また、劇中のダイヤですが令和4年9月23日時のダイヤを利用しております。
9月28日10:00、曜とルビィは博多駅に来ていた。
「でも、ここで待ち合わせなんて、南さん、どうしたのかな?」(曜)
「うん、不思議・・・」(ルビィ)
と曜とルビィはなぜここで南と待ち合わせしたのか知らなかったのだ。というのも、南、昨日の夜に曜とルビィに対しこう言っていたのである。
「曜ちゃんにルビィちゃん、明日、ちょっと出かけるところがあるから10:00に博多駅に集合ね」
これには、曜とルビィ、頭の上にハテナマークを浮かべるくらいなんのことだかわからなかったのである。なので、曜とルビィ、
「これってどういうこと?」(曜)
「わからない・・・」(ルビィ)
と困惑してしまっていたのである。
そして、今日、約束通りに博多駅に来た曜とルビィであったが、その2人のもとに2人を困惑させる原因を作った南と付き添いの高山がようやくやってきた。その南に対し、突然、曜が、
「南さん、今日、なにをするつもりなの?」
と尋ねると、南、
「この切符を使ってあることをするんだよ」
と言っては曜とルビィにある切符を渡した。これには、曜、
「えっ、170円の切符!?」
と驚いてしまう。そう、南が曜とルビィに渡したのは九州総局(JR九州)の最低運賃である170円の切符だったのだ。
そんな170円の切符を見て、ルビィ、こんなことを尋ねてしまう。
「もしかして、竹下で降りて生ビール工場見学や(ららぽ〇と福岡にある)ガ〇ダムパークで遊ぶつもりなの?」
まぁ、ルビィがそう想像するのは仕方がなかった。というのも、博多駅の次の駅である竹下の近くにはビール工場やららぽ〇と福岡内にあるガ〇ダムパークがあったりするのである。
だが、南はそれを否定した。
「いや、竹下に行くつもりじゃないよ。吉塚に行くつもりなんだよ」
これには、曜、
「えっ、それってどういうこと?竹下じゃなくて吉塚なの?」
と驚いてしまう。竹下ではなくてもう1つの隣の駅である吉塚に行くというのだ。ただ、吉塚といえば福岡県庁があるくらいでそこまで目立ったものはなかった。そのため、吉塚になにしに行くのか曜は不思議に思ってしまったのだ。
そんな曜とルビィを見て南はこう言った。
「それじゃ、列車に乗ろうか。俺たちにとってとても面白い旅になるだろうからな!!」
ただ、南が言った言葉は曜とルビィにとって、
「えっ、それってどういうこと?」(曜)
「ルビィ、わからないよ~」(ルビィ)
とさらに困惑させるものだった。
こうして、まずは列車に乗ることになった南と高山、曜とルビィの4人は吉塚に行く鹿児島本線上りホーム・・・、
「えっ、ここって下りホームだよね!!」(曜)
なんと、竹下方面に行く鹿児島本線下りホームに来てしまった。これには、ルビィ、
「もしかして、南さん、吉塚じゃなくて、本当は竹下に行くつもりなのかもね・・・」
と思ったものの、南と高山はまずこの列車に乗ることにした。その列車とは・・・、
「「えっ、区間快速!?」」(曜・ルビィ)
そう、区間快速久留米行き(10:25発)だった。これには、曜、
「でも、これって竹下には止まらないよね・・・」
と驚きを隠せずにいた。たしかに曜の言う通りだった。この区間快速久留米行きは博多を出発すると(普通の停車駅である)竹下と笹原を飛ばし南福岡まで行ってしまう快速であった。なので、竹下に降りることができないのである。あっ、ちなみに、南福岡は170円区間外である。
ただ、それでも南と高山は平気な表情でこの区間快速に乗り込んでしまった、こう言いながら。
「大丈夫、大丈夫!!」(南)
「たしかにそうですね!!」(高山)
そんな2人を見てか、ルビィ、こう言ってしまう。
「いや、大丈夫じゃないよ、これ!!」
と、ここで、曜とルビィ、こう考えてしまう。
「ルビィちゃん、もしかして、この快速、今日は竹下に臨時停車するかもね」(曜)
「曜ちゃん、たしかにその通りかも・・・」(ルビィ)
そう、この列車は今日に限って竹下に臨時停車する、そう曜とルビィは考えたのである。そう考えると曜とルビィは少し安心したのか、南と高山が待つ区間快速列車に乗り込むことにした。
ところが、竹下に近づくなり変なことが起きてしまった。それは曜とルビィがあることを始めたのである。
「さぁ、もうすぐ竹下だよ!!降りる準備をするよ!!」(曜)
「うん、そうだね!!」(ルビィ)
と曜とルビィがなんと降りる準備を始めたのである。
だが、それを南が止める。
「あの~、ここ(竹下)で降りる予定もないし、ただ、この列車は竹下を通過するだけだよ。快速だから・・・」
これには、曜とルビィ、
「えっ、それってどういうこと?」(曜)
