戦姫と狩人   作:暇を持て余す火の玉

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本当に投稿が遅れて申し訳ございませんでした…。
リアルの方で進路関係の課題やらが立て込み、投稿が遅れてしまいました…。


第16話:急襲

「ふぁあ…あ…。」

真昼間であるにも関わらず、大きな欠伸をする。

それをしたのは立花響…ではなく、小日向未来だった。

 

「未来、眠そうだけど大丈夫?」

「うん…。

昨日寝付けなくって…。」

「珍しいね。

ヒナが寝不足だなんて。」

「ええ。」

「意外よね。」

それを聞いて、安藤創世と寺島詩織、板場弓美の3人は意外そうな顔をする。

 

「もしかして、今日皆と出掛けるのが楽しみで眠れなかったとか?」

「いやいや、ビッキーじゃないんだから。」

「それに、あんただったら興奮していても爆睡するでしょ?」

「酷いっ!?」

「う、ううん。

別に今日が楽しみで寝付けなかったって言う訳じゃないの。

ちょっと、夢見が悪くて…。」

「夢見が?」

「何か嫌な夢を見たりしたの?」

「…うん。」

「それなら、今晩の夢を楽しい夢にする為に!

今日は思いっきり楽しんじゃおう!」

「何よその理論…でも、確かにそうね。

今日はせっかくのショッピング!

楽しまなくちゃいけない日よ!」

「…うん!」

そうして、5人はショッピングセンターへ向かうのだった。

その後、ショッピングを楽しんでいる途中で、響達はアインスに出会った。

 

「あっ、響さん。」

「その声…アインスさん!

こんな所で何やってるんですか?」

「いやー…こっちでの生活の仕方とかを学んでおいた方が良いかなと思って、今日はここに買い物に来てみたんだ。」

「そうなんですね。」

「2人共、その子は誰?」

「お知り合いですか?」

「うん。

ちょっとね。」

「えっと、初めましてかな。

僕はアインス。

訳あって響さんや未来さんと知り合ったんだ。」

「板場弓美よ。」

「寺島詩織です。」

「私は安藤創世。

あなたの好きな様に呼んでくれて構わないよ。」

「よろしくね。」

「さっきこっちでの生活の仕方とか言っていたけど、もしかして外国の人?」

「外国…まあそんな感じかな。」

「それなら、あたし達と一緒に行かない?

最近話題のアニメとか色々教えてあげるわよ!」

「えと…アニ…メ?」

「そう!

現代日本文化の代表格、アニメ!!

海外の人達に堂々と胸を張って誇る事が出来る物でもあるのよ!!

さっきの反応見た感じ、まだまだこっちに来てから日も浅いみたいだし、あたしイチオシのアニメを教えてあげるわよ!」

「あ、あの…言いたい事はなんとなくわかるけど、ちょっと近過ぎるって!」

「そうね、何から教えてあげようかしら…。

電光刑事バンもいいけど…うたずきんも捨てがたいし…。」

「あのー…板場さん?」

「…ごめんね。

ユミはアニメに関する話題になると周りが見えなくなる事がたまにあって…。」

「最初は驚くかもですけど、慣れるしかないですわ…。」

「あー…うん。

わかった、なんとか慣れる様にするよ…。」

モンスターの説明をする時のスィーヨに似ているなと思いながら、アインスは頷くのであった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方その頃、S.O.N.G.本部にて…

 

「…。」

エルフナインの研究室で、スィーヨは回復薬とにらめっこをしながら唸っていた。

 

「どうしたんですか、スィーヨさん?

回復薬を睨んで…。」

「いや…この前フィーネさんがいる世界に行った後に、こっちの世界でも薬草やアオキノコがないかを調べてみたら、案の定コッチの世界にもあったんだ。

そのおかげで、問題になっていた回復薬不足問題はなんとかなりそうなんだけど…。」

「いい事じゃないですか。」

「その時はそう思っていたけど…今になって考えてみたら、やっぱり異常な事だと思って…。

それに、この間テインが向かった並行世界にも、マカライト鉱石が発見されたって聞いたし…。」

「確か、その時はゲリョスというモンスターと遭遇したと聞いてます。

ゲリョスがあちらの世界に迷い込んだ時に落とした物なのかも知れません。」

「まあ、そういう可能性もあるけど…。」

複雑そうな表情をしながら呟いた時だった。

 

ーブァーン!ブァーン!ー

 

「「!」」

緊急事態を告げる警報が鳴り響いた。

 

「続きはまた後で、だね!」

「はい!司令室へ向かいましょう!」

そうして、2人は大急ぎで司令室へ向かうのだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

…司令室にて…。

 

「弦十郎さん!

