戦姫と狩人   作:暇を持て余す火の玉

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第6話:共闘同盟

S.O.N.G.本部潜水艦内。

アインス達は、翼に案内されながら司令室へ向かっていた。

 

「ほえ〜…ここがお前達の拠点なのか…!」

「…凄いね。ぼく達の拠点とは全然違う…。」

「ああ。見た事無い物が沢山あるな。」

物珍しそうにキョロキョロと見ながら呟くアルニ達。

 

「…うるさくてごめんなさい。」

「いや、別にうるさくないから気にする事はない。」

「でも、そんなに珍しいの?」

「うん。

正直言って、見る物が全部初めて見る物なんだ。

さっきここに移動する時に乗った物…ヘリコプター?だっけ?

アレも初めて見る物だったよ。」

「ヘリコプターや飛行機を知らないとは…あなた達は、本当に何者なんだ?」

「うーん…それは司令さんの前で話すよ。」

「わかった。…着いたぞ。」

「いよいよだね。

皆、これからこの人達のリーダーとお話をするから、

ピシッとして、失礼の無いようにね!」

そうして、一同は司令室の中に入っていった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「司令。連れて来ました。」

「ご苦労だった。

…さて、よく来てくれた。

俺はS.O.N.G.の司令官をしている、風鳴弦十郎だ。

まずは、響君達に協力してくれた事、感謝する。」

「どういたしまして。」

「その上で、君達に幾つか聞きたい事がある。

答えられる範囲で良いので、答えて欲しい。」

「その前に、自己紹介をしようよ。

流石に名前を知らないんじゃ、話しにくいでしょ。」

「…確かに。

では、まずはお互いに自己紹介をしようか。」

「じゃあ、まずは言い出しっぺの僕から。

僕はアインス。

このパーティのリーダーで、5人兄弟の長男。

使用武器は片手剣だよ。」

「俺はアルニ。

兄弟の次男で、使用武器は双剣だ。」

「オレはテイン!三男!

使用武器はハンマーだ!!」

「ぼくは、スィーヨ。

まあ、ここまでくるとパターン化しているね。

四男で、使用武器は狩猟笛だよ。」

「…ゴロウ。五男にして末子。太刀使いだ。」

「アインス、アルニ、テイン、スィーヨ、ゴロウ、だね!

私は立花響!好きな物はご飯&ご飯!」

「小日向未来だよ。」

「私は風鳴翼だ。」

それぞれ自己紹介をする。

 

「…さて、お互いに自己紹介も済んだ所で、本題に入らせてもらおう。

まず、アインス君達はあの生き物…マッカォの事を知っていた様だが…何処で知ったんだ?」

「そりゃあ、あいつらは嫌って言うくらい狩りまくったからな。」

「ハンターをやってる以上、どうしてもモンスターの事を覚えてしまうんだよね。」

「スィーヨの場合は研究も兼ねてるから、尚更だよね。」

「先程から気になっていたのだが、その“ハンター”というのは何なのだ?」

「ハンターはハンターだろ?」

「アルニ、ザックリ過ぎだよ。

ハンターというのは、読んだ字の如く狩人の事。

様々なモンスターを狩猟し、その世界を生きていく存在なんだ。」

「…スケールが大きいね。」

「そうかな?

それより、こっちも聞きたい事があるよ。

ここが何処なのか、僕達はなんで此処に来てしまったのかとかね。」

「では、情報交換といこうか。」

 

…10分後…

 

「…多種多様なモンスターが生息する世界…。

そんな世界があるとは…。」

「ノイズや、アルカ・ノイズ…この世界にはそんな危険な物が現れていたんだね。」

「触れた物を炭にするとか、下手したら古龍よりも厄介じゃねーか!?」

「む…?古龍…?」

「ああ、いや!こっちの話…。

…要点を纏めると、僕らやマッカォは、そのギャラルホルンの力によって、この世界に飛ばされて来てしまったって事?」

「はい。簡潔に言うとそういう事です。

ギャラルホルンはこれまで多くの並行世界とこの世界を繋げて来ました。

今回も、それと同じ事が起こったのだと思われます。」

「なるほどな。

…でも、そうなるともう元の世界には帰れないのか?」

「いや、帰る手段はあるにはある。

もう一度ギャラルホルンのゲートを潜れば良い。

実を言うと、ギャラルホルンそのものは此処にあるんだ。」

弦十郎の言葉を聞いて目を輝かせるアルニ。

 

「マジか!?

それなら早速…!」

「…だが、問題がある。」

「え?」

「まず、ギャラルホルンは“装者しかゲートを通れない”んだ。

君達は装者ではないから、まずゲートを潜る事は不可能だろう。」

「それに、問題はそれだけじゃないよ。」

真剣な表情で口を開くアインス。

 

「どういうこった?」

「テイン、一つ聞くけどさ。

・・・・・・・・・

僕達がいた新大陸に、マッカォはいた?」

「…あっ!?」

その質問の意味を理解した瞬間、テイン達にも“問題”が何なのかわかった。

マッカォは、アインス達がいた新大陸には“生息していないモンスター”だ。

新大陸に生息していないモンスターがこの世界に現れたという事は、仮にギャラルホルンのゲートを通れたとしても、“出口が新大陸に繋がっていない可能性が高い”のだ。

 

「…じゃあ、このままギャラルホルンを通っても…。」

「高確率で帰れないだろうね。

下手したら遭難する可能性もある。」

「嘘だろ…!?」

「じゃあ、暫くはこの世界に留まっていた方が良いって事だね。」

「そういう事。」

「となると、その間の拠点とかはどうすりゃ良いんだ?

オレ達この世界の通貨なんて持ってねえぞ。」

「そこなんだよね…野宿する訳にもいかないだろうし…。」

うーん…と考え込むアインス達。

 

「拠点や住む場所に困っているのであれば、我々が用意しようか?」

そんなアインス達に、弦十郎が提案した。

 

「良いの?」

「勿論だ。

その代わりと言っては何だが、君達の知識や技術等を我々に提供してもらいたい。」

「先程の話を聞いた限りだと、他にもマッカォの様なモンスターが現れる可能性は高いです。

ハンターの皆さんと僕達が手を組む事は、お互いにメリットがあります。」

「なるほど。

衣食住の保証を提供して貰う代わりに、ぼく達はモンスター等の情報を提供するって事だね。」

「…どうだろうか?」

「それが代価になるのなら、喜んで!」

「ああ、それくらいなら幾らでも教えてやるさ。」

「別に教えちゃいけねぇなんて事もないからな。」

「うん。断って放浪生活するよりもよっぽど良い!」

「…異論は無い。」

「決まりだな。

では、現時点よりハンター達と我々で共闘同盟を結ぶ。」

「よろしくお願いします!」

そう言うと、クルリと響達の方を向く。

 

「改めて、“五星の狩人”リーダーのアインスだよ。

これからよろしくね!」

この日、ハンターとS.O.N.G.間で共闘同盟が締結されたのであった。

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