「竹下で降りないわけ?」
と、あっけらかんになるもすぐに、
「えっ、竹下駅で降りれないの!?」(曜)
「このまま南に行っちゃうの?」(ルビィ)
とパニックになってしまう。だって・・・、
「このまま行けば、私たち、キセル乗車になっちゃうよ!!」(曜)
「ルビィたち、犯罪者になってしまうの!?」(ルビィ)
だって、このまま竹下を乗りこせば(下車駅で乗りこした運賃の超過分を支払ない限り)キセル乗車になってしまうから。なので、曜とルビィからすれば自ら犯罪(キセル乗車)を犯したくない、そんな一心でパニックになったのである。
だが、それに対して南は曜とルビィにこう告げた。
「それだったら鉄道公安官である俺ですら犯罪者になってしまうよ」
さらに高山がこう付け加えた。
「それに、これから先、私たちの指示通りにいけばキセル乗車にならないから大丈夫だよ!!」
この2人の鉄道公安官の2人からの助言に、曜とルビィ、
「それだったら、心配、ないよね?」(曜)
「南さんと高山さんのこと、信じているからね・・・」(ルビィ)
と2人を信頼してか心を落ち着かせようとした。
とはいえ、曜とルビィの心のなかにはある思いでいっぱいだった。それは・・・、
(でも、本当に大丈夫なのかな・・・、たった170円の切符で・・・)(曜)
(170円の切符の範囲外なのに、本当に、本当に、大丈夫なの?)(ルビィ)
そう、170円の切符で本当に大丈夫なのか、である。もし、南たちが嘘をついていたらキセル乗車になってしまう、そのことを今でも心配していたのである・・・。
その後、10:52、4人はある駅で降りた。それは・・・、
「えっ、原田駅?ここになにかあるの?」(曜)
そう、鹿児島本線の原田駅であった。そこのホームに降りた4人は、
「今から0番ホームに乗り換えるからね」
と南に言われるまま、原田駅の0番ホームに行くことに。そこには・・・、
「わっ、レトロチックな列車だ!!」(ルビィ)
そう、そこには白に青色のラインが入ったキハ40があった。
そんならトロチックな列車を見て、曜、南にあることを尋ねた。
「でも、南さん、この列車に乗ってどこに行くの?」
すると、南がこう説明した。
「今から原田線に乗って桂川というところに行くんだよ」
だが、ここで、ルビィ、あることに気づく。
「でも、原田線って聞いたことなによ。どういうこと?」
そう、原田線とはあまり知られていない路線名だった。そのため、曜が知らないのも無理ではなかった。なので、ここは高山が原田線について説明した。
「原田線というのは筑豊本線(若松~原田)の一部の路線のことを言うんだ。原田線は原田~桂川間の路線の愛称でね1日に数往復列車が走るんだ」
これには、ルビィ、
「原田線、なにかかわいい名前だね!!」
と喜んでいた。
その後、原田11:00に出発したキハ40は山の中を軽快に走ると11:29に桂川に到着、そこで11:54発の直方行きに乗り換えることにした。その列車を待っている最中、曜とルビィはあることを尋ねる。
「南さん、高山さん、原田~桂川間が原田線なら、桂川から先も別の愛称がつけられているの?」(曜)
「教えて、教えて!!」(ルビィ)
すると、南がそれについて説明した。
「たしかにあるよ。たとえば、桂川~折尾間を含む、博多~(鹿児島本線)~吉塚~(篠栗線)~桂川~(筑豊本線)~折尾~黒崎間を福北ゆたか線、折尾~若松間を若松線って言うんだ」
これには、曜、
「たしかに、その篠栗線?、ここでは福北ゆたか線だけど、途中の南蔵院駅って巨大な涅槃仏像で有名なんだよね!!」
と知っていることを言うと、高山、それについて話す。
「たしかに、ブロンズ製の涅槃仏像では世界一なんだ。外国人にも人気があるんだ!!」
そう、南蔵院の涅槃仏像は全長41メートルとブロンズ製の涅槃仏像としては世界一だったりする。むろん、それによるものかはわからないが外国人の人たちからも人気があったりする。
そんな豆知識であったが、ルビィ、この福北ゆたか線の名称について南にあることを尋ねてみた。
「ところで、どうして「福北ゆたか線」っていうの?」
これには、南、こう答えた。
「それはね、2001年にこの路線が電化したときにね、福岡市、北九州市、筑豊を結ぶことからそう名付けられたんだ」
そう、福北ゆたか線はこの路線が電化したときに、福岡市の福、北九州市の北、筑豊の豊(ゆたか)をつなげあわせる形で命名されたものであった。なので、これには、ルビィ、
「3つの地区を結ぶ路線の名称なんてすごいよ!!」
と喜んでいた。
そうしていくうちに11:54発の直方行きはホームに入ってきた。その列車を見て曜はびっくりした。
「えっ、なんか近未来的な列車だね!!」
