始原の精霊は隠居していたい   作:紀野感無

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簡易キャラ説明

アテナ(リアルの名前 ???)

金髪の煌びやかな髪を肩より下あたりまで伸ばしている。
紅い目が特徴。また上は黒いタンクトップ的なもの(その下の胸はサラシ)
下は黄金の鎧。
その全てが神器級の性能。
戦闘時には右腕に黄金の鎧(肩から先)を身につける。その手に持つのは剣だったり槍だったり、色々。
左手にはアテネの盾を装備する。なお使用回数は1桁である(戦闘をそもそもしない。する時も使わないことの方が多かったから)

RPをすることが好きで、その時の一人称は我(われ)
ギルガメッシュもどきの口調をよく好んで使っていた。

その場その場で変えていたらしいが。

アインズ・ウール・ゴウンの切り札、と勝手にギルド外のプレイヤーに呼ばれている。
1500人の侵攻の時にしかAOGとして表に出なかった為である。




パチュリー

東方Projectのパチュリーを思ってもらえれば一番わかりやすい。

長い紫髪の先をリボンでまとめ、紫と薄紫の縦じまが入った、ゆったりとした服を着用。さらにその上から薄紫の服を着、ドアキャップに似たZUN帽を被る。また服の各所に青と赤と黄のリボンがあり、帽子には三日月の飾りが付いている(wikiより)

尚、始原の精霊により、MPのステータスが100(通常行ける最大値)を超えている。アテナも同様である。

アテナの婚約者のいないこの世界ではアテナを一番愛していると言っても過言ではない(もちろん家族的な意味)

HPなどの耐久値は低め。

まあ本編で起こる戦闘などたかが知れているが……。






???

アテナの中にあるもう一つの人格
いつから生まれたのか、本人すら知らない。

悲劇にも、アテナと同じ人を好いて、亡くした時にアテナ以上の悲しみを背負っている。


あの人のいない世界に価値はない。
だから私はあの人のいるあの世へ、行きたい。


精霊の寿命?そんなものあるわけがない

「……本当にどこだここ。わかってはいたけど、ユグドラシルじゃない。こんな地形のマップなんて記憶にないし、あんな街も知らない」

 

かなり、かなり上空に、雲に届かないギリギリまで上がり、あたりを確認する。

森を抜けると荒野、そのもう少し先にはそこそこ大きい街が、周囲に二つ。

 

念のため探知系の魔法も発動させているが脅威となり得る存在は未だ無し。

 

「(仮にここがユグドラシルと全く別の世界なら今見えている街は国の可能性もある……?とにかく情報が欲しいな。ボク……じゃなくてコイツと同じ境遇のやつもいるのかどうか、その辺りも探さないと。……最悪森で静かに暮らせばいいのかもね。我が子と死ぬまで共にいられるのならコイツも本望だろう)」

 

コイツは共に在る男も子供も失って生きる存在意義を失った。そこからもう何も気力がなくなっていた。

 

だからこそ、私が成り代わっているんだが。

 

 

……いや、だからこそ私が生み出されたのか?

 

 

ボクが生まれた時がいつなのか、それらボクも知らない。

気づいたらこの世に生を受けていたんだから。

 

「で、どうするの?私は貴女についていくわよ」

 

パチュリーのいう貴女は、きっとボクではなくアテナ(あいつ)

 

けどそんなことを口に出しても何もならないから精一杯の自然な笑顔でありがとうと返す

 

「情報収集……と言いたいけれど、ここから下手に動くのも危険だし……しばらくはここの森で過ごす。ここの森を完璧に把握して、生態系を荒らさない程度に、穏便に過ごしたい。もとより、実力行使だとかそういう系は嫌いだし。それにね、私はこういう自然に囲まれた生活を夢見てたから」

 

「そうなの?」

 

「ああ、ボ……私がいたもう一つの世界は、世界という一つの個体として死に瀕していたから、こんな森とか、星空とか、そんなものは一切なかったから。こういったものはすごい憧れてた。いくつかそれを題材に書いた事もあるし」

 

「なるほどね。……ねえ、そんな貴女に悲報かしら?向かってくる魔物が1匹」

 

「へぇ、どんな魔物?」

 

「何とも言えないわね、そこそこ大きい魔物よ」

 

