破界僧〜Fateの世紀〜   作:ヤン・デ・レェ

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前回の続き。
コレで前置きはおしまい。


お子さん

ヒトはなんてバカなんだろう、と神様は思いました

 

でも神様はもっともっとバカでした

 

何もしないで見ているだけなんですから

 

ぼーっと

 

ただ見ているだけでした

 

ヒトはまだ調子に乗るんだな、でもワタシ興味ないし…

 

そう思うばかりで、結局今回も何もしませんでした

 

神様は気疲れしたのか眠ろうと思いました

 

でも、今回はなぜか寝れませんでした

 

寝てはいけない気がしたのです

 

神様は見ていることにしました

 

 

 

 

 

 

うとうとしながらも

 

神様は見ていました

 

 

 

 

ヒトの時間で10年か20年が経ったある日のことです

 

神様は眠くなくなりました

 

 

 

太陽がもう一つできていました

 

 

神様は驚きました

 

 

ワタシは作った覚えがないのに

 

誰が作ったんだろう、と

 

 

 

神様は太陽が好きでした

 

 

大きくて、温かくて、なんだか凄いからです

 

 

神様はヒトよりは悪意がないような気がするので太陽は嫌いではありませんでした

 

 

でも、この太陽は大嫌いだ!!

 

 

神様はそう思いました

 

 

腹が立ちました

 

 

とっても

 

 

とっても嫌な匂いがしました

 

神様はいままでに無いくらい気持ちが悪くなって見るのをやめました

 

 

よくわからないけれどとても辛くなりました

 

寝てしまおう、神様はそう思いました

 

しかし、神様はふと振り向きました

 

誰かに呼ばれた気がしました

 

なんだか一生懸命な声が聞こえました

 

 

どれどれ聞いてやろう、少し気分が良くなった神様はヒトの方を見ました

 

 

まただ

 

 

また光が目の前に

 

 

それは神様が嫌いな悪い太陽の光でした

 

 

声は聞こえなくなりました

 

 

かわりに、またあの匂いがします

 

 

 

 

神様…、神様には最後かすかにそう聞こえた気がしました

 

 

もう痛くて苦しい声しか聴こえません

 

 

神様はゆっくりとそこを離れると今度こそ眠ることにしました

 

 

横になると、神様は何を思ったのか体を起こすとゆっくりとヒトの方へ行くとまた座り込みました

 

 

それでも神様は何もしません

 

 

神様は何もしません

 

 

 

 

 

それからしばらくして、神様は嫌な太陽をたくさん見ました

 

丸くて青い球の上で、たくさん神様の作ったものとは違う

 

神様の嫌いな太陽がたくさん光りました

 

 

神様は神様を信じられなくなりました

 

ワタシは何なのだろう

 

 

神様は何もしてきませんでした

 

なのに、何でこんなことになったんだろう

 

神様は誰も救いませんでした

 

神様はだれも傷つけませんでした

 

なのにヒトは勝手にワタシに縋る

 

なのにヒトは勝手にワタシに腹を立てる

 

ワタシは何なのだろう

 

ワタシには何かが足りない…

 

 

神様は初めて悩みました

 

 

 

 

 

果てしない時間が経ったある日

 

神様は何度目かわからないヒトの営みの中であるものを見つけました

 

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

HENTAI文化

アニメ

マンガ

オタク

ラノベ

二次元

バーニングラブ

ご都合主義

 

 

 

 

衝撃

 

 

神様はハッとしました

 

ワタシに足りなかったのはコレだ!!!、と

 

 

神様は自分に足りなかったもの、それが満たされればワタシは何かわかるはずだ

 

そう思いました

 

 

その日から、神様は世界をつくりました

 

 

言わずもがな

 

 

神様は今まで見たこと、聞いたことを全て一つの世界に注ぎ込みました

 

何度目のヒトの営みなのかわからない、そんな長い時間を経て

 

一つの宇宙にいくつもの世界が存在するあたらしい世界ができました

 

神様は仕上げに取り掛かることにしました

 

 

神様は今までずっと一人でいても寂しくありませんでした

 

