鬼を倒すより、誰かを守りたい!   作:弐式炎雷

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まず最初に謝ります!
2~3は鬼滅の刃の要素は全くでません。
本編に入ってから書きまくります!
本当にすいませんm(_ _)m


第1話

「残念ですが、貴方は死んでしまいました。」

 

「・・・はい?」

 

目が覚めると、知らない空間にいて知らない女性からこんなこと言われた。

 

「理解ができないのも当然です。

ですが、あなたの人生は先程終了いたしました。

その際にあなたの魂をここへ呼び出し、こうしてお話をしてしているのです。」

 

しばらく呆然としていたが、意識を戻し、辺り一面を見渡してみる。

周りは真っ白でなにもない。

目の前の女性以外、人の気配もなかった。

 

どうも目の前の女性が言うには、自分は死んでしまったらしい。

だが自分は全くその記憶がない。

というかここにくるまでの出来事がハッキリと思い出せない。

それに、自分の名前もなぜか思い出せないのだ。

 

「突然のことで分からない事だらけだと思います。

順番にお答えしますので、落ち着いて聞いてください。

あなたがここに来るまでのことを覚えていないのは、人は亡くなると、自我や記憶がある程度消えるからなんです。

特に事故死や殺害などで亡くなった方は覚えていると、精神が病んでしまうの可能性があります。

それを防ぐために消すことになっているんです。」

 

…なるほど、確かに死ぬほどの痛みや経験を覚えていたら、普通なら狂ってしまうかもしれないな。

だが、それだと新しい疑問が生まれる。

 

「え、ええと…質問をしても良いでしょうか?」

 

「ええ、構いませんよ。」

 

目の前の女性は静かに首を縦に振る。

 

「ありがとうございます。

では、なぜ自分はこうして意識を保てているのですか?

死んで自我がなくなるのであれば、この状況は矛盾していると思うのですが…。」

 

確かになにも思い出せないが、意識はあるし、体の感覚も感じるので自我はあると考えても良いだろう。

 

「それは私がこの場にあなたをお呼びしたからです。

通常ならば人の魂は自然に輪廻の輪に還り、転生されます。

詳しく説明するなら、悪人の魂の場合は地獄へ、善人は天国行き、または転生を行います。

そして、天国か地獄についた場合は自我を保てるようになっております。」

 

なるほど…ん?

 

「すみません、それならば何故自分はこの場に呼ばれたのでしょうか?

自分は何か特別なことをした覚えは…。」

 

すると、目の前の女性は悲しそうな表情で喋り始めた。

 

「…ええ、もちろんただ貴方をお呼びした訳では御座いません。貴方にはあるお願いを聞いてもらいたくて、ここにお呼びいたしました。」

 

「お願い…ですか?

どうして自分なのでしょうか?」

 

「それは、あなたの魂を見て決めたからです。

人間の魂は人によって違います。

色や形、大きさ等…その基準で探して、貴方の魂ならば聞いてもらえると思い、ここにお連れしました。」

 

どうやら自分の魂の状態は、目の前の女性がいうにはとても良いものなのだとか。

とても澄んだ色をしていて、歪みのない美しい魂なのだとか。

聞いていて凄く照れるな、これは。

 

「分かりました。

ですが、それなら話を聞く前に自分が死ぬ前の記憶を思い出すことは出来ないでしょうか?

自分がどうやって死んだのか、どんな人間だったのか、自分は知りたいんです!」

 

そういうと目の前の女性は少し驚いて話し始める。

 

「ええ、可能ですよ。

…できますがよろしいのですか?

痛みはありませんが死ぬときの事を思い出すので色々とおすすめはできませんが…。」

 

「構いません。

ほとんど何も覚えていないんです…自分の名前さえも。

だから思い出したい、以前の自分がどんな人間たったのか。」

 

そう言うと目の前の彼女は優しく微笑んで、

 

「…分かりました、ではあなたがここに来るまでに何が起こったのか、思い出してもらいますね。」

 

そういって彼女は俺に向けて手をかざした。

 

その瞬間俺は色々と思い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ??前世

とある病室で、一人の少年がベッドで横になっていた。

しかし、呼吸は僅かにしかしておらず、顔色も悪い。

肌も痩せ細っている事から、今にも死にそうであった。

 

側にいる医者であろう男性は、強く顔を歪ませながら喋り始めた。

 

「大変申し上げにくいのですが…もう彼は長くはありません…。

我々も全力で手を尽くしたのですが…これ以上はどんな手術を施しても、僅かにしか延命する事しか出来ないかと…。」

 

それを聞いて少年の近くにいた両親は大きくショックを受けた様子だった。

母親の方は声も出せずに泣き崩れる。

 

「そ、そんな…!

なんとかならないんですか、先生!!」

 

「お願いします!

治療費ならお支払いいたします!