「それは力が?それとも体のサイズが?」

 

「後者よ」

 

「ふーん……ま、いいよ。元々私たちのほうが侵入者なんだから。穏便に話を済ませれそうなら済ませて、無理そうなら森から出る」

 

「森から出る場合、行く当てはあるの?」

 

「二つある。だからそこは問題ない。

 

…さて、鬼が出るか蛇が出るか。はたまた……」

 

プレイヤーの遣いか、と言おうとすると地震のような揺れが近づいてくる。

パチェが後ろで魔法詠唱の準備をしながら私は適当な伝説級武器を装備する。

 

剣聖クラスらしく、剣でやるか。

 

そんなことを考えていると、どこからか鞭のような、緑色の何かが襲ってきた。

剣がどうのこうのとか考える前に思わず片腕で弾き今飛んできた方向を注視する。

 

(それがし)の初撃を拳一つで防ぐとは。いやはや見事でござる。」

 

「…喋った?」

 

追撃を警戒するも何も飛んでこなかった。魔法も特殊技術(スキル)も何もなく、声だけが響いてきた。

 

 

「さて、(それがし)の縄張りへの侵入者よ。先の見事な防御に免じて今なら見逃すでござるが、どうするでござるか?」

 

なるほど、つまりはこの辺の主か。

この辺一帯なのか森全域なのか、それによって話が変わってくるんだけど。

 

「質問いい?」

 

考えても仕方ないので声の主に向かって話しかけてみる

今聞いてる限りだと話はできそうだ。

 

「ふむ、良いでござる」

 

良かった。ダメって言われたらどうしようか考えてた。

 

「君はここの主なんだよね?それってこの森全域だと考えていい?それとも単にこの辺が縄張りってこと?」

 

「某の縄張りでござるか?なぜそんなことを?」

 

「実はというと、私たちは気づいたらここにいたわけなんだ。魔法の実験してて、失敗して気づいたらここにいた。だから、しばらくこの辺に留まる予定なんだけど。予定としては森で暫く過ごす予定。だから侵入者なのは否定しないし君の縄張りを荒らしてしまっていたのなら謝るし何かお詫びさせてもらう。

君の縄張りについて知りたい理由は、もし可能ならばここで過ごすことを赦してもらいたいから。私は住む場所が欲しいとはいえここの住人に対して何かをしてまで過ごそうとは考えてない。そして、もしできるのならば、君の庇護下に入れさせてもらいたい。

後最後に、君の知識をお借りしたい。私たちはこの周辺に対する知識がゼロに等しいから。

もちろんそれに見合う報酬も約束する。これでもそこそこ他の人が持っていないようなものを持っている自信はある。

 

長くなったから簡潔にまとめよう。

1に君の縄張りを把握して荒らしたくないから

2に君の庇護下に暫く入りたいから

3に君の知恵をお借りしたいから

 

もちろんそれ相応の報酬を約束する。なんでも、とは言わないが君の望むものをできる限り出そう

 

どうかな?駄目だというのならおとなしくこの森から去る」

 

声の主は迷っているのか、しばらく唸っていた。

そして再度声が響く。

 

「良いでござる。取引成立、でござるよ」

 

「ありがとう。ここの主に多大な感謝を。ところで……取引成立ならば姿を見せていただいても?間違って攻撃をしてしまわないためにもね」

 

「承知したでござる。某の威容に瞠目するでござるよ!」

 

そして出てきたのは私よりも二回りも三回り以上も大きい……

 

 

「「ハムスター……?」」

 

 

そう、あの例の小動物の哺乳類のハムスターだった。

 

大きさはそれこそかなり巨大だが。元のハムスターが3センチとかだっけ。

 

「ふふ、某の威容に言葉も出ぬのか。驚愕と恐れが伝わってくるでござるよ」

 

「そうだね、君みたいなのを見るのは初めてだ。とても驚いてる。……うん、そうだね。はい、まあ、うん。なにはともあれ、よろしくお願いする。えーと……」

 

この時、頭がフリーズしているアテナを見たのは最初で最後になるだろう、とパチェは後に語っている。

 

「名前をうかがっても?私はアテナ。こっちの紫のはパチュリー・ノーレッジ。私の付き人……とでもいえばいいかな」

 

「名前は某は持っていないでござる。しかし、人間の間では『森の賢王』と呼ばれているでござる」

 

