曜とルビィの事件簿   作:la55

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曜とルビィの事件簿~つばめの謎~ 前編

曜とルビィの事件簿 完結編 ~つばめのなぞ~

 

「ねぇ、ルビィちゃん、イルカ、すごかったね!!」(曜)

「うん、そうだね!!」(ルビィ)

曜とルビィはそう言うと今日の福岡観光を振り返ろうとしていた。

 曜とルビィ、今度リリース予定の「Hppy Party Train」(通称「ハピトレ」)のPVロケ地下見のために3泊4日の日程でここ九州を旅してきた。しかし、そんな曜とルビィにこの旅中にいろんなことが起きてしまった。2日目、「ハピトレ」のPVロケ地になる豊後森機関庫の下見を終えた曜とルビィは豊肥線を走る観光特急「あそぼーい」にて大雨で立ち往生を食らう。その車内で殺人未遂事件に巻き込まれてしまった(詳しくは前々作「復活のA」をご覧ください)。そして、3日目は九州新幹線内で出会った夫婦の子犬誘拐事件に巻き込まれてしまった(詳しくは前作「消えた○○」をご覧下さい)。

 そんなわけで、これまで十分観光を楽しむことができなかった曜とルビィ、最終日となる今日、午前中から福岡を思いっきり観光していた。たとえば・・・、

「太宰府天満宮って学問の神様を祭っているところでしょ。なら、私だけじゃなく千歌ちゃんや梨子ちゃん、月ちゃんの分まで、お守り、買わなくちゃ!!だって、来年は受験だもん、私たち」(曜)

「る、ルビィたちの分もお願いします!!」(ルビィ)

と、太宰府天満宮では曜とルビィは参拝がてら学問成就のお守りを買ったり、

「うわぁ、大きなみこし!!」(ルビィ)

「でも、これって「飾り山」って言うんだって!!」(曜)

と、櫛田神社では博多山笠の「飾り山」をみたり(櫛田神社では奉納された博多山笠の「飾り山」が1年中展示されております)、

「うわぁ、イルカが高く飛んでいったよ!!」(曜)

「これってあわしまマリンパークと同じくらいすごいかも・・・」(ルビィ)

と、マリンワールド海の中道でイルカのショーを楽しんでいたりとこれまで観光ができなかった分まで2人は福岡観光を満喫していた。

 だが、この旅において2人には常に事件が付きまとわれているのかもしれない。それは最終日とて例外ではなかった。それは夕食として博多ラーメンを食べたあとに起きた。博多ラーメンを食べて店を出たあと、博多駅に向かっている曜とルビィ、だったが、突然、

ウウ~ ウウ~ ウウ~

という音が周り一面に響き渡っていた。これには、曜、

「あれっ、なんかパトカーのサイレン音が鳴っているね!!」

と、その音がパトカーのサイレン音であることに気付く。そして、ルビィも、

「曜ちゃん、あれ、見て!!パトカーが博多駅に集まっているよ!!」

と、曜に話しかける。そう、なんとパトカーが博多駅に集結しているようだ。これには、曜、

「と、いうことはなにか事件が起きたのかな?」

と、まるで迷探偵?みたいなことを言いだすも、ルビィ、

「ルビィ、善子ちゃんみたいにいろんな事件に巻き込まれたくないよ~」

と言ってしまう。一昨日、昨日と事件に巻き込まれて事件慣れしてしまった曜に対しルビィはもう事件はこりごりの様子。

(「それよりも、私、そんなに事件に巻き込まれていないから!!それに、善子じゃなくて、ヨ・ハ・ネ!!」byヨハネ。って、詳しくはコラボしている新庄さんの小説をお読みください)

 しかし、そんな曜であったが1つ気がかりがあった。それは・・・、

「ってことは、今、私たちと待ち合わせをしている南さんと梶山さん、もう事件に巻き込まれちゃったんや・・・」

そう、曜、南と梶山のことを心配していたのだった。日本が誇る鉄道、それを管理している國鉄には警察組織がある。國鉄鉄道公安隊。そのなかで選りすぐりの精鋭たちが集まった部署がある。東京公安室公安特捜班。彼らこそヨハネたちが巻き込まれた事件を含む数多くの事件を解決に導いた者たちである。そのなかで主任である南とその相棒である梶山は名コンビとして有名だった。そんな南と梶山であるが、曜とルビィに出会ってまだ3日目だというのに曜とルビィとの間ではすでに旧知の仲みたいな感じを醸し出していた。曜とルビィとの最初の出会いは大雨のために立ち往生していた「あそぼーい」のなかでばったり出会ったのだ。このとき、殺人未遂事件が起きたのだが南の活躍により無事解決。その翌日に起きた子犬誘拐事件では前日に曜たちと連絡先を交換していたため、曜からの要請で南と梶山はリモートとはいえこの事件に駆り出された(というか、梶山が強引に南を誘ったのだが・・・)。それも南の活躍で無事に解決、というか、家族間の問題すら解決してみせたのだった、南が・・・。そして、今日、曜とルビィの九州旅行最終日、ということもあり、曜とルビィは昨日のお礼を兼ねて博多駅で南と梶山と待ち合わせをしていたのである。だが、ここにきてパトカーが南たちとの待ち合わせ場所である博多駅に集まってきている。これはまさに事件である。