どうか息子を助けてください!」

 

少年の両親は泣きながらも強く嘆願している。

しかし、医者は強く手を握りしめながらも力無く首を横に振る。

 

それを見てついに言葉もでなくなるほど少年の両親は泣き崩れた。

 

「…か、かあさん、とう…さん。」

 

とても小さな声で少年は両親を呼ぶ。

しかし両親には聞こえたのか、すぐに少年の側によった。

 

どうしたの!大丈夫!?など泣きながらに聞いてくる両親を見て、微笑みながらもゆっくりと少年は言葉を繋いだ。

 

「ごめんね…迷惑、ばかりかけて。

父さんも、母さんも仕事が忙しいのに、いつも俺の事を気にかけてくれて…。」

 

そう、この少年の両親は普段は仕事が忙しい身であった。

父親は会社の重役であり、母親は学校の先生であった。

 

忙しい共働きの上に、仕事は多忙を極めていた。

それなのに殆ど少年の病院に通い、僅かな時間ではあるが我が子との時間を大切にしていた両親を、少年は何よりも感謝し、愛していた。

 

長い長い闘病生活中で、勉強はしっかりとしていたお陰で頭はよかったし、いろいろな本を送ってくれていた為、沢山の知識を学ぶことができた。

 

中でも一番好きだったのは漫画だった。

特に少年ジャンプがお気に入りだった。

漫画にでてくる主人公たちの活動を見るたび、少年の心は大きく弾んだ。

想像を絶する悲しい出来事を受けても折れずに立ち向かい、活躍する姿に、いつも勇気を貰っていた。

 

「いつも…いつも自分達の時間を後にして、俺を大切にしてくれてありがとう。

父さんと母さんの息子に生まれることができて、本当に嬉しかった。

…一生分の愛情と優しさを、俺は貰えたよ。

辛いことなんて、何もなかった。

ずっと幸せだった、本当にありがとう。」

 

虚ろな目でそう話す少年に、もはやなにも言えずに両親は泣いている。

もうすぐこの少年が死んでしまうと分かっているのだろう。

だからこそこの少年の両親として、つらくても最後まで聞いていた。

 

「ごめんね…こんな体で生ませてしまって…。

丈夫で健康な体に産んであげられなくて…。」

 

ひたすらに謝る母親と静かに無く父親を見ながら、少年は微笑んだ。

 

段々と目を閉じながら少年は思った。

 

 

ああ…この人たちの子供に産まれてこれて、本当に良かった…。

 

 

そう思いながら、静かに少年はこの世を去った。

 

 

 

 

 

 

 

 ??現在

 

「・・・そうだ、はっきり思い出した。」

 

自分、いや俺は子供の頃から体が弱くて、中学生になってからは殆ど病院生活だった。

高校生にもなると完全に闘病生活となり、18という年齢で無くなったのだった。

 

「…貴方はとても愛されていましたよ。

あの二人にとって、貴方は初めて産まれた子供でした。

自分達の両親や親戚から、もう諦めて新しい子供を作れ、もうすぐ死ぬ子供をこれ以上構っても無意味だとも言われていました。

けれどもあの二人は決して貴方を愛することを止めなかった。

人並みの幸せを送らせてあげられないのは、他でもない自分達のせいだと悩みながら、貴方を愛し続けていたんですよ。」

 

ああ、俺は本当に…こんなにも幸せな親の元に生まれることができたんだな…。

 

「…泣いているのですか?」

 

そういわれて手を目元に持っていくと、手が濡れていた。

どうやらいつの間にか泣いてたらしい。

 

 

「いっ、いや違うんだよ、これ、は…。」

 

そういっても涙は止まらない。

拭っても止まる様子がない。

止めようとしても、収まるどころか涙は更に流れてしまう。

 

もう大好きな父さんと母さんに会えない。

なにも返せていないのに。

迷惑しかかけていないのに。

親孝行もなにもできずに死んでしまった。

自分の不甲斐なさと悲しみで泣くことを止められない。

 

「…泣くことは恥ずかしいことではありません。」

 

気がつくとすぐ側にあの女性が来ていた。

 

「いきなり死んだと言われても、実感などわくはずがありません。

それに貴方はなにも出来なかったわけではありませんよ。

あの二人が仕事を終えて帰ってきたとき、貴方は必ずお帰りと迎えた。

闘病生活になる前には、両親の為に作った手料理を振る舞った。

あの二人はそれが何よりも嬉しかったんですよ。

貴方は二人の人間を幸せに出来ていました。

ですから…そんなに悲しい顔をしないでください。」

 

それを聞いた瞬間、声を押さえきれずに泣いた。

 

 

うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

泣き崩れる俺を女性はなにも言わずに撫でてくれた。

 

 

 

 

 

 




なんか面白さとかなんもないただシリアスな話しになってしまいました…。(泣)
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