曜とルビィの事件簿   作:la55

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曜とルビィの事件簿 番外編 かんぱち・いそろくの謎 前編

かんぱち・いそろくのなぞ

 

 この物語は高山がもとの世界に帰る前の出来事である。

 

「うわ~、これが最新のD&S特急かんぱち・いそろくなんだね」

と曜は感嘆の声を出した。むろん、ルビィも、

「黒くてかっこいいね、この車体」

と声をあげていた。今日は最新のD&S特急かんぱち・いそろくに乗りに曜とルビィは公安特捜班の南と高山を連れて来ていたのである。

 そんな簡単な声を上げている2人を対して南はこんなことを言った。

「これが1番新しいD&S特急なのかなぁ」

とこちらも喜んでいた。ただ、高山にいたっては、

「でも乗るだけで1万8千円かかるとはものすごいおもてなしをするのでしょうね」

とこの列車の値段にびっくりしつつもどんなおもてなしがあるのか待ち焦がれていた。

 そして乗り込むなり曜はびっくりした。というのも、

「うわ~、窓が大きい。それにソファも綺麗!!」

窓の大きさであった。それにあわせてソファーというか座席がセットされていたのである。

 そして、12時19分、かんぱち・いそろくは博多駅を発車した。そのとき、ルビィが南に対しあることを尋ねた。

「ところで、かなぱち・いそろくって誰のお名前なのかな?」

これには、南、こう答えた。

「たしかにこの列車の名前は人の名前からとられたものだよ」

そう、かんぱち・いそろくは人の名前からとられたものだった。これについては高山がこう答えた。

「かんぱち・いそろくは久大本線に関わりにのある歴史上の人物からとられたんだよ」

そう、このかんぱち・いそろくは久大本線に関わりのある人物の名前からとられていた。かんぱちは麻生観八からとられている。この人物は今の八鹿酒造を再興後、地元の用水路を完成させるとともに政府に鉄道敷設の行った。結果、今の久大本線が作られるようになったのである。また、いそろくこと衛藤一六は由布院盆地内を大きくカーブする、通称一六曲がりの実現に力を尽くしたことで今の湯布院発展の基礎を作った人物であった。

 そんなとき、曜はあることに気づいた。それは・・・、

「そういえば、この列車の前身も人の名前じゃなかったかなあ?」

これには、南、こうこたえた。

「たしかにその通り。この列車の前身はいさぶろう・しんぺいだもんね」

そう、この列車には前身があった。その名も、いさぶろう・しんぺい。この列車は熊本~人吉~吉松を通っていたD&S特急であった。その列車にも人の名前が列車の名前になっていた。ちなみにいさぶろうとは人吉~吉松間が作られたときの逓信大臣の山縣伊三郎、しんぺいとはそのときの鉄道員総裁の後藤新平のことを指していた。

 そんななか、料理が運ばれてきた。今回の料理は福岡の名店が手がけた地元食材をふんだんに使った料理であった。これには、曜、

「これってとてもおいしいね」

と言うとルビィも、

「うん、おいしい」

と大きくうなずいていた。一方、南と高山、両名ともこの料理を食べてはこんなことを言っていた。

「福岡、大分の食材を沢山使われているとは・・・」(南)

「はい、もう一度この料理を食べたいものです・・・」(高山)

どうやら、南、高山、両名ともこの食材に心奪われているようであった。

 こうしていくうちに最初のおもてなし駅である田主丸駅に到着した。ここでは12分間停車することになっていた。そんなとき、曜は驚いてしまう。

「えっ、なんで駅舎が河童なの?」

そう、駅舎が河童だったのである。それどころかルビィもあることに驚く。

「ホームに河童の像もある!?」

それには、南、こう答えた。

「ここ田主丸は河童伝説の地なんだ」

そう、ここ田主丸は河童伝説の地であった。ここ田主丸は水害が多く河川の平穏を願う水神信仰が生まれ、その中で河童の伝説が生まれたとされている。そのなかで街のなかには数多くの河童の像があるくらいここ田主丸は河童との縁は切れないものとなっていた。

 そんな河童伝説の地に降りたことができた曜であるがある違和感を感じていた。

(なんか車体がおかしいような気が・・・)

ところが、ここにきて停車時間が終わろうとしていたため、

(まぁ、いいか)

と曜はそのまま列車のなかに入っていってしまった・・・。

 