でも、ヒトやどうぶつが子供に何かする様子をみていると、とても気分が良くなったのを思い出して思ったのです

 

 

ワタシに足りないのは子供なんじゃないか、と

 

そして神様は決めたのです

 

 

ワタシの全てを込めて

 

ワタシの子供を作ろう、と

 

 

 

コレが、この思いつきが  彼  を生みました

 

 

神様は自分がいい気分になるものを全て混ぜました

 

 

そして、生み出した 子供 を新しい世界に入れることにしました

 

 

 

しかし…

 

 

 

子供を作った神様は思いました

 

 

やだ、この子可愛い…、と

 

自分の子供、というものどころか可愛がるという概念を知らなかった神様はそれはもう可愛がりました

 

可愛がるという範疇も、それ以外のヒトの常識の全てを神様は知りませんでした

 

 

神様が知っていることは、決めること、そして創ることです

 

助けること、可愛がること、喜ぶことなんていう高尚なものは持ち合わせていませんでした

 

なんだか良い、なんか嫌だ

 

その程度が神様のもつ感情の全てでした

 

しかし、たまたまの思いつきで神様自身が生み出した 子供 は神様を変えてしまいました

 

嫌な感じを感じないこの子になら

 

ヒトやどうぶつのしていた可愛がるというのもできるのではないか、と

 

神様は 可愛がる ことにしました

 

無論

 

神様のやり方で、ですが

 

 

 

 

 

 

神様は可愛がりました

 

とにかく可愛がりました

 

可愛がり出したら不思議なものです

 

なんだか可愛く見えてきたのです

 

神様はせっかく作った世界にこの子を送り出すことが少し嫌になりました

 

 

さらに神様はこうも思いました、この子が大きなヒトになると嫌な感じになるのでは、と

 

そして、ヒトは神様が寝ている間に小さかったのが大きくなったり、増えたり減ったり、毛むくじゃらになったりツルツルになったりしていたのを思い出しました

 

 

神様は愛する 子供 から 変わること を奪いました

 

でも、どうして変わるのかよくわからなかったので 嫌な感じ に変わることを奪いました

 

それからヒトの時間で何年も経ちました

 

 

神様の 子供 は少し大きくなりました

 

なぜなら大きくなることは神様が嫌な感じにならなかったからです

 

むしろ、神様はこの子のことが前以上に可愛くて仕方なくなりました

 

神様は益々このこをヒトの世界にやることが残念になりました

 

神様は自分の子供が少し大きくなるにつれて色んなことを学んでいきました

 

残念 というのはその中の一つです

 

大きくなって、子供は自分で動くようになったのでずっと抱いて居られなくなりました

 

そのことは嫌な感じがしませんでしたが、神様はなんだかちょっぴりシュンとした気持ちになりました

 

初めて感じた気持ちを、ヒトの世界から探しました

 

ざんねん、残念な気持ちというやつらしいのです

 

神様は知らないことを探していく中でこんなことも知りました

 

 

カワイイ子には旅をさせよ

 

 

この子にも何か旅をさせるべきだろうか…、神様は思いました

 

神様は結局決められませんでした

 

 

カワイイ子が嫌な感じになってほしくない

 

 

そう思ったのです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途方もない時間が過ぎました

 

神様は自分の子供がますます好きになりました

 

いろんなことを教えてくれるので神様はたくさん考えられるようになりました

 

そして神様は理解しました

 

今まで自分が何もできなかったのは、何もしなかったのはどうしてなのか

 

「それは、ワタシには何かを教えてくれるヒトが居なかったからだ。」

 

神様は、大きくなった我が子を抱き寄せるとそう言いました

 

神様はいろんなことを教えてくれた我が子に語りかけました

 

「あなたがワタシに教えてくれた。ワタシはヒトを作ったけれど、ヒトに何もできなかった。ワタシは何も知らなかったから。でも、今こうしていろんなことを教えてもらってわかったの。」

 

「ワタシに全てを教えてくれたアナタは何なんだろうって。」

 

「ワタシ、幸せなの。」

 