 そんなわけで、曜とルビィは博多駅へと駆け込む。そして、博多駅に曜とルビィが到着するとあることに2人は気付く。なんとパトカーが多く集まっているのは在来線側入り口である博多口ではなく新幹線側入り口の筑紫口のほうだった。これには、曜、

「こ、これは、もしかして、新幹線の方で事件が起きたのでは?」

と、コ〇ン風に推理するも、ルビィ、

「曜ちゃん、それ、当たり前だよ!!だって、おまわりさんたち、新幹線ホームに向かっているもん!!」

と曜にツッコむ。そりゃそうだ。だって、警官たち、筑紫口の改札からどんどん新幹線ホームへと上がっているから!!これには、曜、

「少しは探偵気分を味合わせてよ~」

と、嘆きの声をあげる。

 とはいえ、曜とルビィは南と梶山との待ち合わせをしている、ということもあり、曜とルビィは事件が起きているであろう新幹線ホームへと警官たちのあとを追ってのぼっていく。対して、警官たち、自分たちを追いかけてきている曜とルビィのことなんて気にとめていなかった。というかできなかった。なzなら、あまりに突然の事件だったため、野次馬の数が尋常ではなかったのだ。それを警官たちは新幹線ホームにのぼりがてらその対処をしなきゃいけなかったのである。

 そんなわけでやすやすと新幹線ホームにたどり着いた曜とルビィ。そこには熊本発博多行きの800系つばめが到着していた。そんな曜とルビィはある人を探す。すると、すぐに見つかった。その人に曜は元気よく挨拶する。

「あっ、南さんに梶山さん、こんにちは!!」

そう、曜とルビィが探していたのは2人が博多駅で待ち合わせをしていた南と梶山だった。そんな曜の挨拶に、南、

「おう、曜ちゃんじゃないか!!って、ここは事件現場だぞ!!静かにしろ!!」

と、曜に注意すると、曜、

「あっ、ごめんなさい・・・」

と、南に謝ってしまうも、梶山、

「でも、私、待っていたんだよ!!」

と、曜と抱き合って喜ぶ・・・も、ルビィ、まとものことを言う。それは・・・。

「あの・・・、ルビィたち、こんな事件現場の近くに来ちゃってよかったのかな・・・」

って、それはそうだ!!ルビィ、ここに来て自分たちが今していることの重大さを知る。だって、ここ、今、南、梶山、曜、ルビィがいるところ、実は事件現場の近くなのだ。それなのに、そこで気軽に待ち合わせするなんてなんとも言えないものである・・・。

 まぁ、それはそれとして、南、気を取り直して、曜とルビィに対しこんなことを言いだす。

「おい、曜ちゃんとルビィちゃん、ここは事件現場だ!!素人の出る幕じゃない。ここから立ち去ったほうがいい!!」

これには、曜、

「でも、乗りかかった船だし、私たちも手伝わせて!!」

と、南に言うも、南、

「この事件はまえの2件の事件(「あそぼーい」での殺人未遂事件と子犬誘拐事件)とは比べ物にならないぞ!!」

と、脅しをかけるも、ルビィ・・・、

「そ、それは大丈夫、でしゅ!!」

(あっ、噛んだ・・・)(南・梶山)

(ルビィちゃん、肝心なところで噛んだっちゃたよ・・・)(曜)

と、途中で噛んでしまったルビィ・・・であったが、ルビィ、もう一回言い直して、

「南さん、それは大丈夫です!!」

と、今度はちゃんと言えた様子。これには、梶山、

「南、ルビィちゃんもこう言っていることだし、私たちの最後の事件ということでいいんじゃないの」

と、さっぱりと曜とルビィの同行を許してしまった。でも、南、

「しかし、この先には遺体が・・・」

と言うも、梶山、南の方をにらみつけては、

「別にいいでしょ!!」

と言うとこれにはさすがの南も、

「あっ、はい・・・」

と、言い返すことができなかった。こうして、曜とルビィの同行を南は認めざるをえなかった・・・。

 

「いいか、これまでの事件とはかなり違うぞ!!もしかするとあまりの残酷さに気分が悪くなるかもしれないぞ!!」

と、南に注意を受ける曜とルビィ。そんなとき、

「おい、ここは普通の人が入るところじゃないんだぞ!!」

と、曜とルビィに対し新幹線つばめの入口付近にいた警官から呼び止められるも、南、

「すまない。この者たちは私たちの班の研修生だ。研修のためにすまないがそこを通してくれ」

と、その警官に言うとその警官は曜とルビィの腕のところを見る。すると、「研修中」と書かれた腕章をしていた。これは南がこうなるのではと予想?していたのか梶山にお願いして事前に準備していたものだった。で、この腕章の効果は絶大で、その警官、すぐに、

