それならば、という感じのノリで書きました。
第1話:五つ星の狩人
ー『新大陸』ー
それは、多種多様な生物が生息する未知の大陸。
そんな大陸を調査するべく、何人ものハンター達がやって来た。
しかし、そんなハンター達の中でも、特に目立つ存在がいた。
それは、5人兄弟のハンター達。
彼らは、その連携と腕前で、様々なモンスターを狩猟して来た。
その腕前に、ハンター達は尊敬と畏怖の念を込めて、彼らの事をこう呼んだ。
彼ら一人一人を星に例え、『五星の狩人』と…。
ー新大陸:『古代樹の森』ー
鬱蒼と木々が生茂る森の中を、五つの人影が進んでいる。
それらは全て、まだ10代半ばかそれ以下の歳若い少年…というか子供だった。
「あー、何でここってこんなにムシムシすんだよ…。
ただでさえ大荷物だってのに…。」
その中の1人、赤色のハント装備を身に纏い、巨大な鋼鉄製のハンマーを肩に担いだ少年が愚痴を漏らす。
「仕方ないでしょ?古代樹の森は熱帯気候帯なんだから。
それに、大荷物なのは皆同じなんだから文句言わないの。」
そう答えたのは、緑色のベルダー装備を纏い、盾と短剣を持つ先頭を歩いている少年だ。
「まあ、テインの気持ちもわからなくはないけどな。
ハンターやってる以上、どうしても大荷物になっちまうから。」
そう言ったのは黒色のブレイブ装備を纏い、背中に双剣をくくりつけている少年だ。
「それを言ったら、この中で1番大荷物なのはぼくだよ…。
前線に立つとはいえ、バックサポートは大変なんだから…。」
そう答えたのは、黄色いマフモフ装備を纏い、何故か巨大な笛の様なものを背中に背負った少年だ。
「…。」
そんな中で、無言を貫くのは、青色のユクモ装備を身に纏った少年だ。
その背中には、太刀が背負われている。
様々なモンスターが徘徊し、命を繋いでいる新大陸に、何故子供がいるのか。
それは、彼らもハンターだからだ。
しかも、ただのハンターではなく、『五星の狩人』である。
片手剣を扱う長男、“碧星”『アインス』、
双剣を扱う次男、“黒星”『アル二』、
ハンマーを扱う三男、“赤星”『テイン』、
狩猟笛を扱う四男、“黄星”『スィーヨ』、
太刀を扱う五男にして末っ子、“蒼星”『ゴロウ』、
彼らは、5人兄弟のハンターで、これまで様々なモンスターを討伐して来た。
ハンターの中では最年少でありながら、その腕前はハンターズギルドも一目置く程で、本来ハンターは4人パーティで行動するのが鉄則だが、彼等は特別に5人パーティで行動する事が許可されている。
ハンターの中のハンターにして、期待の新星、それが彼ら『五星の狩人』なのだ。
「…ところで、今回って何すんだっけか?」
…テインのその発言に、ゴロウ以外の3人がズッコケた。
「…おいおい…ハンターがクエストを忘れるって、お前大丈夫か?」
「仕方ねぇだろ!?
暑くて頭がうまく回らねーんだからよ!」
「それはそれで大問題だよ!?」
「今回は素材採取のクエストだよ。
最近素材の在庫が足りなくなって来たからね。」
「あー、そうだったそうだった!
んじゃ、ササっと素材集めと行こうぜ!」
「今回も、皆で手分けして集めて行こう。
僕は植物系素材を集める。
アルニは鉱物系素材をお願い。」
「わかったぜ!」
「テインはモンスター系素材をお願いするね。」
「おう、任しとけ!
手当たり次第に剥ぎ取りまくってやんよ!!」
「ほ、程々に…ね?
スィーヨは昆虫系素材を集めてね。」
「了解。」
「ゴロウは、魚系素材をよろしく。」
「…。(コクリ)」
「それじゃあ、各自大型モンスターに注意しつつ行動開始!」
「「「オーッ!!」」」
「…。」
アインスの開始合図と共に5人はそれぞれ古代樹の森のあちこちへと散って行った。
…40分後。
「集めて来たぜー!
大漁大漁ってな!」
「皆お疲れ様。
これだけ集まれば暫くは大丈夫そうだね。」
「クエスト終了まで、あと10分か…。
どうする?」
「皆疲れてるだろうから、少し休憩してから戻ろう?」
それから、各自で荷物の整理をしながら帰還準備を始める。
…側から見ると、遠足の帰りの準備をしている様に見える。
「…よし。
皆、整理は終わった?」
「ああ。
終わった。」
「終わったぜー!」
「こっちも出来たよ!」
「…。(コクリ)」
「それじゃあ、キャンプに戻ってネコタクチケット納品しよう!」
そう言って、ポーチの中から緑色の玉を取り出した。
ーそんな時だった。
「…んあ?アインス、待ってくれ。」
「おっとっと…!?
…テイン、どうしたの?」
「いや…何か聞こえねぇか?」
「え?」
首を傾げながら耳を澄ますアインス。アルニ達も澄ましてみる。
…♩…♪……♫…
『!』
すると、確かに風や草木の音に紛れて何かが聞こえてくる。
「…本当だ。何か聞こえる。」
「これは…歌声か?
でも、何でこんなところに?」
「うん…ねぇアインス。
ぼく個人としては正体が気になるんだけど…どうする?」
「…そうだね。
方向的にもキャンプに向かうみたいだし、帰りがてら様子を見に行こう。」
そう言って、緑色の玉をポーチにしまうと、歌声へと歩き出した。
…数分後、5人は古代樹の森最深部近くまで来ていた。
進むに連れて、歌声は少しずつハッキリ聞こえてくる。
しかし、そろそろクエスト終了の時間でもあった。
「…うーん。今日行けるのはここまでかな。」
「歌声が結構ハッキリ聞こえてくるとこまで来たが…。」
「まあ、時間には逆らえねぇし。
また明日調べてみようぜ?」
「ぼくも同感かな。」
「…然り。」
今まで口を閉ざしていたゴロウも、肯定の言葉を放つ。
「…そうだね。
ギルドに歌声の事も報告して、明日調べようか。」
頷きながら答えて、キャンプへ向かおうと向きを変えた
ーその時だった。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!
『ッ!!?』
突然、辺りに地響きが響き渡り、地面も揺れ始める。
「な、なんだ!?」
「地震…まさかイシュワルダか!?」
混乱しながらアルニとテインが言ったー
ー次の瞬間
ーガラガラガラガラガラガラァアッ!!
激しい音と共に、地面が崩落した!
「えっ?わっ!わっ!?わぁああアアアア!!?」
「う、嘘だろぉおおおお!?」
「マジかよォオオオ!?」
「う、うわぁああっ!?」
「ッ!!」
悲鳴を上げながら重力に従って落下していく5人。
そんな5人が最後に見たのはー
ー不気味な音を立てながら口を開ける、虹色に輝く巨大な穴だった。
…そして、この日を最後に、『五星の狩人』は、新大陸はおろか、この世界から姿を消した。
息抜き目的で書いたので、超不定期更新です。
キャラ崩壊や、ゲームシステム崩壊等はご了承を…。