菜々は仁奈を見つけだせるのか?
そして仁奈はなぜ、菜々を知っていたのか?
安部菜々の能力とはっ!?
仁奈はあの日、住んでいたマンションを追い出された。
両親がいなくなり家賃の支払いが滞納していたことが理由だが、彼女がそれを知っていたかは定かではない。
しばらくの間はマンションの入口に座っていたが、苦情の電話が来てそこも追い出されてしまい町をただ歩いていた。
「おなか減ったでごぜーます……」
そう言って仁奈は服のポケットからお金を出し、喫茶店に入った。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!」
「壁や床に突然穴が空いたぞぉぉ!」
「え……」
突然、喫茶店の壁や床が少女によって破壊された。
渋谷凛が、島村卯月に向かってコーヒーを発射していたのだ。
仁奈は少しのあいだ固まったが、
「に、逃げるでごぜーます!」
走って逃げた。
「はぁ……っ、はぁ…………っ」
「にな……これからどうすればいいですか……?」
次の日、仁奈は公園のベンチで目を覚ました。
「げほっ、げほっ!」
口の中が砂っぽいので水でうがいをした。
その朝は公園に自生する柑橘類のようなものを食べた。
その日の昼、異変は起きた。
「にゃ?」
身体が猫になっていた。
が、それよりも強烈な空腹のせいでそれに驚く力を失っていた。
仁奈は食べ物を探すためにそこら辺を歩いていると……
「にゃ?」
他の猫と出会った。
「にゃ、にゃにゃ?」
「にゃ」
仁奈は、出会った猫に強く睨まれて怖くなり走って逃げた。
(はぁ……はぁ……、ここは……どこですか……?)
気付くと仁奈は、知らない場所へと来ていた。
どうやら喫茶店の入口らしいが、猫の身体では店内に入れなかった。
そこに、1人の女性が歩いてきた。
その女性は、仁奈という猫を見つけたが気付かないふりをした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
にゃー
ナナの足下にいた猫は、そう言いました。
身体が汚れていたり、怪我をしていたりはしていないのですが、おなかを空かせているように見えました。
別にごはんをあげてもいいのですが、飲食店なので懐かれると面倒なので放っておきましょう。
そして菜々は、346カフェ店内に入った。
「…………」
あの猫、ずっとこの辺りをうろついていますね……
ちょっと、心配です……
「!!」
通行人が、猫に餌をあげていますね。
これであの猫もここを離れてくれ……
「!!」
通行人と菜々の目が合った途端、通行人は逃げ出した。
そして菜々は全力で、餌を食べようとする猫のもとへ駆けた。
「猫ちゃん! その餌食べちゃダメです!!」
菜々は、猫が口に入れた餌を吐き出させた。
「なんてひどいことを……」
通行人が猫にあげていた餌は、毒餌だった。
仁奈はすんでのところで助かった。
「はぁ…… 仕方ありませんね。 ちょっと待っててください」
菜々は猫に料理の余りを持っていった。
結局菜々は、翌日も猫にごはんをあげた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「にゃー」
仁奈はごはんをもらうと346カフェから離れて走っていった。
「はぁ……」
その途中、仁奈はため息をついた少女と衝突したが、仁奈は少女をちらと見ただけで走りだしてしまった。
そして猫は、346プロダクションへと潜入した。
翌日の朝、つまり小日向美穂のライブ当日――
仁奈は菜々の姿を目撃した。
自分にご飯をくれた人の名前を346プロダクションで調べたのだ。
「仁奈、おねーさんにお礼するですよ!」
動物や人間の姿になる能力をある程度使いこなせるようになった仁奈は、象になり牙を抜くことで象牙を手に入れた。
抜けた歯は、乳歯だっただめ決して大きくはないが象牙は高く売れるという父親の言葉を思い出し、それをお礼の品にした。
仁奈は猫の姿になって電車の改札を抜けた。
そして電車に乗る。
「ナナおねーさん……」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
仁奈は右手を切り落とされた痛みで、反射的に能力を発動させた。
身体は大きくなっていき、縛っていた縄は――
「うがぁ!?」
切れなかった。
「おぉ、熊になってる。 縄にワイヤー織り込んで正解だったな。」
熊の身体はワイヤーに食い込み、両手と両足の機能を失った。
その痛みで能力は解除されてしまった。
「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
手足が切れた仁奈が暴れる。
男はそこに一撃加えようとした途端、大きな音が聞こえた。
その方向には、魔法少女ナナが立っていた。
「くそっ! なんでここが分かった!」
「…………」
ナナが偽警官を睨み付けると、そいつは倒れた。
「おい、そいつを殺せ!」
ナナに襲いかかった男は、次々と崩れるように倒れていった。
「頭に微弱な雷魔法をかけて気絶させました」
そして彼女は静かに仁奈を見た。
かろうじて生きてはいるが、大量の出血がありもう助からない。
本来ならば、仁奈は死んでいただろう。
しかしここに魔法少女ナナがいる。
ナナは手をそっと、仁奈の胸に乗せた。
「これが、ナナの能力…………」
時計の秒針が一つ動く間に、仁奈は失った手足を含めて全快した。
菜々の能力。それは、
「探知、雷、回復。 体力と引き換えに様々な魔法を操ること―― メルヘンデビュー……」
菜々は疲れてその場に倒れた。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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第1章の終わりに、スタンド設定を投稿しました。
よろしければご覧ください。
なお、第2章のスタンド設定は第2章の終了後に投稿する予定です。
そういえば「卯月vs凛」戦では仁奈ちゃんがいました。
結局あのあと喫茶店はどうなったのでしょうか。