「これは失礼いたしました!!それではお通りください!!」

と、南と梶山、曜とルビィを新幹線つばめの入口を通してくれた。

 その南たち4人であるが、その後、その事件現場の近くまで進むと多くの警官や刑事たちが集まっていた。そして、南は近くにいた刑事に、

「人が殺されたということですが、そのことを詳しく教えてください」

と、事件のあらましを尋ねた。すると、その刑事は今回の事件の概要について話してくれた。

「先ほど、この列車のトイレにて男性の遺体が見つかりました。名前は伊藤悪田、45歳、男性。首のところに絞められたあとがあったので、これは絞殺による殺人だと思われます。死亡推定時刻ですが、遺体発見の30~1時間前だと思われております」

この警官の言葉を聞いて、南、

「教えてくれてありがとう」

と、刑事にお礼を言うと、続けて、

「ところで、被害者についてもう少し教えてもらいたいのだけど」

と、その刑事にお願いをすると、刑事、

「はい、わかりました」

と言っては被害者について簡単に教えてくれた。

「被害者である伊藤悪田ですが、自称鉄道コレクターだったそうです。被害者は日夜日本中の鉄道グッズなどを集めているみたいでした」

 だが、このあと、刑事は被害者に関する悪い情報を教えてくれた。

「しかし、被害者、鉄道コレクターと自称しておりますが、その集め方が本当に悪徳めいたものが多かったようです。どんな手段をとってでも自分が欲しいものは必ず得ようとする、平気で人の弱みを握ってはそれをもって相手に揺さぶりをかけその人のものを奪う、平気で人をだます、それくらいひどいものです。私からしても、被害者、本当に悪徳めいたものを感じてしまいます」

これには、南、

「なら、被害者に対する恨みを持つ者は多い、ってことですね」

と言うと刑事も、

「はい、そうだと思います。しかし、これだと容疑者を絞り込むことは難しいかもしれませんね・・・」

と、つい弱音を吐いてしまった。

 

 南たちはその後、遺体が見つかったトイレのそばに行く。すると、そこには洋式トイレに座った状態の男性の遺体がまだあった。これには、ルビィ、

「うげっ!!」

と、ちょっと吐きそうになる。むろん、いつも陽気な曜もこのときばかりは、

「うわ~、なんかあとで夢に出てきそう・・・」

と、つい弱気になってしまう。しかし、この現場に慣れている南と梶山はというと、

「おい、なんか証拠になるものはないか?」(南)

「はい、今、探しています」(梶山)

と、手慣れたものだった。これには、曜、

(やっぱり2人はすごいや。私たちが遺体を見て怯えているのに2人は遺体のことなんて気にせずに仕事をしている。やっぱりプロだわ、2人とも・・・)

と、南と梶山のことに感心していた。

 そんな梶山であるがついにあるものを見つけた。梶山、それを見て南に報告。

「南、大きなキャリーケースがあります。人一人分ぐらいは入れそうな大きさです」

そう、遺体の横には大人一人分が入りそうなキャリーケースがあった。さらには、

「あと、被害者、なにかを握っている感じですね」

と梶山が言うと、南、

「たしかにそうだな・・・」

と、言っては遺体の手の部分を見る。すると、右手はまるでなにかを握っているようなぐーの形をしていて、左手には犯人と争ったのであろう、まるでなにかをひっかくような仕草を残していた。南、すぐに近いにいた鑑識に対し、

「おい、被害者の爪を採取してくれ。もしかすると犯人に結び付く証拠になるかもぞ!!」

と指示を出しては被害者の遺体の爪の部分を採取させた。

 そして、南は被害者の遺体の右手を見てなにかを握りしめていないかを確認する。すると、右手からポロリとなにかが落ちてきた。これには、南、

「はて、これは・・・」

と、手袋をした手でもってそれを拾い上げるとすぐに南は言った。

「こ、これは、金のつばめのタイピン・・・」

なんと、被害者が握りしめていたのは金色のつばめのタイピンだったのだ。これには、南、それがなんなのかすぐにわかった。それは・・・。

「これって國鉄職員なら必ずもらうタイピンだ・・・」

そう、このタイピン、國鉄職員なら誰でももらえるタイピンだった。國鉄では入社した職員に対して記念にと送られるものだった。むろん、娘案特捜班とはいえ國鉄の一職員である南と梶山も持っているものなのだが・・・、

「でも、俺たちが持っているタイピンはシルバーのものだよな・・・」(南)

そう、南たち一般職員が持っているタイピンは普通の金属めいたシルバーメッキのつばめのタイピンだった。このことを踏まえて、南、こう推測した。

「これってなにかで表彰されるときにもらえる金のタイピンでは・・・」

この南の言葉を聞いて近くにいた車掌が答えてくれた。

「南さん、その通りですこの金のタイピンは國鉄の全職員の憧れ、金のタイピンなのです。國鉄職員のなかで功績があった者に対して贈られるものです!!」

これには、南、

「あぁ、なるほど!!」

と、妙に納得するも、この南の対応に、梶山、

「って、南、そんなことまで知らなかったわけ!!」

と呆れた表情を見せる。どうやら國鉄職員としては常識だったようだ。しかし、事件の謎を解くことに生きがいを感じている南にとってみればそんなことは知らなかったのも無理ではない・・・のかな・・・?