「へえ……じゃあ賢王殿、でいいかな。まずは一つ目。君の縄張りの範囲について、大雑把でいいから教えてほしい」

 

「某の縄張りはこの森の南側、といえるでござるな。西側や東側にはいったことないだけでござるが」

 

「なるほど。じゃあ次の質問、というかお願い。庇護下に入るというのは承認してもらっているとみてかまわない?」

 

「良いでござるよ」

 

「じゃあ最後の質問。君の知るこの森およびこの周辺に関する知識を伝授してもらいたい。どんな細かなものでもいい」

 

「某は構わないでござるが……その前に某からも質問でござる。そちら、人間だと思うのでござるが……雰囲気が某の知る人間とは全く別物でござる。一体何者でござるか。もしや名のある高位な人間でござるか?」

 

「……私か。なんて説明すればいいと思う?パチェ」

「普通に精霊でいいじゃない。貴女の場合だと精霊と天使のハーフのほうがいいかもね。私は純精霊だけど」

 

「精霊でござるか?珍しいでござるね。にしても某の知る精霊種とも全く異質な気配でござるが……」

 

「始原の精霊と言ってね、精霊の中でも最上位。たぶんね。私たち以上の高位精霊を見たことがないだけなんだけど」

 

「なるほど。話を脱線させてしまい申し訳ないでござる。さて、それでは某の知識についてでござるが、もしかするとそなたらの欲しい情報は持っていない可能性もあるでござるが……」

 

「構わないよ。私たちが欲しいのはこの近隣の人間たちの知識だからね。強さに関しても知れたら最高だ」

 

 

 

(で、この魔物の強さはどんな感じ?)

 

(高く見積もっても30~40レベル、って言ったところかしら。中位の天使や精霊と大して差はないわね。)

 

(それでこの森一帯の主か。この魔物もだれかの命令で守っている可能性もあるね)

 

(そうね。どうする?隠密系特化の精霊とかを作れるならそれに周辺を探らせたら?)

 

 

(いいねその案採用。確かいたはずだからそうする。森の賢王にとっては人間はそんなに強くないって認識らしいし、もしかしたら高レベルの奴らはうまく存在を隠してるのかもね。もしくは人間じゃないか)

 

(恐らく後者ね。この森一帯も、それほど強い魔物も人間の気配も感じないもの。人間の中でも、もしかしたらうまく隠れてるだけかもしれないし)

 

(そうだね、これから対峙する奴は皆、格上だと考えておいた方が確かに安全だ。じゃあ、情報集めは精霊召喚してするとして、過ごす場所や過ごし方をちゃんと確立させようか)

 

 

出来る限り穏やかに過ごして、老衰して、誰の目に留まることなく、この世を去りたい。

 

いやそれは贅沢か、はやく、こいつから解放されたい。生まれてからずっと我慢をしてきた。もう解放してくれても構わないだろう?

 

何で解放してくれない。

 

 

そんなこと考えたところでしょうがないのも分かってる。

ここはとにかく穏便に、おとなしく目立たないように、過ごす。

そこから死に方を探せばいいのだから。

 

 

 

 

 

 

と、思っていたのに。

 

 

 

~数日後~

 

 

「……おい」

 

「っ!」

 

「何をそう怯える?貴様らから売った喧嘩であろう?互いの力の差もわからず愚かにも挑んできた貴様ら雑種に、我は慈悲をくれてやろうというのに。貴様が吐いた戯言を撤回するというなら命までは取らないとな」

 

「しますしますします!ですからお助けください!お願い致します!何卒!何卒!」

 

「……」

 

ここにいる人間は弱いと聞いていたがここまでとは。

精霊の威容(オーラ)という、まあ。簡単に言えば恐怖させて動けなくさせれる(レベル差によっては無効化される)スキル。それのレベル3を無造作に放つと『俺の女にしてやるよ!』とほざいていた目の前の自称世界一(笑)の剣の使い手は涙目で必死に謝り倒している。

 

ちなみにレベルは5まであって5の場合は、精霊種以外には基本効果がある。程度の差はあるけれど

 

「いや、森の賢王で扱える魔法が最高第四位階とかで崇められてる時点でこの展開は予想できたはずなのに、何してんだ私。

 