「アナタはワタシの最初の子供だけれど。アナタは教えてくれたの。ワタシはずっと昔にたくさん子供がいたんだって。」

 

「ワタシね、アナタにヒトになってほしくないわ。けれど、アナタはヒトなの。アナタがワタシに沢山教えてくれたのだから。でもアナタというヒトがワタシに教えてくれたことはきっと唯一つなの。」

 

「ワタシに沢山のことを教えてくれたのはヒトだったんだ、ということ。」

 

「今度はワタシの番だと思うの。」

 

「だから、お願い。ワタシ、アナタにヒトを幸せにして欲しいの。」

 

「嫌な気持ちにならない、それが幸せってことだと思うの。難しいことなんて一つも必要ないの。」

 

「きっと、ワタシに沢山のことを教えてくれたヒトは、それだけ沢山の難しいことを考えてしまったのね。」

 

「難しいことなんて必要ないのに。だから、何かを傷つけてしまうのね。」

 

「きっと、でも、それはみんなが幸せになりたかったからなのよ。」

 

「だから、アナタはヒトなのだと思う。」

 

「みんなを幸せにしようなんてむずかしい?」

 

「それはそうよ。だから、誰かを幸せにしてあげて。」

 

「ただ、唯、それを続けていくの。」

 

「アナタが一人幸せにするごとに、誰かが誰かを幸せにしてくれる。」

 

「でも、そのためにはアナタがまず幸せにならなくちゃね。だから、幸せになってらっしゃい。」

 

「ワタシは、何もできなかったの。でもヒトから教えて貰ったことを、何もしないで無駄にだけはしたくないの。」

 

「アナタがどこかへ居なくなってしまうようで寂しいけれど、ずっとみているから。」

 

 

神様は アナタ のことを慈しむように一つ撫でると手を惜しむようにゆっくりと、しかし敢然と掲げました

 

神様も怖いのです

 

寂しいのです

 

でも神様は何もできなかったころとは違います

 

何もしないでいることの方が怖いのです

 

神様は両の手のひら一杯の勇気を込めて手を降りおろしました

 

 

 

 

光が集まりました

 

 

太陽の光です

 

 

温かくて、大きな光です

 

 

神様があの日見た

 

 

悪い太陽の光ではありません

 

 

誰かの何かに届いてくれるような

 

 

そんな優しい綺麗な太陽の光です

 

 

 

いってきます

 

 

 

神様の目の前にはもう アナタ はいませんでした

 

でも神様には確かに聴こえました

 

 

 

 

 

 

 

それからというもの、我が子の旅を見つめる神様の顔はすっかりお母さんになりました

 

色々なことを経験する我が子の初々しい反応が可愛くて仕方がないのです

 

しかし、神様は気づいて居ません

 

 

 

 

 

 

神様は忘れていたのです

 

我が子が 嫌な感じ へと決して変わらないようにしていたことを

 

 

彼はいつまでも歳を取らない

 

彼は決して歪まない

 

彼は必ず誰かを救う

 

彼はどうしても死ねない

 

彼はとても運が良い

 

彼はいつも誰かに寄り添う

 

彼は絶対に厄介ごとに巻き込まれる

 

彼は最高に変わり者だ

 

 

 

「はぁ〜…今日もワタシは運が悪い…。神様どうかワタシに平穏な生活をお与えくださいまし…。」

 

「⁉︎ッまただよ…。あーあ!今度はどの世紀に飛ばされるというのかな?まぁ、それを愉しむのもまたワタシの運命であろう!まさに、読んで字の如くな!!」

 

 

 

破界僧 極運坊崇勘 の奇遊譚此処に開幕




次回より、主人公からすれば全く望んでいない栄達の道が絶え間なく注がれることになります。
第一の世紀はどうしましょうね。
各章のタイトルは何々の世紀という感じで何の作品を舞台にさせていただくかを示させていただきます。
あ、書く話はいくつかの視点で進めていきたいと思いますが、原作となる御作品はランダムかつ多くなる予定なので、宜しくお願い申し上ぐ。
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