 とはいえ、この金色のつばめのタイピンの発見によって事件は多く進展する。この金色のつばめのタイピンを持つ被害者の姿を見て、南、、

「これってもしかして、ダイイングメッセージでは・・・」

と言うとすぐに鑑識に対し、

「これは被害者のダイイングメッセージに間違いない!!そうじゃなくても重要な証拠だ!!大事にしてくれ!!」

と、そのタイピンを拾って鑑識に渡そうとする。

 だが、こんなとき、どこからともなく、

「私は~名探偵めんこい刑事~♪」

と、あまりに音程が外れた歌声が聞こえてくるとかっこよく着たざった男が登場、そのまま南と鑑識のあいだに割って入りその金色のつばめのタイピンを南から奪うと、

「なんてすばらしいタイピンじゃないか!!」

と言ってはもの欲しそうにそのタイピンを眺めていた。

 そんな失礼すぎる男に、南、

「あなたは一体誰ですか?ちょっと失礼すぎますよ!!それにここは事件現場ですぞ!!」

と、怒りながら言うと、その男、南に対して、

「はて、そんなこと、言えるのでしょうか?美少女3人を連れてハーレムとは、あなたもすみにおけませんね!!」

と南のことをからかった。どうやら、その男、少女3人(梶山、曜、ルビィ)を連れてきている南をどこぞのハーレム男だと断定しているようだった。これには、南、

「彼女たちは俺の立派な同僚たちだ!!馬鹿にしないでくれ!!」

と、怒りの表情。どうやら、南、突然の男の乱入で事件の謎を解くという楽しみを損なってしまった、ということで男に対して怒っているようだ。

 しかし、このままだと先に進めない、ということで、梶山、その男に対し、

「ところで、あなたは何者なんでしょうか?」

と男の正体を尋ねるとここぞとばかりにその男は派手に自己紹介した。

「聞いてくれましたね!!なにを隠そう、私こそ(自称)九州一の名探偵、めんこい刑事、です!!クリアした事件は数知れず、県警からの表彰状はすでに10枚以上!!(自称)九州一の名探偵めんこい刑事を以後お見知りおきを!!」

これには南たち4人とも、

ポカ~ン

と、口をあけて唖然となった。

 そんな南たち4人に対しその男ことめんこい刑事の隣にいた刑事がこのめんこい刑事について話した。

「南さん、唖然とさせてごめんなさい。このめんこい刑事は自分のことを九州一の名探偵と自称している福岡県警の刑事なんですよ。本当はただのヒラの刑事です・・・」

だが、その刑事の言葉にめんこい刑事は反論する。

「自称とはなんだ、自称とは!!これでも私は名探偵なんだぞ!!いくつもの事件をクリア(解決)してきたんだぞ!!それは間違いないぞ!!」

ただ、これには、ルビィ、

 

「本当かな・・・」

と、めんこい刑事に対して疑いの目をみせるも、これについてはめんこい刑事の説明をした刑事から補足説明があった。

「でも、たしかに県警から事件を解決したという表彰状をいくつももらっているのはたしかです。というか、悪運が強いからなのか、たまたま犯人とばったり鉢合わせすることが多く、その場で犯人を取り押さえたり、証拠を犯人がもみ消そうとする現場に出くわしてその場で逮捕、なんてことが多いのです。いやはや、悪運だけで事件を解決するなんて、なんというか、ラッキーボーイっているんですね・・・」

これには、南、

「悪運だけで事件を解決するとは、ある意味すごいとしか言えない・・・」

と、めんこい刑事を見てはただただ感心するしかなかった。むろん、南、心のなかでは、

(ということは、このめんこい刑事、そのこと(悪運だけで事件を解決してきたこと)を鼻にかけてとんでもないことを言いだすのでは・・・)

と、めんこい刑事がへんなことをしないか心配してしまう。

 だが、その不安はすぐに的中した。なんと、めんこい刑事、金色のつばめのタイピンを見て一言。

「ほう、これで事件は解決、と言っても過言じゃないね!!」

これには、曜、

「えっ、このタイピンを見ただけで犯人が誰なのかわかったの!?」

と、びっくりしてしまう。一方、南はというと、

(あちゃ~、これだと事件解決まで遠回りになっちゃうよ・・・)

と頭を抱えてしまう。どうやら、南、このあとの展開が読めてきたようだ。

 そんな南の心配をよそにめんこい刑事は自分の名(迷)推理を展開し始める。

「このタイピン、実は、被害者のダイイングメッセージなのだ!!」

このめんこい刑事の言葉に、南、

(あっ、そこはあっているんだ・・・)

と、妙に感心するも、めんこい刑事、次の瞬間、へんなことを言い始める。

「このダイイングメッセージだが、これはこの新幹線つばめのことを言っているのだ!!」

これには、曜、ルビィ、含めて、

「えっ!!」

と、みんなの驚きの声があたり一面に響き渡った。

 そして、めんこい刑事はその真意を語った。

「被害者はこのつばめで殺された、もしくはこの列車の関係者から殺された、それを指し示すために被害者はこのダイイングメッセージを残したんだ!!」

これにはルビィから、

「でも、そうだとは限らないんじゃないの!!」

と言われるもめんこい刑事はそんなルビィに反撃した。

「言っておくが死亡推定時刻は遺体が発見された30分~1時間前となっている。このつばめの熊本~博多間の運行時間は約50分!!そう考えるとこのつばめのなかで殺されたといっても過言ではないぞ!!」

