ホラーじゃないです。
ほのぼの日常ってプロットに書いてあるんだもん!
マジです。
マジなんです。
そこから主人公の性格とか作ってったらこうなったんです。
信じて(小声)
「くふっ……くふふふ、ふふ、あはは。はーぁ……あー、我ながら滑稽だな。うふ、ふふふ……死にたいけど痛いのは嫌だ、けれど生きるのも嫌だ。うんうん、その気持ちすごいわかるよ。痛いのは嫌だものね。
自殺をしようにも周りがそんなことはさせてくれない。
どうしようもなくて、何をすればいいのかわからない。
だからこそ私を演じ続けるボク。
いつか静寂なる死を求めて。それが本当に来ると信じて。
これが笑わずにいられるだろうか。私にはとてもとても……。
にしてもそうかそうか。『ボク』は私の
アイツがこの世からいなくなってから死にたいという欲望が何処からともなく出てきていたのはそういうことか」
いやはや、やっぱり人間は………
面白い生物だ。
「……まあいいや。とりあえずその辺は後回しで。えーと……あったあった」
パチェの言葉に軽く思考放棄しながらアイテムボックスの中身を漁る。頭で考えながら手探りで探すとすぐに見つかった。
それは指輪で、宝石の中に三つの流れ星がデザインされている。
「あら、それは……」
「なんてったっけ……流れ星の指輪、だったかな。超位魔法の『
とりあえず物は試し、ということで空いている指に指輪をはめる。
「……は?」
はめた瞬間に、私はこの世界に対しての認識を大きく変えた。変えざるを得なかった。
「どうしたの?」
「……魔法の効果が私の知ってるものじゃなくなってる」
「え?」
「パチェ、『星に願いを』の効果を言ってみて」
「え、ええ。確か「消費した経験値のパーセントに応じただけの数、10%毎に1個で最大数は10個が選択肢としてランダムに浮かぶ魔法ね。魔法詠唱者として95レベルに達しないと習得できないわ」
「そう、私の記憶とも一致してる。けど……パチェ、今つけて、理由は言えないけど、確信が持てた。この魔法……なんでも、とは言わないけど望むもの大体なんでもいけるようになってる。ランダムとか、そんな運ゲーとかじゃなく。レベルダウンのリスクを背負ってもいけるくらいの、効果に変わってる」
「……嘘でしょ?」
「マジだよ」
こんな大ボラ吹けるものならとっくのとうにやってる。
想像力豊かすぎるわ。
「……まあ、実験台は私たちじゃないし。森の賢王、多分君の望みは叶えれる。君の理想の相手……番いについて、できるだけ事細かく、教えて」
「ふぇっ⁉︎そ、そんな……恥ずかしいでござる……」
どの口が、と思ったのはやめておこう。
それからコイツの理想像(オス)を聞き出すのに数十分かかった。
「……I wish 。森の賢王と同種族のオスを、創り出して。できれば年齢100歳超えのを」
青白い魔法陣が、半径2〜3メートルくらいに、半球状に広がる。
詠唱時間もなしで、即発動させる。
すると、青白かった魔法陣がさらに発光し、何も見えなくなった。
「……いや成功するんかい」
「なんで残念そうなのよ」
目の前には、見た目は森の賢王と全く同じものが。
森の賢王よりも毛のツヤツヤが良くて、巨大蛇のような尻尾は、鱗がよりカチカチで強そう(に見える)
そして生み出した後の結果は、察してくれ
「…………」
今、非常に、とてつもなくヤバいことを考えている。
おそらく、この世界を壊しかねないことを。
「……私を……」
殺せる存在を、この世に喚び出してくれ。
なんて言えるわけもない。パチェもいる。
私が死ぬのを良しとしない人がいる。
「……それでも、私は、この世から早く消え去りたい」
結局、私の体を使っているのはボクとはいえ、ボクはパチェたちとは他人だ。だから、悲しもうが、何をしようが関係……ない、はず、だ。
「……そうだ、この世界はもともと私のいた世界じゃない、私のものじゃない。
だから、何がどうなろうが知ったことじゃない」
「へぇ、思い切ったな」
ボクは、流れ星の指輪を再度使っていた。
誰にも知られずに、1人で、ひっそりと。
ああ。そういえば森の賢王は番いと仲良くしてたよ。
末長くお幸せに。
そしてボクが願ったことは……
「ボクを殺せる存在をこの世に喚んでくれ、か。けれど魔法発動した形跡はあれど誰も現れず。
さて、今すぐ喚びだされるわけではないのか、後から、数日後になるのか数年後になるのか、その時に喚びだされるのか。楽しみで仕方ない」
全力で、抵抗し、その末に殺される、それを望んでいるのだろうね。
さてさて。この先どうなることやら。
私は時が来るまでは大人しく鑑賞しているとしよう」
なあ、もう1人の私。思う存分、現世を楽しみな。生きるという絶望の中で。
感性はお前は私よりも人間だから、私よりも楽しめるだろ。
その楽しみを私も反芻したいから、せいぜい下らないことで死なないでくれ。
にしても相変わらず私は異常だ。意識だけの存在になってからよくわかる。
私は所詮人間の体を持ってるだけの生命体だ。
人間らしい感性?無い。
人間らしい人生?さらさら無い。
冷めてる?よく言われる。
人外?