そう、ホームに入ってきた列車は813系だった。これには、南、
「あぁ、これこそ九州総局(JR九州)が誇る普通列車813系だ!!」
と言うとルビィはこんなことを言ってきた。
「キハ40みたいにレトロチックな列車もあるし813系みたいな近未来的な列車もある、それに加えて「ふたつ星4047」や「指宿のたまて箱」みたいなD&S特急もある。本当に九州の列車たちってすごいんだね!!」
これには、南、こう答えた。
「そうでしょう、そうでしょう。俺はこう思うぜ、九州総局(JR九州)にはいろんな列車たちがいる。それは見飽きることなんてない、それくらいすごいものなんだ!!」
そう、九州総局(JR九州)にはいろんな列車があるのだ。その列車たちを楽しむのも鉄道の醍醐味なのかもしれない・・・。
こうして、桂川11:54発の直方行きに乗った南たち4人は新飯塚駅に12:03に到着、そこでホームに降りてしまった。ただ、ここである問題が発生した。それは曜のある言葉からだった。
「ところで、南さん、このあと、どの列車に乗るの?」
と曜が南にそう尋ねると南はこう告げてしまった。
「曜ちゃん、ごめんけど、次の後藤寺線田川後藤寺息が12:46発だから40分くらい待つかな」
これには、ルビィ、
「えっ、40分も!!」
とびっくりすると、曜、とんでもないことを言ってしまった。
「なら、駅の外に出てお昼ご飯を食べよう!!」
そう、曜、どうやら駅の外に出てお昼ご飯を食べようと言ってきたのだ。
だが、これには、高山、制してしまう。
「いや、それはダメだよ!!」
これには、ルビィ、
「え~」
とがっかりすると南がその理由を答えてくれた。
「曜ちゃん、ルビィちゃん、駅の外、というか、改札の外、に出ちゃうとダメなんだ、この旅としてはね・・・」
これには、曜、
「う~、悲しすぎるよ・・・」
と泣きそうになるも、高山、すぐにフォローに入る。
「そのために、私、駅弁を準備してきましたから。それを食べようね」
これには、ルビィ、
「うん、食べる!!」
と言っては高山が持ってきた駅弁をルビィは食べ・・・、
「いや、ルビィ、次の列車のなかで食べる!!」
ということで、高山の持ってきた駅弁はあとのお預けとなってしまった・・・。
そして、12:46発の後藤寺線田川後藤寺行きのキハ40に乗り込む南たち4人、ここでは、ルビィ、
「この列車のなかで食べる駅弁っておいしいね!!」
とうれしそうに駅弁を食べていた。
そんなとき、南があることについて話始める。
「曜ちゃんとルビィちゃんにはここ筑豊の鉄道話をしたいと思うんだ」
これには、曜とルビィ、
「えっ、筑豊の鉄道話?」(曜)
「聞きたい、聞きたい!!」(ルビィ)
と興味津々。そのため、南はここ筑豊での鉄道の話を始めた。
「ここ筑豊ではね、昔、石炭が多く産出されていたんだ」
これには、曜、
「たしか、筑豊炭田、だよね」
と言うと南は、
「その通り」
と言った。そう、ここ筑豊では、昔、石炭が多く採掘されていた。そのため、ここは、昔、筑豊炭田と呼ばれていた。
と、ここで高山がその続きを話す。
「その石炭を運ぶため、ここ筑豊では鉄道網が発達していたんだ。上山田線、宮田線、糸田線、などなど。その鉄道網を使って石炭を輸送、若松まで運んでいたんだ」
そう、ここ筑豊では石炭を運ぶために鉄道網が発達していたのだ。その手有働網を使って石炭を若松まで輸送していたのだ。これには、ルビィ、
「うわ~、昔の鉄道、働き者だったんだね!!」
と喜んでいた。
だが、ここで南の表情が暗くなりこう告げらてしまう。
「でも、その炭鉱も次々と閉山していき、ついには筑豊炭田の火は消えた。それにより多くの鉄道路線は次々と廃止にしていったんだ」
そう、エネルギー革命などにより石炭の需要が縮小、それにより筑豊にあった炭鉱は次々と閉山、それにより、筑豊にあった多くの鉄道路線も廃止されていったのである。これには、曜とルビィ、
「うそ・・・、それって本当なの・・・」(曜)
「なんか悲しいよ・・・」(ルビィ)
と悲しそうにふけっていた。
そんな曜とルビィを見ては、南、こう話始めた。
「でも、この後藤寺線をはじめ、3つの路線が第3セクター化した平成筑豊鉄道など、残った路線をこれからも大切にしていきたいと思うんだ」
この南の意見に曜とルビィは、
「うん、そうだね!!」(曜)
「ルビィも大切にしていきたい!!」(ルビィ)
と元気よく話していた。
こうして始まった南たち4人の奇妙な旅、たった170円の切符で大回りに旅を続ける4人であったが、果たしてそれはどういう意味をもつのだろうか。そして、これはキセル乗車にならないのか。それは、次回、最終回の話となる。それまで待っていてほしい。