自分の推理を自信満々で言うめんこい刑事。であったが、これには、曜、

「なんか都合よくできていない?」

と、めんこい刑事にツッコむとめんこい刑事、

「名探偵の俺から言うのだから間違いない!!」

と、持論を曲げない。それどころか、

「犯人はこのつばめの関係者だ!!全スタッフを集めてくれ!!」

と、命令されてしまう。これには、南、

(あぁ、あんなのがいるからこっちは苦労するんだよな・・・)

と、半場諦めの表情・・・。

 

 そして、めんこい刑事の指示通りこの新幹線つばめの全スタッフ全員を集めた・・・のだが、

「なに!!だれもこの男(被害者)のことを知らないだと!!」(めんこい刑事)

なんと被害者のことをこのつばめのスタッフ全員が知らないと言っているのだ。それどころか、

「それにだれも金のつばめのタイピンを持っていないだと・・・」(めんこい刑事)

そう、この新幹線つばめのスタッフ全員金のつばめのタイピンをもらっていない、というか、それを実際に見たことがないのだ。たしかにそうかもしれない。金のつばめのタイピンは國鉄から表彰を受けたものしかもらえない。なので、金のつばめのタイピンを所持している、見たことがある、ということがなかったりするのだ。

 ぞんなわけでした、めんこい刑事、ついにはこんなことを言いだす。

「それなら、この列車に防犯カメラはついていていないのか?」

めんこい刑事、どうやら列車内の防犯カメラで被害者の行動を確認しようとしたのだが・・・、車掌から、

「すいません。この車内には防犯カメラは設置しておりません」

と言われる。つい最近になって新幹線の車内にも防犯カメラの設置が進んでいるのだが、まだ普及したばかりということもあり、この新幹線つばめにはまだ防犯カメラは設置されていなかったのだ。

 しかし、めんこい刑事、めげない!!今度は、めんこい刑事、

「なら、熊本駅に設置している防犯カメラで被害者を見つけろ!!」

とほかの刑事たちに命令する。すると、すぐに刑事たちは熊本県警に連絡、すぐに熊本駅とその周辺の防犯カメラの映像チェックを行うこととなった。すると・・・、数分後、

「めんこい刑事・・・、新幹線ホームの防犯カメラには被害者らしき姿はありませんでした!!」

という嘆きの声が聞こえてきた。これには、めんこい刑事、

「なんだって!!」

と愕然となるもすぐにあることを思い出す。そう、被害者の遺体の横にあった大きなキャリーケースである。それを思い出しためんこい刑事、ある推理を言いだした。

「そうだ!!犯人は熊本駅の近くで被害者を殺しこのキャリーケースでもってこの車内のトイレに遺体を置いたんだ!!」

これにはまわりから、

「おぉ!!」

という驚きの声が聞こえてきた。

 そして、それを指し示すような情報がめんこい刑事のもとにもたらされた。それはめんこい刑事の隣にいた刑事からのものだった。その刑事はめんこい刑事に対し、

「めんこい刑事、熊本県警からです!被害者は熊本駅近くのホテルに宿泊していたという証拠がとれました!!」

なんと被害者が昨日熊本駅近くのホテルに宿泊していた、という証拠がみつかった、というのだ。その証拠とは、被害者が宿泊していたホテルの従業員の証言、そして、そのホテルの宿泊者台帳、だった。その宿泊者台帳には被害者の直筆で被害者の住所などが明記されていた。

 そんなわけで、めんこい刑事、すぐにまわりの刑事たちに対し、

「この殺人事件の犯人はこのキャリーケースの持ち主でありこの新幹線つばめの乗客のなかにいる!!徹底的に調べよ!!」

と命令すると刑事たちはこの新幹線つばめに乗車されたと思われる人たちに聞き込みをしてまわることに・・・。

 だが、このめんこい刑事の名(迷)推理にルビィ、

「あぁ、あくびが出るほどつまらないよ・・・」

と、悪ルビィ・・・みたいな毒舌で言ってしまう。そんなルビィだったが、いまだにそのままにしている被害者の遺体を見ては、

「でも、なんかこの仏さん、寒がっているように見えるね・・・」

と、ついそんなことを言いだしてしまう。これには、梶山、

「えっ、寒そうにしているって!!」

と、ルビィの発言に驚きの表情を見せるとルビィはさらにこんなことを言った。

「なんかね、この仏さん、濡れているようにみえるの!!」

 このルビィの言葉を聞いて、南、

(えっ、なんだって!!)

