変遷信仰 / Everlasting_Blanc   作:宇宮 祐樹

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あとがき

 いくつか解説していきたいと思います。

 

・ブランの見た「夢」について

 

 自分の中でのブランのイメージは「不変」でした。女神化してもネプテューヌとは違って少女のままの形を保つことや、神次元において全く変わってしまったルウィーにおいても女神でいるということ。また、本という知識を不変のものに昇華させる存在と関連していることから、彼女を語る上にで「不変」という言葉は外せないのだと思います。対して、ネプテューヌへ抱くのイメージの一つに「変遷」というものがありました。革新を続ける紫の大地の女神。固定観念に囚われることなく、常に変わり続ける存在。そこからネプテューヌとブランは対となる存在、という印象を漠然と抱いていました。

 変遷と不変。この二つはコインの裏と表のようなものなのだと思います。決して交わることも、互いに理解することもあり得ない、ねじれた概念。けれど、互いに「憧れ」が存在するんじゃないかとも思いました。

 きっとブランはネプテューヌに憧れていたんだと思います。自分とは違う、変わり続ける存在になりたかったのだと。でも、ブランは自分が不変の化身であるということを、漠然と理解していたんだと思います。決してネプテューヌのようにはなれない。変わり続ける存在にはなれない。そうした憧れと現実のズレがだんだんと蓄積していって、今回のお話のような夢を見ることになった。

 ですから、この物語にきっかけはありません。そもそも夢にきっかけなんて存在しません。ただ、変遷というのは我々の日常においてもごくありふれたものである、ということはきっと、関係あるのだと思います。

 

・登場人物について

 

 ここはブランの夢の中なので、登場人物の全ての行動はブランが望んだことになります。フィナンシェがネプテューヌを呼んだのも、ミナさんがブランが不変を望んでいると言ったことも、ロムとラムがそれぞれ変わっていくことも、全てブランが望んだことです。ですからきっと、ブランはネプテューヌがいなくても救われたんだと思います。自分が不変の存在だというとも、ネプテューヌに憧れていたことも、心のどこかで理解していた。それを受け入れ、作中のように不変を受け入れられれば。ですが、その最後を後押しする人が必要だった。きっとそれが、ネプテューヌなんだと思います。

 ただ唯一、ネプテューヌはブランの夢から外れた存在になります。彼女はブランの中には絶対に存在しない、変遷を体現した存在ですから。ブラン以外に唯一、夢のことを覚えていたのがネプテューヌなのも、そういうことです。

 

・樹とは

 

 樹は、変遷と不変を孕んだ唯一の概念だと思っています。我々のような人間の短い時間からすれば、樹と言うのはいつまでも変わらない存在です。しかし世界という長い時間からすれば、樹とは永遠に変わり続ける存在ということになります。そうした不変と変遷のどちらの側面も持つ樹に、ブランはある種の憧れを抱いていたんだと思います。自分は変われない存在ということは理解しているけど、変遷への憧れも捨てきれない。そうした彼女の葛藤を象徴したのが、あの巨大な樹木なのだと思います。

 

・おわりに

 

 Everlasting / 永遠、不朽、不変

 最後まで目を通して頂き、誠にありがとうございました。また何か思いついたら書いて行こうと思います。うずめとプルルートのお話とかも考えているので、書いてみたいですね。

 

 それでは。

 

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