しかし響子がなかなか起きない。
すると、美穂がもう一人出てきて……
「み、美穂ちゃんが2人!?」
「卯月、離れて!」
凛は戦闘態勢をとる。
「ま、待ってくださ――」
菜々は両手を振って敵意がないことを示そうとするが――
「動いたら撃つ」
手でピストルの形をつくりながら、凛は言った。
その後ろにはスタンドが出ており、水をいつでも発射できるようにしている。
「仁奈ちゃんはナナが守ります!」
凛の行動を見て、菜々はスタンドである杖を出して変身した。
「…………」
「…………」
「水圧カッター!!」
「ハートウェーブ!!!」
「すとーーーーーっぷ!!!」
卯月が2人の間に割って入った。
「う、卯月!?」
「卯月ちゃん!?」
――――2分後
「スタンド……ですか?」
「そう。 ガラスの靴を履いた人は超能力に目覚める、はずなんだけど……」
「で、でもナナはそんなの履いてませんよ……」
「えっと、仁奈ちゃんは?」
「そんなの見てもねーですよ。」
「じゃあ、何で……」
「それにしても、菜々ちゃんは魔法少女、仁奈ちゃんは変身かぁ……」
「仁奈ちゃん、私の代わりにライブに出てくれてありがとうね」
美穂は仁奈の頭に手を伸ばして撫でる。
「にへへ~」
「菜々さん」
凛は菜々に向かって歩いてきた。
「何ですか、凛ちゃん」
「菜々さんはカフェで能力を使ってましたよね?」
「え?」
未央と美穂は菜々を見る。
そして凛は言葉を続ける。
「これはあくまで私の推測だけど、卯月の体があのとき急に治ったのは菜々さんが卯月を触ったからだと思う。」(10話参照)
「最初は未央の能力だと思っていたけど、それは違った。 菜々さんの能力だ。」
「……それで、何が言いたいのでしょうか?」
「ありがとう」
凛は菜々に頭を下げた。
『!!』
菜々を含む、その場にいた全員が驚いた。
「卯月を助けてくれて……ありがとう……」
「そして、ごめんなさい。 いきなり敵意を向けてしまって」
「いえ、えと……」
「そしてっ!!」
凛はさらに頭を下げる。
「また卯月を救って欲しい……!」
「それはダメです」
菜々は断った。
「っ……!!」
凛は地面に手を付ける。
土下座をするつもりだ。
「待ってください、助けないとは言ってません」
「卯月ちゃんは響子ちゃんのスタンド能力でこうなったと聞きました」
「それなら、私より響子ちゃんが治すほうがいいです。」
「『メルヘンデビュー』!」
菜々は変身した。
そして杖型のスタンドを響子に向ける。
(仁奈ちゃんを監禁していた人には、頭に微弱な雷魔法をかけて気絶させたけど、)
(響子ちゃんの場合は、おそらく疲労で倒れている!)
(なら回復させる!!)
「ムーンライトメルヘン!!」
ステッキから光が出る。
そして響子の体を包み込んだ。
「ん……」
響子の目が開く。
「あれ……私……?」
「響子ちゃん!! 能力で皆を元に戻せる?」
「えと……?」
響子は自分のスタンドで皆を治した。
「なんかこう、急に下半身が戻ってくると…… ふらふらしますね。 歩きづらいです」
「卯月! 治ってよかった!!!」
凛は卯月を抱きしめた。
「……」
美穂はそれを横目で見る。
「ちょっと疲れた……」
菜々はふらふらする。
「菜々さん、ありがとう」
「うん、あとはよろしくお願いします……」
「響子ちゃん、治してくれてありがとうにゃ。」
「うん」
「それで、りーなちゃんはどこ?」
みくは響子に聞いた。
「それは……覚えてない。」
「思い出してよ! なんであのヘッドホンを持ってたの!?」
「ヘッドホン……? 何のことですか?」
「くそっ!!」
パ ン ッ
みくは苛立ちのあまりに響子の頬を叩いた。
響子はうずくまる。
「みくちゃん……」
「みんな、ちょっといいかな」
美穂がみくと響子の間に割り込んだ。
「まだライブは終わってないよ」
『!!!!』
「忘れてた!」
「さっきの曲からもう、10分くらい経ってます!」
「あとスタッフさんも起きない!」
「そんな!!」
客席はかなりざわついていた。
「で、でも、みんなで頑張ればなんとかなるよねっ?」
卯月が美穂に話しかける。
「今までもいろいろあったけど、全部なんとかしてきた!」
「この数日間、私のまわりではいろいろあったけど……」
卯月は脳内で最近の出来事を思い返した。
(テーブル程度で、私のスタンド、『ネバー・セイ・ネバー』の水圧カッターは防げないっ!)
(卯月ちゃん………… 私は全員落とすつもりだよ。)
(私はライブの後で真実を話すつもり。)
(これからはこのスタンドは『星(スター)』と呼ぶ!)
(私は…………不安かな。 手の震えが止まらなくてさ。)
(このリボンを響子ちゃんに刺せば、中和できるかもしれない……)
「どんなピンチも、乗り越えられた! だから今回も、きっと……」
「わかったよ、卯月ちゃん! 私たち全員でステージに出よう! みんな、いいかな?」
「卯月が言うなら!」
「もちろんだよ!」
「はい! 仁奈ちゃんはここから見ててくださいね。」
「りょーかいです! がんばってくだせー!」
ライブの出演者の美穂、卯月、凛、未央、菜々、響子はステージへと向かう。
しかし観客のざわめきは、ステージの中断が原因ではなかった。
「警察だ! この会場で、大量の死体があったとの通報があった!!」
「突然だがライブは中止だ!!!」
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
質問や感想等受付中です。
評価やお気に入り登録が少しずつ増えて嬉しいです。
第2章のスタンド設定は第2章の終了後に投稿する予定です。
第2章は次話で終了しますが、お話はまだ続きます。