と驚くと、そのルビィの言うことが正しいのかその被害者の遺体を見ると、

「た、たしかになにか濡れているように感じるな・・・」

と、驚きの表情をみせる。そう、なんと被害者の遺体はなにかによって濡れてしまったようなあとが残っていたのである。いや、遺体だけはない。被害者の服も少し濡れていたのである。

 と、ここで、曜、ルビィに続けとばかりにこんなことを言いだす。

「ルビィちゃんが「仏さんが濡れている」って言うんだったらもしかするとこのキャリーケースも濡れているんじゃないの?あの刑事(めんこい刑事)の言うことは気に障るけと、トイレに大きなキャリーケースってちょっとおかしい気がする!!」

この曜の言葉に、南、

(たしかにこんなトイレに大きなキャリーケースだなんておかしすぎる!!これは調べてみないと・・・)

と思ってはすぐに福岡県警の刑事の了解をえてその大きなキャリーケースを開けてみる。すると・・・、

「た、たしかにこのキャリーケースの中は濡れているな・・・」

なんと、キャリーケースのなかも濡れていた!!いや、濡れていた、というよりも、その濡れていた部分を触ると少しひんやりする、そんな感じであった。これには、南、

(こ、これはもしかするとなにか冷たいものを運んだのかもしれない・・・)

という考えをもつようになった。

 こうして、「つばめ」「大きなキャリーケース」「濡れた感じ」、この3つのヒントをもとに南はこの殺人事件の推理を始めた。まずは・・・、

(「つばめ」、これは被害者のダイイングメッセージに間違いない。それに、このキャリーケース、ほかの場所で殺した被害者を詰めて持ってきたことには間違いないだろう。その意味でもあのめんこい刑事と同じことを言っている・・・)

と、めんこい刑事の推理もあながち間違いではないことを認めつつも南はその先の推理を始める。

(でも、金のつばめのタイピン、それを指し示すのはこの新幹線つばめじゃない。もっとほかのものを指し示すのではないか。たとえば、國鉄バスとか・・・)

と、つばめと関係あるものをあげていくとそれらはすぐに外されてしまう。事件とはまったく関係ないものだからだ。あげたらすぐに消えていく、それを繰り返す南。

 そんなときだった。突然、南のスマホが、

トゥルトゥルトゥル

の鳴り出すと、南、

「はい、南ですが・・・」

と、かかってきた電話に出る。すると、そのスマホから、

「南さん、南さん、私だよ!!梶山さんから聞いたよ!!「つばめ」で困っているってね!!それならとっておきのものが在来線に止まっているよ!!私、今日はこのビュッフェのチーフパーサーとして働いているんだよ、って、これ、南さんからの指令だもんね・・・。でもね、今日に限って乗客のみんさんに料理を提供することができなかったんだよ。だって・・・」

という声が聞こえてくる。南、それをメモするとすぐに電話を切った。

 そして、南はあることに気付いた。

(そうか!!つばめはつばめでもあのつばめのことをあいつは言っていたのか!!なら、犯人はある理由で被害者の遺体をあれで運んだんだな!!だって、あれにはビュッフェがついているからな!!たしかあれにビュッフェが設置されたのは数十年ぶりって言っていたしな!!)

この考えのもと、南は梶山と曜、ルビィに対しこう言った。

「梶山、曜ちゃん、ルビィちゃん、俺たちは今から別の場所に行く、もう一つの「つばめ」にな!!」

この南の言葉を聞いて、ルビィ、

「南さん、もしかして、ダイイングメッセージの意味、わかったの?」

と、南に尋ねると、南、自信満々に答えた。

「あぁ、その答えは在来線ホームにある!!」

 

 そして、南たちは在来線ホームに行くとそこにはいろんな列車とともにグレーの特区う列車が止まっていた。けれど、普通の特急列車とはちがいまるで真新しいグレーの塗装とともにまるで豪華列車であるかのような雰囲気を醸し出していた。これには、ルビィ、南にこの列車のことについて尋ねた。

「南さん、この列車ってなに?」

 すると、南はこの列車についてこう答えた。

「この列車はね、この秋デビューしたばかりの観光特急787系「36+3」だよ!!」

「36+3」、國鉄九州総局は究極の列車として豪華列車「ななつ星in九州」を九州内に走らせては九州の観光の起爆剤として活用していた。だが、2~4日かけて九州内をまわるのとあまりの豪華さもあってか1番安い部屋でも何十万もの運賃がかかる、そして、それでも乗車希望者が多く、乗るための倍率もかなり高い、そんなことが起こっていた。そういうこともあり、二十数年にわたり九州内で特急として使用されていた787系を改造、「ななつ星」みたいな宿泊設備はないものの内装などは豪華にし、九州内を1週間かけて走破する列車「36+3」を九州総局は作り上げたのである。この列車、内装は豪華であり、さらに787系がデビューしたころに設置されていたあるものを復活させたのである。それでも1日あたり1万円台で乗車できる、という「ななつ星」と比べてリーズナブルな豪華列車であった。

 そんな787系「36+3」であるが、今日は博多→長崎→博多という経路を走破しここ博多駅で乗客をおろしたあと、今から車庫に帰るところであった。そんなこともあり、南、すぐに「36+3」のところまで急いで行った、という次第である。

