デレのジョな冒険 スマイリングシンデレラ   作:並び替え

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櫻井桃華の攻撃が始まる――


第38話 ラヴィアンローズ その①

 

 

 車から薔薇が生え、その棘がリボン猫に刺さった。

 猫は力尽きてもとのリボンに戻った。

 だが、バラが刺さっているため飛んでいかなかった。

 

「なっ……、何にゃあ!?」

「…………。 とりあえず、えいにゃ!」

 みくは試しに、車に向かって石を投げた。

 石が車に当たる瞬間、また車から薔薇が生えてきて、石を弾いた。

(またにゃ、また薔薇が生えてきた!)

「リボンの女の他にもう一人、スタンド使いがいる!」

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 車の外から音がした……?

 私、佐久間まゆは窓の外を見ました。

 だが、そこには何もない……。

 

「まゆさん、どうかしまして?」

「いいえ、なんでもありません」

 というのは嘘、早く外を確認しないと。

 さっきの音は幻聴なんかじゃない。

 おそらく、あの猫女の仕業!

 窓から見えない所に位置取りして攻撃したのでしょう。

 それなら位置を把握しないと。

 

 エヴリデイドリーム……

 

 私はスタンドを出し、車の窓を開けるボタンを押す。

 開けたのは運転手さんの側の窓。

 「あら? あなた、今窓を開けました?」

 桃華さんは、運転手が窓を開けたと思っているようですね。

 「すみませんでした、いま閉めます。」

 まゆが開けた窓は、5秒も経たずに閉まってしまいました。

 でも、それで十分。

 スタンドを車の上に出せました。

 その視界から、外の様子が見える。

 

 いる、猫女が。

 またバイク並みの大きさの猫に跨がって、こちらを追っている。

 いや追いついたというほうが正確でしょうか……

 ただ、おかしいですね……こちらを見て若干驚いたような表情をしています。

 まゆのスタンド像を見たから?

 いや、違う……

 それにもう一つ、おかしなところがあります。

 

 何故攻撃してこないのでしょう?

 なにが、彼女を慎重にさせているのでしょうか……

 

 「……?」

 足もとに、なにか赤いバラが咲いて……

 

 どすっ

 

 「あう……あ…………」

 全身からなにかが流れ出る…………

 手、手で触って確かめないと……

 

 まゆが見た自分の手には、赤黒いものがべっとりと付いていた。

 「これは……、血……?」

 

 まゆの身体のところどころに、大きなとげが刺さったような傷ができていた。そこから血が流れ出る。

 だがこれは、まゆが刺されたわけではない

 刺されたのは、車の上にいるまゆのスタンドだった!

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「ど……どういうことにゃ……?」

 みくは想定外の状況に驚いた。

 自分が倒すべき相手のスタンドが車の屋根の上に出てきたと思ったら、次の瞬間バラの棘に刺されていた。

「あのバラの能力と、リボン女はグルじゃないのかにゃ?」

 

 バラは棘で『エヴリデイドリーム』を刺し、全身を縛った。

「…………。 ともかく、これはチャンスだにゃ。 あのバラのスタンド能力さえどうにかすれば、あいつにとどめを刺せる……」

(問題はどうやってあのバラを抑えるか。 いろいろ試してみたいけど、速度を遅くすると引き離されるにゃ……)

 

「!!」

 

 バラの花びらが散り、車の後ろに位置取りしているみくのほうへ飛んできた。

 その花びらは頬に当たり……

 切り傷をつくった。

 

「痛っ。 この花びら、カッターの刃のように切れるにゃ」

 

 痛がるみくに、また花びらが飛んでくる

 

「え?」

「う゛にゃあああぁぁぁ!!」

 みくは腕で顔をガードする。

 だがその腕に数枚のバラの花びらが刺さってしまった。

 それを一本一本抜いて、みくは考える。

(この花びらは、リボン猫を刺したバラのもの。 まだ『リボンのスタンド』を刺したバラは、花びらが付いている……)

「もうすぐこれも、散る……!」

 

 バラは、風を受けていまにも花が散りそうだ

 しかも11本。 これは、さっきみくを襲った花びらが、11倍になってやってくることを意味していた。

 

「……っ」

 

 急に強風が吹いた。

 花びらは散り、みくに襲いかかる。

「一枚一枚は小さいけど……、枚数が多すぎるにゃ!」

『キャット・ウィスカーズ!!』

 みくは、さっき抜いたバラの花びら数枚にねこのひげを刺して猫化させた。

「バラにはバラにゃ! ねこぱんちで防ぐにゃ!」

 猫になった花びらたちは、前脚を使い強烈な速さでパンチを繰り出す。

 

「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ」

 

 猫のパンチに当たった花びらは、ぼろぼろに四散した。

 これで、後続車に傷が付くことはないだろう。

 

「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃわんにゃにゃにゃにゃ」

 

 どんどん花びらが砕けてゆく。

 猫たちに疲れは見えない。

 

「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃなにゃにゃにゃあああ!!」

 

 ついに花びらを全て砕くことができた。

 みくの周囲にバラの香りが漂う。

 

「ふぅ……、なんとか……しのいだにゃっ…………」

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

「あらぁ、まゆさん。 どうしましたの?」

 桃華はルームミラー越しにまゆを見る。

 

「…………」

「プロデューサーちゃま。 もうすぐ私がお救いいたしますわ」

 桃華は小声で、そう言った。

 




ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
質問や感想等受付中です。
第3章に新登場したスタンド一覧は、第3章の最後のお話の最後に記載する予定です。

ツイッター(@wairudofapo)やピクシブでは、デレジョとはまた違うデレマスのイラストをたまに投稿しています。
よろしければ見ていってください。

この小説は現在、水曜更新です。
続きは来週をお待ちください。
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