はっはっは、言い得て妙だ。
私は人であり人じゃ無い。
普通の人間では無いという自覚もある。
私の意識が宿っていた体は人間そのものだ。
だが私という意識は人間ではない。
では何か、今の種族である精霊かと言われたらそうでもない。
故に私はこう考えている。
意識を持っているだけの欠陥品。
私は、周りの人間は私と同じ種族かと言われたらイェスとは口が裂けても言えない。
そもそも自分が何者なのかすら分からないのだから。
故にこう答えるしかない
『私』は『私』である、と。
そこに種族がどうとか全てがどうでもいい。私の前では虚無の事実でしかない。
私は、私であればそれでいいのだから。
しかし世間でそんなものを表に出して平穏に暮らせるわけがない。
だから偽った。
私の全てを。
私が私らしくいる時など、私1人でいるときだけでいい。
私の本来の人格など、この世には不要なのだから。
けれど幸か不幸か、私の中にいつからか居たもう一つのボク。
これが勝手に表に出たことで、偽らなくて済むようになった。
本人は活動したくなくなったから、とか言っていたが違う。
表に出なくても良くなっただけだ。
私は意識の中という孤独の檻の中に閉じこもれた。
しかも外の様子を見れるモニター付きで。
私はこの体の中で意識だけ、居座って表はボクに勝手に好き放題やって貰えばいい。
いつか意識の中だけがつまらなくなったら、再度表に出ればいいんだから。
それにしても面白い。文字通り一心同体なボクですら、
もう1人のボクですら、私の本来の性格など知らなかったのだから。
無論私すら、私がどういうものなのか知らない。
知る気もない。全てがどうでもいいんだから。
寿命はないらしいから、数百年は楽しめそうだ。
「……」
昨日は失敗だった。ただ貴重な一回分をドブに捨てただけだった。
しかも結局パチェに気づかれたし。
なんとか誤魔化しはしたが、この先はもっと注意しておかないと。
「んー、美味しいね。食事だけは何があろうと飽きないと断言ができるよ。うん」
「昨日も言ってたわね。そんなに美味しいの?」
「うん、そうだね。もう一つの世界での食事は……控えめに言って生ゴミ」
「……もう少しまともな例えはなかったの?」
「じゃあ、うーん、そうだな。………汚物?」
「なんで余計ひどくなったのよ⁉︎」
思った通りのことを言ったらパチェに頭を、それこそお笑いのようにスパコーン!と、なんなら何処から持ってきたのかハリセンで叩かれた。
おっかしいなこの子非力とかって言ってなかったっけ。
すんごい頭がグワングワン揺れてるんだけど。
「で、一つだけあなたに悲報よ」
「何?」
「森の賢王よりも強いのが、すぐそこまできてるわ」
「……は?」
どうやらこの世界は、平穏には過ごさせてはくれないらしい。
「種族は?」
「1人は人間ね。もう1人は……わからないわ。使い魔よりレベルが高いのは明らかだけれど。白銀の全身鎧に身を包んでるけれど、人間の気配じゃないらしいわ」
「使い魔のレベルは?」
「50よ」
「それは気を引き締めておかないとだ」
この森の一番強いのが森の賢王で、それより強い50レベルより上ということは、ユグドラシル基準で言うならば森の賢王と白銀の全身鎧は月とスッポンのようなものだ。
レベルが1違えば勝率が大きく下がる
10の差があれば手も足も出なくなる。
「強さの推定は?」
「わからないわ。言えるのはレベルが少なくとも50以上だということ。もう1人の人間は……森の賢王と同等くらいかしら」
「ふーん……」
まあそっちは放っておいても良さそうだ。ボクが一番懸念すべきは使い魔よりレベルが高い方だ。
「で、ソイツらとの距離は?」
「200メートルくらいかしら」
「わかった。ソイツらが真っ直ぐ私たちの方に来たら対応しよう。来ないのなら私たちも何もしない。無益な争いは嫌いだし」
「ええ」
けれど、それはとても甘かった。
希望的観測すぎた。
「そう警戒しないでくれ。別に殺そうってわけじゃないんだ」
木の枝に座り、まっすぐボクの前まで来た二人を、睨みつけ、威圧的な態度と口調でもって、二人に話す。
「ほう?ならば何故我の前に姿を現した?」
「君がこの世界にとって害であるのか、そうでないのかを見極めるためさ」
「我にはこう聞こえるぞ?害を成すのならば殺すとな」
「間違ってはないかな。でも僕だってできるだけ無用な殺しはしたくないんだ。別に僕たちに協力しろってわけじゃない。世界の為に働いてくれってわけでもない。ただこの世界にとって悪となり得ないのならそれでいいだけさ」
「何故我が貴様ら如きに従わねばならん。我はこの世界に興味などない。だがこの世界が我らに牙を向くというのなら、我らは総力をもって対抗する、それだけだ」
口と態度だけはデカくしているけど、正直早くお帰り願いたい。
心臓がずっとバクバクしてる。
この白銀の全新鎧のやつ、普通に強い。勝てるかわからん。
横の人間はどーにでもなるけど。
にしてもこの世に害を成す?する気ないわ。てか干渉する気もない。ただ平穏に過ごしたいだけなんだよボクは。
「ツアー、そう攻撃的になるでない。ワシ等は話し合いに来ただけなんじゃから」
「そうは言うけどリグリット。こうも殺気を向けられるんだから攻撃的にもなるよ」
「当たり前じゃろうが。我らは侵入者と同義なんじゃから。敵意を向けるのは当たり前じゃろう。すまんの、事前の連絡も無しに突然邪魔して。なんせ感じたこともない魔法の力を感じてな」
隣の老婆が白銀の鎧をぽかんと杖で殴り制していた。
……こっちのほうがまだ信頼できる、か?
