オーディションに合格した島村卯月は渋谷凛、本田未央とユニット『ニュージェネレーションズ』を結成する。
『ニュージェネレーションズ』は小日向美穂の誘いでライブに参加することとなった。
美穂はこれを最後に引退するつもりだったが卯月たちが説得。
また前川みくによる邪魔が入ったがライブは無事開演した。
一方で安部菜々は、迷子である市原仁奈を保護する過程で、スタンド能力を発現させる。
そしてステージでレッスンの成果を見事発揮した卯月たちだったが、渋谷凛を憎む佐久間まゆによって洗脳された五十嵐響子がライブ会場に送り込まれる。
響子の規格外のスタンド能力に翻弄される卯月たちだったが、前川みくの協力によってどうにか洗脳を解くことに成功した。
しかし響子は洗脳されている間にまゆの指示で、20人近いスタッフとみくのライバルである多田李衣菜を殺害していた。
その遺体が見つかりライブは中断となった。
また、佐久間まゆは工作を行い死亡した李衣菜にスタッフ殺しの罪を着せた。 渋谷凛は、これを「プロデューサーに近づくな」という自分たちへの警告だと解釈した。
前川みくはまゆの行いに激昂。 復讐を始める。
第33話 エヴリデイドリームvsキャット・ウィスカーズ その①
~プロデューサー~
346プロの18階に泊まりこみで働いていた。
ただしその階には使われなくなった部屋が多く、人はほとんど来ない。
本来はもっと下の階の事務室が用意されるべきだが、入社時のトラブルによってその部屋が用意された。
そのためアイドルの前に姿を現すことは多くないが、プロデューサーとしての能力は高く担当外のアイドルからも存在を認知されていることがある。
現在はまゆの能力により、意識を縛られており気を失った状態である。
だがそれは……
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―――― 2019年4月1日(ライブの翌日) 13:19 レッスン室
卯月と凛は、レッスンをしている。
今日のレッスン室は人が少ない。
「卯月ちゃん、こんにちは」
美穂がやってきた。
卯月はそこに挨拶をかえす。
「裏ルートで入ってこれたようだね」
「はい。 でも346プロの正門は、すごい人数ですね……」
美穂はスマホを出して、卯月にニュースを見せる。
「昨日の事件のせいで、大勢のマスコミがここに来てる……」
「私たちもいずれは取材されると思うけど、気をつけてね」
そして美穂は、レッスン室に2人しかいないことに気付いた。
「あれ、未央ちゃんは?」
「気分が悪いから今日は休むらしいよ。」
未央からのメールを美穂に見せる。
「まぁ、昨日あんなことがあればね……」
「本当は、2人にも休んでほしかったけどね」
「…………」
静かになった。
「あの後、響子ちゃんはどうなったんですか」
卯月はストレッチを止めて美穂に訊く。
「鳥取の実家に帰って引き籠もっているよ。 お仕事も全部キャンセルしたって」
「そうですか……」
卯月と美穂は心配そうにしている。
そこに凛が口を開く。
「じゃあ、みくは……」
「みくちゃんは……わからない」
卯月は凛に足を押さえてもらい、腹筋をする。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
―――― ほぼ同時刻
みくは、リボンを持っていた。
「これは、スタンド能力によって生み出されたリボンにゃ。」
「つまりこいつを猫にして、持ち主のもとへと行くように命令すれば……」
猫と一緒に、みくは駆け出す。
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―――― 346プロ 1号館18階 Pが監禁されている事務室
『麻薬系犯罪組織「××××」の組員が、気を失った状態で発見されました』
『続いて次のニュースです。 昨日、千葉県のライブ会場にて、21人が死亡する事件が起き……』
「思ったより上手にできましたねぇ」
まゆが、スマホでテレビ動画を見ている。
「いま、346プロの事務員はマスコミの対応で大忙しですし、機材や大道具に紛れて移動することも容易いでしょう……」
「普段なら、多くのスタッフさんがチェックをしますからねぇ……」
スマホには346プロの現在の様子が映し出される。
「入口まで行けば、あとは車を乗っ取って遠くまで行けばいいですし」
「善は、急げ…… うふふふふふふふふ、ふふふふ…………」
まゆは大型エレベーターの前に移動し、扉にリボンを突っ込んだ。
するとその扉は開き、大道具を台車に載せて運ぶ女性がいた。
「あれ、下に向かっていたのに。 間違えちゃった。」
「いいえ、間違っていませんよぉ。 失礼します」
大道具の中にプロデューサーを隠し、まゆも中に隠れた。
「…………?」
女性はそれに気づかぬまま、エレベーターは閉じた。
「おたくのアイドルがぎょーさんやらかしたらしいですねぇ! 何か言うことはないんですか!!!」
346プロの正門は非常に騒がしく、たくさんの記者が押し寄せていた。
「この事件について一言!一言お願いします!!」
「ここから先は敷地内なので、入ったら……」
警備員が押し返そうとするが、ついに崩れて倒れ込んでしまった。
その横を、一台のトラックが通る。
さすがの記者も、トラックにマイクを突っ込むほど愚かではないようだ。
「へぇ…… この女性、免許あるんですね。 助かります」
まゆはそう言うと、助手席のシートベルトを締めた。
運転は女性が行っており、プロデューサーは大道具とともにコンテナの中である。
「揺れるけど、我慢してくださいね……」
それからしばらくは順調に移動できたが……
『!!』
(誰か、来る!!)
まゆはサイドミラーを見た。
「これはっ、大きな猫っ!?」
少女が、巨大な猫に乗って走っていた。
その速度は、まゆが乗っているトラックより少しだけ速かった。
後ろにいた猫はどんどん追いついてきて、猫が左に並ぶ。
「まずい、顔は隠さないと……」
まゆはリボンで自分の顔を覆う。
他人を操るという能力の関係上、正体がバレると多くの人から警戒されてしまう。
それを避けるために、彼女は顔を隠した。
(隣の猫は、明らかにスタンド能力……)
(たぶん私を狙っているわけではないと思いますが、怪しまれないよう気をつけないと……)
ガタッ
「?」
トラックが少し上下に揺れた。
ガタガタッ
ガタッ
「??」
まゆは鏡を縛ったリボンで、周囲を確認した。
「!!」
乗っているトラックの左側のタイヤが、無くなっていた。
車は傾き、地面と底が擦れている。
「タイヤがっ……、無い!?」
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
質問や感想等受付中です。
第3章に新登場したスタンド一覧は、第3章の最後のお話の最後に記載する予定です。
近いうちに活動報告に進捗や裏話等を上げたいと思っています。
その場合は、ここでお知らせをします。