【短編集】人の夢~儚~   作:匿名

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とある男の青春~BAD END~

 中学の時、僕には好きな人が2人居た。一人は小学生の時から好きで、もう一人は中学になった時に一目惚れをした。ただ、二人を好きになるのは日本の一夫一妻制が常識だと思っていた当時の僕は"異常"だと感じた。自分がおかしいと思い始めた頃には、もう二人は異性の同級生の中で一番僕を気にかけてくれていたと僕は感じた。それと同時に、こんな僕を気にかけてくれるということは誰にでも優しく気にかけているんだろうなと勘違いもした。そして、僕は二人から距離を取ろうとした。それでも、二人は話しかけてくれた。それに嫌気がさして、男子からいじめられていたのもあり、僕は不登校へとなり下がった。そして、ネットゲームの世界に滑り込み学校の先生が促しに来てくれても、学校に行かなかった。稀に母が"電子機器を没収されたくなければ学校へ行きなさい"と脅しつつ送ってくれた時だけ登校した。しかし、嫌々投稿をしていたので、過呼吸になったり注意欠如を起こし階段から落ちるということを繰り返した。そんな時、僕を助けてくれたのはまた、二人だった。なぜこんなに気にかけてくれるのかが僕にはわからなかったが、とにかく二人から関わられるのを当時の僕は嫌った。二年になった頃、偶々登校した日に僕の地元は震度五弱に襲われた。行政無線から緊急地震速報が流れても揺れが無かったのでクラスメイトは自習を続けようとしたが、僕は誤報であっても無視するのは危ないと思い、窓と扉を全開にした。クラスメイトからは"寒い""閉めろ""誤報だろ"等と色々言われたが、二人は机の下に隠れていた。それも、僕の方を向きながら。そして、3秒もしないうちに少しずつ揺れ始めて机に潜ろうとしたが、戻った時には大きくなっており偶々棚から落ちてきたものに当たりかけた時、小学から好きだった子が引っ張ってくれて僕は当たらずに済んだ。そして、机に入るともう一人が胸をなでおろしてこっちに向いて微笑んできた。僕は心臓が止まるかと思うぐらいその微笑みに見惚れたが、それが恥ずかしくなり他所を向いた。そして、その日から次の学年まで僕が登校することは無かった。次の学年になっても、僕は保健室登校を繰り返し精神障害を認められ養護学校へと行くこととなった。そして、卒業式の日誰とも交換する予定のなかった連絡先を一部クラスメイトの女子と交換した。二人は別のクラスだったので見つかる前に僕は逃げるように帰った。一番最初に門をくぐった卒業生となった。

 

 

それから、約三年が経ち高校三年の冬スーパーでこんな話を耳にした。"○○って女子にモテてたのに何で告白しなかったんだ?""そうだよな。アイツ彼女欲しいとか言ってたらしいのに""臆病風に吹かれたんだろ""中学校で付き合うのはあと一人という噂を流してまで振り向いてもらおうとしたやつも居たのに?"という同窓生の話し声が聞こえ僕の頭の中はパニックになった。3年も連絡を取らなかった奴から急に"耳にはさんだ話は本当ですか?"なんて確認もできないし、かといってその話は気になる。どうしたらいいのだろうかという疑問に襲われたが、無茶はしない方がいいと諦めた。ただ、この僕の判断は間違っていたのだ。成人式の日同窓会に参加して、僕の好きだった人――否、好きな人が彼氏を連れながら"あの頃告白してくれたら、すぐOKしてたのに"と言ってきたのだ。なんと惜しいことをしたのだろうかと感じつつも、幸せになってくれと思い僕はそのまま距離を置いた。二人ともから。

 

BAD END

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