疑心暗鬼な親友と、たぶん呉牛喘月な私   作:美羽様可愛いヤッター!

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とりあえず恋姫を題材にして書きたかったから書いた。それだけです。
不定期の不定期です。


黄巾の乱
1


真に尽くしたいと思った主には命の危機になるような任務を言い渡されても、誠心誠意尽くすのが忠臣なんだそうだ。

 

「なので~、街の見回りと荒地の開墾、河川工事と城壁工事の監督をお願いしますね~♪」

 

「えぇ…(困惑)」

 

こんな無茶振りされても誠心誠意尽くすのが忠臣だ!と言うのなら、私は別に忠臣じゃなくて良いんだよなぁ。だからそんな無茶振りしなくて良いから…(良心)

 

――――

 

15歳になった日、両親や近所の人からもお祝いされていた私は足を踏み外して階段から転げ落ちた。石造りの階段に頭から落ちたのもあって私の意識は一瞬で飛んだ。

 

『ふむ。遂にこの時が来たか。娘っ子よ起きよ』

 

気付けば真っ白な空間に私は寝ていた。壁も床も天井も真っ白で何も無さすぎて気が狂いそうな部屋だったのを覚えている。

 

『まずは15歳の誕生日おめでとうと言っておこうかの。プレゼントは用意しておらんがね』

 

「ぷれぜんと?あなたは誰?」

 

なにやらよく分からない言葉を言っていたのは本に出てくる仙人の様な風貌の小柄なお爺さんだった。

 

『あぁ、そうか…。そうだったな。プレゼントと言うのは祝い事の時に相手へ渡す贈り物の事じゃよ。それでじゃ、ワシはのう神様じゃ』

 

「神様?」

 

『うむ。お主の今までを見守っていたのじゃよ。色々と申し訳ないから見守っていたと言うのが正しいがのう』

 

「? …私はあなたに何かされた覚えは無いのですが?それとも足を踏み外した件はあなたの仕業だったと?」

 

『それは主の責任じゃよ。本当は夢にでもお邪魔しようとしとったんだが丁度良い機会があったから早めに来ただけじゃ』

 

はえ~、なんのこったよ(無理解)

 

『ま、とにかくワシが今から言うことを聞くのじゃ。嘘偽り無い本当の話だから気を強く持てよ?』

 

おかのした。よくは分からないけれど私にとっては辛い話になるって事だと思う。理解全然出来てないけど…。まぁ、とにかく(重い話)いいよ、来いよ!

 

『主は前世を持った人間、いわゆる転生者と言うやつじゃ。元の人間は今から2千年先の未来で生きている青年じゃった』

 

え、何それは…(ドン引き)

 

『本来、転生させるならある程度の力を持たせたりするのじゃが彼は能力はいらないし、記憶や経験も必要ないと言ってきた。ただ1つだけ残して欲しいものがあると言ってきた』

 

…。

 

『彼は若くして天才と呼べる才能を持っていてのう。勉学も武道にも精通しており、老若男女に差別の無い非常に好青年じゃった。そんな彼の望みは何なのか気になったから快く引き受けたのだが…全ての『淫夢語録』と『レスリング語録』に関する記憶だけは残して欲しい、いや、魂に刻み付けて欲しい。と言うものじゃった』

 

いんむごろく?れすりんぐごろく?

 

『分からんじゃろうから一言で言うと未来で流行している言葉じゃな。彼はそれがあったから自分は今まで頑張ってこれたと言っていたよ。詳しくは本編見せてやるから理解してくれ。クッキー☆もあるから楽しみにしとくのじゃぞ』

 

「あ、おい待てぃ。大事なこと聞き忘れたゾ。…その才能って私に引き継ぎ少しも無いの?」

 

『無いのう』

 

あ ほ く さ

 

―――

 

何て事があった。原初の語録使いになりたかったとか言う傍迷惑な野望を持った前世を告げられ、気がつけば周りの風景は元に戻っていた。幸運なことに頭から落ちた割には傷1つ無かったらしい。

 

そこからはダラダラっと時間が過ぎていった。友達の七乃(張勲の真名)が袁逢様の所に文官として試験に行くって聞いたから多少は腕が立つからってことで私も武官の試験を受けた。

 

2人とも受かってテキトーに過ごしてたら袁逢様の娘である袁術様に一目惚れした七乃が本気を出し始めて、袁術様を利用しようとしてるのを片っ端から取っ捕まえて牢屋にブチ込んでいった。

 

その頃には私も空いた将軍の席に座れる程度にはなっていたので、助けを求められて賄賂がチョコチョコ来るようになっていた。私としては助けてもよかったけど、眼をギラギラさせている七乃にバレるのが怖くて金はアチコチ回して綺麗にしてから手元に、腐敗の根元達は七乃へと差し出した。

 

「さっすが私の親友ですねぇ~♪そんな感じでドンドン捕まえちゃってくださ~い」

 

大捕物が終わってみると軍の規模がガッツリ小さくなっていた。確認してみれば、おおよそ6割強が七乃に捕まって首と胴が泣き別れていた。中には先日まで隣で共に飯を食べていた初老の将軍の首もあった。チョロっと罪状を聞いてみれば3年前に横領をしていたことが発覚したんだとか…。

 

「今日も平和平和ですね~」

 

今日も夜に七乃と酒盛りをしているけれど、私は気付いている。最近、七乃が私の動向を探っていることに。そして今も周りに兵が潜伏している事に。

どうも我が親友は袁術様のためならば誰彼構わず消そうとする覚悟があるようだ。参ったね。

 

「平和だしさぁ、七乃っち。兵下げてくんない?」

 

「えぇ、明日も平和なら下げますよぉ?」

 

ファッ!? ニッコリと笑ってこっちを見ているけれど、目がマジだった。お前は裏切らないよな?という圧をバリバリ感じる。

 

「大丈夫。明日も平和さ」

 

「陳紀さんがそう言うなら平和なんでしょうねぇ~。皆さ~ん今日は解散で良いですよ~」

 

1つまた1つと私を見ていた視線が減っていく。重く張り詰めていた空気も緩んだのを感じたから警戒は解いてくれたっポイ。

 

「明日からも美羽様のために頑張りましょうね?」

 

おう、考えといてやるよ。なんて言うとK(禁固)B(罰則)S(処刑)って感じで!になるのでちゃんと協力する姿勢を見せるが吉と見た。結果、後世に悪名が残るかもしれないけど今を生きるのが大事に決まってるだろ!いい加減にしろ!だから覚悟決めろ。

 

「おっ、そうだな」

 

七乃っちから笑顔が消えたぞ…。これはダメみたいですね…(諦観)

 

「明日は袁逢様の元配下を漁るから手伝ってくださいね」

 

まさかの明日の予定についてだった。さて、明日からの仕事が終わったときに何割残ってるのやら…。頼むから私を過労死させない程度には残っていてくれよ?

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