とある学園都市の市街狩猟(シティーハンター)   作:KBS滝原

2 / 20
美琴たちは、リョウの正体を追うため、ありとあらゆる手段を使いチェイスしていた。
そんな中、リョウは美琴たちからあるお願いをされるのであった。


第2話 リョウを追い続ける中学生!ネットワークチェイス

ジャッジメント一七七支部。この支部には、常盤台中学の白井黒子、柵川中学の初春飾利が所属している。2人が調べているのは、リョウの正体だ。2人の見解によると、リョウが拳銃を持っているという事は、リョウはLEVEL0、いわゆる無能力者であるということだ。しかし、書庫を見てみても、LEVEL0でリョウの正体が見当たらない。

 

「見つかりませんわ。そもそも、お姉さまがあそこは仕留めるところでしたのに、あの男はその見せ場を奪ったのですから。」

 

「確かに、御坂さんは少し不機嫌でしたね。しかし、なんででしょうか?あの男性の、拳銃で右前輪をパンクさせるという荒技が、かっこよく感じました!」

 

「そうだよね!また会ってみたいな!」

 

黒子と飾利、涙子が会話していた。リョウのあの姿になぜかかっこいいと感じる飾利と涙子。だが黒子は、そんなことは思っていなかった。

 

その頃、リョウは、学園都市を回っていた。覚えているのは、新宿で下着をつけた瞬間、マンホールに落ちたところまでだ。どうしてこの学園都市に転移したか分からない。というかそもそも、ここはどこだか分からない。先ほどのツインテールの女子の瞬間移動と言い、その中学生が犯人を相手していると言い、なんか不思議になってくる。

 

「はぁ~、ここはどこだか分からないし、急に新宿がハイテクになったようなもんだし、でも、絶対にモッコリ美女がいるはず!」

 

先ほどまでの不思議さから開き直った。リョウは美女に弱く、女性を見かけてはナンパをよく大都会新宿でやっている。ほぼほぼぶっ飛ばされることが多いが。そして開き直った体で、ナンパを始めた。

 

「お嬢さ~ん!お茶しない~?」

 

「か~のじょ~!」

 

大体拒否されている。するとその近くに、美琴がいた!実は美琴、リョウの正体を確かめるために、学園都市中を回っていた。更に美琴は、見つけ次第戦う予定で探していた。美琴の性格上、負けず嫌いであるため、勝敗が着くまでは、粘着しやすいという性格だ。

 

「あの姿・・・まさか昨日の銀行強盗を仕留めた男!?」

 

リョウに近づこうとする。するとリョウは何かを察知したのか、美琴に銃を向ける!だが気のせいかと思いきや、見たことがある姿だと悟った。

 

「ようやく会えたわ。あんたね。昨日の強盗を倒したという男は。」

 

美琴が突き詰める。

 

「なんだ君か。なんか俺に用あるの?」

 

リョウが突き詰める。

 

「あんたに興味があるわ。私と勝負しなさい!」

 

「悪いけど、俺は18歳未満の子供とは付き合わないことにしてっから。勝負を申し込まれても勝負する気さらっさらないんで。」

 

「誰が子供ですって・・・?」

 

リョウの言い方に美琴の怒りのボルテージが上がっていく。その姿は電気を帯びた、まるで持ち運びできるモンスターみたいなものだった。

 

「ふざけんなー!!人を子供扱いするなんていい度胸ね。どうなっても知らないわよ?」

 

「だってその制服と背の高さから事実なことは事実でしょ?それにこれは、僕ちゃんが決めたことだし、関わっている暇はないから~!」

 

「さっきから黙って聞いてれば私を罵倒してからに!!絶対倒してやるわ。やられたらやり返す。倍返しよ。それが私の、流儀なんでね。」

 

「やれるもんなら、やってみな。」

 

その時、美琴の携帯に電話が入る。

 

「お姉さま?そちらはどうですの?」

 

「見つけたわ。場所は第七学区、学舎の園折返場にいるわ。って、あれ!?」

 

美琴が振り向くと、リョウの姿がない!急いで探すが、どこにもいない。探しに回る美琴。実はその時、リョウはそこに止まっていたバスの下に潜り込んでいた。いなくなったのを確認すると、リョウはバスの下から出てくる。

 

