デレのジョな冒険 スマイリングシンデレラ   作:並び替え

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スタンド能力を手に入れた島村卯月。
その能力は、触ったものを友達にすることだった!

vs凛、決着!
そして――


第5話 スマイリング!

 

「私の『スマイリング!』の能力は!」

「触ったものを、私の友達にすること!」

 

 

 

「とも……だち…………?」

凛は問う。

 

「うん、物でも人でも、あなただって」

「私の友達」

 

「バカな!」

凛は殴るために立ち上がろうとするが……

「力が……入らない!」

 

「力は殴るためじゃないよ……」

「私は歌うため、アイドルのためにこの力を使いたい!」

卯月は、凛に手を差し伸べる。

 

「え……? なんで……」

「私は……あんたを殺そうとしたのに…………」

「私を殺さないの?」

 

卯月はきょとんとする。

「だって……」

 

「私の友達ですから!」

卯月は輝く黄金のような笑みを浮かべる。

「それで…… 名前、教えてください!」

 

「……………………」(凛の沈黙)

「……………………」(卯月の笑顔の沈黙)

 

 

 

「渋谷……」

「しぶやり……うぐっ!?」

 

凛が名前を言おうとしたとき、凛の体にリボンが巻かれる。

いや、巻かれていたそれが凛を締め付けた。

 

「ごはっ!!」

凛が吐血した。

 

「これは……?」

『スマイリング!』

卯月がスタンドでリボンを触ると、リボンは凛の体から離れ遠くへ行ってしまった。

「リボンを私の友達にしました」

 

「う……」

凛が頭が痛そうだ。

「ここは……、どこ…………?」

 

「?」

 

 

 

――――09:27 スタバ店内

 

『ごめんなさい!』

凛は頭を下げた。

 

「えっ…… い、いいよ凛ちゃん…… 無傷だったし……」

「でもあのリボンは一体……? それにガラスの靴やスタンドも、何……?」

 

凛は答える。

「もしかしたら…… 卯月はとんでもないことに巻き込まれたのかもしれない。」

「すこし前の出来事だけど……」

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「あのさぁ…… 私の何を見てアイドルになれって言ってるわけ?」

 

「……………………」

 

「ふーん、ここがあんたのプロダクション? まあ、悪くないかな……。」

 

プロデューサーによって私、渋谷凛はアイドルに、いや”そこから見えるもの”に興味を持った。

けど次の日…………

 

「はぁ!? 異動した?」

 

「ええ、あなたの担当Pは今日すぐに別の部署に異動しました。」

P担当のアイドルが、彼の異動を知らせた。

 

いや、おかしい。

いくらなんでも……

そう思った私は、プロデューサーがいる事務室へと向かった。

 

「誰もいない…… 異動って本当だったんだ…………」

 

いや、違う……

Pの鞄は置きっぱなしだし、机も散らかっている……。

急な異動があったとしても、机の掃除はいくら何でもするはず……。

携帯もつながらないし…… どうしよう…………

 

「ん」

 

机の上に箱があった、靴の。

中には右足のガラスの靴が入っていた。

「!!!」

靴はいつの間にか私の右足に履かれていた。

 

こうして身につけたスタンドが、『ネバー・セイ・ネバー』だ。

 

私がその能力を体感したとき、赤いリボンが私を捕えようとした。

リボンはどこまでも追ってきた。

私はガラスの靴を履いたまま逃げて、逃げ切れたと思ったけど……

 

いつの間にか捕まっていたようだった。

それからはよく覚えていない。

 

ただガラスの靴はいつの間にか無くなっていて、私はそれを取り返さなくてはいけないと思っていた。

『ガラスの靴を取り返す』ということだけが頭の中にあった……、洗脳されたみたいな……

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「そして次の日、卯月がガラスの靴を履いて……」

 

「ちょ、ちょっと待って!?」

卯月が慌てて話を止める。

 

「ん? 何?」

 

「凛ちゃん……、アイドルなの?」

 

「え……、うん。 一応なったばっかりだけど」

 

卯月は目を輝かせる。

「じゃあ私が合格すれば凛ちゃんの後輩になりますね!」

 

凛は少し引きぎみに、

「……? ってまさか!?」

察した。

 

「はい! 私これからオーディションを受けるんです!」

「アイドルの!」

 

このときの卯月の笑顔は、いずれ広がり満開の笑顔となるだろう。

多くの犠牲を払って。

 

これは一人の少女が満開の笑顔となるまでの物語――――

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「ふふふふふふふふふふふふ…………」

「ガラスの靴を半分、回収出来ましたぁ」

 

Pの事務室で一人笑う佐久間まゆ。

 

「まさか卯月とかいう女を追っていたなんて……」

 

ガラスの靴は卯月を追っていた。

凛がリボンに締め付けられていたとき、卯月は凛を見ていたため気付かなかったが……

 

おもちゃの山の中に埋もれていたのだ。

それを別のリボンが回収した。

なぜ見つけられたのかというと――

 

「まゆのスタンド…… 『エヴリデイドリーム』の能力は『縛る』こと……」

「ふふっ 凛ちゃんを縛ったリボンにカメラを縛って本当によかった。」

「そしてガラスの靴も私から逃げないように縛った……」

 

ところがまゆは残念そうに、

「ただ、凛ちゃんを始末できなかったのは残念だった……」

「あの『スマイリング!』のせいで……!!」

 

「必ず始末する……」

 

 

まゆは両手を広げ、上を向く。

「そして私はずっとプロデューサーさんと一緒に幸せになる……」

 

そして床をめくる。

「あなたもそう思いますよねぇ?」

「あんな子…… なんでスカウトしたんですか? 私がいながら。 ねぇ?」

「ほかの子はオーディションだから(あの子も面接は受けてるけど)許しました。 私って寛容ですよね?」

「なのに……! どうして…………!!」

 

 

『はい! 私これからオーディションを受けるんです!』

 

「!」

カメラ(集音マイク付)から送られてきた音声をまゆは聞き逃さなかった。

「リボンに縛ったカメラ……、凛ちゃんを始末し損ねたときに壊れたと思ったけど……」

まゆはモニターを見るが、真っ暗だ。

「音声だけは壊れてなかった……」

 

まゆは音声を聞く

『ザー…………ザーーー…………』

 

「……電池切れですか」

 

まゆはすぐにPの机の上にある資料を見た。

『島村卯月』

そう書かれた一枚の履歴書を見つけた。

 

「どうせみんな始末しますし、まず卯月ちゃんから始末しておきましょう……」

「ガラスの靴と、まゆの縛るスタンドで、新しい子をスタンド使いの刺客にして送りました……」

「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…………………………」

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

ある少女が事務所から外に出た

 

その少女は風船が空に飛んでいくのを見た。

「まって~~~~」

追いかける女の子を見た。

 

「あっ!」

風船を追いかけている女の子は石かなにかにつまずき、こけそうになる。

少女は、

「おっ、と……。 大丈夫?」

こけそうな女の子を支えてあげた。

 

「だ……大丈夫です…………ありがとうございます……」

「そう、じゃあよかったね。 じゃあね。」

 

「は……はい…………、え?」

女の子の手には、飛んでいったはずの風船があった。

 

 

 

少女は、小さな声で歌った。

 

「ちゅ ちゅ ちゅ ちゅわ♪」

 




ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
最後の少女って誰なんでしょうか……?
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