 そんなわけで、南、すぐに「36+3」のスタッフ全員に聞き込みをする。すると、ある場所のチーフパーサーらしき50代くらい?の女性が出てきてはこんなことを言いだしてきた。

「わたしはこの「36+3」のビュッフェでチーフパーサーをしております・・・」

この女性チーフパーサーの言葉に、曜、びっくりする。

「えっ、ビュッフェって食堂車みたいなものだよね!!それがこの列車についているの!?」

そう、なんと「36+3」にはビュッフェが設置されているのだ!!といっても「あそぼーい」や「ゆふいんの森」号に設置されているミニビュッフェではない、本格的なビュッフェである。これについて、南、証言する。

「実は787系は、昔、ビュッフェを設置していたんだ。787系が走り始めたころ、博多~西鹿児島(現鹿児島中央)間を4時間以上というロングランだったこともあり、この787系にはビュッフェが設置されていたんだ。ただ、その後、九州新幹線がもうすぐ開通するということもあって787系のビュッフェの営業は終わってしまいブッフェだった車両は普通の座席車として改造されることとなった。しかし、改造するにあたって荷物を置く荷棚を設置することができなかったため、ビュッフェ車から改造した座席車の座席のシートの間隔ははほかの車両と比べて広めに作られたんだ。そのためか、ビュッフェ車から改造された座席車の座席はグリーン車なみのシート間隔になってしまったんだ」

ちょっとしたうんちくを披露した南、であったが、すぐに、

「そして、この「36+3」に改造されるにあたり、787系の特徴の1つだったビュッフェを復活させたわけ」

とどや顔で言ってしまう。

 この南の熱い説明に、曜、ルビィ、ともに、

「な、なるほど・・・」(ルビィ)

「787系ってそれくらいすごい列車なんだね!!」(曜)

と、感心してしまうも、とうの女性チーフパーサーはというと、曜とルビィのその姿を見ては、

「これくらいで感心していては、私の正体、知ったときには腰を抜かしちゃうよ、曜ちゃん、ルビィちゃん・・・」

と、ぼっそと言ってしまう。ただ、この声が聞こえたのか、曜、

「あれっ、だれかに呼ばれた気がする・・・」

と、周りを見渡すと、そのパーサー、一瞬、

ぎくっ

となってしまう。しかし、曜はだれが自分のことを呼んだ人を見つけることができず、ただ、

「もしかすると他人のそらにかな・・・」

と言って南のいる方を向いてしまう。これには、女性チーフパーサー、

ほ~

と、胸をなでおろしていた。

 そんな女性チーフパーサーであったが、南に対しこんなツッコミを炸裂させる。

「そんな説明は抜きにして、刑事さん、なにか聞きたいことがあるのではありませんか?」

これには、南、

「あっ、すまない、すまない。あなた方に聞きたいことがありました」

と言うと、女性チーフパーサーのそばに集まった「36+3」のスタッフたちに対しこんなことを聞いてきた。

「ところで、「36+3」の運行中、なにか変わったことはありませんでしたか?」

これにはその女性チーフパーサーが答えてくれた。

「2点ぐらいありました。まずは、今日、長崎から博多までの運行する前、ビュッフェの冷凍庫がいきなり壊れたとの連絡がありました。そのため、乗客のみなさんに料理の一部が提供できない状況が起きました」

これには、南、

「その冷凍庫ですがすでに修理は頼んでいるのですか?」

と、その女性チーフパーサーに尋ねると、その女性チーフパーサーはこう答えた。

「このあと、車両基地に戻ってからもう一度確認するつもりです」

 そして、女性チーフパーサーから2点目の説明をした。

「あと、これはスタッフ内の話ですが・・・」

と、前置きをしつう、続けて、

「金井さんというビュッフェの調理スタッフ、少し高齢ですがそれでも「36+3」のビュッフェの冷蔵庫・冷凍庫を管理しているすごい方なのですが、その方が大切にしていたタイピンをどこかでなくしたと騒いでいました。そのため、私たちはビュッフェ内をくまなく探したのですが見つからず、今回の冷凍庫の故障、そして、なぜか腕をケガしたということで今は休んでもらっております」

というと南はそのスタッフについて詳しくその女性チーフパーサーに尋ねた。

「その調理スタッフですが、どんなタイピンをなくされたと言っているのですか?」

これには、女性チーフパーサー、そのことについて答えた。

「そのスタッフの方は、昔、國鉄に務めていた、とのことです。その後、定年退職をしてしばらくは隠居生活をしていたみたいですが、この度、「36+3」のスタッフとして再び働き始めた、と聞いております。また、なくされたタイピンについては、昔、國鉄に務めていたときにもらったものだと聞いております」

 この女性チーフパーサーの言葉を聞いて、南、あることを決断する。

「あの~、すいませんが、女性チーフパーサーさん、ビュッフェの中をちょっと見せてくれませんでしょうか?」

と、南、その女性チーフパーサーさんに頼むと、その女性チーフパーサーはすぐに上に連絡、すると、

「上のものからの許可が下りましたので今からご案内いたします」

と、女性チーフパーサー自ら南たちを「36+3」のビュッフェへと案内してくれた。

 