 そして、南と高山は中間車にてノンアルカクテルを飲んでいた。

「う~ん、おいしいかなぁ、」

と高山がそう言うと南も、

「あぁ、そうだな」

と答えていた。

 そうこうしていくうちに曜とルビィもこの中間車に現れた。曜は南に対しこんなことを言った。

「うわ~、これって大きな一枚板だね!!」

そう、この中間車には大きな過ぎの一枚板がテーブルとして置かれていた。これには、南、

「この1枚板のテーブルは樹齢250年の杉が使われていいるんだ」

そう、この列車の中間車には樹齢250年の杉の一枚板をテーブルとして使っていたのである。さらに、高山がこう告げた。

「ここは売店付きのフリーラウンジになっているんだ」

そう、この列車の中間車は売店付きのフリーラウンジになっており、そのラウンジの名前もこの一枚板の杉のテーブルにちなみ「ラウンジ杉」と言われていた。

 そんなラウンジ杉で曜はある人を見つけた。それは・・・、

「あれ、なで千歌ちゃんがいるわけ?」

そう、そこにいたのは売店の店員をしている千歌であった。その千歌は曜とルビィに対しこんなことを言った。

「私はここで働いているんだもん」

そう、なぜか、千歌、ここでこの列車のクルーとして働いていたのである。これには、ルビィ、

「千歌ちゃんって神出鬼没だね・・・」

と言うと千歌も

「はい、そうです」

と茶目っ気を出しながら答えていた。

 そんな千歌に対し曜はこんなことを言った。

「それじゃおすすめをください」

 すると、千歌、あるものを出した。それを見て、ルビィ、こんなことを言う。

「これってコーヒー?」

そう、一杯のコーヒーであった。ただ、それはただのコーヒーではなかった。そのコーヒーを曜が、

「それじゃ飲むね」

とそのコーヒーを飲む。すると、

「うわ~、とてもおいしい」

と声をあげてしまった。もちろんルビィもそのコーヒーを飲む。すると、

「コーヒーの味わいがしみてくる」

と喜んでいた。これには、千歌、こう答える。

「だって、日田の天然水を使っているもんね!!」

そう、コーヒーの水に日田の天然水が使われていたのである。日田の天然水は日本中で有名なくらいとてもおいしかったりする。その天然水を使ったコーヒーだからこそおいしかったのかもしれない。

 そんなコーヒーを曜とルビィは杉の一枚板のテーブルにて飲む。これには、曜、

「なんか大人の感じがするね」

と味わいながら言うとルビィも、

「たしかにそうだね」

とうなずいていた。まぁ、これには、南、

「このラウンジ杉の雰囲気に飲み込まれているな」

と言うと高山も、

「たしかにそうですね」

とうなずいていた。それくらいこのラウンジは4人とも納得の表情だったのかもしれない。

 

 と、そうこうしているうちに列車は2つ目のおもてなし駅である恵良駅に到着した。ここは列車の名前の1つとなった観八の酒造、八鹿酒造の最寄り駅であり、この観八の家、麻生家の業績を称える資料などが展示されている資料館があった。

 ここで、曜、先ほど感じた違和感がはっきりとした。それは、

(あれっ、この列車の形が・・・)

すると、曜、南に対しこんなことを言った。

「なんか、1・3号車と2号車じゃ形が違うような気がするのだけど・・・」

そう、1・3号車の横がなめらかなカーブを描いているのに対し2号車の横は直線になっていたのである。これには、南、こう答える。

「たしかに、曜ちゃんの言っている通りだね。列車の横の形が曲線と直線になっているね」たしかにその通りであった。ただ、これには、ルビィ、南と高山に対しこう尋ねた。

「でも、なんで列車の形が違うわけ?」

これには、高山、こう答えた。

「果たしてどうしてなのかね?」

 すると曜はあることを言い出してきた。

「たしか、この列車の前身っていさぶろう・しんぺいだったよね」

そう、この列車の前身はいさぶろう・しんぺいであった。これには、ルビィ、こう答えた。

「たしか、いさぶろう・しんぺいに使われていた3両のうち、1両はふたつ星につかっていたはず・・・」

そう、いさぶろう・しんぺいには増設分を含めて3両あった。そのうち増設分の1両はのちにふたつ星に使われていた。では、残りの2両は・・・。

「たしか残りに2両はこのかんぱち・いそろくに使われている・・・」(曜)

そう、残りの2両はこのかんぱち・いそろくに使われていたのである。

 すると、ルビィ、あることを言った。

「もしかして・・・」

これには、南、こう告げる。

「もしかするとルビィちゃんにはわかったのかもね」

果たしてなんでかんぱち・いそろく1・3号車と2号車では形が違うのだろうか?

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