人を殺した犯人といえるのだがな」

どうやら高杉も高杉で現川が長里と湯江を殺した犯人だと思っているようだった。それは、南の上司、というくらい、長年の現場での感というものが働いた、なのかもしれない。これには、南、

「たしかに俺もそう思います」

と高杉に同意していた。

 だが、高杉はそんな南に対し意外なことを語りだした。

「でもな、現川は口を割ろうとしない。私が現川に問うたのだ、「ふたつ星に乗っていなかったのか」と。すると、現川、こう言ったんだ、「ふたつ星には乗っていない」ってな。それに、長里が殺された15:00ごろ、どこにいたのか現川に尋ねたらな、「ずっと諫早にいた」という一点張りなんだよ・・・」

どうやら、現川、口を割らないつもりである。現川は犯人であることはたしかである。だが、現川が15:00に長崎にて長里を殺してふたつ星を追って諫早に来る手段がわからなかったのである。

 そんななか、ルビィはあることを南に伝えた。

「それだったら、新幹線を使って長崎から諫早まで来ることってできないのかな?」

たしかにその方法があった。この日はちょうど臨時の新幹線かもめ86号(長崎15:14発諫早15:23着)の便があった。それに現川が乗っていたのでは、というのだ。南はそれを聞いてすぐに、

「それならすぐに新幹線に設置してある防犯カメラの映像を確認してくれ!!」

と長崎にいる岩泉と桜井に指示した。

 だが、結果は意外なものだった。南からの指示から数分後、岩泉と桜井からこんな連絡が入った。

「南さん、すみません。どうやらかもめ86号には現川らしき人は乗っていないもようです・・・」

どうやら空振りだったようだ。現川は(長崎~諫早間は)新幹線かもめには乗っていなかったようだ。この情報を受けて、曜とルビィは、

「えっ、それ、本当なの・・・」(曜)

「う~、どうすればいいの・・・」(ルビィ)

と八方ふさがりの状態にがっかりしていた。

 だが、ここで奇跡が起きた。南のもとにある少女が近づいてはこう言った。

「南さん、千歌、見たのです・・・」

その少女を見て、曜とルビィ、驚いてしまった。

「えっ、千歌ちゃん!?」(曜)

「千歌ちゃん、どうしたの?」(ルビィ)

そう、南に近づいてきたのはふたつ星でクルーを務めている千歌だったのである。というのも、ふたつ星は今回の殺人事件捜査のために千綿にて運転を打ち切っていたのである。

 その千歌は南に対しこんな言葉を伝えた。

「南さん、現川さんって人、諫早駅でふたつ星に乗車しているのを見てました」

これには、南、

「たしかにそうなのか、千歌・・・」

これはまさに決定的とも言える証言だった。ふたつ星に乗っていないという現川の証言を打ち消すものだったからである。

 だが、ここで1つの疑問が湧きあがった。それは・・・、

「でもな、現川は諫早から武雄まで新幹線を使ったという証拠がある。ふたつ星に乗ること自体難しいのでは・・・」

そう、たしかに南のいう通りであった。湯江が殺されたのは諫早より以遠、長里を15:00に長崎で殺して新幹線を使わずに諫早まで来て湯江を殺してから諫早から武雄まで来ることは現時点では不可能だったのである。まさしく、八方ふさがり、であった。

 そんなとき、南たちのいる千綿にてある列車が止まった。それを見て南はふたつ星の乗務員にこんなことを聞いてみた。

「あれってYC1系だよな・・・」

すると、ふたつ星の乗務員、こう答えた。

「えぇ、たしかにあれはYC1系、快速シーサイドライナーですよ」

 すると、南、こう考えてしまった。

(YC1系、快速シーサイドライナー・・・、快速・・・、快速・・・)

 と、ここで、南に対し、またもや千歌がこんなことを言ってきた。

「南さん、ふたつ星は諫早で15:30から15:45まで、15分間、停車していますよ。そのとき、ある列車がふたつ星を抜きましたよ」

この言葉を聞いて、南、さらに考えてしまう。

(諫早で長時間停車・・・、停車・・・、停車・・・、抜かれる・・・)

 そして、ついに南はある事実にたどり着いた。

(快速・・・、快速・・・、新線・・・、ふたつ星長時間停車・・・、はっ、わかった!!)

 すると、南はすぐに高杉に対しあるお願いをした。

「高杉班長、現川のアリバイ、崩すことができました!!すぐに現川を高杉班長のところへ連れてきてください!!」

これには、高杉、南に呼応したのか、

「わかった!!現川をここに連れてくる!!」

と現川を高杉と小海のいるところに連れてきては、南、リモートで現川に対しこう言った。

「現川さん、あなたのアリバイ、崩すことができたぜ!!現川さん、あなたが犯人だ!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。