転生お嬢様、2度目の人生も頑張ります!   作:桜舞

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276.『番外編1-4』

ナズナはあたしに男の子を見せながら聞いてくる。

 

「シャルの故郷では、蒼色をなんと言う?」

「え? 青は青でしょう?」

 

うーん、とナズナは少し困った顔をしながら、あたしに男の子を抱かせてきた。

そして、彼が尋ねてきた意味を理解する。

 

「目も青なのね、この子…」

 

不思議そうにこちらを見つめる男の子の目の色が青で、ここはナズナの遺伝が出たのだなと思った。

 

「青に青か…うーん…」

 

ふと、あたしは思いついた名前を呟く。

 

「群青。この子の名前、グンジョウはどうかしら。あたしの故郷で、群れる青って書くの」

「群れる青か…あぁ、ぴったりな名前だな。流石シャルだ。名付けのセンスも備えている。俺の妻は、才色兼備だ」

 

褒めても何も出ないのだけど。

でも嬉しくて、あたしは微笑んだ。

 

「シャナに、グンジョウ……ねぇ、ナズナ。褒めて。あたし頑張ったよ」

「あぁ。よく頑張った、シャルロット。俺の女は、この世界で一番強く、誰よりも美しく、そして優しい女性だ。俺よりも、神よりも偉いぞシャルロット」

 

そこまで褒めなくても…。

あと、途中で口説いてなかったかしら、この人。

 

グンジョウを抱きすぎていたせいか、それとも一人だと思ったのか。

シャナが揺籠の中で泣き始める。

 

「シャナ、俺がお父様だぞ。あぁ、そんなに泣くな。お前のお母様に似て、お前は美人になるだろう。そんなに泣くと、美人が台無しだぞ」

「ふふ…親馬鹿…!」

 

シャナを抱き上げ、ナズナはあやしながらそんな事を言い始めた。

それが可笑しくてあたしはクスクスと笑ってしまう。

 

「本当の事だろうに」

「なら、グンジョウは貴方みたいに凛々しく成長するでしょうね。貴方とあたしの子供だもの」

 

あたしはグンジョウに頬を寄せ、壊れないように優しく抱きしめる。

 

「この子達の孫を見るまで死ねないわね、ナズナ?」

「そうだな…って、せめて子供にしておけシャル。お前何処まで長生きするつもりだ? また精霊になるなんて言い出さないでくれよ?」

 

言わないわよ、とあたしは苦笑しつつ、グンジョウの小さな手に自分の指を置く。

あたしとナズナの息子は、不思議そうな顔をしながらも、指を力強く握ってきた。

 

それを見て、あたしは涙が溢れる。

嗚咽を漏らしながら泣くあたしの隣に座り、ナズナはシャナを片手で抱きながら、あたしの頭を抱き抱えてきた。

 

「シャル…シャルロット。四人で幸せになろう。お前が万難を排すと言ってくれたように、俺もお前達の幸せを守るよ。幸福で胸がいっぱいになって、泣いているんだろうが…あまり泣かないでくれシャル。お前の泣き顔は、少し困るんだ」

「もう…本当に貴方って人は…言葉がほんの少しだけ足らないのよね…」

 

あたしは泣きながら、彼に笑いかける。

そんなあたし達を見て、子供達も笑い出した。

 

あたしは、子供達に微笑む。

 

「初めまして、二人とも。あたしが、あなた達のお母様ですよー」

「俺がお父様だ。これからよろしくな、シャナ、グンジョウ」

 

あたし達はお互いの顔を見つめ、同時に笑い出す。

別に面白くもなんともないけれど、とても楽しいと思ったのだ。

 

この子達とどう生活していけるのか、これからが楽しみだ、と。

ナズナもそう思ったから、あたしと一緒に笑ってくれているのだろう。

 

ヴェスタ、今だけ貴方に感謝してあげる。

 

ナズナに出会わせてくれてありがとう。

シャナとグンジョウに会わせてくれて、ありがとう。

 

あたし、目一杯幸せになってやるわ。

 

2度目の人生だからこそ。

あたしはこの幸せを胸に、生きていく。

 

尚、最高神には感謝しません。

あれは調子に乗らせたら何をしでかすか分からない邪神だからね。

 

あと次に出産する事があったら、痛覚遮断を使おうと誓う。

 

本当に、本気で痛かったから!!

使えるの忘れてたわよ!!




これにて終幕でございます。
本当になっちゃんはこういう子なので
書いてて楽しかったです。

あと、もうこれ以上書けなくて
1500文字になってしまいました。

ここまでお読み下さり、有難うございました。

桜舞
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