今警報が鳴っていたけど、何があったの!?」

「スィーヨ君に、エルフナイン君か。

それが、我々もまだ状況が掴めていないんだ。」

「状況が掴めていない?」

「現在解析中ってところよ。

エルフナインちゃん、手伝って!」

「はい!」

そう言って、エルフナインはパネルに指を走らせて解析をする。

 

「…解析が完了しました!

どうやら、並行世界に現れた存在の幻影体の様です!」

「???

どう言う事?」

「並行世界に現れた脅威が、こちらの世界に鏡像…幻影として現れた、と言う事だ。」

「脅威って…大丈夫なんですか!?」

「勿論、大丈夫ではない!」

「並行世界に現れた脅威の幻影は、最初の内は時間が経てば揺り戻しによって消えます。

ですが、時間が経つと、こちらの世界に実体を伴って現れる様になってしまうんです。」

「なんとなくわかったけど、一体どんな存在が…?」

「監視カメラに映ってるものがありました!

映像を回します!」

それと同時に、メインモニターに映像が映る。

その映像に映った物を見て、弦十郎は一言、こう呟いた。

 

「巨大な鳥…だと?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その頃、響達はランチタイムの真っ最中だった。

 

「こっちの食事が口にあってよかったよー。」

「元々いた場所と似た感じの料理もあるからね。

気になる事があるといえば、詩織さん達が飲んでるソレ…タピオカミルクティーって言ってたっけ?

その中に入ってる黒い粒々ってなんなのかな…?

まさかとは思うけど、テツカb…。」

「テツカ…何?」

「ンッンンッ!

嫌、何でもない。」

「一応言っておくと、これはキャッサバって言うお芋から作られてるんだよ?」

「そっか、芋で出来てるんだ…って、芋!?」

「そうだよ。

こんにゃくと似た感じかな。

アレもこんにゃく芋から作られてるし。」

「あー…なるほど。

それにしても、響さんは相変わらず凄い食べるんだね…。」

「アインスさんだって、この間ふらわーに行った時凄い量のお好み焼きを食べていたでしょー?

お互い様だよ!」

「ヴッ…言い返せない…。」

その時ー

 

…グォオオー…

 

「…ん?

ねえ、今何か聞こえなかった?」

「え?

確かに何か聞こえた様な…。」

「なんとなくだけど、私にも聞こえたよ。

でも、なんだろう。」

「なんか、遠吠えっぽくなかった?」

「遠吠えって…まさか狼でも出たの?」

冗談半分で創世が言った時。

 

ーバサバサバサァッ!ー

 

羽ばたきの音と共に頭上が暗くなる。

そしてー

 

『グヮァアアアッ!!』

鳥の様な鳴き声と共に、創世に巨大な黒い影が襲いかかって来た。

 

「なっ、うわぁああっ!?」

「創世!?」

『グヮァアッグアアッ!!』

「なっ何これ、あっち行ってってば!?

痛い痛い痛い!!」

必死になって追い払おうと抵抗する創世に対し、黒い影はバサバサと羽ばたきながら、容赦なく攻撃を仕掛ける。

 

「安藤さん!!」

「このっ…離れろぉおっ!!」

『グァッ!?グァアッ!!?』

そこへ、ガングニールのギアを纏った響が影の尻尾を掴み、そのままぶん投げる。

ぶん投げられた黒い影は、派手にふっ飛んでいった。

 

「大丈夫!?」

「大丈夫…ではないかな…いっつ…!」

「ここは危険だよ!

3人は早く逃げて!」

「わかったわ!

詩織、反対側は頼むわ!」

「分かりました!

お二人共、お気をつけて!」

怪我をして動けない創世の両肩を支えながら、弓美と詩織はその場から立ち去る。

 

「2人共!

装備を着てくるから、少しの間ここを任せても良いかな?」

「任せて!」

「何とか時間を稼いでみせるよ!」

「頼んだよっ!」

アインスも、いざという時の為に持って来ていた装備を着用する為、一旦その場から走り去って行った。

残ったのは、響と未来の2人と、荒ぶる幻影の鳥だけだ。

2人がお互いの得物を構えるとー

 

『グワァアアアアアアッ!!』

荒々しい鳴き声を上げながら、幻影の鳥は2人に襲い掛かるのだった。

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