「大丈夫ですか?しかし、潜り込むってことは、何かあったんですか?」

 

運転士がリョウに聞く。

 

「まぁ、ちょっとめんどくさいのに絡まれたんでね。それより、今日の仕事終わったら、ぜひ私とお茶しませんか?」

 

運転士が女性だったことや、20代であることから、リョウはまたナンパする。

 

「ぜひそうしたいんですけど・・・今日は残念ながら深夜バス担当するので無理かと・・・。」

 

断られたリョウ。すると、携帯の連絡先が書かれた紙を渡す。

 

「もし何かあったら、私に連絡してください。」

 

声を低くするリョウ。戸惑いながらも女性は返事をした。リョウは何かないかと思い、バスに乗る。発車3分前になると、13人お客様が並んでいる。リョウは乗り込んで、考えるやいなや、何か異変に気づく。それは、最後のあたりに並んでいる3人だ。大きいバックにしては何か様子がおかしいと感じる。

 

(バッグにしてはかなり重いな・・・。あのサイズでか?)

 

様子を見るため、注意深く監視のもとに動く。バスが折返場を出てから1km経った次の瞬間!

 

「動くな!今から我々がバスを制圧した。下手なことをしようものなら命がどうなっても知らんぞ!!」

 

リョウはやはりとにらんでいた。

 

「今から言うとおりにしろ。操車場まで動かせ。お前ら死にたくなかったら言う事を聞け!」

 

「それはどういう命令なのかな?」

 

リョウは運賃箱の横から現れ、バスジャック犯はリョウの姿を確認すると、銃を向け始める!パイソン357マグナムを取り出し、銃を撃ち落とす!そしてバスジャック犯をキックで撃破!

 

「今すぐ警察に連絡しろ!皆は急いでバスから降りろ!」

 

だが、ここである事態が!倒されたバスジャックの一人が、ひそかに爆弾の起爆装置を起動させていた!

 

「これで俺が負けたとでもいうのか?爆弾はもう起動した。てめぇは終わりだ。バスごと滅びるんだな!」

 

「ほう。そんな口を利くとは随分余裕なんだな。とにかく近くの用水路まで動かしてくれ!」

 

リョウが女性の運転士にお願いし、バスを動かさせる。爆弾の入ったカバンを開けると、そこには残り55秒の文字が!早くしないと爆発させてしまう。運転士もリョウも、この事態はなんとか打開しないといけないと思い、頑張って近くの用水路まで動かさせようとする!

 

すぐに用水路に到着!その時の爆弾は、残り3秒になっていた!リョウは用水路に投げ、爆発させた!幸い死傷者はいなかった。だが問題はここから先になってしまう!

 

「だがこれで余裕こけると思ったか。今度こそ命をいただくぜ。」

 

「どうやら、地獄を見せなくてはいけないようだな。」

 

すると・・・

 

「地獄を見せる必要はないと思いますわ。ジャッジメントですの。威力業務妨害及び殺人未遂で、拘束しますわ。」

 

リョウは見覚えのある制服と、見覚えのある姿を見た。2人は降参した。

 

アンチスキルに拘束されるバスジャック犯。リョウはそれを見届けていこうとした、その時。

 

「ちょっとお待ちなさいな。あなたにはたっぷりとお聞きしたいことがありますの。指示の通りに動いてくださるのでしたら、特に何もしませんわ。さぁ行きますわよ。」

 

「えーっ!?ちょっと助けてー!運転士さーーーん!!」

 

リョウが黒子に連行されてしまう。向かった先は、ジャッジメント一七七支部。会議テーブルがセットされていて、椅子にかけるリョウ。すると涙子がリョウにお礼を言う。

 

「昨日は、ありがとうございました!」

 

リョウは気にしないでいいと話す。その後、黒子が切りこむ。

 

「まず、あなたのお名前を伺いたいのですけれど。」

 

「冴羽リョウ。スイーパーをやっている。」

 

全員がスイーパーということにはてなマークを浮かべる。

 

「ちょっと待って。スイーパーって言うけど、どういう仕事してるの?」

 

「悪いが、それは言えない。」

 

リョウはスイーパーの仕事内容を話すことを拒んだ。なぜならリョウは、裏の世界で仕事をしているうえに、人を殺しかねない、いわゆる危険な仕事をしているからだ。それを中学生に教えたところで、もしかしたら裏の世界に入ってしまう可能性があるからだ。だがリョウにはそれ以上の疑問があった。まずここはどこだというわけだ。