「うわ~、すごく豪華だね~」

木がふんだんに使われたビュッフェを見て曜はびっくりしていた。だって、こんな豪華なビュッフェがついた列車なんて見たことがないからだ。それはルビィにもあてはまった。

「こんなところで食事したらおいしそう・・・」

と、よだれが今にもでそうなルビィ。そんな2人をしり目に南は梶山を連れてビュッフェの中に入った。

 そして、冷凍庫の前に立つと南と梶山は手袋をして、

「それじゃ中をみさせてもらいますか」

と言っては冷凍庫の中を確認する。すると、なにかわかったのか、女性チーフパーサーに対してこんな質問をした。

「この冷凍庫が先ほど話してくれた壊れた冷凍庫ですか?」

これには、女性チーフパーサー、

「はい、たしかに今さっきまで壊れていた、と聞いております」

と答えてくれた。

 だが、南、、なにかおかしなことを言いだしてきた。

「え~と、「壊れていた、と聞いております」って誰が言っていたのですか?」

これには、女性チーフパーサー、

「はい、この冷凍庫を管理している金井さんからです。報告では、長崎を出発する前に冷凍庫が壊れてしまったとのことです。むろん、金井さんが提出した(冷凍庫の)食材も解けかけていました」

と南に答えてくれた。

 この女性チーフパーサーの話を聞いて、南、もう一度冷凍庫の中を確認するとこんなことを言いだしてきた。

「うむ、壊れていた、という割にはちゃんと動いていた形跡がある・・・」

これを聞いてか南たちのあとにビュッフェのなかに入ってきた曜から、

「それって別に壊れていたわけじゃないんだね!!」

と言われると、南、その曜の言葉にあることを付け加えた。

「いや、壊れていなかった、というよりも、完全にフルパワーの状態で動いていた、と言うのが正解かもな」

 そして、冷凍庫の中を曜とルビィにみせるとルビィはこんな声をあげた。

「うわ~、霜がいっぱい!!」

そう、冷凍庫のなかは霜でいっぱいだったのである。

 そして、南はみんなに対してこう言った。

「先ほど、女性チーフパーサーは「食材が解けかけていた」と言っていあ。これだと冷凍庫が本当に壊れた、と思っても仕方がない。けれど、今、冷凍庫の中を確認してみると霜が多い。これだと「壊れた」というよりも「フルパワーで動いていた」と言わざるを得ないね」

 さらに梶山は冷凍庫の中を見てあるものを見つける。それは、

「南、なにか冷凍庫の中、その下部分に赤いものを見つけたよ!!」

この梶山の言葉に、南、

「よしっ、梶山、その赤いものを鑑識にまわしてくれ!!」

と指示、すぐに鑑識が入り赤いものを採取していた。

 そして、南はすぐに熊本にいる菅原たちに連絡をとると、

「菅原に松本、すぐにある場所に行ってくれ!!場所は熊本城近くにある桜町だ!!」

と言っては菅原たちを熊本の桜町へと向かわせた。

 そして、10分後、その菅原たちから連絡があり、

「南、裏がとれました!!被害者、思った通り、それで動いていました!!」

という報告を受けた。

 そして、南は梶山に対しある指示を出した。

「梶山、これですべてが分かったぞ!!みんなを集めてくれ!!新幹線つばめのスタッフも「36+3」のスタッフもすべてな!!」

 

 と、南がこんなことを言っていたとき、めんこい刑事はというと・・・、

「おい、被害者の熊本の足取りはいまだにわからぬのか!!」

と、めんこい刑事が焦ったかのように言うとほかの刑事から、

「今日のホテルを出るまではわかったのですがそのあとの足取りについては不明です!!」

という答えが返ってきた。被害者がホテルを出るまでの足取りはわかっていた。だが、そのあとの足取りについては不明だった。そこで、めんこい刑事、熊本県警に熊本駅付近に設置されている防犯カメラの映像の解析を急がしていた。けれど、熊本駅付近だけでも防犯カメラの数はけた違いに多く、そのすべてを解析するのは至難の業だった。それでもめんこい刑事は自分の推理に自信があるのかそんなことまで強要してきたのだ。

 だが、それは次の刑事からの報告により終わりを迎えようとした。いきなり別の刑事からこんな報告が舞い降りてきた。

「めんこい刑事、大変です!!上から、福岡県警のこの事件に関わる者すべてこのホームから引き揚げよ、という指令が届きました!!いや、それどころか、めんこい刑事を含む主要メンバーは今すぐ在来線ホームに直行するよう、との指令を受けております!!どうやらほかの者がこの事件の真相を解いたとのことです!!」

これには、めんこい刑事、

「な~に~!!」

と歌舞伎口調で答えるとすぐに、

「ま、まさか、この私のほかにもこの事件の推理をした者がいるのか!?」

と、びっくりするように言った。まさか自分以外にこの事件の真相を暴こうとしている者がいるとは。

 しかし、めんこい刑事、めげてなかった。

(いや、単なるはったりだろう。この私こそ真の探偵なんだから!!)

そう思いつつも指令ということもありすぐに在来線ホームに行くことにした。

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