「ワシの名はリグリット・ベルスー・カウラル。長いからリグリットと呼んでくれ。で、こっちの全身鎧はツアー。良ければそちらも名を教えてくれんかの?」
リグリットと名乗る老婆に警戒をしながら、慎重に言葉を選んで口を開く。
「良かろう。貴様のその姿勢に免じ我に名を訊く無礼を赦す。その身に刻め。我の名はアテナ。最上位精霊と最上位天使の血を引く我の姿、声、すべてをその身に刻め。そして次はないと思え。次狼藉を働いたときは死刑にしてくれる」
「その寛大な心に感謝するよアテナ。それで……」
「最上位精霊?最上位天使?どういうことだい?」
「そのままの意味だが?」
「精霊と天使の混合種など聞いたことないんだが。本当のことを言ってくれないか?」
「なんで貴様ら雑種ごときに我を偽らねばならん」
「ツアー、少し黙っといてくれ。なるほどな。道理で圧倒的な力をヒシヒシと感じるわけだ。ああ、そちらの嬢ちゃんも名前を聞いてもいいかな?」
「……」
「我と同じ最上位精霊だ。こやつは他人と、しかも侵入者と話すという無駄なことはしない。わかったなら疾く失せろ」
「そうさな。今日は邪魔して悪かった。また来るよ。その時は客人として。良ければお茶でもしながら語り合おうじゃないか。精霊の嬢ちゃん」
「……」
嬢ちゃん呼ばわりだけが気に食わない。本当、なんか、子ども扱いされてる感じがして、すっごい嫌だ。
「貴様らが我らに害を成さないと証明できるのならば、貴様からの招待を受けてもよいがな。だがそれは未来永劫叶わぬ」
「それはまたどうしてだい?」
「我らの望みは平穏のみ。此度の貴様らのぶしつけな訪問のおかげで貴様らはその平穏を害成す輩だと確認ができた。特に白銀の全身鎧。貴様が同席をしようとする限り貴様らと我らは友好を持ち得ない」
「それは君たちが……」
「黙っとれツアー。ああ、分かった。次邪魔するときワシだけで来ると約束しよう。こう見えて儂は甘いものに目がないからの。この世界の甘味をお主らに贈呈させてもらうよ」
「甘味……」
「パチェ、目を輝かせないで。断りづらくなるでしょうが」
「かかか!そちの嬢ちゃんは年齢通りの反応じゃな!うむ!最高級のものを持ってくるぞ。ではな精霊のお二方。また会おう。ほれ、ツアー何を落ち込んどるんじゃ!はよ帰るぞ!」
「わ、分かったってばリグリット」
と、リグリットに喝を入れられながらツアーと呼ばれている白銀の全身鎧は空を飛びながら帰っていった。
「……いつの時代も女の尻に男は敷かれるのね。さて、パチェ。早めに森の賢王に謝っとこう。面倒ごとが起こる前に」
「いいけど……一ついいかしら?」
「?」
パチェが、半目で、且つ真顔でボクを見つめる。
「昨日くらいから思っていたけど、貴女本当にその口調で行くの?かっこ悪いとは言わないけれど……かっこいいとも思うけれど。本当に、それで行くの?誰もあなたと話してくれなくなるわよ」
「うるさいなあ!私だってわかってるよそれくらい!孤立無援の生活になりそうだなーって思ってるよもう!」
うん、わかってる。威圧しか与えてないのは。でも、殺されないようにするには抗するしかないんだから仕方ない。
実はこの本来の体の持ち主の性格、もともとこれよりももう少し、丸い性格でした。
普通のはつまらないから人格破綻者にしよう、までは覚えてますね。
さて、AOG転移前はもうすぐ終わりです
一期分で終わる予定です。
要望あれば2期や3期もやるかも、です。
読んでくださりありがとうございます