……で、パチェ、大丈夫?」

 

「ええ、服がちょっと汚れちゃったけど」

 

だろうね。こいつのレベルはあっても30くらいらしいし。

井の中の蛙は何とやら。

 

ちなみに本当にこいつから売ってきた喧嘩だ。

 

(お、いい体してんな。きめた、お前俺の……)

 

このあたりのセリフから正直意識はない。どうやら身内を馬鹿にされるのはアテナ(こいつ)にとってもボクにとってもかなり不快なようだ。

 

そしてパチェ曰く殺すことをためらったらしい。

 

……ボク自身としては殺すことは何ともないんだけど、アテナの体がいやがったか?無意識のうちに?

 

くだらない。

 

意識も、生きることも何もかもを放棄したお前が今更出てくるな。虫唾が走る。

 

 

「それで……森の賢王、どうする?お主がもし殺せというなら処分するが」

 

「なっ、は、話が違う!助けてくれるって……」

 

「口を閉じろ下郎。貴様が犯しているのは我の機嫌だけではない。我らと友好を築いた森の賢王のテリトリーをも犯している」

 

異変に気付いたのはこの辺りから。

いつもの『ござる』とか『某』と陽気に話す巨大ハムスターが全く喋ろうとしない。てか何ならボクを見てずっと震えている。

 

「どうした森の賢王。やけに静かだが。いつもの陽気な声はどうした」

 

「いっ、いえ、某は見逃してもいいと思うでござる!姫のお考えに従うでござるよ!」

 

「姫?」

 

「そ、某は姫に忠誠を尽くすでござる!だ、だからこれまでの某の不敬な態度を赦してほしいでござるよ!」

 

「……何言ってんのお前」

 

思わず素で話してしまった。パチェ以外の前ではできる限りロールプレイで行こうとか考えてたのに。

 

「コホン。失敬。何を申しておる。其方は我らを助けた。いわば恩人だ。恩にそれ相応の礼で報いるのは当然のことだ。故に我らとお主は対等。我に忠誠を誓う必要など皆無」

 

「そ、そうなんでござるか……?」

 

が、怯えているのは変わらない。

はぁ……面倒だな。

 

「森の賢王よ、お主が前に保留にしていた我からの礼だが。お主こう嘆いていたな。同じ種族がおらず種を存続できない、と」

 

「は、はい。そうでござる」

 

「我もお主と同じ種族のモンスターは知らぬがな。一つ、其方のその望みをかなえれる可能性に心当たりがある」

 

「そ、そうなのでござるか?」

 

「うむ。……その前にこの賊だが、見逃してもよいのか?」

 

「い、いいでござるよ。元より某は不要な殺生は好まない故」

 

「だ、そうだ。だが(ゆめ)忘れるな。我らのことを決して口外してはならん。我は自然と命が消えるのを待つだけだ。そこにイザコザなど求めておらん。静かに暮らしたいだけだ。……それをその身に刻んだのなら疾く我の前から失せろ」

 

言い切る前に人間は森の外側へ逃げていった。

 

「……この口調疲れるから()なんだよ。はー疲れた」

 

「アテナ、貴女何言ってるのよ。下位の精霊ならまだしも最上位の私たちに寿命なんて存在すると思ってるの?」

 

「…………」

 

訂正、これで二回目だったわ。と後にパチェは語る。




AOGから見たアテナの感想

キャラクリエイティブすげぇ……
何を、私のも負けてないぞ!
嫁に欲しい……
愚弟黙れ?
神話に興味があるらしいぞ、今度話したいな
あの人は戦闘が苦手というがとんでもない。
私たちの中でも遜色がないさ。
集会に来ないのはどうなのかって?いやお前さぁ、家族との生活が第一なのは当たり前だろ?俺らの集会は出席必須ってわけじゃねえんだぞ?
旦那と過ごしたいのは当たり前だろ。つか俺らもそれ承知の上で加入してもらってるし。
入ってもらってよかったこと?いい抑止力になりますね。何がとは言いませんが。
1500人侵攻の時は助かりましたよー。




〜作者の後書き〜

今後の予定はAOG転移前を3〜5話 その後アニメの1期を主軸に描いていく予定です
いやぁ、久々に見たけど面白かったですオバロ
またしっかり見返さなきゃ

読んでくださりありがとうございます
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