「ぐっ!」
「ううっ!!」
アスナを助けた後、突如、重力場のようなものが発生し、俺達は身動きがとれなくなった。
「いやぁ―驚いたよ、小鳥ちゃんの籠の中に、ゴキブリが迷いこんでいるとはね」
「お前は、須郷か!」
そこには、妖精の王様のような格好をした須郷が立っていた。
「チッ!チッ!チッ!この世界でその名はやめてくれるかな、妖精王オベイロン陛下とそう呼べぇ!!」
「ぐうっ!」
「キリト君!!」
「どうだい?ろくに動けないだろう?次のアップデートで導入予定の重力魔法なんだけど、ちょっと強すぎるかな?」
頭を踏み、嬉しそうに言ってくる須郷。
「やめなさい!卑怯もの!」
「それにしても桐ケ谷くん、いや、キリト君と呼んだ方がいいかな?どうやってここまで上ってきたんだい?さっき、妙なプログラムが動いていたが」
「飛んできたのさ、この羽で」
俺は羽を出してみせる。
「まぁいい、君の頭の中に直接聞いてみればわかることさ」
剣を振りながらまるでそれが出来るかのように言う須郷。これも、ベリアルの言っていた実験で可能となったものか。
「君はまさか、僕が酔狂でこんな仕掛けを作ったと思ってるんじゃないだろうねぇ」
すると、醜悪な笑みを浮かべて言ってきた。
「三百人にも及ぶSAOプレイヤー、彼らの献身的な協力によって、思考、記憶操作技術の基礎研究が、既に八割がた終了している。かつて!誰もなし得なかった人の魂の直接制御と言う神の技を僕は後少しで我が物に出来る!全く仮想世界様々だよぉ!ひっひっひっひっひっ!ハッハッハッハッハッ!」
狂ったように高笑いをあげる須郷。何てやつだ!
「須郷!」
「あなたのしたことは許されないわよ!絶対に!」
「え~?誰が許さないのかな?残念ながらこの世界に神はいないよう!僕以外にはねっ!」
「いや、許さないやつが一人いるぞ」
「はぁ?一体誰だい?」
「ベリアルだ」
「あの宇宙人かい?そんなわけないだろう、彼は宇宙人なのだから人間がどれくらい被害をこうむっていようと関係ないじゃないか!」
「いや、アイツはウルトラマンだ、絶対に来る!」
「へぇー、じゃあベリアル君が来るまで、僕はアスナ君を堪能しようとしよう」
「なにっ!?」
パチンッ!
須郷が指をならすと、鎖が現れ、須郷はそれを使い、アスナの腕を縛り、つるし上げた。
「んー、いい香りだぁー、現実のアスナ君の香りを再現するのに苦労したんだよ。病室に解析機まで持ち込んでねぇー」
「やめろ!」
「ヴッ!」
「須郷!」
「やれやれ、観客は大人しく這いつくばっていろ!」
「ウグッ!」
「はいやっ!」
「うごっ!」
「キリト君!」
「システムコマンド!ペインアブソーバー、レベル10から8に変更」
「うがぁあ!?」
「くふふふふっ!痛いだろう?段階的に強くしてやるから楽しみにしていたまえ、もっとも、レベル3以下にすると現実の体にまで影響がでるようだが。さて」
「ひっ!」
「イッヒッヒッヒッヒッ、ヒャーハァハハハハハ!!」
「大丈夫だよキリト君、私はこんなことで傷つけられたりしないよ」
「ウヒヒヒヒヒ!そーでなくちゃねぇー、君がどこまで誇りを保てるか、30分?1時間?なるべく長引かせてくれたまえよ!」
ビリィッ!
「んふふふふ!今僕が考えていることを、教えてあげようか?ここでぇ、たっぷり楽しんだら、君の病室に行く。大型モニタ―で今日の録画を流しながら君ともう一度楽しむ、君の本当の体とね」
「ひぃっ!?」
「ふははは、アーヒァッヒァッヒァッ!」
ジュルッ!
「ああ!?甘い!甘い!」
須郷がアスナに襲いかかろうとしたそのとき。
ドゴンッ!
「あっ?」
何かが壊れる音と、地響きが鳴った。
バゴンッ!
また鳴り響き、それが徐々にこちらに近づいてくる。
「な、なんだ?」
ドゴンッ!バゴンッ!バギンッ!バゴっ!ガゴッ!ドゴッ!バゴンッ!!!
すると、俺のすぐ近くに、黒い爪の腕が現れた。
「楽しむだってぇ?だったらよう、俺様も楽しませてくれよぉ!!」
現れたのは、黒の体に赤い稲妻のようなラインがある最凶の戦士。
「なぁ、クソ野郎」
ウルトラマンベリアルだ。
ゴジラと戦わせる?それとも共闘?
-
戦わせる
-
共闘
-
陛下の意のままに