新宿ではないことは確かだ。

 

「あなた、銀行強盗を仕留めるときに、拳銃を出したようですけど、どういうことですの?」

 

「忘れたのか?俺は条件反射的にそうなっただけだ。」

 

「でもあんたさ、そもそも拳銃なんて常備してるの?」

 

リョウはさすがにしびれを切らしたのか、ついに・・・

 

「まず聞くけど、そもそもここはどこなんだ?新宿ではないみたいだが?」

 

「どこって、学園都市ですけど・・・?」

 

「学園都市ぃ?確かに新宿だったら、早稲田とかあの辺りは学校が多いからそれっぽいけど、東京で学園都市って言ったら、国分寺とかしか思い浮かばんけどな。急になんかここに移ったし。」

 

4人が何を話しているのかが分からなかった。新宿だの早稲田だの、国分寺だの、知らない地名が出てきている。だが、学園都市は東京にあることは間違いない。

 

「まさか自分がいるところも分からないんですか!?」

 

飾利が驚いて突っ込んでしまう。

 

「ちょっとお聞きしたいんですけど、今、急にここに移ってきたっておっしゃってたんですけど、何が起きたとかってありますか?」

 

「仕事を終えて、何か知らないけど、警察に追われて、マンホールに落ちたってところなんだよな。」

 

マンホールに落ちた?ここがおかしいと怪訝に思う4人。

 

「まぁいいですわ。とにかく冴羽さん。あなたの身分が証明できるものをお見せくださいまし。」

 

そういい、リョウは免許証を見せる。住所は、東京都新宿区になっている。だが、この世界には新宿区がない。そして黒子は、あることを話す。それは、リョウが元々ここの住人ではないことだ。確かに東京都があるのだが、新宿区という地名がない。リョウはどうすればいいかが分からなかった。更にバンクにも名前がないため、本来であれば、学園都市から追放されることになる。

 

「別に君たちの世話になるなんて考えてないし、一人でどっか暮らしてるさ。」

 

その発言に驚く一同。

 

「一人でどっか暮らすって、まさかホームレスみたいなことを!?」

 

「でしたら、私の家はどうでしょうか!?ほら、お礼の意味も込めて!」

 

涙子が突然話す。3人は涙子がリョウを好きであることを悟ったのだった。リョウは度重なる中学生たちの追求に疲れていた。リョウはやむなく了承。だがリョウは、4人にあることをお願いした。それは、

 

過度な干渉をしないこと。

 

美琴たちには分からないのだ。黒子や飾利はジャッジメントとして活動しているとはいえ、リョウは何人の、何グループという闇を見てきた。そしてその悪党を掃除してきた。ジャッジメントとは違う。そして黒子は、リョウにあるお願いをする。

 

「こちらに記入してくださいまし。これは、ジャッジメント入隊申請届ですわ。あなたのような方には入っていただきたくお願いしてますの。」

 

するとリョウは、この入隊申請届の用紙を、破棄した。

 

「悪いが、君たちみたいな中学生連中とは違う。それ以上この話をするなら、俺は帰るぞ。僕ちゃん時間がないんで。」

 

そういい、後にする。リョウの後を追う涙子。

 

「リョウさん待って!どうしてジャッジメントの入部しないの?」

 

「君は分からないだろ?俺は君たちとは違って、いろいろな悪党を掃除してきた。君たちとは違うんだ。君たち以上に危険な仕事だ。踏み入ってはいけない仕事だ。それを君たちは、俺からすればなめてかかっているように見える。だからそのジャッジメントとやらには入らないんだ。」

 

それを聞くと、涙子はリョウに言う。

 

「それは違うと思うよ。リョウさんはリョウさんで、いろいろ辛い経験をしてきただろうけど、私も初春たちも、リョウさんにこれからも活躍してほしいと思っているんだよ。」

 

涙子は、飾利たちの思い、自分の思いをリョウにぶつけた。




明らかに経験が違うリョウとジャッジメント。改めて呼び出しをされるリョウ。ジャッジメント入隊申請届に、リョウはどうするのか!?

次回 ぶつけられた思い、リョウの思い
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。