展開が遅いのは艦娘との会話が楽しいからです!
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こんにちは。五十鈴を迎えて、初めての軽巡を迎えたタウイタウイ泊地の鎮守府です。
大淀さんに確認したところ、やはり、デイリーの建造はあと2人(合計3人)必要なようだ。
クエスト設定も「艦これ」世界に準拠しているのか。ということは、遠征系もかつての記憶のままにやれば大丈夫そうだな。後で遠征の件も大淀さんに訊いてやってみよう。
まずは、デイリーの建造をこなしてしまうことにする。
建造ドック2つを、最低値で、建造セット!
表示された時間は、それぞれ18分と、1時間。
軽巡はうれしいけど、また睦月型かあ…そろそろ特型駆逐艦が欲しかったんだけどな…。
と、どうしてもゲーム脳で戦力的なことを考えてしまうが、先ほど実物の菊月が現れたときは可愛くて、やっぱり嬉しかった。
うん。睦月型かわいいよ。
今はどんな艦娘でも、来てくれてうれしい。
「いずれ、200人くらい艦娘を抱えた鎮守府になるからね…!みんな待っててね!!!」
建造ドックの前で、高らかに宣言した。
電は「200人ですか…!?すごいのです!最強なのです!」と相変わらずキラキラした目を向けてくれる。
菊月は「ふん。できるならやってみるがいい」と恰好をつけている。
白雪は「頑張っていきましょう」と、上坂すみれボイスで励ましてくれる。
五十鈴は「200人…!?え…?山本提督や山口提督も私の艦長だったのよ!五十鈴だけで十分よ!」と一人泡を食ったような表情だ。かわいい。
五十鈴に「早く改二になれるように頑張ろうね~」と声をかけると、「当然でしょ!」と胸を張った。
うーん。セーラー服の丈が短くてお腹が見え…見え…
いや見ない!見ないから!うん!
18分の睦月型は自分が迎えるからいいとして、1時間後に建造ドックに再集合するように言い、自由行動していいよと伝えた。
好奇心旺盛な五十鈴は島の探索に行くといい、菊月や白雪は寄宿舎で自分の部屋を見に行くそうだ。
「自分の名前のプレートを作っておいてね」と電に告げておく。
「はいなのです!」
あ…電が書くと「いなづま」は「まづない」って書いちゃう…のかな。
「電、その…『みんなで一緒に』作成して、ね?」
「? はい!分かりました!」
電には意図は伝わらないだろうが、まあ、菊月だけでなくしっかり者の白雪もいるから、大丈夫だろう。
艦娘たちが散って、建造ドックから繋がる海を見つめる。
よく晴れて、風もほとんどない穏やかな海だ。
「敵艦見ゆとの警報に接し、連合艦隊はただちに出動これを撃滅せんとす。
本日天気晴朗なれども波高し」
…なんとなく、連合艦隊参謀の秋山さんの言葉をつぶやいてみる。
全然波は高くないが、きっと、この近海にも深海棲艦がいるのだろう。
自分の役目は、きっと、あくまでも「提督」なのだ。
「提督」としてこの世界に来てしまった以上、自分は、自分のできることをしよう。
なるべく艦娘が傷つかないように。
でも、暁の水平線に、勝利を。
…いつか、この海のずっと先にあるはずの、日本に行けたらいいな。
ぼんやりと、そんなことを思う。その日本は、自分の知っている「日本」なのかは、分からないけれど。
と、海を見つめてぼんやりしていたらあっという間に18分が経過していた。
MRIのような建造ドックが自動的に開き、
「長月だ。駆逐艦と侮るなよ。役に立つはずだ」
睦月型の、長月が現れた。
さらさらとした緑色の髪。同じ色のエメラルドのような瞳。前髪には睦月型の三日月マーク。
黒いセーラー服に、白いタイ。
まぎれもなく、長月だ。
「いらっしゃい!長月!」
駆け寄って頭をなでなでする。
「へ、変なところ触るんじゃない!」
「…変なところではないと思うけど」
「ぅ…なんだ…その…悪くは、ないぞ。司令官」
言うほど嫌ではなかったようだ。よかった。
長月のさらさらの髪をなんとなくいじっていると、
「鎮守府にいるのは、長月だけなのか?」と長月が真剣な眼差しで質問してきた。
思わず笑ってしまう。
「なんだ!?なにがおかしい…っ」
「あ、いや、ごめんごめん。他意はないよ。みんな今は、寄宿舎とか、他のところに行ってるだけ。
長月で5人目だよ。」
笑われたことにムッとした様子を見せた長月だったが、自分一人ではないと知って安心したようだ。
「もう少しで軽巡の子が来てくれるから、一緒に待とうか」
長月に提案すると、「…まあ、それもいいだろう」と返してくれた。
あー!!!ツンデレかわいい。
うん。叫びは心の中に収めておこう。怪しい提督だとは思われたくない。
30分くらい、海を見ながら長月と話をした。というか、長月に戦歴を話してもらった。
ケ号作戦に参加したこと、対空戦闘をしたこと、艦首破損の舞風を曳航したこと。
最後は入江で座礁中、爆撃を受けて放棄されたこと…。
「なんだかしんみりしてしまったな。すまん」
長月の言葉に、こちらこそごめんと返しつつ、長月の戦歴の話を脳内で再生する。
長月の言うことが正しいなら…やはり、1度、太平洋戦争は行われたのか。
じゃあ深海棲艦は…そしてこの世界は…
考え事に浸っていると、またプシューと背後で音がした。
「川内、参上!夜戦なら任せておいて!」
おお…!ゲーム中何度も何度も聞いた声だ!
素晴らしきあやねるボイス!!!
「期待してるよ。川内」
「もちろん!夜戦、楽しみだなー!」
賑やかな川内の声に惹かれたかのように、艦娘たちが集まってきた。
まあ、川内の声に集まったわけではなくて。1時間後に集合ね、とお願いしていたからというのは分かっているが。
「みんな、集合!これから、近海に出撃してもらいます!」
自分の声に、艦娘たちはびしっと背筋を伸ばして一斉に敬礼した。
次回こそ出撃。