戦姫と狩人   作:暇を持て余す火の玉

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序章、最終話です!


第11話:歌に誘われ導かれ

「まずは、全員よく頑張ってくれた。

アインス君達も、クリス君達のサポートよくやってくれた。

ありがとう。」

S.O.N.G.司令室にて、弦十郎は一同に感謝の言葉を告げた。

 

「いや、僕達はお世話になってるお返しをしただけだよ。」

「一宿一飯の恩義って奴さ。」

「それでも、あんたらが来なかったら危なかったのは変わりない。

アタシからも礼を言うよ。」

「どういたしまして。」

「にしてもよ…あのマッカォの群れ。

どっから湧いて来やがったんだ?」

テインが口にした疑問に答えたのは、エルフナインだった。

 

「それなのですが、マッカォの一体に小型の発信器を付けて追跡した所、リディアンから数キロ程離れた山奥に、マッカォの巣と思われる洞穴を発見しました。

その中を調査した所、ギャラルホルンのゲートが見つかったんです。」

「何!?ギャラルホルンの、ゲートが!?」

「なるほど、つまりあのマッカォの群れはそのゲートを通ってこっちの世界にやって来たって事か。」

「正確に言うと、ギャラルホルンの放つゲートのエネルギーに巻き込まれてしまったんだと思います。」

「迷い込んでしまったって事か。」

「…それで、そのゲートは今どうなっているのかしら?」

「流石にギャラルホルンのゲートを閉じる事は出来ないので、現在はS.O.N.G.で監視中です。」

「ドスマッカォは討伐したから、暫くは大丈夫だと思うけどね。」

「…そう言えば、気になる事がもう1つある。」

「そうデス!

ドスマッカォを見て逃げ出したマッカォの事デス!」

「そう言えば、報告書にもそう書いてあったな。

まるで、ドスマッカォを見捨てた様に見えたとあったが…。」

「うん。あれはどういう事なんだろう…。」

「そこは、スィーヨの出番だね。」

「任せて。

群れで行動する鳥竜種モンスター、マッカォ。

そのリーダーであるドスマッカォは、一応群れを統率する存在でもあるんだけど、その統率力はあまり強くないんだ。

実際、調さん達も見たと思うけど、遠吠えで仲間を呼ぶ事は出来ても、指示をしたりするのは苦手な傾向がある。」

「確かに、アイツら割と好き勝手に行動している感じはしたな。」

腕を組んで頷くクリス。

 

「それでも、一応リーダーなんでしょ?

なんで、仲間に見捨てられてしまったの?」

「それは、マッカォの習性にあるんだ。

マッカォは、群れで行動するってさっき言ったけど、実はその反面で群れのリーダーが不利な状況に陥ると、そのリーダーのもとを離れていく習性があるんだ。」

「弱いリーダーを助けて自分が死ぬよりも、強いリーダーを探してソイツの下にいた方が生き残れるって事さ。」

「そんな…!酷すぎるデス!!」

「うん…見捨てられたドスマッカォが可哀想…。」

調と切歌の反応に対し、テインは真面目な表情で答える。

 

「ひどい…か。

オレやお前等…いや、人間目線で見るとそういう風に見えるかもしれねぇな。

…けどな?自然界ってのは、弱肉強食の過酷な生存競争が繰り広げられる世界だ。

そんな世界で生き延びる為には、時にはそういう決断をしないといけねぇ事もあんだよ。」

「…然り。

マッカォ達も、その日その日を生き延びる為に必死である。

この世に存在する、全ての生きとし生けるものに当てはまる事だが、他者に危害を加えて来る彼等に悪意などは毛頭無く、ただ“生きている”だけなのだ。」

『…。』

ゴロウが放った言葉に、装者一同は言葉を詰まらせる。

ただ生きているだけ…言われてみれば確かにその通りだからだ。

こちらの世界でも、山から降りてきた熊や猿等が人や農作物に危害を与える事はある。

しかし、彼等はあくまで食料や住処を求めて移動して来ただけ…即ち、“生きるため”にやって来ただけなのだ。

野生動物だけでは無い。

自分達も、肉や野菜等を食べて生きているが、それらは元々は生きていた動植物だ。

それらを食べる目的は、“生きるため”。

人間も、この自然界で生きる存在の1つに過ぎないのだ。

自然と共に過ごし、弱肉強食の世界をその目で幾度となく見て来たハンターだからこそ、言える言葉であった。

 

「…なんだか、酷すぎるって言ってた自分が恥ずかしくなってきたデス…。」

「うん…。

生き延びる為の手段…そう考えたら、さっきまでの自分が恥ずかしく思えて来た…。」

「自覚していなかった事を改めて自覚すると、誰でもそうなるよ。

僕達だってそうだったから。」

「まあ、自覚したからといって俺達に何が出来るんだって話になるけどな。」

「せいぜい、その事を常に考えて忘れない様にする位だろ。」

「そう…だね。」

沈黙に包まれる司令室。

 

…グウゥ〜…

 

…その沈黙は、低い音によって破られた。

 

「…今の音って…。」

一同の視線が、その音源…立花響に集中する。

 

「…えへへ…いっぱい動いたからお腹ペコペコで…。」

「だからって、あのタイミングで鳴らすかぁ?」

「仕方ないよー!

腹の虫は自分でも抑えられないんだから!」

「もう…響ったら…。」

「つっても、オレも同じなんだけどな!

今も気を抜いたら腹が咆哮をあげそうなくらい腹減ってるしな!」

「咆哮って…いくらなんでも大袈裟じゃないかしら…。」

「いや、割とその通りだと思うよ。」

「スィーヨさんがまさかの真顔で!?」

「それくらいデカい音立てるんだよ、テインの腹は。」

「今までその音で何度モンスターに気付かれたか…。」

「アインスさんまで!?

と、とにかくすごくお腹空いているのはわかったよ…。」

「それなら、これから皆でふらわーに行って食事にしない?」

「そこって、和食はでるかな?」

「えっと…お好み焼きのお店なんだけど…。

…一応、日本料理、かな?」

「ゴロウ、どうする?」

「…見て決める。」

「よっしゃ!

それじゃあ今からそのふらわーって所に行こうぜ!」

「その前に、僕達は服を着替えないと行けないよ。

流石に狩猟装備のまま街に出るわけにもいかないし。」

「それなら、こちらの方で用意しておこう。

サイズが合えば良いのだが…。」

「ありがとうございます。」

「よーし!

それじゃあ準備が整ったら、ふらわーに出発!」

…この後、響達とアインス達は、ふらわーで食事を取った。

この時、アインス達のお好み焼きの食べっぷりを見て、響やふらわーのおばちゃんが目を丸くしたとかなんとか。

因みに、ゴロウは普通に大丈夫だったらしく、そのまま食べていた。

 

〜歌に誘われ、異界へ導かれた五人の狩人達は、導かれた世界で歌を力にする少女達と出会った。

少女達と狩人達は、互いの絆を深めながら多くの戦いを乗り越えていく。

これは、そんな物語の始まり〜




『序章:歌に誘われ導かれ』は今回で最終話となります。
シンフォギアとモンスターハンターのクロスオーバーの物語は、まだまだ続きます!
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